2008年08月10日

「MUTTONI ムットーニ展  THE DIARY OF WINGS 一冊の手帳によって導かれる6人の登場人物の物語 」 その3

「MUTTONI ムットーニ展  THE DIARY OF WINGS」



「MUTTONI ムットーニ展  THE DIARY OF WINGS
一冊の手帳によって導かれる6人の登場人物の物語 」 その3@ケンジタキギャラリー


7月10日〜8月8日まで開かれていた展覧会、6回足を運びました。
会場に行かなければ見られない、わからない作品ですし会期後半に入ってから
展示作品が8月2日から追加になったと聞いては、是非見ておきたい。
個人蔵になってしまったら、見られる機会はまず無くなってしまいますから。

8月6日(水)に行ってきました。
ギャラリー内の中央に展示された一冊の手帳とその回りに配置された、5体の
人形で配置された今回の「THE DIARY OF WINGS」。

会場へ行くと、なんだかギャラリー内が広くなったような感じがしました。
会期前半は入り口側の方にあった2体の大型のお出迎え人形がギャラリー奥THE DIARY OF WINGS」
の後ろに移動していたからでした。
会期終了間際なので、混むことを想定してスペースをつくったのでしょうか。

追加になった作品はギャラリーの右側の壁に3点展示されていました。
ギャラリー奥から「MIRROR」「RAIL」「CALL」と並んだ作品は、縦25センチ、横20センチ、
厚さ3,4センチ位のBOOK型の黒い箱。
本の扉が開かれていて、中には今回の「THE DIARY OF WINGS」に登場したキャラクターとCDが
セットされていました。
扉側にCD、箱の中に人形。
「MIRROR」は鏡の前にたたずむ女性、「RAIL」は電車の中のサラリーマン、
「CALL」はドアの前に立つ女性。
白いレーベルのCDの表面にはタイムテーブル(動きの設計図)が幾何学模様
のように描き込まれていました。
黒い箱の中は白い絵の具で荒くバックが描かれていて、雰囲気もかなりダーク。
CDには今回の作品の音楽が収録されているらしい。(すみません未確認です)
写真撮影するわけにいかないので、記憶を元に描いてみました。
こんな感じです。イメージこわれたらそれは私のせいです。

「MUTTONI ムットーニ展  THE DIARY OF WINGS」 CDボックス



最終日に初めてこの展覧会を観た友人には、今回の展覧会は本の中の3人の
物語が、ギャラリー内全部を使って作られた「THE DIARY OF WINGS」の世界で
展開し広がって見えたようです。
なるほど。
会期の最初からこのCDブック作品があったら私も、少しちがった印象をもったかも
しれません。
BOOK型CDボックスと、一冊の手帳を巡る6人の物語。
これらが合体して一つの作品に見えてきました。

いずれにしてもそれまでの箱のワクから解き放たれた感じの今回の作の作品。
私もいろいろなイメージが広がりました。



6日意外にも武藤さんがいらして、サラリーマンの人形にトラブルが発生していたようで
かなりお忙しいようすでした。
「またきたの」と言われてしまい決まりが悪い。
何度もギャラリーでお会いしたのでさすがに、また行くのは気がひけていらっしゃない
時を選んでいったつもりだったものですから。

武藤さん、作品の不調が気になるのかかなり気もそぞろと言うご様子でしたが、
この後でやって来た年輩のご婦人、去年はガン治療で展覧会は見に来られなかったと、
聞くとフルバージョンの口上付きで上演をしてくれまして、ご婦人は大変感激されていました。
武藤さんのお人柄をかいま見たような気がしました。


この後は9月から神戸の「ホール・オブ・ホールズ六甲」で展覧会があるそうです。
posted by みどり at 10:43| Comment(6) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月29日

「MUTTONI ムットーニ展  THE DIARY OF WINGS 一冊の手帳によって導かれる6人の登場人物の物語 」その2

もうすぐ受講している放送大学の試験なので、この記事の投稿の後は
試験終了まで勉強時間確保のため
記事投稿はお休みいたします。
つまりそれだけせっぱ詰まってる、ということですf(^―^;







「MUTTONI ムットーニ展  THE DIARY OF WINGS」


「MUTTONI ムットーニ展  THE DIARY OF WINGS
一冊の手帳によって導かれる6人の登場人物の物語 」その2@ケンジタキギャラリー
〜8月8日まで    
ムットーニさんの口上付き上演会は土曜日6時と6時半から  
(日、月休み  入場無料)

ムットーニさん公式サイトはこちら



ムットーニ展については前にも書いているのですが、改めて書いてご紹介しておきたいと思います。


7月10日から始まっている展覧会ですが、すでに4回観に行っています。
(一番最近は7月26日、この日を逃すとご本人の口上がきける土曜日はもういかれなかったので)
初台駅近くにあるケンジタキギャラリー。初台はコンサートホールのある東京オペラシティや
新国立劇場があるので、私にとっては、とても行きやすいなじみ深い場所です。


私はムットーニさん(本名武藤政彦さん)の作り出す世界が大好きで、今回の作品を
観て改めてそれを自覚しました。
すっかりはまっています。
毎回そうなのですが、ムットーニ展をやっている期間は他の展覧会に気が回らなく
なってしまいます。そっちいく時間あるならムットーニ展へ、と無意識で思ってしまう
ようです。

中央に一冊の手帳「THE DIARY OF WINGS」
その回りに5人の人形達で構成されたのが今回の展示作品です。

一番手前にある、赤い風船を持った女の子にスポットライトがあたり、その後、電話の鳴る
部屋にいる女性、鏡の前に立つ女性、電車の中のサラリーマン、シュートリングの下でシュートを
ためらう男にスポットライトがあたる。
女の子が風船を解き放つ。
次に中央の一冊の手帳が開き、翼が羽ばたきます。
女の子は地上にいるけれど、他の4人の人形は上昇。
やがて手帳は閉じられ5人のキャラクターも元の位置に戻ってゆきます。

これが外観。
上演会では、これに作者の口上がつきます。


ところで今回はムットーニさんの口上を何度も聴いてきたのに、なぜか完璧に頭に記憶できず
困ってしまいました。もうトシか(^_^;
なので、口上そのものずばりはご紹介できないのですが、こんな雰囲気でした。


公園。遠くで子ども達の遊ぶ声が聞こえる。
そこに赤い風船を持った一人の少女が。
風船、それが「自由」の象徴だと思っていた少女。

同じ頃、部屋で鳴り続ける電話を取らないことで自ら部屋を密室にしている女。
鏡の前で、眠りなんていらないと考えるもう一人の女。
レールの上を走る電車の中。電車から逃れることを考えるが、明日もきっと同じ電車に乗っている事を知っている男。
シュートリングの下でボールを持ったままシュートをためらい、自ら時間を停止してる男。

「自由」の象徴だと思っていた風船、それが自らを束縛しているものだと気がつき
少女は風船を解き放つ。
その時さまざまな人々の人生が一つの地平で出会います。
一冊の手帳。そこには数々の「飛翔」の記憶が記録されている。
その手帳が開くとき、飛翔の記憶の一つが解き放たれ羽ばたきます。
そしてまた飛翔の一つが記憶される。





女の子が赤い風船を解き放ち、一冊の手帳が開くとそこには光り輝く翼が現れます。
翼はどこに行こうとするのか。
そして地上にいる女の子は、空に飛んでいった風船の行方を目で追っているようにもみえます。
(女の子の人形そのものは動いてないのですが)
気がつくと回りの4人の登場人物は、ゆっくりと上昇し飛翔しているではありませんか。
星が瞬くような空間の中で羽ばたく一冊の手帳と登場人物達。
やがて全てが何事もなかったように最初の場面にゆっくりと戻ります。


観る人によっていろんな物語が連想されてくる作品だと思います。


「一冊の手帳によって導かれる6人の登場人物の物語」の副題が付いているのに
登場人物は5人。
鏡の中の人物をいれて6人です・・・なんてムットーニさんがそんなこという訳がないですよね。
皆さんとっくに気づかれているでしょうが、6人目は作品を観ている自分なんですね。
私はこのことにすぐには気がつきませんでした。恥ずかしいです。


土曜の午後から武藤さんは会場にいらっしゃるそうなので口上付き上演を観る
ことが出来ますが、時間によっては場を外されているかも知れません。
6時、6時半が公式の口上付き上演会です。

口上付きの上演もいいですが、口上無しでも十分楽しめます。
人の少ないとき、出来れば一人でこのギャラリーで作品を観れば作品世界に
飲み込まれてしまうこと間違い無しです。
ムットーニさんの世界で遊んでください。


こちらがケンジタキギャラリーです。

ケンジタキギャラリー  ムットーニ展




NHK BSハイビジョンで「わたしが子どもだったころ」という番組がありますが
今度ムットーニさんが紹介されるそうです。
番組の放送は9月頃になるようです。


今年2月のLAPNET SHIPでの展覧会で購入させていただいた
オルゴール「バニーズメモリーBOOK型」についてはこちらでご紹介しています。
私にとっては思い出深い作品なのですが、多くの記事の中に埋もれてしまってるのが
もったいないので改めて紹介させていただきました。
posted by みどり at 09:27| Comment(3) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月13日

