2008年07月15日

タカイズミプロジェクトVol.1 「Over The Rainbow・・・ アリス的不完全穴ぼこ墜落論」

タカイズミプロジェクトVol.1「OverThe Rainbow・・・ アリス的不完全穴ぼこ墜落論」


タカイズミプロジェクトVol.1
「Over The Rainbow・・・ アリス的不完全穴ぼこ墜落論」@青山円形劇場
作・演出:高泉淳子  衣装・美術:宇野亜喜良
出演:高泉淳子、山本光洋、遠藤守哉、大林洋平、羽田謙治、高島玲、眞中幸子



7月10日(木)に観に行っています。
高泉淳子さんの新作書き下ろしの舞台は6年ぶりだそうです。
前作は「テーブルの木下で」だと思いました。


今回宇野安喜良さんによる舞台美術、衣装はかわいくて、ほんのちょっと挑発的で退廃的。

冒頭舞台にいるのは高泉淳子さん演じる大きなリボンをつけてる女の子。アリス?
場面変わると、さっきまでまで少女を演じていた高泉さんが老婆になってそこにいます。このあたり展開はあざやか。
どうやら一人暮らしをしているらしい老婆は買い物から帰ってきたばかりのようで、
留守電のメッセージを聞いている。
メッセージは通販のお知らせや、振り込め詐欺の「おれおれ」を連発する男性の声。

老婆の思いは少女の頃に戻り、かつて憧れていた男の子のこと、少女から大人の
女性に成長してからの恋愛への思いなど、くるくる変わる。
変幻自在な高泉さんの演技、他の方にはなかなかマネできないと思います。

ただ今回はその舞台からは「家族」は全く見えていませんでした。
それが悪いというわけではないけれど、一人の少女(多分アリス)=老婆(多分年老いたアリス)
の思い(あこがれとか、とまどいとか、不満とか)が、永久循環のようにそこにとどまって
いるように見えて、私にはちょっとだけ息苦しい。
この舞台に登場するアリスは、落っこちた穴ぼこからはい上がれないでもがいているみたいに見えました。

かつての名作「僕の時間の深呼吸VOL.3」と、どうしても比較してしまいます。
高泉さん演じる小学生の山田のぼる君は、勉強は出来ないし、周囲ともうまくいかない。
でも、とまどいながらも「なんとかなるさ」とばかりに自分の時間をしっかり生きている。
軟弱に見えた彼は周囲のことを全て受け入れて、実はとてもたくましく生きていたのだと思う。
少年から定年退職する年齢になるまでのいろいろな場面をにごちゃ混ぜにしながらも、ラストは
頭のてっぺんから突き抜けるような爽快感と開放感がありました。
あの名作を超えるのはやはり難しいようです。


劇団遊機械全自動シアターが解散になってから、高泉淳子さんは役者ではなく歌手と
してライブハウスでの活動が目立っていました。
劇団では出演者がアイデアを持ち寄って芝居を作り上げていくという手法をとって
いて、アイデアをメインで出していたのは高泉さんだったそうです。

当時私が見て感動したのは1991年1月公演「僕の時間の深呼吸VOL,3」でした。
なんと17年前とは・・・。
当時のポスター(感動してサイン入りポスターを購入)を見ると構成・演出:吉澤耕一、
共同演出:白井晃、台本:高泉淳子となっていました。

今回の公演では吉澤耕一さんは、照明のみを担当されていました。
劇団解散後はいくつかの公演に出演が無いわけではなかったけれど、遊機械で
ご自身が作りだし、演じてきた名キャラクター「山田のぼる君」のイメージが強すぎて、
それを上手く振り払えてないように見えました。
最近の役者としての活動は毎年年末に行われる「ア・ラ・カルト」のみ。
この公演は大好きで毎年かかさず見ています。
この公演はかつての遊機械公演と同じく、吉澤耕一さんが演出を担当されていることが多いです。
以前は同じ劇団員で、今ではパートナーの白井晃さんも出演している。
どうやら私は「吉澤耕一+高泉淳子+白井晃」で作り出すハーモニーが好きなようです。
posted by みどり at 09:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
毎日暑いですね。

高泉淳子さんって好きな方だったのだけどテレビの仕事はあまりされていないんですね。
青山円形劇場はどのようなところなのでしょう。
お芝居を観るのも大きなところが殆どで、むかーし、渋谷のパルコ劇場でミュージカルを一度観た事があるだけです。演じる人達と近いと息遣いが良く分かり嬉しいですね。
20日 もう少しでキャッツなのでワクワクしています。
Posted by nanako at 2008年07月15日 16:03
高泉さん、TVの仕事というと「山田のぼる君」のキャラクターで昔フジテレビであった幼児番組「ポンキッキ」にレギュラー出演したことがありましたけれど、あまりうけなかったようです。
舞台で見ると違和感のないキャラクターでしたがTVでみると確かに残念ながら違和感大でした。

最近ではNHK BS2で金曜深夜の舞台中継の番組のナビゲーター役で出演してますよ。

青山円形劇場はとても小さな所ですよ。客席数300くらいかな?
舞台を中央にして周囲完全円形客席にもできるけれど、これは演じる方が難しいらしくてこういう形にはあまりしないですね。今回の公演もそうでした。

nanakoさん、今度東京にみえるんですね。
お会いできそうなので楽しみです(^^)
Posted by みどり at 2008年07月16日 00:29
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