2011年12月27日

ムットーニ新作展 「ELEMENT of WINGS」総括

今年もあとわずかだというのに、書き留めてないことがいっぱいあります。
それでも全部書いて行きたいと、思っています。



ムットーニ新作展 「ELEMENT of WINGS」



ムットーニ新作展 「ELEMENT of WINGS」総括@渋谷ロゴスギャラリー
11月17日〜11月29日まで
ロゴスギャラリーの展覧会サイトはこちら

自動人形師ムットーニこと、武藤政彦氏の新作展。
会場でお会いした方々ありがとうございました。
そして、ゆっくりご挨拶も出来なかった方、ごめんなさい。

今回は金土日と祝日の13時、15時、17時、19時には、ご本人の解説付きの「上演会」が
あるのでこれが聞きたくて何度も足を運びました。
数えてみたら今回は10回、上演会に参加していました。
何度見ても、何度聴いても、そのたびに新鮮で楽しかったです。
しかし、何度聴いてもお話が右から左に抜けてしまい、いっこうに頭の中にとどまらない。
すぐ忘れてしまうので困りました。



以下、思い違い、記憶違いがあったらごめんなさいです。
またオルゴールに使われている曲名も、今回はメロディが聞き取れず分かりませんでした。

初日に行ったときの事は既に書きましたが、今回登場していた個々の作品の感想、
その他のことを書き留めておきたいと思います。


新作展とは言っても、2月のKENJI TAKI GALLERYや、5月からの八王子市夢美術館、
9月の六甲山、ホール・オブ・ホールズ六甲での個展「WING RESTING」で登場した作品などで
今回まったくの初登場作品は3作品のみでした。



「ANGEL BREEZE エンジェル・ブリーズ」(オルゴール)
ホール・オブ・ホールズ六甲で、登場した作品。
四角い箱の下にコップの枝のような台が着いた、ちょっと変わったデザインの作品。
天使が宇宙空間で翼を休めている所だとか。
バープルの光に包まれたような作品。
星がきらめく中に天使がいるような感じで、小型ながら華やかです。
2月のKENJI TAKI GALLERYの展示で登場した「WING ELEMENT−ANGE」と
雰囲気がよく似た作品と感じました。
今回展示された中でも好きな作品です。


「ステーション・ビーナス2011」(オルゴール)
ホール・オブ・ホールズ六甲で登場した作品。
形は上記と同じスタイル。
中央にいるビーナスは、大型作品インターメッツオのビーナスと同じスタイルをしています。
ビーナスの両脇に真空管が配置され、レトロなSF映画を連想する作品。


「STILL BLUE−SKY」(オルゴール)
今回の展覧会DMに使われているのがこれです。
ホール・オブ・ホールズ六甲の展覧会、会期途中で登場した作品。
縦長に細長い箱の中に、翼を持った猫(=羽猫)を空に投げ上げる少女。
上演会での口上によると、ギリシャの映画監督テオ・アンゲロプスの「永遠と一日」の中で
二人の男性が交わす会話がこの作品を作るきっかけになっているらしい。
(子どもが砂浜で無心に遊んでいる様子をあれが永遠さ、と言っているらしい)
私はこの映画は観たことがないです。

ゆっくり投げ上げられた時に猫のお尻が丸見えになるのですが、これがかわいい。
そして降りてきた猫を、ゆっくりふんわり、でもしっかりと抱きかかえるように見える少女の仕草がまたかわいい。

箱の外側がやさしいパステルカラーなのが武藤氏の作品にしては珍しいなと、思いました。
箱の内側は空をイメージした水色。
白い雲が描かれ、さらに上でまわるミーラーボールが大きめのミラーを使っているため
内側に映り流れる光が、流れる雲のように見えてきれいです。

後から武藤氏にうかがったお話では、箱の外側はアクリル絵の具で塗ってあるけれど
内側はアクリル絵の具ではすぐ乾いてしまい、空のきれいなグラデーションが出来ないので
内側だけ油絵の具で塗ったのだそうです。

六甲での会期途中で、追加展示されると知って、作品見たさにわざわざ六甲まで行って
出合った作品でした。
その時のことはこちらにまとめています。

なんの予備知識もなくこの作品を観たときの、驚きと言ったら!
一目惚れした作品でした。


「STILL BLUE−PLANET」
今回初登場した作品。
今回の展覧会のテーマは翼ですが、もう一つのテーマは空、だったらしい。
STILL BLUEシリーズは、一人の女性の一生が描かれているのが興味深い。

この作品の少女は13,4歳。
夜空を眺め、また見ぬ恋人を夢見ている少女らしい。
やや大人びた少女の顔、宇宙服みたいなコスチューム、そらは星がきらめく夜空。
「SKY」と同様に少女は猫を投げます。
上部につけられたミラーボールはミラー部分が細かいし、上記の作品より回転が
早く、夜空に流れる光が流星のように見える作品です。