「MUTTONI ムットーニ展  THE DIARY OF WINGS」その1

「MUTTONI ムットーニ展  THE DIARY OF WINGS」


「MUTTONI ムットーニ展  THE DIARY OF WINGS」その1@ケンジタキギャラリー
7月10日〜8月8日まで
日・月・祝日休み


7月12日(土)に観てきました。
西新宿にあるケンジタキギャラリー、初めて行きました。とても小さなギャラリーです。

2月原宿のLAPNET SHIPで展示された「THE DIARY OF WINGS」を取り囲む
ように人物(=人形)が加わっていました。
「THE DIARY OF WINGS」の完成形だそうです。
DMの言葉を引用させていただきますが「一冊の手帳によって導かれる6人の登場
人物の物語」になっています。

今までのムットーニ(=武藤政彦)さん作品というと、どうしても箱に入った作品が頭に浮かびますが
今回は完全に箱が無くなっていました。
新たな展開をされています。
ギャラリーの空間をそのもの箱に見たてたといった方がいいでしょうか。

ギャラリーの空間が完全に一つの宇宙になっていました。

今回の会場は日曜、月曜、祝日が休み、平日は7時までというとても限られた
時間でしか観られませんが、土曜日はご本人がみえての口上付き上演会もされるそうです。
詳細は公式サイトでご確認くださいね。

ギャラリーのウインドウには暗幕がかかっているので、一見すると休み?と思ってしまい
そうですが、ちゃんと開いています。
幕をめくって中にはいるとすぐ展示会場。
作品は自動的に動いていて観ている方もいますので、静かに入ることをお勧め(=お願い)します。






<2008-07-16追記>
7月15日(火)に再び観てきました。
ムットーニ作品を観るのは初めて、という友人と一緒です。
今回の作品は今までとは、かなりタイプがちがうのでこの友人にはどう見えるだろうかと
心配だったのですが「繰り返し観ても飽きないので不思議」と言ってもらえたのでちょっとうれしい。

一冊の本(Diary)の回りには赤い風船を持った少女、鏡の中と外にいる女性、バスケット
ボールの選手、電話を前にした女性、電車の中のサラリーマン風の男性。


口上は無く、音楽が付いて動いているのを観てきたのですがお客さんは私と友人の二人のみ、
という大変贅沢な鑑賞をしてきました。
上演時間約12分の作品の後半、薄暗いギャラリーの中はまるでマリンスノー揺らめく深海か、星降る宇宙空間のよう。
作品を「観る」ではなく作品に「飲み込まれる」もしくは「組み込まれる」感じです。
(鑑賞人数が多いとこの感じは味わえないかも知れません)
トリップしてしまいそうでした。

6台の作品は高さが微妙に変えられています。
作品の前に椅子が二脚置かれています。好みもあると思いますが、作品に対して右側の椅子に座って
の鑑賞だと、ぞれぞれの作品(人物)が空間に浮かび上がって見えるようで、ここがベストポジション
のような気がしました。

この日は計3回観て帰りました。
posted by みどり at 08:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月12日

「Rewrite the Future いっしょに描こう!子どもの未来」展


「Rewrite the Future いっしょに描こう!子どもの未来」展


「Rewrite the Future いっしょに描こう!子どもの未来」展@地球環境パートナーズシッププラザ
4月12日(土)まで(午後5時までです)
チャリティオークションの公式サイトはこちら


4月11日(金)に観に行っています。
初めてその名前を知りましたが「クラウンジュエル」という会社のオークションサイトで
チャリティオークションが行われていました。
(オークション期間は4月10日で終了しています)


企画の趣旨に賛同した著名人が、真っ白なトートバック「トート・アズ・キャンバス」に
アートワークを施しその1点ものの作品でオークションを行い、売り上げはセーブ・ザ・チルドレンの
グローバルキャンペーン「Rewrite the Future いっしょに描こう!子どもの未来」に全額寄付するというもの。

「著名人」はじつに様々。歌舞伎役者、お笑い芸人、タレント、写真家、などなど私の知らない方
の方が多いくらいでした。
中でも私の気になったのは自動人形師ムットーニこと、武藤政彦さんが参加されていたこと。

入札すらしません(出来ません)でしたが、オークション終了間際の値の跳ね上がり方にはびっくりしました。
チャリティとはいえ、よほどのムットーニファンの方が複数いたようです。
人ごとなのにドキドキしながら終了を見守っていましたが、その落札額は今回の
チャリティオークションの最高落札額でした。
(落札された方のハンドル名が、以前私のブログにコメント書かれた方と同じ名前です
が、全く別の方だそうです)

ムットーニさんが絵を描いたトートバック、おそらくは今回の会場で見ておかないと二度と
お目にかかれないだろうと思い行ってきました。
それに最近のムットーニさんの展覧会では自動人形が主で絵の展示はあまりないですし、あっても
それは何年も前の作品だったりCG作品ぐらいでした。
最近描かれた肉筆画を観ることはほとんど無くなっていましたから、
その意味でも貴重な機会と思いました。

会場ではうれしいことに写真撮影OKでした。

こちらがムットーニさんのバック。

「Rewrite the Future いっしょに描こう!子どもの未来」展 ムットーニさんのバック


ムットーニさんの作品ではおなじみのキャラクター旅の楽士と、彼を見守る天使が描かれています。
写真では分かりませんが、茶色に見えるワクは明るめの茶色の上にゴールドの塗料が
重ねられていました。天使の頭の周りはシルバーの塗料。
何の種類の塗料を使われているのかは、分かりませんでした。

両側に展示されていたバックも素敵でした。
こちらは石津昌嗣さん(作家/写真家)のバック。色彩がきれい。

「Rewrite the Future いっしょに描こう!子どもの未来」展  石津昌嗣さんのバック


こちらは吉田照美さん(フリーアナウンサー)のバック。猫がとてもかわいいです。

「Rewrite the Future いっしょに描こう!子どもの未来」展 吉田照美さんのバック



荒木経惟さん、松本幸四郎さんの作品にも実はとても心ひかれました。

会場の係の方のお話では、来年のチャリティオークションでも、ムットーニさんの参加
をまたお願いする予定だそうです。
私は入札も出来ないと思いますが、どんな作品が観られるのか楽しみです。

他の方の作品も全てWEB上でしばらく公開されるそうですが、実物の公開は今日(12日)の
午後5時までですので、お時間のある方は観にいらしてはいかがでしょうか。
posted by みどり at 02:54| Comment(2) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月26日

自動人形師ムットーニさんの新作オルゴール・バニーズメモリーBOOK型

オルゴール・バニーズメモリーBOOK型1




いつか自分の手元に置いてあきずに眺めたい・・・と、長いことあこがれていました
自動人形師ムットーニ(本名武藤政彦)さんの一点ものの立体作品。
念願かない、今年やっと購入することが出来ました。

BOOK型オルゴール、「バニーズメモリーBOOK型」です。
3月20日にムットーニさんの公式サイトにも写真がアップされましたし、せっかくです
のでもう少し詳しいご紹介をしたいと思います。

今年1月29日〜2月17日まで「自動人形師ムットーニ展2008 ムットーニの『秘密の蔵書』」が
原宿のLAPNET SHIP(ラップネットシップ)で開催されました。
旧作品数点と、CD音源による新作中型作品2点の展示です。
小型オルゴール作品3点の展示も予定されていましたがこちらは「ただいま制作中」。
会場にはそのオルゴール作品の完成予想図のCGプリント3枚が貼ってありました。
私が購入したのはその内の一つです。

この作品は展覧会最終日の2月17日に初めて会場でお披露目され、さらに手直しも加えられ2月22日に完成。
その後3月2日(日)に、無事我が家にお迎えすることができました。


「バニーズメモリーBOOK型」は、DVD「MUTTONI MUSEUM 」にも収録されているからくりBOX作品
の名作「バニーズメモリー」が元になっています。
さらにさかのぼると「バニーズメモリー」は、その前に作られた「囚われのバニー」
という作品の姉妹作に当たるのだとか。
「囚われのバニー」は私も写真でしか見たことがありません。

からくりBOX作品「バニーズメモリー」は場末の小さなミュージックホールが舞台。
奥に舞台、手前に椅子がありテーブルの上にはSP盤が回るレコードプレーヤーが一台。
舞台でバニーガールが踊り、やがて彼女が姿を消すと舞台に残るのは天使の翼。
そして横のドアが開くと、その向こうに姿をみせた彼女の背中には翼のとれた跡が見える。
ドアが閉まり、くるりとこちらを向いた椅子の上には一羽の白兎がいるというもの。



バニーズメモリーBOOK型はオルゴール作品ですが、通常のオルゴールとして
思い浮かぶ金属音ではなく、テープ音源が使われています。
電源をどこから取るかという問題がありテープレコーダー(ウォークマン)になったそうです。
しかしテープ(エンドレステープ使用)になったおかげで「バニーズメモリー」で流れる音楽、
効果音(SP盤のレコードが回ってすれる音、ハーレムノクターンが流れ、グレゴリオ聖歌が
かぶさり、ドアの開閉する音、再びハーレムノクターン、レコードのすれる音)が、
丸ごと全部収録されることになりました。


