2010年08月14日

劇団維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」

劇団維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」ポスター


劇団維新派公演
<彼>と旅する20世紀三部作#3
「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」@犬島精錬所跡・野外特設劇場
7月20日〜8月1日まで
作・演出:松本雄吉
音楽:内橋和久
劇団維新派公式サイトはこちら


7月31日と千秋楽の8月1日の公演を観に行っています。
関西を拠点にして活動をしている維新派は、ほぼ年に一度公演をしてくれますがなかでも
大きな会場を劇団員の手で作っておこなう野外劇がみものです。
私が観に行った野外公演だけでも8年前の犬島公演、奈良県室生村での公演、びわ湖畔での公演など、
どれもとても印象的でした。
時にはせっかく大阪まで観に行ったのに、台風通過で公演中止ということもありました(T.T)

今年は再び瀬戸内海の犬島で野外劇をおこなうとDMが来たのが5月。
今回は瀬戸内国際芸術祭のイベントの一つでもあるとのこと。
維新派公演はもちろん観たいし、わざわざ千葉県から足をのばすのですから瀬戸内国際芸術祭も
見て回ろうと計画を立て、行ってきました。


31日、乗った高速艇では最前列を確保できて、とっても良い眺め。
高松港から犬島へは約30分。
下の写真は到着寸前の犬島港です。

劇団維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」 犬島の港


劇団員の方がやってる屋台村を通り抜けると、公演会場にたどり着く。

劇団維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」
 屋台村


8年前に比べると、すっかり整備された犬島にちょっとびっくり。
犬島はかつて銅が産出し、銅の精錬所として栄えたそうです。

そして下の写真は今回の公演会場を見たところです。
この写真の向こう側が舞台になっています。

劇団維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」会場裏側

劇団維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」会場へ2


劇団維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」会場へ3

下の写真は屋台村方向を観たところ。

劇団維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」会場へ4






今回の公演は<彼>と旅する20世紀三部作の最終章。
ブラジルに移住した日系移民の物語「nostalgia」、第2次大戦中の東欧を舞台にした「呼吸機械」、
そして今回は東南アジアから日本という幅広い地域を舞台にした物語となっていました。

<彼>は舞台では人一倍大きな姿で登場します。中に人が一人入って操作してるそうな。
<彼>にとっては時間も空間も関係ないらしい。
20世紀という時空間を俯瞰し、あらゆる人々を代表するような人物に見えます。

物語と言っても散文詩のような舞台です。

日本から東南アジアに移住してきた人々の物語でもあり、そこに暮らしていた人々の物語でもある。
人々が働き、暮らし、何十年という歳月をかけて街が作られる。
やがて戦争。
艦砲射撃によりその街はわずか数時間で消えてしまう。
なぜ戦争がおこったのか。なで街は消えてしまったのか。
物語の登場人物達も、観ている観客にもその理由などわかりません。
やがて向こうの空に大きなキノコの形(の雲)が現れる。
時は進み、やがて時代は21世紀になっていく。




客席から見ると、舞台の向こうの方に銅の精錬所の煙突が見えるのがしっかり借景になっていました。
それに8年前の公演とは会場の位置がすこし違っているようでした。

開演時にはまだあたりは明るいのですが、だんだんと薄暗くなっていくその様子も計算された照明と
舞台はとてもきれいだと思いました。

維新派の公演は、セリフがあるパートはとても少ないです。
呪文のように繰り返し歌う言葉のリズムが、内橋和久さんの生演奏の音楽にのせてとても心地よい。
冒頭はインドネシアのガムラン音楽を連想するようなメロディでした。

劇団員全員によるダンス公演的な部分も多い。
音楽、動き、言葉、これらが維新派流と言いたくなる独特のリズムをもっていています。



うまく感想が書けませんが、壮大な時間と空間を一気に駆け抜けていくような爽快感がある
舞台でした。

12月には彩の国埼玉芸術劇場での公演もあるとか。
劇場公演ではどんな雰囲気になるのか、いまから興味津々です。


今回の公演はこの公演を観る人のために四国の高松港と、岡山県の新岡山港の二つから犬島への
臨時船が用意されました。
8年前は新岡山港から船に乗りましたが、今回は高松港から乗船。



この公演を見る前に立ち寄った「四谷シモン人形館」の係の方に、私がこの後、犬島での維新派公演を
観に行くと話をしたら、維新派のことは地元のTV局が毎日のようにできあがっていく会場の様子を放送していたと教えてくれました。
(維新派は公演の数ヶ月前から現地入りして劇団員の方々が自分で会場作りをしているのです)
その番組、見たかったなあ。


公演の前後には屋台村でゆっくりできるのですが、行きも帰りも時間ギリギリの便を選んだため
犬島でゆっくりすることはできませんでした。
船が犬島港に着くのが5時40分頃、公演が始まるのが6時半なので港から公演会場までの移動時間を
かんがえると余裕がほとんどないのです。
それでも千秋楽の公演前、急いでかき氷を頼んでちょっとお祭りの雰囲気を味わいました。

劇団維新派公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」かき氷




千秋楽、8時半頃に終演。
高速艇の出発はなんと8時45分。
公演の余韻を味わうヒマもなく急いで犬島の小さな港へ。
高速艇が港を離れてからも、係の方がいつまでもこちらに両手を振ってくれるのがちょっと悲しいやら、うれしいやら。
名残惜しい犬島公演、最終日でした。


(高松港に着いた高速艇)
8月1日 高松港についた高速艇



今回は見る時間がありませんでしたが、「犬島アートプロジェクト『精錬所』」という
アートプロジェクトも展開されていました。
詳しくはこちらの公式サイトをご覧下さい。

「犬島アートプロジェクト『精錬所』」




<2010-08-22追記>
下は2002年、今回と同じ犬島でおこなわれた維新派公演「カンカラ」の映像です。



posted by みどり at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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