2006年02月06日

第12回絵本原画展

高崎シティギャラリー


第12回絵本原画展・私たちが選んだ「評論社」の本@高崎シティギャラリー
2006年1月21日(土)〜1月31日(火)

1月29日(日)観に行ってきました。
千葉県松戸市に住む私にとって、群馬県高崎はちょっと遠い。
でも、大好きな「指輪物語」の挿絵を描いている寺島龍一さんの原画が展示され
てると知っては絶対行かねば!・・・・・・と行ってきました。

なるべく費用をかけないで行きたいので特急は使いません(^^ゞ
まずは上野駅に出てから前橋行き高崎線の乗って、約1時間50分。
日頃の寝不足を取り戻すべく、ひらすら惰眠をむさぼるうちに午前11時28分、
自宅を出てから約2時間50分、高崎駅に着きました。
高崎は初めて下車する街です。ちょっとわくわく。
この日はとてもいい天気で、外を歩くのも気持ちがいい。
目指す高崎シティギャラリーは高崎駅西口から一本道でまっすぐ約10分ほどの所
にありました。

入場料600円。
「私たちが選んだ評論社の本」と題されてるけど「私たち」って誰?・・・と、思ったら
「NPO法人・時をつむぐ会」と言うことろらしいです。
「時をつむぐ会」と「評論社」のつながりはよくわかりませんがとりあえず中へ。

入ってすぐに「指輪物語」の舞台、「中つ国」の地図があるのが目に付きます。
でも寺島龍一さんの絵は、まだ先の方。
絵本を読むことは最近全くなかったので、展示されてる絵本作品はどれも知らない
ものばかりでした。

最初にあったのはアニタ・ローベルの絵本「アンナの赤いオーバー」の原画。
会場には原画のそばにその作品の絵本も置いてあり、比較できるようになっています。

小さな女の子アンナとお母さんが、たくさんの人にお願いしてアンナの新しいオーバー
コートを作り上げるまでのお話しです。
羊の毛をかってもらって、毛糸を紡いでもらって、赤い色に染めて、生地に織ってもらって、
オーバーに仕立ててもらうまでのようすが丹念に描かれていきます。
アニタ・ロベールの絵は絵本でみるより、「赤」がとてもきれいでした。
アンナのオーバーの赤がきれいなんです。

ピーター・スピアー作の「雨、あめ」も見ていて楽しい。
完成前のスケッチ段階の絵の展示もあり、作者のイメージのほとばしりを生で間近に
感じられるようでした。
「雨、あめ」は雨の一日の生活を描いた、言葉のない絵だけの絵本。こういうの大好きです。
雨がふっても、傘さしてそとで遊ぶのが楽しい姉弟。透明水彩絵の具で描かれた原画は
うつくしいです。
同じピーター・スピアー作の「せかいのひとびと」は文字どうり、世界の人々の風俗を
描いた作品。細かく描きこまれた絵をじっくり見るのも楽しい。
会場には、作者から評論社にあてたエアメールの展示もありましたが封筒に赤鉛筆で
飛行機の絵が描いてあるんです。
こんな遊び心、茶目っ気があるから、楽しい絵本がかけるんですね。きっと。

会場内には、アメリカインディアンのテントみたいなのがあり、この中で絵本が読める
ようにもなってました。

会場の展示の最後の方になってやっと、お待ちかね寺島龍一さんの「指輪物語」の
絵と対面ができました。
1918生まれで2001年に亡くなってるそうなので、映画「ロード・オブ・ザ・リング」は
ご覧になっていないのですね。(映画の日本公開は2002年ですから)
1942年東京美術学校(今の東京芸術大学)卒。
知らなかったのですが、寺島龍一さんは作者トールキン以外で、世界で最初に「指輪物語」
の挿絵を描いた画家なのだそうです。
寺島龍一さんはトールキンの「ホビットの冒険」の挿絵も描いてますが、外国の作家が
世界各国の「ホビットの冒険」を比較して、寺島さんの絵をほめていたのを読んだこと
があります。自分のことではないのになんだかうれしいですね。