本の扉を開くとそこにいるのは背中に翼のある、腕にウサギを抱いたバニーガール。
彼女は流れる音楽と共に動き出します。
扉部分には「今宵場末のミュージックホールで行われるショー。それはたった一人の
人物の思い出によって構成された一幕劇。だがそれはすり切れたSP盤に刻み込まれた思い出
として永遠にここに繰り返されている」と書かれています。
これはからくりBOX作品「バニーズメモリー」に作者ご本人が付けられるている口上の要約版になっています。


前置きが長くなりました。
せっかくです、本家本元「バニーズメモリー」の口上を交えながらご覧下さいませ。
バニーガールがゆっくりと左右を向き(足は固定されていています)、そして背中の翼も
ゆっくり上下するので軽く羽ばたいているように見えます。


オルゴール・バニーズメモリーBOOK型13



観客席がたった一つのミュージックホール
SP版のレコードが回り出すと、いよいよショーがはじまる。
まずはハーレムノクターンの調べに乗せ、怪しのミュージシャンの登場。
そして舞台はまわり今宵のスター、バニーガールがその姿をあらわす


オルゴール・バニーズメモリーBOOK型4



スポットライトをあびると彼女は踊り始める



オルゴール・バニーズメモリーBOOK型5



しかし所詮彼女はとらわれの身
毎夜同じ時間に、同じ衣装、同じ音楽の中で踊らなければならないの



オルゴール・バニーズメモリーBOOK型7


でも、そんな彼女にとって今宵は特別な夜
彼女の奥深く眠っていた記憶は徐々に明らかになり始めた


オルゴール・バニーズメモリーBOOK型8


次第に鮮明に成り行く記憶


オルゴール・バニーズメモリーBOOK型9



そして彼女は再び正面を向いて止まったその時には、完全に記憶を取り戻していた


やがてどこからともなくグレゴリオ聖歌が入り交じる中
本来の姿を取り戻し、その姿はおぼろげに揺らぎ始める

今宵自由の身となり、背中にその傷跡を残したまま扉の奥にたたずむ彼女
だがドラマはこのままでは終わらない


本当の主人公、それはこの椅子にすわるウサギ


オルゴール・バニーズメモリーBOOK型10



ウサギはその前は踊り子で、その前は天使だったのかも


オルゴール・バニーズメモリーBOOK型11

全てはテーブルの上でまわるSP版に刻み込まれた思い出として
永遠(えいえん)にここに繰り返されている。


オルゴール・バニーズメモリーBOOK型12




大きさは縦約29,5センチX横約18,5、本の厚さ約15センチ。
オルゴールというイメージからすると、ちょっと大きめです。
でもこれはいろいろな仕組みを入れるために必要な大きさで、これより小さくはならないそうです。
本タイプのオルゴールを作られたのは今回が初めてらしいです。

とにかくバニーちゃんがとてもかわいいです。
ピンクのブラにピンクのスカート、ピンクのストッキング。赤い蝶ネクタイに赤いガードル、
赤い靴、ついでに手のマニキュアも赤。
「バニーズメモリー」の謎めいた物語を思い浮かべると、かわいすぎる気もしますが、小さな
オルゴールの世界のバニーちゃんですからかわいすぎて困ることなどありません。

腕に抱いている白ウサギ、これまたかわいい。
ウサギの赤い目は、赤くて穴があいているところをみるとビーズのようです。
ビーズよりも小さなバニーちゃんの手の爪に、マニキュアがほどこされているという
その繊細さがまた驚異。
バニーちゃんもウサギもその耳がとても薄くできているので、ぽっきり折れないかと心配
してしまいますが、とても丈夫に出来ているようです。


展覧会最終日に、未完成ながら見せていただいてから完成作品はいくつか手直しもされています。
私でも見て分かるのは、本の扉部分の面積が大きくなったこと。
背表紙側から回っていた布を留める位置をずらされた為です。
表紙・裏表紙ともピンク色の本ですが、古い感じをだすためややくすんだ落ちついた色です。
(公式サイトの写真ではオレンジ色っぽく見えますが)

コード部分に中間スイッチがあり「切り・入り」の切り替えができ、通常は「入り」にしておくと、
本の扉を開くと同時に音楽が流れ出し人形が動きだします。
中間スイッチを「切」にしておけば、扉をあけてもバニーちゃんは動きません。

バニーちゃんの背景にところどころ穴のある円盤があり、その向こうに明かりあるので
円盤が回るとキラキラします。
小さいながら赤と緑のライトも使われているのでムード満点。
さらにバニーちゃんの周囲にクリスタル風のアクリルの棒があるので、これに光が反射して
さらに華やかにきらめきます。

テープレコーダーはバニーちゃんが立っているステージの下の緑色の部分にあるそうです。


以下、購入するまでいきさつなどを・・・。

いろいろ思うことがあり、今回を逃すともう二度と購入できる機会はないような気が
してやっと決心。
武藤さんの作品販売は抽選の時もあるそうですが、今回はLAPNET SHIPに
事前にうかがったところ、初日先着順と確認した上で行動を起こしました。

ここ数年の展覧会や講座に欠かさず顔を出していたせいか、初日にお会いした武藤さんから
「顔と名前がやっと一致しました」と言われました。
果たして私はどういう印象をもたれていたんだろうか・・・。かなり気になりますが、
そんな怖いことうかがえません。

初日はまだ作品が完成してなかったので、購入ではなく「予約」という形になりました。
実物を観てないのに買うの?と、思われそうですが今まで作品を観てきた経験から、
武藤さんの作品ならどれもでも好きなので問題なしでした。

美術作品は完成した作品だけあればよい、それが作り出されるまでの過程や背景には
全く興味ない、という方もいるでしょうが私は制作過程のお話も大好きです。

今回のように完成に至るまでのお話をご本人から伺えて、展覧会最終日には完成直前の姿を
見せていただけ、完成した作品を我が家にお迎えできた。
ファンとして、こんなにうれしいことはありませんでした。


作品をお迎えした日は、3月2日。
高額品専門の宅配便で届けていただける事になりましたが、梱包を解いたらスイッチを入れる前に
電話を下さいとご本人からメールをいただいてました。
当日心臓バクバクしながらやっとこさ、ご自宅にお電話を。
武藤さんのお話をうかがいつつ、スイッチオン。
本の扉を開くと・・・。
武藤さん「どうですか?」、私「動いてます」・・・・すみません、もう少しましな言葉いいたかったですm(__)m

後ほど「保証書」(!)とスペアのテープも送っていただけることになりました。
(保証書・・・メンテナンスできるのは武藤さんだけですから)


私の携帯電話の待ち受け画面は今やバニーちゃんになっています。
ひな祭りの直前にお迎えしたVIP。
家のひな人形を出すのはみごと、すっかり忘れてしまいました。
posted by みどり at 05:56| Comment(10) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月20日

ギリギリ到着!新作オルゴール・自動人形師ムットーニ展2008「ムットーニの『秘密の蔵書』」最終日

ギリギリ到着!新作オルゴール
自動人形師ムットーニ展2008「ムットーニの『秘密の蔵書』」最終日@ラップネット・シップ 原宿
1月29日(火)〜2008年2月17日(日)まで  終了してます
ムットーニさん公式サイトはこちら


最終日2月17日の5時と6時の上演会に参加してきました。

展覧会を観に行った方の多くが会期中に公開されるのか?と気になったであろう、
制作が遅れていた3台の新作オルゴール。
最終日、一台だけですがその姿が披露されました。

以下、某掲示板に書き込んだ内容を手直しして投稿しています。


最終日は混むだろうと思って、当初行く予定を入れていなかったのですが15日(金)夜の上演会に
参加した時、ムットーニさんから「出来ても出来なくても最終日には必ずもって来ます!」と
言われては行かないわけにいきません。
作品を観たいのはもちろんですが、その完成が間近となると、私には絶対やらなけれ
ばならない大切なことがあるからです。

間際まで作業していらしたようで、会場にみえたのが5時過ぎだったので5時の上演会は
5時半ごろのスタート。
この日会場には約30名の方が集まっていました。

この日、展示されていた新作中型作品「THE NIGHT ANGEL COMES」の調子が良くないらしく、
本の扉部分が自動的に動かなくなっていました。
スタッフさんから動きが止まったときのようすを聞いたムットーニさんが「それは大変まずい」と静かに、
でもきっぱり言っていたのがプロのアーティストさんとしての厳しい一面を一瞬垣間見たような気がしました。
上演会では、手で扉を開け閉めして見せてくれました。



新作オルゴールはまだあちこち仮止めされ、未完成というせいかお披露目はほんのちょっとだけ。
すぐにささっと、しまわれてしまいました。
他の方にとっては不満だったかもしれませんが、私には感激ものでした。

新作オルゴールはDVDにも収録されている小型作品の名作バニーズメモリー」の簡易版
ともいえる作品になっていました。

私もちょっとしか見てないのですが、ご紹介します。
オルゴールとはいっても今までの、たとえば去年の松屋の展覧会で展示された作品よりずっと大きいです。
(ムットーニ作品の場合、オルゴールというのはご本人が口上を言わなくても
いいような、単純な動きの小型作品、と考えるのがいいようです)
形は中型作品の上に載っている本と同じか、やや小さめ?の大きさの「本」になって
います。
オルゴールなので仕掛けを隠す下の台はありませんが、そのかわりかなり厚さはあります。分厚い百科事典並み。
でもこれは必要な厚さで、これより小さくは出来なかったそうです。