投げ上げられた猫は惑星か人工衛星にでもなっているつもりか、しっぽを丸めてまあるくなっています。


「STILL BLUE - WINGS」
今回初登場した作品。
箱の中に室内があり、ドレスを着た年配の女性が、猫を抱えています。
先の2点とは違って、もう猫は投げ上げません。
室内にはかつて猫が付けていた翼や、少女時代のコスチュームの帽子が置かれています。
音楽と共に女性の後ろが透けて、翼が見えてくる。
室内、女性のドレスも色合いが淡く、穏やかな雰囲気があります。


八王子の展覧会の時、5台で一つのインスタレーションとして発表されたWING ELEMENT。
WING ELEMENT−FLAMINGO
WING ELEMENT−ANGEL
WING ELEMENT−EDGE OF RING
WING ELEMENT−WINGS
WING ELEMENT−LOST 

今回はここから「ANGEL」が抜け、新に「STILL WHITE」という作品が追加されました。
新たな5台組セットの作品名は「WING ELEMENT.VOL.2」
八王子の展示の時には口上がありませんでしたが、今回はあるのがうれしい。
の時の配置は左奥にANGEL、その前にEDGE OF RING、その右にLOST、その後ろに
FLAMINGO、そして中央にWINGSでした。
今回の配置は左奥にFLAMINGO、その前にLOST、その右にEDGE OF RING、その後ろに
新に追加になったSTILL WHITE、そして中央にWINGSとなっていました。

「FLAMINGO」は妖精の姿になった、星空に恋したフラミンゴの物語。
音楽はトニー・ハーパーの歌う、「フラミンゴの飛ぶところ」

「LOST」は、混沌とした記憶の中から、自分がかつて翼を持って空を飛んでいた天使だったことを
思い出す堕天使の物語。
音楽はCD名「ANGELS」の中の「第9章大天使ミカエル」 CDの12トラック目「Alleluia, Sancte Michael Archangele」
グレゴリオ聖歌をアレンジした音楽。
(曲名を書くのは私自身が音楽が好きで、作品に使われた曲のCDを必ず購入してるからです)


「EDGE OF RING」は生と死の境目で戯れる天使。
この作品は天上に映る天使の影も美しいです。
音楽はエグベルト・ジスモンチ のCD「 Alma」 の中の「Agua & Vinho (Water & Wine)」

「STILL WHITE」は純白の衣装を身にまとった花嫁が花束を投げ上げ、かつて自分がいた
ことのある草原と青空を思い出す。
やがて教会の鐘の音が聞こえてくるという作品。
オルゴール作品「STILL BLUE」シリーズの一つ、とも言える作品。
武藤氏の作品の中では、不思議なくらいロマンティックな物を感じます。
音楽はキース・ジャレットのCD「The Melody At Night, With You」の中の「Be My Love」
これは以前の作品「ANGEL」に使用されたのと同じ曲で、私も大好きな曲です。
そういえば去年のロゴスギャラリーでの展覧会では、ドラキュラの花嫁という作品が登場
してましたが、あのときの妖しい雰囲気の作品とはまったく違う晴れやかさがあります。


「WINGS」
4作品が順に一つずつ動き、最後に動くのがこの作品。
他の4作品も同時に稼働し、箱の中から翼が現れる。
この翼によってすべての物語世界が純化されていくのだとか。
人形が登場しませんが、私はこのシンプル極まりない作品が大好きです。
音楽はCD名「ピエイエス 安息の日」の中の「レクイエム ピエ・イエス(ロイド=ウェッバー作曲)」





特別に展示されていた大型作品「THE NIGHT ANGEL COMES」は1995年の作品。
2006年12月に銀座のミキモトで行われたムットーニ展「ミキモト・クリスマスファンタジー MUTTONI 」で
登場して以来、5年ぶりの再登場作品なんだとか。
下の画像は、当時のパンフレットですが「THE NIGHT ANGEL COMES」の写真が使われています。

ミキモト・クリスマスファンタジー MUTTONI 」


「THE NIGHT ANGEL COMES」というタイトル作品は2008年にもありますがそれとは別作品です。

背中を向けて立っている女性が、ゆっくり回転すると部屋のドアが開けて、まったく別の世界が現れる。
向こうには翼を持った男性がいるが、二人は互いにその存在の気配を感じているだけ、らしい。
女性が現実と夢の世界を行き来してるように見え、不思議な雰囲気があります。

作品に使われている曲は、武藤氏ご自身によるトランペット演奏ですが、今回初めて曲名を知りました。
「Angel Eyes」という曲で、私が知らなかっただけでいろんな方がカバーしているジャズの名曲でした。

YouTubeにテナーサックスによる演奏ですが、いい感じのがありましたので貼り付けておきます。





そして最後になりましたがSTILL BLUE−SKY、先日無事我が家にお迎えしました。

9月30日雨の六甲山、ホール・オブ・ホールズ六甲が最初の出会い。
この時の展覧会「WING RESTING」の感想はこちらにまとめています。

何の予備知識もなく初めてこの作品が動くところを観たとき、私思わず大笑いしてしまいました。
優しい色の外観と、少女と羽猫の戯れ。
幸福の姿、そのものに見えました。

いずれまた、この作品について詳しくご紹介できればと思います。

sbs02.jpg






posted by みどり at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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