2013年01月21日

桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」


2012年12月10日から26日まで、ギャラリー椿で開催された「桑原弘明 Scope展」
細部まで総べて手作りの作品「Scope」が5点公開展示されましたが、今回その
なかの一つとご縁が出来ました。

素晴らしい作品です。
写真とともにご紹介したいと思います。




「マリス・ステラ」
マリス・ステラとはラテン語で「海の星」という意味で、聖母マリアの事なのだそうです。


ギャラリーで受け取りをした時、作品は木の箱に納められていました。
もちろんこの箱も桑原氏の手作りです。
桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」1



四角い箱は手のひらに乗るくらいの大きさですが、見かけよりずしりと重いです。
桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」2




会場では、外されていましたがScopeの覗き穴の筒にはキャップがつけられています。
桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」3



これにはとても小さいけれど、エメラルドがはめこまれています。
キャップを裏側から観たところです。
桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」4




箱は金属を腐食させてあるので、味わいのある外観になっています。
ブルーの色合いがタイトルの海を連想します。
よく見ると、覗き窓の筒は箱に対して微妙に角度がつけられています。
写真は箱を側面から見たとこで、写真上が箱の上面です。
精密な仕事をされる桑原氏、この角度には訳があるのでしょう。
箱の下に見えるネジも手作りです。
桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」13




箱の底には、桑原氏の名前の刻印がありました。
また、この金属面が腐食させる前の状態であることが分かります。
桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」14



光を取り込むための「窓」が4つ。
1枚目の写真で、作品上部に見える丸い物が窓です。
一番大きな窓から、時計回りに光をペンライトで当てたときの様子をご紹介します。



<最初の窓>
教会の内部らしい情景が見えます。
壁には聖母マリアと幼子キリストの絵があります。
聖母と床のタイルは絵の具で描いているそうです。
桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」6







<2番目の窓>
見えないけれど、上部にステンドグラスの窓があるらしい情景が見えます。
様々な色の光が内部に差し込むのが美しい。
最初の窓、2番目の窓、それぞれの中間で光をあてても内部の情景が微妙に変化します。
この写真だとわかりやすいのですが、この作品はドアの鍵穴から覗いているというスタイルになっています。
桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」7


2枚目の写真はややぼけていますがご容赦を。
何度撮影してもうまく撮れず・・・。
桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」12



<3番目の窓>
夕暮れ時の教会。
安らぎの時・・・そんな雰囲気があります。
桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」9



<4番目の窓>
夜の教会。
三本のロウソクがともる礼拝堂。
聖母マリアが見守る中、静かに夜は更けてゆきます。
桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」10




「4番目の窓」にはファイバースコープの先端が3本取り付けられているのが
肉眼で見て分かります。
ペンライトで当てられた光は、ファイバースコープを通って、祭壇のロウソクに
届くのだ・・・と言うことが分かります。



光の当て加減で様々に表情を変えて見せてくれる「マリス・ステラ」
私は2012年のScope展では5点あったなかで、この作品が一番好きでした。
一番好きになった作品とご縁が出来て、とても幸運でした。
手の中にあるマリア様の教会。
素敵です。

桑原氏にうかがったらこの作品は、フランスのシェルブールにある教会が
モデルなのだそうです。
写真集でこの教会の(祭壇の)写真を見つけて、作られたとか。
「(メインの祭壇ではなく)おそらく脇にある小さな祭壇でしょう」と、桑原氏。
映画「シェルブールの雨傘」の撮影にも使われた教会、と書かれていたそうです。
(実際の教会は、聖母マリアの壁画ではなく、彫像があるらしい)


この映画は私も大好き!
桑原氏からそう聞いては、いてもたってもいられずDVDを購入してしまいました。
セリフ全てが歌になっているオリジナルミュージカル映画。
(近年舞台版も上演されていますが、オリジナルは映画版です)

映画では、Scopeと同じ情景は見つけられませんでしたが、実在する教会がモデルに
なっているScope作品だなんて、とてもうれしい。


いつか、その教会を訪れてみたいです。
もちろんScope「マリス・ステラ」を持って。


桑原弘明氏 Scope作品「マリス・ステラ」11






<2013-01-23追記>

こちらの「イ課長ブログ」様がそれらしい教会を写真入りで紹介されていましたので、リンクを張っておきます。

posted by みどり at 20:44| Comment(2) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
素敵なスコープ写真。
どうやって撮影されたのですか?
とてもきれいにはっきり撮れていますね。
時間がかかったのではありませんか?
改めて眼福となりました、ありがとうございます。
Posted by mimosa at 2013年01月27日 22:18
>mimosaさん
>改めて眼福となりました、ありがとうございます。

そういっていただけると、とてもうれしいです!

写真はごく普通の自動焦点のデジカメで撮っています。

覗き穴にカメラのレンズを向けて撮りましたが、
普通に撮ろうとすると完全にぼけてしまうんです。

Scopeの内部、つまり薄暗い所を撮影しようとすると、カメラが自動的に距離を測ろうと赤い光を出すのですが、
これが出てしまうと、Scopeの内部を撮りたいのに別の部分と焦点が合ってしまい、結果的にぼけてしまうのです。

なので、原始的な方法ですが赤い光を出す部分に
目隠しの紙をセロテープで貼りました。
カメラによっては、この光を出さないようにセットすることができるらしいのですが、私のカメラはダメ。

結局、この原始的方法で撮影したらご覧のようにかなりうまくいきました。

でもブログに載せる写真にするには、サイズを縮小し、傾いて写っている角度を直し、トリミングをして、
さらに覗きの筒内に反射してる光を消して(暗い色で塗りつぶす)・・・とかなり手をいれています。

写真撮影、画像修正、さらに記事を書き、ブログにアップしてから画像、文章におかしな所がないかと確認。
これだけで約8時間かかっています。
休みの日がみごと一日つぶれました!

でも皆さんに観てもらい、楽しんでいただければうれしいですよ!(^^)V



Posted by みどり at 2013年01月28日 01:00
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