背表紙はエンジ色、ピンクの表紙の本の扉を開くとそこには腕に白いうさぎちゃんを抱いた、
背中に翼の生えたバニーガールが立っています。
ピンクのミニスカートはいてとってもかわいいです。かわいすぎるかも。
この日は、その後ろになにもありませんでしたが、クリスタルの棒を入れたり
する予定だそうで、さらに華やかになるようです。

開いた扉には「バニーズメモリー」の口上の一部が書かれていました。(たぶん口上だったと思います)
音楽を流すためのプレーヤーの電源をどこから取るかという問題があり、音源はテープになったそうです。
「バニーズメモリー」で使われた曲がまるまる一曲入るそうです。
(オルゴールと言われてすぐ頭に浮かぶ、金属音ではありません)
完成まではあと三日はかかるとおっしゃっていました。



6時の上演会は6時20分ごろスタート。
ムットーニさんにもっといろいろ伺ってみたかったのですが、上演会もあるし他のお客様も
いらっしゃるからそれができなかったのがちょっと心残りです。
私は所用があったため、ぎりぎり7時までしかいられなかったので最終上演会は見られませんでした。


他の2点の新作オルゴールですが、予約された方のお話によると会場でCGプリントで紹介
されていたうちの、ロボットは「楽士」風に変更、「?」マークのは「メランコリービーナス」風に
なるそうです。


今回の展覧会は何度も足を運んでしまいました。
そのうち一回は平日の夜だったので「THE NIGHT ANGEL COMES」を独り占め
状態でみるという贅沢ができました。
ついでにこの日、ムットーニ作品によく登場する犬のジョンのストラップを購入してます。
ムットーニさんがそばにいらっしゃる時は、気が引けて買えなかったので・・・。



そして最終日、私がやらなければいけない大切なこと、必要な書類にサインをして
この作品のお支払を済ませました。

最終日、目の前で作品を見せていただけて7年前初めて渋谷のロゴスギャラリーで上演会を
見たときと同じような、驚き・感動というかうれしさを感じました。
あのころは、作品が買えるなんて思ってもいませんでしたから。
憧れのムットーニさんの作品を購入できたという実感がやっと出てきました。
ちなみにお値段は初日に提示していただいた「これ以上にはならないようにします」
と言っていただいた「上限の金額」となりました。
正直言いますと、それ以上してもおかしくない!と思うくらい素敵な作品です。
これはたぶん生まれてきた我が子はかわいい!、にとてもよく似た気持ちだと思います。
(初日は作品が出来てないからお値段が未定でした)


会場でお会いしてお話をした皆様、今回はいろいろありがとうございました。
お名前をつい聞きそびれた方もいてとても気になりますが、次回展覧会できっとまたお会い
できると思います。お会いできること楽しみにしています!

また近いうちに、このオルゴールの詳しいご紹介がこのブログでできると思います。
それまでしばしお待ち下さい。
posted by みどり at 01:48| Comment(3) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月13日

自動人形師ムットーニ展2008「ムットーニの『秘密の蔵書』」 その2

自動人形師ムットーニ展2008「ムットーニの『秘密の蔵書』」 その2



自動人形師ムットーニ展2008「ムットーニの『秘密の蔵書』」 その2@ラップネット・シップ 原宿
2007年1月29日(火)〜2008年2月17日(日)  金・土・日の5,6,7時から上演会あり  入場無料
ムットーニさん公式サイトはこちら

初日に行っていますが、2月3日と10日の上演会、平日の12日と足を運んでしまいました。
ムットーニさんの作品は何度観ても飽きないので困ります。

あらためてご紹介しますと展示作品は新作の中型が2点。

「翼の日記」
本が開くと、そこには光り輝く翼が秘められています。
翼と共に羽ばたくように開いては閉じる一冊の本。
どちらかというと地味な印象がありますが、今までのムットーニさんの作品とは、どこか違った物を感じます。

「THE NIGHT ANGEL COMES」
本の扉が開くと一人の女性が下から現れてきます。本の見返し部分に描かれた男性にあこがれているようにも見える女性。
彼女の向こうに鏡があって、彼女が映っていますが、やがてその鏡の中に男性の
姿が浮かび上がって見えます。
手前では彼女は一人なのに、鏡の中の二人は抱き合っているように見えます。

旧作は4点。
「ニワトリタワー」はニワトリになってしまった男が表現された作品。
コミカルな作品です。

「無原罪の宿り」
一昨年、銀座のミキモトでお披露目された作品で、今は江戸川競艇内で常設展示されている作品。
江戸川競艇の豪華な特別室で観るより、今回の会場で観る方がとてもすてきに
みえました。暗い演出が効いているようです。
手に真珠を持った天使が登場します。

「スピリット・オブ・ソング」
世田谷文学館の常設展示作品。
宮沢和史の「書きかけの歌」からインスピレーションを得た作品。
詩人の詩から生まれた精霊と詩人の出会いが表現されています。

「メモリー・オブ・ナイト・アフター・ナイト」
初日にはありませんでしたが、会期途中から展示されていました。
これは数年前、展覧会期間中にできあがらなくて、その後はすぐ個人のお宅へ行って
しまったので一般でのお披露目は今回が初めてだそうです。
大型作品「ナイト・アフター・ナイト」のブックタイプの中型版とも言うべき作品。
本の扉がひらくと、そこにはベンチにすわるカップルが。
華やかさからいうと、今回の展示作品の中では一番かと思いました。


10日のムットーニさんご本人のお話では新作オルゴール3台は、展覧会期間中に
できるかどうか微妙な段階に入っているとのこと。
早く観たいのと、あわてて作らないでいいです、との気持が交錯して困ります。
(氏のために弁護すると去年、松屋銀座での展覧会のさい松屋から作品の追加注文があり、
その製作に12月までかかってしまってたとのことです)

上演会の無いときはお店の方に声をかければ、動かみせていただけるそうです。
上演会では、人がいっぱいなので間近でじっくり観たいと思い12日の平日夜に
行ってみましたが、これは大正解でした。
後から数人お客さんが来ましたが、今回の展示作品では一番気になる「THE NIGHT 
ANGEL COMES」を間近で一人でじっくり観ることができましたから。
ただ「スピリット・オブ・ソング」は調子が悪いので作者ご本人がみえる上演会の時に
しか動かしていただけないそうです。

今回何度も足を運んでいますが待ち合わせしたわけでもないのに1,2,3,回目と
会場内で同じファンの方とお会いしてお話ができたのは、楽しいことでした。
タグ:ムットーニ
posted by みどり at 06:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月30日

自動人形師ムットーニ展2008「ムットーニの『秘密の蔵書』」

自動人形師ムットーニ展2008 ムットーニの「秘密の蔵書」


自動人形師ムットーニ展2008「ムットーニの『秘密の蔵書』」@ラップネット・シップ 原宿
2007年1月29日(火)〜2008年2月17日(日)
ムットーニさん公式サイトはこちら

初日の1月29日に職場を休んでまで行ってきました。
去年秋には東京の松屋銀座の展覧会、年末年始は札幌での展覧会があった
ムットーニさん(本名武藤政彦)ですが、東京での今年最初の展覧会がはじまりました。

新作オルゴールは3台ともまだできていませんでしたが
CGのイメージ画が3枚ありました。
形は本のような感じなっていて、本の扉を開けるとオルゴールの舞台というか中身がみえる、
というタイプになるそうです。

CD音源の中型新作は2台ありました。
鏡の向うとこちらに人物がいるので去年作られて、今は世田谷文学館の常設展示作品に
なっている「眠り」に似ている感じです。
が、雰囲気はまるでちがいます。

もう一作は、とても変わっています。形は「本」タイプなのですが
一冊の本を横から見たところから始まり、その本が開くと・・・・・。
まだ展覧会は始まったばかりなのでネタバレになるので、ここでやめておきます。
あと、旧作が数点。
今回の展覧会、全体のテーマとしては「翼」つながりになっているようです。
皆さんには是非会場で見ていただきたいです。
初日、開場したばかりでムットーニさんもお見えになったのでミニミニ上演会となりました。

今回職場を休んでまで早朝から開店を待ったのは訳がありました。
つまりそれは・・・。
新作の販売が初日先着順ときいたからです。
ムットーニさんの作品にあこがれて今年で8年目になりますがようやく作品を購入することが
できました。オルゴール作品です。
しかし先ほど書きましたように、できあがっていないので、実物を見てないし、出来てないから
金額も未定です。
できあがり具合によっては多少上下するそうですが、上限は提示していただけました。
なのでこの日は、実質は予約です。

予約にあたってムットーニさんから「顔と名前がやっと一致しました」と言われました。
展覧会や講座には必ず行くので顔だけは覚えていただいてたようです(^^;

予約した作品はバニーズメモリー(バニーガールとウサギが登場するからくり箱作品)風?になるようです。
あくまでも予定で、オルゴールですし実際はどういう感じになるのか???
ちょっぴり不安がありますがとにかく楽しみです。
posted by みどり at 12:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月08日

