2010年12月08日

維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」埼玉劇場版

維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」埼玉版



維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」@彩の国さいたま芸術劇場
作・演出:松本雄吉
音楽:内橋和久
12月2日〜12月5日まで
維新派公式サイトはこちら

今年の夏、瀬戸内国際芸術祭2010のイベントの一つとして瀬戸内海の犬島で
おこなわれた劇団維新派の野外公演。今回はその劇場版です。
(冒頭のチラシ写真は犬島公演の場面です)
犬島公演の感想はこちらにまとめてあります。

犬島公演の一部場面を削除、新たに加わった場面もあり、より洗練され伝えたい物が際だって
きたようです。
ダンスのような動き、歌うようなセリフ、内橋さんの音楽。
見ていてその場に身をゆだねるのがとても心地よい舞台でした。


瀬戸内海まで観に行ったくらいですから、千葉県民の私にとって埼玉なんか近い近い。
2日から5日までの夜公演4回観に行ってきました。
3日は、終演後ポストパフォーマンストークがあり作・演出の松本雄吉さんのお話を伺うことができ、
4日は終演後、バックステージツアー(定員30名。事前にメールで申込み)で
実際の舞台の裏や舞台上に立って舞台セットを見せていただくこともできました。
そして5日は千秋楽。
維新派ファンとしては充実の4日間でした。




多くの島が広がるアジアの海。
20世紀初頭から21世紀にかけて日本から東南アジアへ渡った人々と、アジアから日本へ渡った人々。
一人の主人公がいるわけではなく様々な人々のいろいろな物語を、散文詩のように見せる舞台です。

現代、過去が入り乱れますが舞台上では現代の人間が過去の人間に呼び掛け質問すると、
過去の人間はそれに答える、と言う具合でとても分かりやすい。
実際はタイムマシンでも無ければ不可能だし、映画でも無理がある表現が演劇空間ではすんなり受け入れられます。

日本から一人でサイパンにで鍋一つで渡り、キクラゲとりから初めて財をなした男、密林を切り開き開拓していった人々、ダム建設に力をつくした人。
総てが壊滅する太平洋戦争。
そして現代、インドネシアやベトナムから来て研修のため、あるいは難民として日本で暮らす人々。




野外劇の舞台に比べ、埼玉公演は約三分の二くらいの大きさになってたようです。
ややこぢんまりになったはずですが、目で観た感じでは小さくなったという感じはあまりありませんでした。

4公演のうち3回は1階席、1回だけ2階席前から2列目のど真ん中でみたのですが
上から舞台を見下ろす感じは客席傾斜のきつかった犬島での公演を見るのとほぼ同じ感覚。
目の錯覚もあるのか犬島公演より、舞台にとても奥行きを感じました。

舞台は野外劇もそうでしたが、丸太を組みあげ板をはってますが、板は漂白剤や塩水をかけ陽にあて
風化した雰囲気を出そうとしたそうです。
(維新派は劇団員が舞台セットを作ります)
使った丸太は野外の犬島公演では約4000本、今回は1000本だそうですが迫力はけして落ちてない。
物語の中の工事場面では野外ではできなかったセリが上がる迫力ある演出も登場。
役者さん逹の歌うようなセリフもより深みを増したように感じました。

私が特に面白いと思ったのは一人の少年が海辺にやって来る場面。
犬島公演にもあった場面なのですがあのときは、さほど印象に残らなかったのです。
と、いうかいわんとする意味が分からなかったのだと思います。
舞台上に麦わら帽子を被った女性逹が10人ほど散らばって呪文のように「わたしはいりえ」「どこからきたの」と言っている。
入り江?
生物ではないものを擬人化してるわけですが、不思議と風で海面がキラキラ光るのどかな風景が見えていました。

維新派の音楽は毎回、内橋さんが作られてますが今回の音楽も聞いていて心地よいです。
内橋さんのメロディには維新派の日本語の言葉が乗りやすいようです。

維新派のダンスとはまたちょっと違う動きも、何度見ても面白い。
作・演出の松本さんがおっしゃるには「(動き)のイメージは木製の機械」だそうですが、なるほどと思いました。

それにしても維新派ファンの皆さん、なかなか行動的なようです。

あちこちから聞こえてくる会話から、夏の犬島公演を観に行った方はかなりいらっしゃる。
私もそんな一人なのですが(^_^;)

今回の公演は来年海外公演も行うそうです。
次の維新派公演が見られるのは来年か、再来年?いづれにしても今から楽しみです。



こちらは埼玉公演の公式CMです。






下の写真は劇場前の光景です。紅葉した銀杏がきれいでした。
2010年12月5日 彩の国さいたま芸術劇場前






posted by みどり at 22:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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