2011年04月19日

桑原弘明氏作品 Scope「透明な夢よ」

去年12月に東京のギャラリー椿でおこなわれた「桑原弘明展 Scope 夢幻の記憶 2010」
(個展の公式サイトはこちらです)

長いこと憧れていた桑原氏のScope作品。
この展覧会でやっとご縁のできた作品が「透明な夢よ」です。
個展の感想はこちらにまとめています。
個展から約4ヶ月たちましたが、ようやくご紹介する用意が調いました。




Scopeとは四角い箱の作品で表面にいくつか穴があり、覗き穴から覗くとその中にとても広い別世界がみえる作品です。
しかし、今回ご縁ができたのは全く違う形の作品でした。

顕微鏡(=microscope)の形のScope作品。

顕微鏡スタイルのScope作品は私が知る限り他にもあって1998年の「ある物語の始まり」と、
2003年の「水の光」があります。
2点の写真は平凡社発行「Scope 桑原弘明作品集」に載っています。

また、去年渋谷のポスターハリスギャラリーでおこなわれたグループ展「作家たちの聖時間」
(12月15日〜12月27日)では、1点小さな顕微鏡のオブジェ作品が登場してました。
桑原氏は顕微鏡がお好きなようです。



私も顕微鏡が大好きで、小学生の頃本物・・・といっても理科の勉強用の倍率の低いおもちゃ同然
のものですが1台持っていました。
親が近所で買い物するとポイントがたまり、たまるとカタログから好きな商品と交換できるので、
頼んでこれに交換してもらったのです。

粉にしか見えない花粉をプレパラート(硝子板)にセットし、接眼レンズから覗くと全く違う形に
見えてびっくりしたものです。
子どもでしたが顕微鏡のあの「形」と、覗いたとき目の前に広がる別世界に心がときめきました。
おもちゃ同然の顕微鏡はとっくの昔になくなりましたが、今、全く違う顕微鏡が手元にある
のがうれしいです。


Scope作品の受け渡しは桑原氏のご意向により、配達不可。
今回も神戸から初日に合わせて来て購入された方も、個展終了後改めて東京まで
受け取りに来ています。
私も個展終了後、ギャラリー椿に受け取りにいきました。



作品は黒い布に包まれていました。

桑原弘明氏作 Scope「透明な夢よ」1



アンティークのボタンがついたゴム紐(奥様のお手製)で留められていました。
桑原弘明氏作 Scope「透明な夢よ」2



黒い箱も桑原氏のお手製。
縦約14センチ、横約9センチの中に収まったscope作品
桑原弘明氏作 Scope「透明な夢よ」3



この箱、下の部分に差し込む二つの突起(写真の中央にあるもの)は、
左右太さがちがっているので取り違えがない、というきめ細かさに驚きました。
桑原弘明氏作 Scope「透明な夢よ」4



作品は小さいけれど、手に持つとずしりと重い。

桑原弘明氏作 Scope「透明な夢よ」5


もちろん細部の部品、一つ一つ総べて桑原氏の手作り。

桑原弘明氏作 Scope「透明な夢よ」6


この顕微鏡にはプレパラートはありませんが代わりにあるのが、ハーキマーダイヤモンド。

桑原弘明氏作 Scope「透明な夢よ」7



3本の針金状の棒で支えられているだけで、接着はされていません。

桑原弘明氏作 Scope「透明な夢よ」8






鏡筒にある穴に光をあて、接眼レンズ部分からのぞくと、思いがけずこんな景色がみえる。

桑原弘明氏作 Scope「透明な夢よ」10


下の反射鏡に光をあてると、景色は昼間から夜に変わります。

桑原弘明氏作 Scope「透明な夢よ」11



手持ちのデジカメではピント合わせが難しくてご紹介できるのはこの2枚
ですが、光の当て具合で景色は微妙に変化します。





顕微鏡は本来「玉鐘」(たまがね BELL JAR)という硝子ドームを被せるのだそうです。

個展会場でお手伝いをされているMさんからそう教えていただいたので、せっかくのすばらしい作品
ですから、専門店に問い合わせをして用意しました。

桑原弘明氏作 Scope「透明な夢よ」9



私が問い合わせしたのは東大赤門前にある「いわしや」さん。
(居酒屋ではありません、念のため)
本来は医療器機を取り扱っているところで、東大の先生はもちろん、
アーティストさんから器機の注文もあるそうです。






3月11日の大震災の日、私の住む千葉県も今まで経験したことのないほどのものすごい大揺れ。
すでにブログに書きましたが、この作品はその時倒れてハーキマーダイヤモンドが外れてしまいました。
実はちょうどあの時間、作品は硝子ドームに入っていなかったのです(__;)
入っていればこんな事にならなかったはず・・・。


恐縮して桑原氏にご連絡したところ、4月4日よりはじまった「丹仁弘・桑原弘明 二人展」の初日、
ギャラリーにいらした桑原氏にみていただくことができました。
その時の詳しいことはこちらにまとめています。

私にとっても桑原氏にとっても大切な作品です、大事にしなくてはと思います。


大震災の直後、桑原氏から実物大のかわいいドングリをいただきました。
(私が慌ててご連絡したからでしょうか・・・)
桑原弘明氏作 ドングリ2


本物と違うのは、これは真鍮性で見かけよりずっと重いこと。

ドングリの「フタ」を開けると「宇宙」がありました!☆★☆


桑原弘明氏作 ドングリ3


うれしかったです。












posted by みどり at 03:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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