「ムットーニの世界 武藤政彦自動人形製作秘話」

ムットーニシアター展in札幌西武


「ムットーニの世界 武藤雅彦自動人形製作秘話」@池袋コミュニティ・カレッジ

11月23日(金)午後1時半からと午後4時半からの2回開講された講座の
1回目に参加してきました。
自動人形師ムットーニこと、武藤政彦さんから作品製作や展覧会を開くまでの
さまざまな興味深いお話を聞く講座です。

今年は2,3月に世田谷文学館で「からくり書物展」、9月には銀座の松屋デパートで
「ムットーニシアター展」、大阪成蹊大学芸術学部客員教授に就任したり、黒柳徹子さんの
「徹子の部屋」に出演されたりと、一般の方にも知名度が上がってきたムットーニ
さんです。
講座に参加される方は当然ムットーニ作品を見たことがあるファンの方ばかり、と思っ
たら意外にもまだ観たこと無いけれど参加した、と言う方も数人いらっしゃいました。

今回うかがった内容をご紹介します。

まずは、作らなかった作品について。
「からくり書物展」では開催する世田谷文学館から文学作品を題材にして作品を作ってくれ
と依頼されたので、考えたのは太宰治の「蜘蛛の糸」をモチーフに、上からのぞき込むタイプ。
一人の男が一本の糸を上っていって途中でストンと落ちてしまうというもの。
でもこれだと作品を観られるのは、一度に一人か二人なので結局止めたそうです。
安部公房の「赤い繭」という作品も候補にあったそうですが、安部さんの娘さんが
非常にチェックがきびしく、なおかつ少々気まぐれな方なので作品を作って直前で
「ダメ」と言われたら展示ができなくなるので候補から外したとか。
坂口安吾の「桜の森の満開の下」も候補にあったそうです。

「からくり書物展」や「ムットーニシアター展」での展示のプランは武藤さん自身が
されているそうです。
実際に作られた会場プランの他に、そこに行き着くまでのいくつかの展示パターンを
みせていただけたのはとても興味深かったです。
芸術家は作品だけ作っていればいいのか、と思ってましたがそうではないのですね。
銀座松屋では展示にお金がかけられて、松屋側から提示された展示プランを見て
ムットーニさん自身びっくりされたそうです。

「からくり書物展」ではムットーニさんの作品を時間によって、自動的に動かすために
はじめてタイムテーブルを作ったそうです。
これのおかげで私も効率よく多数の作品を楽しむことができました。
設定をされた担当の方、ご苦労様でした。


新作の紹介もありました。
オルゴールタイプが2個。
一つはコバルトブルーの箱の中に、ムットーニキャラクターの手に望遠鏡を持って
目に当てているナイトスコーパーと、その傍らに犬のジョンがいました。
私は、このキャラクターが大好きです。
このオルゴールなら私もほしいくらいです・・・・。
もう一つは紫色の箱の中に、奥に歌姫、手前にカップルがいました。

そしてもう一つは、中型作品。
スカイブルー(たしか)の箱のふたが開くと小さなイルカが登場して「キューイ・・・」と鳴く声が聞こえてきます。
ムットーニさん曰く「You&Iときこえるでしょう?」(^^)

新作がいち早く見られるのはうれしいけれど、ほしくても手に入らないものを見るのは
目の毒ですね。いつの日かムットーニ作品を我が家に招きたいのですが、限りなく
その可能性がゼロに近いのが悲しいです。


12月14日からは札幌西武デパートにて「ムットーニシアター展」(冒頭の画像は札幌その
チラシです)、来年1月29日からは東京原宿のランプネットシップにて展覧会が開かれるそうです。
札幌はさすがに行かれませんが、来年の展覧会が楽しみです。


12月1日(土)には久し振りに世田谷文学館へ行ってきました。
「からくり書物展」以来ですが、今こちらではムットーニさんの作品が常設展示されているからです。
「猫町」「「月世界探検記」「山月記」「眠り」「アローンランデブー」「夢十夜より第七夜」の6点。
札幌に行かれない分、こちらで楽しんできました。
あと「山月記」は今の時期、世田谷美術館へ貸し出し中でした。
posted by みどり at 08:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月23日

「MUTTONI THEATER(ムットーニシアター)」

「MUTTONI THEAYER(ムットーニシアター)」松屋銀座

「MUTTONI THEATER(ムットーニシアター)」@松屋銀座 8階大催場
9月12日〜9月24日まで(最終日は午後5時閉場)


自動人形師ムットーニこと、武藤雅彦さんの大規模な作品展が開かれています。
TV、雑誌で紹介されることが多くなりムットーニさんの知名度も高くなって来ました。
最近は東京では去年12月に銀座ミキモトで、今年2月から4月頭までは世田谷文学
館での作品展があったばかりです。
ファンとしてはうれしいのですが、作品製作に時間がかけられなくなっているのではと
心配になってきます。

小さな箱の中で展開される、小さな物語。
音楽に合わせ、自動で動く人形観てるだけでも楽しいのですが、ここで作者ご本人
による口上が入るとまた格別です。
ムットーニさんの落ちついた声で語られる、物語の断片を聴きながら観る自動人形。
本当に夢の世界に連れて行ってもらえます。
毎時00分(午前10時と13時は無し)からご本人による約20分のミニ上演会も開かれていますが、
閉館後午後8時から人数限定での上演会・ナイトツアーも開かれました。
(ナイトツアーは22日の夜で終了してます)

ムットーニさん、けっしてかわいい作品ばかり作っているわけではないのですが今回は
主催者の意向もあるのだと思いますが、ややグロテスクな作品は展示がありませんでした。
たとえば骸骨が踊り出す作品も多く作っているのですが、今回の展示では骸骨作品
は1点のみでした。

以前、渋谷のロゴスギャラリーでの展覧会の時の上演会でのこと。
骸骨が出てくる作品の上演をやったら、会場に来ていた小さな女の子か「おかあさん、
がいこつこわいよ・・・」と言い出して、ムットーニさんちょっと困ったようすでした。


今回は私も今日までに4回、足を運んでしまいました。
12日は運良く雑誌ぴあの招待ナイトツアーに参加、あとは18日、20日、21日の
夜、仕事帰り午後6時半過ぎに寄ってきました。
夜は7時にミニ上演会があるという事でしたが、18日は無し。
20日は「クリスタルキャバレー」「トップオブキャバレー」「摩天楼」「サテライトキャバレ
ー」。
21日は「クリスタルキャバレー」「トップオブキャバレー」「摩天楼」の口上が観られました。

ムットーニさんの作品を見ていると、何度観てもあきないので時間がたつのも忘れて
しまいます。
こんな自動人形作品を、せめて一つ自分の物にしたいと思いますがこれは夢の夢。
ならば、せめてムットーニさんが「初心者向け・自動人形製作講座」なんて開講してくれたら
私はぜひ参加したいです。
自分の手で作れたら、どんなに楽しいでしょうか。
もちろんムットーニさんの作品にはかないませんが。

ちょっと話がずれました。
この後はグッズのお話を少々。

数日前にも書いたことと少しダブりますがお許しを。
今回は携帯サイトにしかのっていない情報でしたが、クーポン画面を受付の方にみせて
から当日券を買うと通常料金1000円が800円に、さらに先着200名にプレゼントが
もらえました。
この情報はあまり知られていなかったようで、会期が一週間もたっていた18日の夜に
行った私でもまだプレゼントがもらえました。
(21日の午前中に行った友人はもうもらえなかったそうです)

200名の方が受け取ったプレゼントは非売品特別DVDでした。
内容は会場で流れていたムットーニさんの口上と、インタビュー映像が全て納められて
いました。これはすばらしいです!


ムットーニシアター 非売品DVD



収録されている映像は下記の7作品です。
ナイトアフターナイト(映像のみ、口上無し)
スピリットオブソング
ワルツオンザシー
アロンランデブー
クリスタルキャバレー
トップオブキャバレー
カンターテドミノ
(最新作サテライトキャバレーの映像は無し)



オルゴール作品がほしくても買えなかった私、せめてもと額付きCGプリントも購入しました。
購入時会場にはまだムットーニさんがいたので、というか帰るところだったのを
係の方が追いかけていって呼び戻してくれて、ご本人が額のガラス面右下に特別
にサインをいれて下さいました。

ムットーニ CGプリント ヴィーナス


ついでにご紹介。
こちらは数年前、渋谷ロゴスギャラリーでの展覧会の時に購入したCGプリントです。
この時の作品展の感想はこちらです。


ムットーニ CGプリント ナイトビジター


今回の展覧会では限定腕時計、CGと散財してしまいましたf(^―^;


<2007-09-23追記>

23日(日)午後、またもや行ってまいりました。合計5回目です。
展覧会前にダイレクトメールのハガキをいただいていたのですが、到着した日が
大雨の日。せっかくのハガキは、郵便受けから落ちて雨と泥で無惨な姿になって
いました。
捨てるに捨てられず、乾かして持っていたのですがよく見たらこのハガキ招待状に
なっていました。捨てないで良かった・・・・。
めちゃくちゃ汚れていたので恥ずかしかったのですが今回はこれを利用して入場しました。

