2005年08月06日

松尾スズキ:著「ギリギリデイズ」 

「ギリギリデイズ」
  松尾スズキ:著  発行:文藝春秋・文春文庫

放送大学の試験が目の前の時、勉強の合間につい息抜きに・・・・と、言い訳しつつ
読破してしまったのがこの本「ギリギリデイズ」。
私が芝居好きなのをしってる知人が「これおもしろいよ」とわざわざ送ってくれました。

劇作家で演出家、俳優までこなす松尾スズキさん。
本書は1999年から2001年にかけて松尾さんが主宰する劇団「大人計画」のホーム
ページ上で公開されていた日記「酔って書かない夜はない」に大幅に加筆修正を加えた
もの・・・・だ、そうです。
松尾さんが本気で酔っぱらいながら書いた物だそうです。

松尾スズキさん、なんて忙しい人なんだろうか。
依頼された芝居で役者として出演して、自分の芝居の脚本書いて、演劇教室の講師を
して、複数の雑誌の原稿書いていていつも何かの締め切りに追われる日々。
まったく休み無し。
締め切りに追われてると愚痴を書いても、全部ちゃんと書いて仕事をこなしているんだ
からすごい。(締め切りを守っているかどうかは不明)


今読んで興味深いのは、この夏再演された「キレイ」の初演版の脚本が書き上がって
ゆく様子が分かることです。最初のタイトルは「ケガレ」だったそうな。
ケガレは主人公の女の子の名前です。
半年がかりで書き上げてます。

ネット上で駄文を書き散らしてる私が「ごもっともで」と思った文もありました。
せっかくなので長くなりますがその部分を、そのまま引用しましょう。

「俺のネット批判は『松尾さんらしくない』なんつうメールが届く。
あーあ。がっかりだな。この子。
基本的に俺のファンの子なんだけど、文章がブスなんです。
こうゆう距離感のない言葉遣いがネットで文章を公開する奴特有の『不細工さ』だと
思う。俺と会話がしたいなら『分析』しようとするなよ。
『分析』しようとするなら、その分析で金が取れるくらいのクオリティーで書きなさいよ、
と思う。
リスクのない場所での議論に、少なくとも俺には興味がないし。
なあ、もうよう。頭のいいふりしたい奴ら、さあ、名前をあかそうぜ。顔出そうぜ。
その文で金取ろうぜ。有名になろうぜ。でなきゃ、その文はカラオケと一緒でしょ。
他人に聞かせるな。うざい。だから、もう、文章ブスは謙虚に生きようよ。
ほめてりゃいいよ。ほめは大歓迎よ。でも自己主張するな。
批判するな。したきゃ、なつくな。視界に入るな。
入らないところで情報交換なりオフ会なり好きにやってちょうだい。
かわいきゃ、また話は別。つうのがこっちの本音。
まあ、少なくとも俺の文章の中ではこの日記もかなり支離滅裂だけど、これにだって
出版依頼は来てるのよ、悪いけど。そこに差があるんだから。厳然と。
俺に意見は十年早い。
こめん、最近攻撃的で。
これよ。このすぐ反省する姿勢が次のクオリティ−を生むのよ。」

と、まあかなり攻撃的ですが酔っぱらいながら書いてるそうですし、内容そのものは
けして間違ってはいないと思うのです。
たとえばブログやHP、掲示板で映画・演劇などの自分の意見・感想を書くなら、
自分の書いた物に責任を持つ。これが書く人間にとって最低限のマナー。
責任を持つというのは、どんな第三者に見られても良いつもりで書くと言うこと。

書き手としてプロとアマの違い、小さいようでかなり大きい。
その「違い」がよくわからない私は、これって、きっとかなり恥ずかしいことだな
と思いながらこのブログを書いています。


「ギリギリデイズ」の最後で、松尾さんの原作を漫画化している河合克夫さんの
HP上で、松尾スズキを名乗る人物が現れて、河合さんを馬鹿にする書き込みが
されちょっとした事件に発展したことが紹介されています。
変な書き込みをしたのは、本物松尾スズキなのか、ニセ松尾スズキなのか?
事の顛末が紹介されているので、知りたい方は是非ご一読を!



posted by みどり at 13:26| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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