2007年02月28日

「ヒステリア  あるいは、ある強迫神経症の分析の断片」

テリー・ジョンソン作「ヒステリア」

まつもと市民芸術館 芸術監督串田和美 プロデュース2007
「ヒステリア  あるいは、ある強迫神経症の分析の断片」@シアタートラム
  作:テリー・ジョンソン  上演台本・演出:白井晃
  出演:串田和美、荻野目慶子、あさひ7ユキオ(あさひなゆきお)、白井晃
  2月13日〜3月3日まで

2月21日(水)に観に行っています。
終演後、ポストトークのある日だったのでこの日を選んで行きました。
観に行く前は、てっきり画家のサルバドール・ダリをモチーフにした演劇公演と
思っていましたが、実際は精神分析の創始者ジークムント・フロイトの方が主人公の
お話でした。ダリも脇役として登場します。

<あらすじ>
嵐の夜。
フロイト(串田和美)の家に、母親がフロイトの患者だったというジェシカ(荻野目慶子)
がやって来ます。
かつて彼の患者だった女性の診察を再現してほしい、というジェシカに振り回されるフ
ロイト。
フロイト自身は上顎口蓋ガンのため、主治医のヤフダ(あさひ7ユキオ)の治療を
受けておりさらにヤフダは、フロイトの最新(つまり最後)の著書の出版に反対します。
さらにフロイトの元に、彼のファンだという画家のサルバドール・ダリ(白井晃)が
やって来て、てんやわんやの騒ぎに・・・。


会場の客席は、中央ブロックだけ残し、サイドブロックは幕をかけて使われていませ
んでした。
上演が始まって分かりましたが、今回の公演は舞台が特別に動く仕掛けと、映像を
使う関係で、サイドブロックからでは鑑賞に無理があるようです。

ダリとフロイトの丁々発止の言葉のやりとりが楽しめるのかと思ったら、ジェシカに
と彼女に振り回されるフロイトの様子がメインでした。しかも思いがけずコメディ物。

最初から最後まで出ずっぱりの串田和美さん。その演技は不思議と引き込まれる
ものがありました。
白井晃さん演じるダリは、ちょっと変な人ぐらいの感じで、奇行で知られたダリより
おとなしい感じがしました。
外見は男性3人の中では、白髪のおかっぱ頭のあさひ7さんが一番飛び抜けて目立
つのですが、物語のキャラクターとしては一番まともな人物に見えます。
言っていることが、一番冷静だからなのでしょう。
それにしてもこの三人は、それぞれ自分の劇団で演出を手がけて来た方ばかり。
串田さんはオンシアター自由劇場、あさひ7さんはパフォーマンス集団の「時々自動」
(ときどきじどう)、白井さんは遊機械全自動シアターの演出をされていました。
「時々自動」はとくに音楽表現が独特で楽しくて好きでした。

なんと言っても後半の、幻覚シーンの演出は舞台上の部屋がそっくり斜めになったり
映像が映し出されたりで、観ているこちらも平衡感覚がおかしくなりそうでした。
いろんな人物が入れ替わり、立ち替わり登場する割には最後には一夜の夢だった
ような感じもあり、おもしろい構成になっていました。

ポストトークに出席は、白井晃さん、あさひ7さん、ロック歌手のローリー(Rolly)さん、
そして司会役で翻訳者の小宮山智津子さん。
ローリーさんがなんでここに?と思ったら、演出の白井さんいわく最初ダリ役は
ローリーさんにやっていただくつもりだったのだそうです。
ローリーさんもやりたかったそうですが、単純にスケジュールが合わずできなかった
んだとか。
ローリーさんならさぞや、エキセントリックなサルバドール・ダリになったでしょうね。
再演の時はぜひ、ローリーさんにダリを演じてほしいです


フロイトの名前は知っていましたが、著書は読んだことがありませんし、さらには
上顎口蓋ガンで亡くなるまでに30回以上の手術を受け、最期はモルヒネの大量
注射による安楽死だった、とは今回初めて知りました。

安楽死なんて言葉とは縁のない人生をすごしたいものですね。



posted by みどり at 01:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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