新作が2点販売されることになったと公式サイトに載っていたので、どんな作品か
観ておこうと思ったのです。
さすが日曜日はすごい混雑ぶりでした。

お目当ての新作は展示されておらず、会場出口そばに写真があるのみでした。
展示されている「ナイトスコープ」と同じタイプ。
月が出て、ベンチに座るアベックが出て、さらにミラーボールが出てくる作品らしいです。
(同じデザインの作品2作の販売かと思ったのですが、後の一点はこれから製作らしいです)
ちなみに気になるお値段は税込み945,000円でした。
・・・いつかムットーニさんの1点物の作品を我が家に招きたいです。

この日は午後3時のミニ上演会を観ることができました。
「やがて鐘が鳴る」これはムットーニさんのギター演奏付き。
「カンターテドミノ」
「サテライトキャバレー」
以上の三作でした。
posted by みどり at 10:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月16日

ムットーニシアターぴあご招待ナイト・ツアー参加

ムットーニシアターぴあご招待スペシャルナイト・ツアー


今月12日より、東京の松屋銀座にて自動人形師ムットーニこと武藤雅彦さんの
作品が展示されています。
(会期は24日まで ムットーニシアターの公式サイトはこちらです)

9月14日(金)に雑誌ぴあによるご招待のナイト・ツアーに参加してきました。
参加はハガキか携帯電話からの応募による抽選でしたので、私はハガキで応募。
もちろん出したのは1通のみです。
締め切りが9月6日。7日にはぴあ編集部から参加できるかどうかの確認の電話と
メールをいただきました。
その後でようやく正式に文書の招待状が届きました。

20組40名のみのナイト・ツアー。今までのムットーニさんの作品展でも行われて
いるのですが、作者ご本人による作品解説、口上つきで作品を動かして見せていた
だけるものです。
通常の展示が終わる夜8時から開始です。

友人と一緒に参加することにして一緒に会場入り口へ行くと、そこが受付になって
いました。
この日の参加者は半分くらいが、ムットーニ作品を初めて見る方だったようです。
あとはやはりムットーニファン。

会場ではムットーニさん「これだけの人数で作品を見られるなんて滅多にありません
よ」とおっしゃってました。
確かに作品展が開かれるたびにファンが増えてきているので、会場に来るお客さん
の数も増えてきてます。
40人なら少ない方になったようです。

ムットーニさんが口上つきで上演してくれたのは、
宇宙空間に投げ出された宇宙飛行士の「アローンランデブー」
ナイトキャバレーの歌手と楽団の「トップオブキャバレー」
教会での妖しげなミサ「グローリア マリアが来たりて」
天使が天上に昇る「カンターテドミノ」
の4作。
どれもここ数年の展覧会に足を運んだことがある方ならすでにおなじみの作品です。

展示されている「カンターテドミノ」は二代目だそうでうす。
以前作った物が人手に渡り、その後展覧会で改めてこの作品を見たとき「これが自分
の手元にないのはまちがってる」と、作ったんだそうです。
このお話は初めて伺ったような気がします。


ムットーニさんのお話を聞いて、4作品の上演を観てこれだけで1時間たってしまいました。
雑誌に掲載されていた招待情報や、いただいた招待状には9時半まで作品鑑賞が
できると書いてあったのですが実際は会場の都合で9時までしかいられませんでした。
会場には大小約50点の作品が展示されているそうですが、残念ながら他の作品をゆっくり
鑑賞することはできませんでした。
せっかくのうれしいご招待だったのですが、私も友人も物足りなくてやや消化不良。
お互い一緒には来られないけれど、また後日ゆっくり展覧会に行くつもりです。

このご招待、各組に1冊展覧会特製のビジュアルブックがもらえました。
1260円で会場で売られています。
私は友人と待ち合わせするまでに時間があったので、先に展覧会のグッズ売り場を
のぞいたらあとでもらえる物と同じ物とは知らずに購入していました。
もっとも各組に2冊ではなく1冊だったので、こちらは友人にあげました。
(友人は悪いからと約半額の500円くれました。ありがとね)

ツアー後は、このビジュアルブックにムットーニさんのサインをいただきました。
私たちだけでなく、以前からのファンの方で当選してこのツアーに参加してる方もいた
ようです。
私たちも何度も展覧会に行っているので、顔だけは覚えてくれていたようで「みんなよく当たるなー」
と言われてしまいました(#^_^#)


展覧会場では今回の会場限定で腕時計の販売もありました。
ユニセックス(12600円)とレディス(14700円)の2種。各100本限定。
両方ぜひほしいと思ってましたが、松屋の美術課に問い合わせするとお取り置きして
もらえたので、この日引き取ってきました。
限定品には弱い私です。

ムットーニシアター限定腕時計

ムットーニシアター限定腕時計 ユニセックス レディス

もちろんムットーニさんのオルゴール作品がほしいのですが、小さい作品でもお値段は50万円前後だし、
人気が高すぎるのでとても手に入りません。
いつかはほしいのですが、早い者勝ちの競争では私とても勝てません。
今は限定グッズで我慢することにします。


<2007-09-19追記>
「ムットーニシアター」の携帯電話からの公式サイトにしか載ってない情報なのですが、このサイトの
当日券情報のクーポン画面を受付の方に見せてから当日券を買うと通常入場料1000円が800円に、
さらに先着200名に非売品の特別DVDがもらえる特典がついています。

私は18日の午後6時半ごろ行きましたが、まだDVDがもらえました。
ムットーニさんの口上つき作品解説が入っています。
私は招待券を持っていたのですがこのDVDほしさに当日券を買いました。

まだDVDは残っているそうですので、ほしい方はお早めに。
必ず携帯サイトのクーポン画面を受付の方に見せることをお忘れなく!
posted by みどり at 11:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月09日

江戸川競艇アートミュージアム アートツアー

江戸川競艇アートミュージアム 久保板観レトロ絵看板


江戸川競艇アートミュージアムの公式サイトはこちら


8月26日(日)に参加してきました。
江戸川競艇内で展示されている美術品を鑑賞するアートツアー、今年の7月から
始めたばかりだそうです。
せっかく参加してきましたので、その様子をご紹介したいと思います。

私が参加してみたいと思った一番の理由は、こちらに自動人形師ムットーニこと
武藤雅彦さんの作品「無原罪の宿」が展示されていると知ったからでした。
この作品は、去年12月に東京銀座のミキモトで開催されたムットーニさんの作品
展覧会のさい、チャリティーオークションにかけられた物です。
入札開始価格100万円で始まったオークションは、江戸川競艇の社長さんが
180万円で落札されたと聞いています。
この金額は、今年の春世田谷文学館で開かれたムットーニさんの講座でうかがって
います。

「無原罪の宿」を入手された江戸川競艇さん、特別展示室までつくり、これをきっかけ
に今まで競艇に興味の無かった人にも、競艇場に来てもらおうとアートツアーを行う
事にしたようです。
展示する作品も、今後増やしていくらしいです。
ひろい競艇場なので展示する場所には困らないんだとか。

開催されているのは競艇開催のみ、10名限定で昼食代込みで1000円とのこと。
私と同じムットーニファンの友人と早速参加申し込みをしました。

さて当日。集合時間は午前11時。
競艇場のいくつかの最寄り駅から無料送迎バスが出てると言うことなので、友人と
待ち合わせしたのはJR平井駅。
10時45分発のバスに乗ると、予想してましたがお客さんはちょっと年配のおっちゃん
ばかり(^_^;)
15分ほどで競艇場に到着。私も友人も全く未知の世界です。
入り口もやっぱりほとんど年配の方ばかり、女性の姿もほとんどなし。あってもやはり
年配の方ばかり。
私たちにとっては、かなり場違いなところに着た感じで居心地が悪かったのですが
予約時に指定された特別観覧席の入り口にいくとまるで別世界にのようにそこは
こぎれいなところでした。
さすが特別観覧席。高い料金払ってる方しか入れないところらしいです。
展示されている作品は、特別観覧席に入場する方ならどなたでも鑑賞できます。

私たちが到着すると、なんとこの日の参加者は私たち二人だけなんだそうで、すぐに
アートツアーが始まりました。
男性と女性の係の方が一名ずつ一緒についてくれて、いろいろ解説してくださいました。
後でうかがいましたが、美術品の収集は江戸川競艇の常務さんが熱心なのだそうです。


まずは特別観覧席内の一角に展示されている作品の鑑賞。
ガラスケースの中に展示され、大きな宝石の指輪に見えるのはバルセロナのお菓子店、エスクリバのキャディーリング。
言われなければ飴とは思えないくらいきれいです。

コンラッド・リーチによるリトグラフは、50年代から70年代に活躍した映画俳優の
ポートレートの数々。
やはりオードリー・ヘップバーンのポートレートに目がひかれます。

彫刻家・大森暁生の小作品群。
額の中に飛んでいる蝶は、羽の片側しかありませんが鏡があるせいで空中を
浮かんでいるように見えます。
鏡と書きましたが、通常の鏡ではなくて金属板を磨いた物だとか。
ゆがみが全くなく透明感もあり、手を触れたらそのままスッと向こうに手が入って
しまいそうです。