挿絵の大きさは、目測ですが縦約18、横約15センチくらいだったか・・・と思います。
黒一色で描かれたペン画です。
興味深かったのは、ガンダルフがバグログとともに奈落に落ちたと思われ、その後
アラゴルン・レゴラス達の前に現れ、レゴラスが思わず矢を放った時の絵です。
ガンダルフが杖を持って腕を前につきだしてますが、白絵の具でいったん描いた
杖を消して、さらに前の方の突き出すように描き直してるのです。

今回の展示ではじめて知りましたが、寺島さんの「指輪物語」の挿絵にはカラー原画
もあったのですね。表紙として描かれた物で古くからのファンの方はご存じでしょう
がご紹介しておきますね。
「旅の仲間・上」黒の乗り手。「旅の仲間・下」ガンダルフと戦い奈落に落ちるバグログ。
「二つの塔・上」がれきとなったアイゼンガルドを見上げるガンダルフ。
「二つの塔・下」黒門を前にしたフロド・サム・ゴラム。
「王の帰還・上」白いミナスティリス。「王の帰還・下」指輪を持ち火口に落ちるゴラム。
絵は力強い感じで、画材は不透明水彩絵の具で描かれているようでした。

現在では文庫本もA5版の本も、表紙はアラン・リーの絵が使われているから寺島さん
の「指輪物語」のカラー絵はもう二度と目にする機会がないのか、と思うと残念です。
今は華麗で繊細なアラン・リーのカラー絵の方が、好まれるのは無理もない事と感じます。
私もアラン・リーの絵は大好きですし・・・。
でもアラン・リーも描かなかった、眠っているフロドの傍らでサムが「香り草入りウサギ肉
シチュー」を作ってる寺島さんの絵は大好きな作品です。
この絵を初めとする寺島さんの「指輪物語」の絵を間近に観ることができ、とても
幸せでした。

大長編の挿絵を全部描き上げるまでは大変なご苦労をされたと思います。
作者トールキンは自分でも絵を描く方のせいか、挿絵については厳しい注文がつき
寺島さんはそれに応えて描ききったそうです。

展示では「旅の仲間・下」の表紙1枚と挿絵12枚の原画は今ではもう失われている
そうで、これらはコピーが展示されていました。
原画の他には、評論社で出版されてきた「指輪物語」の本の展示もありました。
昔の文庫本はトールキンが描いたカラー絵を表紙に使ってたときもあったのですね。

会場を出るのがなごり惜しくなる展示でした。

この日は、この後いったん高崎駅に戻ってから名物駅弁「だるま弁当」を購入。
駅と高崎シティギャラリーの間にあった公園のそばので、歩道の脇ですが座って休める
所があったのでそこでお弁当を広げました。
いい天気のお日様の下で、お弁当が食べたかったのです。
赤いプラスチック製のだるまの形の容器に入ったお弁当。
こんにゃく玉や、なすの漬け物、山菜の煮物などが入った素朴なお弁当。
おいしかったです。が、素朴さの割に900円と言う値段にはちょっと不満。
ケースは貯金箱として使えるようになっているから、いいかなと思うことにしました。
画像はこんにゃく玉を一個食べてしまってから、「そうだ写真を撮っておこう」と思って
撮ったものなので、左側がすこし空間があいてます(^^ゞ

だるま弁当


この後せっかくなので、高崎市美術館にも行ってみました。
「作家王国」と題した糸井千恵美のリトグラフ、新井智の油の抽象画による二人展。
この美術館は小さいながらも、三階までありどこか倉庫をおもわせる独特な味のある
空間だなと思いました。
高崎市タワー美術館もよってみたかったけど、家に帰れば放り出してきた家事が待って
るのであまりゆっくり回る気にもれず、こちらにはよらずに帰りました。
帰りの電車の中でも、しっかり惰眠をむさぼったのは言うまでもありません。
おかげで遠方まで出かけた割に、家に帰る頃にはたっぷり睡眠がとれて元気いっぱい。
せっせと掃除・洗濯に励みました(^_^)


posted by みどり at 02:15| Comment(0) | TrackBack(1) | 指輪物語周辺 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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