
青山円形劇場オブジェクトシアター vol.10
「KOUSKY(コウスキィ)IV 沢則行 meets 中西俊博 」@青山円形劇場
3月2日(金)に観てきました。
KOUSKYとはチェコ語で「部分・部品」の複数形だそうです。
チェコを中心に活躍している日本人の人形劇作家・沢則行さんと、ヴァイオリニスト・
中西俊博さんの年に一度のコラボレーションも、今年で4回目になりました。
沢さんの作り出す人形も人形劇も、「かわいい」と言う形容詞は当てはまらないの
ですがとても味わいがあっておもしろいです。
そして、ヴァイオリニストの中西さんの生演奏はもちろん極上品。
この日は、沢さんの新作と旧作が楽しめました。
私も何度も見ている作品ばかりですが、何度見ても楽しいです。
「グロスター伯爵」
これは今回の日本公演が世界初演になるそうです。
シェイクスピア作品からインスピレーションを得て作った作品だそうです。
鳥かごのような体と、鶏の頭を持った生き物はグロスター伯爵なのでしょうか。
鳥かごが、動物の肋骨のようにも見えておもしろいけど少々グロな感じの作品でした。
「猫」
プロジェクターを使って舞台上のスクリーンに映し出されるのはブラシ。
これで猫のしっぽを表現してます。
工夫次第でなんでも利用できると言うことでしょうか。
一見単純に見えるけれど楽しいです。
「人魚姫」
中西さんがステージでヴァイオリンを弾きその周りを、沢さんの操る人魚姫が泳ぎ回
ります。バックは黒なのでまるで海の底を泳いでいるように見えとても優美な小品です。
沢さんがアドリブ作品だと言ってタイトルを言ってませんでしたが、当日のプログラム
をみると「夏の夜の赤」のようです。
沢さんが体をすっぽり被る衣装を着て、複数の仮面を動かす作品。
お客さんからお題いただいて沢さんが即興で作る作品。
お題その1,「夜の女王」
お題その2.「流れ星」
お題その3,「ままごと」
即興だから、作品としてはうーん・・・となってしまいますが、なんとか作品に
しようとしてなんとか作り出してくれるのはうれしいです。
「流れ星」はお題をくれた小学生の男の子の上に、レース状のふんわりした布をかぶ
せてなんとか「流れ星」にしてました。
「うさぎ」
昔住んでいたとこの近所に住んでいたおじさんがモデルとか。
どう見てもかわいいとは言い難い人形ですが、酔っぱらいおじさんと、相反するかわ
いいうさぎの二つを同一の造形の中で表現したとことが沢さん流というか、というか
その創意工夫が見ていてたのしいです。
「カニ」
ごめんなさい、どうもこれ印象に残っていませんm(__)m
「URASIMA」
乙姫様から、もらったおみやげの玉手箱。あけてはいけないと言われるおみやげの
中身は?浦島太郎の物語を数分のイメージに表現した物。
日本人なら分かるけれど、外国ではどうなのかなと思いました。
動きがきれいなので、あまり問題が無いのかも知れません。
「いも」
ほんとに最初は、ジャガイモかと見える物がゴロッと登場します。
中西さんが、言葉にならない言葉でしゃべりまくります。これが沢さんの動かす
芋人形たちの台詞になります。
シュールだけれど、何度も見てるとだんだんかわいくなってくる芋達です。
「星」
お客さんからのリクエストもダントツの作品だそうです。
尺取り虫、のようなものを沢さんが動かします。
尺取り虫、はやがて夜空に輝く星になってしまう、その場面転換が鮮やかです。
「赤ずきんちゃん」
プロジェクターを使って、映し出す作品。
赤い一枚のセロファンをハサミで切り出して、これが赤ずきんちゃん。
水に上に浮かべて、それを映し出しているようです。片手の影絵でオオカミを表現
して、沢さんの表現はなんでもありです。最後はご自身が舞台に出て舞台上の紙を
ハサミで切って、つまりこれが赤ずきんを食べたオオカミをお腹を切ったと言うことが
すぐ分かります。
沢さんの表現はなんでもあり。これがまたたのしいです。
沢さんの人形劇は、広い空間はあまり使いません。(使う作品もありますが)
舞台上に置いてある物も、実はスーツケースを立てて作った簡易舞台なのだそうです。
スーツケース2個に荷物を詰め込んで、各国を回るんだとか。
沢さんの人形劇を見てると、どんな物でもアイデア次第で人形劇の表現として使える
し、固定観念捨てれば世界はもっと夢が広がると教えてくれてるようです。
こうゆう自由で、楽しい表現を見てるととても気分がすっきりしてきます。