特別観覧席内の一角に作られた特別室に展示されているのはムットーニさんの
「無原罪の宿」
特別室の中、外にはムットーニさんのCGプリントも多数展示されていました。
ミキモトの大粒真珠を手に持った天使像が動きます。
やはり去年ミキモトの暗い空間の中とは違い、白いバックの中で観る作品はまったく
印象が違いました。
すばらしい展示室なのですが、気になったのは自動人形に当たる照明がやや黄色み
を帯びていること。
天使が手に持つ玉が、黄土色に見え白い真珠にはとても見えなかったことです。


この後、一般のお客さんが入るところの方へ移動。
場内の上の方にあるのが、久保板観によるレトロ映画看板。
「鉄道員」「ローマの休日」「七人の侍」などレトロな映画の絵看板が場内のあちこちに。
しかし競艇場にしてるお客さんは、このレトロ看板の存在に気がついてないようです。
レトロ映画看板は、昔の作品は現存してないことがほとんどなので久保板観さんに
お願いして新たに描き起こしていただいた物だそうです。
映画のここぞ!という場面を描き出しているのには、映画ファンの私も友人も感心
しました。映画をよく見ている方でなければこういう場面は描けないでしょう。
冒頭に載せた写真は、その看板です。
大きさ比較のために、周りの他の物を入れて撮りたかったのですが案内の方より
「看板のみで」と言われましたのでそのようにしました。
絵の大きさは、畳2畳分くらいあります。

場内にはみずほ銀行のATMもありました。
そんなのめずらしくないだろう、と言われそうですが珍しいのはこのATM引き出し
はできるけれど、預け入れはできないこと。
儲けたお金でさらに遊んでね、ということらしいです。さすが競艇場(^◇^;)

レストラン「えど亭」内には安藤広重の浮世絵数点。
「東都名所 両国橋夕涼み全図 」は船の行きかう隅田川の風景画を、横に紙三枚も貼って雄大に描いた作品。
江戸川競艇さんやっぱりコレは押さえましたね、と思いました。


このあときれいな特別観覧席で、競艇についての簡単な説明をうかがいました。
第1レースも観戦。
全く初めてでしたのでとても新鮮でした。

その後、「えど亭」で昼食。
豪華なお弁当と、コーヒー(または紅茶)
これだけで1000円以上はするだろうと思えるものでした。

この後、特別観覧席の指定席で観戦もできたのですがこれで私たちは失礼すること
にしました。

おみやげに、江戸川競艇のマスコットのウサギのぬいぐるみ、ポールペン(これは
どうやら競艇観戦のチェック用に、という意味らしい)、タオルハンカチ、さらに松屋
銀座での「ムットーニシアター」の招待券までいただいてしまいました。
ツアーは出発から食事終了までで、約2時間かかりました。

江戸川競艇、という私にとってはワンダーランドの見学ができたのでとても有意義な
時間が過ごせました。
posted by みどり at 08:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月08日

ムットーニシアター ぴあ招待ナイトツアー当選

9月12日〜24日まで東京銀座の松屋銀座にて自動人形師ムットーニこと武藤雅彦
さんの大規模な作品展が開かれます。

この展覧会にあわせて「ぴあ」によるスペシャルイベントが14日の夜、通常の展覧会
の終了後開かれます。
作者ご本人による作品解説付きのスペシャル上演会。
これは「ぴあ」の20組40名のみの招待イベントなので応募が必要。

9月6日で締め切られましたが、昨日ぴあ編集部の方より当選したので参加できるか
どうかの確認メールをいただきました!
もちろん参加する旨のメールを返信しました。

ナイトツアーは、日時は限られますが有料でも開催されるそうです、
詳しくはムットーニシアターの公式サイトでご確認ください。


ムットーニさんは、9月11日放送の「徹子の部屋」にも出演されるそうです。

スペシャルイベント終了後は、もちろんこのブログでご報告します(^^)V


<追記>
今、パソコンで公式サイトをみたらナイトツアーの情報が載っていませんでした。
携帯サイトにはのっていたのですが。
念のためこちら書いておきます。
15,16,19日の3回のみ開催されるそうです。各回50名限定。
チケットの販売は12日10時より。会場入り口で3日分全てのチケットの販売があるそうです。
posted by みどり at 14:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月17日

「ムットーニのからくり書物」展

「ムットーニのからくり書物」展覧会券その1

「ムットーニのからくり書物」展@世田谷文学館

4月5日(木)と7日(土)にまたまた観に行っています。
2月17日〜4月8日までの期間中、8回世田谷文学館には足を運びました。
そのうち3回は展覧会にあわせて開催された「文学カレッジ」に参加するため
です。
これに参加すると展覧会券を3枚もらえたので、展覧会は別の日に観に行く
形にしていました。

私にとってムットーニさんの自動人形作品は、何度観てもあきないものでした。
その造形、動き、選曲、照明、全てのセンスがすばらしい。まさに総合芸術です。
同じような作品を作れる人はいないでしょう。

最後の最後で「眠り」という作品を見るためのベストポジションは、真っ正面ではなく
やや斜めからだ・・・とやっと気がつきました。
村上春樹作「眠り」を元に作られたこの自動人形。
一人の女性が現れると、その後ろの鏡にもその女性の姿が映っている。
鏡像だと思っていたのがやがて、別に動き出す驚き。
さらに幻影のようにもう一つの姿も現れています。
シュールな作品ですが、今回の新作の中では一番手間がかかった作品らしいです。
(この作品の前面にあるスピーカー二個が何者かによってへこまされたと
ムットーニさんがなげいていました)

今回の展覧会では券が4種類あったそうです。
私が手にしたのは3種のみ。
素敵ですのでご紹介しておきます。

「ムットーニのからくり書物」展覧会券その2「ムットーニのからくり書物」展覧会券その3
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2007年04月03日

「ムットーニ氏、からくり書物を語る」第2回目、3回目

「ムットーニ氏、からくり書物を語る」第2回目、3回目@世田谷文学館

世田谷文学館で開催されている「ムットーニのからくり書物」展に合わせて開催
された講座に参加してきました。
遅くなりましたがご紹介しておきます。

3月17日(土)の第2回目は、平面である油絵を描いていたころから、人形を作り
だし立体作品に至るまでのお話が伺えました。
内容的には去年12月に池袋コミュニティ・カレッジで開講された「ムットーニの世界 
武藤雅彦自動人形製作秘話
」とほぼ同じでした。
でも作者ご自身が語る、お話はやはり興味深いのでご紹介しておきます。

高校生の頃から油絵を描いていて、その絵の中には必ず物語があったそうです。
文章化できる形の物語では無いけれど、物語性のある絵。
絵ができあがると、教室の黒板の上に絵を置いておくと担任の先生が「武藤、
こんどはどんなお話だ」と聞いてくれたそうで、いい先生に出会えたそうです。

油絵を描いていた時期から、絵を粘土で人形にして遊び始める。
ビデオが普及し始めた頃、映像作品も作ったけれど、人に見せるときに渡すのは
「作品」ではなくてビデオカセット。再生機で観てもらわないと伝わらない。
それではつまらない、と人形をもとに写真を撮って絵本にしたそうです。
その頃、写真だったのが後にCGプリントに。

もちろん最初に人形を作ったときは、動かない事を前提で作っていたが、その後
動かすことを前提で作るようになった。
でも最初は、一体しか動かせないのでオルゴールタイプの作品しか作れなかった
そうです。

「ストーリィ」には時間の流れがある、一つの動きを繰り返すオルゴール作品では
「ストーリィ」を組み込むことができない。
メカニック的に演出ができるようになると何分何秒もたせるこができる。
これができるとようやく物語の演出ができるようになるのだそうです。

最初に見せていただいたのは「忘れ物」という作品のスライドショウ。
1985年、人形を作り出したばかりの頃のバージョンと、その約20年後「ムットーニ
ボックス」として作ったCDとCGイラストをセットにしたバージョンを見せていただき
ました。物語は一緒。
ショーパブのソファーの上に置き忘れられた二本の足にまつわる、ロバートと元恋人
バニラとの幻想的なお話。

この日は展示されている作品「ワルツ・オンザ・シー」の原作、ジュール・シュペール
の作品の旧訳と新訳のコピーをいただきました。
旧訳のタイトルは「沖の娘」、新訳では「海の上の少女」です。
「ワルツ・オンザ・シー」は本当はこの作品を元に作ったものではないそうですが、
後からこの原作と似てると分かったそうです。
今回展示されているのは、最初の作品ではなくて2作目になるそうです。

3月24日(土)は第3回目です。
この日は主に今回展示されている新作についてのお話でした。

「ねむり」
鏡の中にうっているようにみえる人形を、前にいる人形とうり二つに作るのが大変
だったとか。

「ワルツ・オンザ・シー」
少女が上に上がったときに、下にも波模様がうつるように作ってあると言うことは、
言われるまで気がつきませんでした。

「夢十夜」
作品の中で聞こえる汽笛は「ワルツ・オンザ・シー」で使っているのと同じものだ
けれど「ワルツ・・・」より音を低く、長くしてるそうです。

「アローン・ランデブー」
宇宙飛行士が一番高く上がったとき、明るく照らし出されるよう60ワットの一番
強い電球をつかって45秒間照らしているそうです。

最後は質疑応答。
気になっていた去年の12月に銀座のミキモトでムットーニさんの作品展があったとき
チャリティーオークションに出された作品「無原罪の宿り」は180万円で江戸川競艇の
社長さんが落札したそうです。

今年9月には銀座の松屋でムットーニさんの作品展があるそうです。
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2007年03月10日

「ムットーニ氏、からくり書物を語る  第1回目 」

「ムットーニ氏、からくり書物を語る  第1回目 」
世田谷文学館 文学カレッジ2007 特別講座
「ムットーニ氏、からくり書物を語る  第1回目 」@世田谷文学館 講義室


2月17日から4月8日まで、世田谷文学館で「ムットーニのからくり書物」展が開か
れています。
ムットーニ(武藤雅彦)さんの作り出す自動からくり人形を見ていると、とても豊かな気
持になれます。
展覧会に合わせて開かれる今回の講座は、作者ご自身からのお話がうかがえると
言うことでしたので全回申し込みをしました。

第1回目、3月3日(土)のことをご紹介ついでに書き留めておきます。

この日は、ムットーニさんの絵画学校時代、油絵を描いていた頃のことや、平面作品
から立体作品を作り出すようになるまでのお話を伺いました。

創形美術学校に親の反対を押し切って入学したので、認めてもらうためとお金の
ために賞金の取れそうな公募には片っ端から出していたそうです。
しかも、落選したことがなく仲間からは「賞金稼ぎの武藤」と呼ばれていたとか。

でもお金がないから新しいキャンバスを買うお金がもったいないので、展覧会に
出した絵の上に、また絵を重ねて描いていたので当時の絵はほとんど残っていない
そうです。
時間をかけて描いた作品をつぶしてしまうとは、なんてもったいない!と、思いますが
賞金を稼ぐのが一番の目的だったので、描いた作品そのものには愛着が無かったの
でしょうね。

それぞれの公募に入選しやすい傾向で絵を描いては出していたので、当時描いた絵
を並べてみたとき、自分の絵では無くなってしまうようでイヤになったとか。

夜中に絵を描いていて、空腹になったときコンビニもなかった当時よく行ったのが
近所の「あじさいラーメン」という小汚いお店だったそうで、料理の中によくゴキブリが
入っていたとか!(+。+)

この後、いったん講義室を出てムットーニさんの油絵作品を展示している方へ移動し
ました。
ここに展示されている、小さなポートレートは当時作品を出していた青木画廊から
小さい作品を描きなさいと言われて描いて、結局売れ残った子達なんだそうです(^_^;)
これを描いたのが31才くらいの頃とか。
ボッシュの「悦楽の園」に似た作品がありますが、確かに意識して描いたそうです。

この頃は、絵を描いているのが苦しくてしょうがなくて、絵の中の人物を立体に起こし
出したそうです。
この後、講義室に戻ってからムットーニさん自身も約20年ぶりに見たというビデオ
作品を見せていただきました。
家庭用ビデオが普及し始めたときに、映像作品作りが仲間内でもはやりだしてムット
ーニさんもつくったのだそうです。

「トランクマジック」
トランクが開くと、そこにはムットーニさん手作りの少々グロな人形が現れては消えて
行きます。
やがてトランクは閉じられ、後ろ姿の男性がそのトランクをどこかへ持って行きエンド。

「ムットーニの逃亡者」
満月に追いかけられて、えんえん山道を走っている一人の男(人形)の話。

当時日本で、ブラザース・クエイ(Quay)という双子のアニメーション作家の作品が評
判になってムットーニさんもやはり影響されたのだそうです。
彼らの作品は、物体を少しずつ動かしては、撮影してつくるいわゆるこまどりアニメ。
ポーランドのユダヤ系の作家ブルーノ・シュルツの作品を映像化した「ストリート・
オブ・クロコダイル」は話題になり、私もこの作品が大好きでした。
下の画像は、手持ちの公開当時(1989年)のパンフレットです。

「ストリート・オブ・クロコダイル」


独特の造形は、グロテスク。まち針達が集団でちくちく移動していく様子は奇妙だけど
おもしろくて眼が惹き付けられます。
NHKで放送されている「ピタゴラ・スイッチ」は明らかにクエイ作品の影響をもろに受けてるが
よく分かります。
彼らの作品に影響された人達は、かなりいるはずですが私はムットーニさんの作品と
クエイ作品を結びつけて考えたことはありませんでした。
クエイ作品はダークでシュール、ムットーニ作品は明るく夢があるのでだいぶ違った
感じがするからだと思います。

ムットーニさんが絵の勉強をした創形美術学校は教職課程が無い学校。
もしもあったら、今の自動からくり人形師のムットーニさんではなく、中学か高校の
美術の武藤先生になっていて自動からくり人形は作ってなかったも知れないですね。

この日はせっかくですので、購入した本「ムットーニのからくり書物」に記念のサインを
いただきました。(冒頭の画像がその本と、受講証です)
posted by みどり at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月25日

「ムットーニのからくり書物」展

「からくり書物」展の予告
「ムットーニのからくり書物」展@世田谷文学館
2月17日〜4月18日まで

2月17日(土)の展覧会初日に観に行っています。
自動人形師、ムットーニ(本名・武藤政彦)さんの作品展が開かれています。

会場の世田谷文学館は2005年で開館10周年を迎えたそうです。
こちらには、開館に合わせて制作された作品が常設展示されています。
常設展示されているのは3作品、文学作品を元に作られたからくり人形です。
上演会前に、動いているのを観てきました。
せっかくですので、これらの作品を最初にご紹介しておきます。

☆海野十三(うんのじゅうざ)作「月世界探検記(つきのせかいたんけんき)」
SF小説が、空想科学小説と呼ばれ始めた頃に書かれた昔の冒険小説が元に
なっているため、ムットーニさんの作品もどこか懐かしいレトロな雰囲気の限りなく
明るく夢と希望にあふれた未来都市を表現しています。
ナレーション無し。

☆ 中島敦作「山月記」
おのれの傲慢さから、獣に身を落とした男の物語。
虎となった男が、ある日かつての友人と出会って人間部分の記憶が蘇ります。
怪しい不気味なお話ですが、ムットーニさんの作品は藪の中を舞台にして哀しさと
どこか優しさが感じられます。

☆萩原朔太郎「猫町」
猫の精霊ばかりの住んでいる街に迷い込んでしまった男の話。
ムットーニさんの作品は、街のあちこちに猫の姿が見え隠れする街の様子がどこか
コミカルです。この作品のみ、ナレーションもご本人。
冒頭にのせたチラシの画像は、この「猫町」の箱のふたの絵です。


本来、今回の展覧会は10周年記念として企画されたそうですが、ムットーニさん
のほうでも2005年は渋谷のパルコミュージアムでの大規模展覧会があったため
世田谷文学館の方はのびのびになってしまったらしいです。

今回の展覧会も旧作・新作を合わせ大規模な展覧会となっていました。

開館時間は10時〜18時までですが、土曜日だけムットーニさんの口上による
ナイトツアー=スペシャル上演会(ハガキによる事前申し込みが必要です)があります。
今回は、その初日のナイトツアーに参加してきました。

受付開始が17時からでしたので、文学館へ着いたのが17時15分頃。
文学館に入ってすぐが、売店がるのでまずはそちらをのぞいてみると展覧会に
合わせた書籍が販売されていましたので購入しました。
タイトルもそのまま「ムットーニのからくり書物」

内容は今回の展覧会に合わせた物で、カラー写真による作品紹介とご本人への
インタビュー、常設展示作品の元になった短編小説、今回の展覧会用に作られた新
作の原作、夏目漱石作「第七夜(夢十夜より)」の4本の原作も収録されています。
どれもいつかは読んでみたいと思っていた作品でしたので、これはうれしい内容です。
今日までに全部読んでしまいました。


だいぶ後になりましたが、ナイトツアーの様子をご紹介しておきます。
まずは会場入り口で集合して待っていると、お待ちかねムットーニさん登場。
「ムットーニのからくり書物展にようこそ」と言ってくれて、先頭に立って会場内を案内
してくれました。
なんだかうれしいのと同時に恥ずかしいのは、私の自意識過剰でしょうか。
時間の関係で、展示作品全ての口上があるわけではありません。


☆「Alone Rendezvous」 原作:レイ・ブラッドベリ「入れ墨の男より、万華鏡」
ムットーニさんいわく、最初に作品を作ってしまってから、レイ・ブラッドベリの作品と
ぴったり合うと分かったとか。

宇宙船の事故で、宇宙空間に投げ出された男。地球の引力により、やがて流れ星
になります。星の中を漂う宇宙服に身を包んだ男の姿がまさに絵になります。
BGMはマスカーニ作曲のオペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」の第2幕への間奏曲。
この曲がたえようもなく美しい。
動く様子も、音楽もあわせまるで宝石のような作品です。


☆「漂流者」 原作:夏目漱石「夢十夜より、第七夜」
プロジェクターで後ろの壁にも、モノクロ映像で作品の動いている様子が投影されて
るという凝った展示がされています。
船に乗っていて、何もかもイヤになり海に向かって船を飛び降りてしまった男の姿は
どう見