2010年12月27日

「現代能楽集V 『春毒丸』『俊寛さん』『愛の鼓動』」/演劇集団キャラメルボックス公演「サンタクロースが歌ってくれた 10days Limited Version」


11月に観てきて、感想を書きそびれてしまった公演について既に書いていますが、まだ
書いてなかった分のまとめがき第2弾ですm(__)m


「現代能楽集V 『春毒丸』『俊寛さん』『愛の鼓動』」1


「現代能楽集V 『春毒丸』『俊寛さん』『愛の鼓動』」


「現代能楽集V 『春毒丸』『俊寛さん』『愛の鼓動』」@シアタートラム
作:川村毅  演出:倉持祐
出演:岡本健一、久世星佳、ベンガル、西田尚美、小須田康人、他

11月16日(火)に観に行っています。
三つの能の演目を現代風に描き直した公演です。

「春毒丸」は能の「弱法師」、「俊寛さん」は「俊寛」、「愛の鼓動」は「綾の鼓」を元にしてました。
そもそも私は能はTVの舞台中継を観たことがあるくらいで、生の舞台は一度も観たことがない
です。
正確には高校生の頃、学校に能の役者さんがみえて公演をして下ったのを一度観たことがありますが、
自分の意思で観たわけではないので、ほとんど覚えていません。
演目は「羽衣」だった気がします。

「春毒丸」
元の能は観たことが無く、三島由紀夫の脚本、藤原竜也君出演の蜷川演出版が印象に残っています。
今回の舞台親に捨てられた盲目の青年が、やがて人気歌手になり、政治家になるが・・・、と
元の能を柔軟に改作していておもしろかったです。


「俊寛さん」
私にとっては歌舞伎バージョンの「俊寛」しか知りません。
今回の舞台では、いつの時代とも分からぬ設定になっていて、島流しにあったらしい
三人の男の世間話風の会話から始ってました。
ボロボロの外見の俊寛さんが着替えて出てくると、こざっぱりしたスーツ姿のサラリーマンに
なってしまうのも楽しい。
歌舞伎でもやや重い物語りが、今回は軽いコミカルバージョンになっていました。

「愛の鼓動」
タイトルを聴いただけでなんだか恥ずかしい。
こちらも私は物ネタは知らず、知っているのは三島由紀夫が描いた現代能バージョンです。
美女に焦がれる老人に、綾の鼓を鳴らしたら思いを遂げさせてあげようと言う美女。
(綾で張られた鼓は音が出ないのです)
そういうやや意地悪なお話。

今回は三島版よりもかなり元の能をいじっているように感じました。
死刑囚の女性と、彼女に惹かれる中年の監視員に置き換えられていました。
時間がない、と絵を描き続ける美女と、彼女に振り回される監視員。
どろどろした感じは全くなく、さらりとした味わいはおもしろかったです。





演劇集団キャラメルボックス公演「サンタクロースが歌ってくれた 10days limited Version」


演劇集団キャラメルボックス公演「サンタクロースが歌ってくれた 10days Limited Version」@サンシャイン劇場
作・演出:成井豊
出演:大内厚雄、岡田達也、真柴あずき、伊藤ひろみ、石川寛美、、他


11月18日(木)に観に行っています。
「サンタクロースが歌ってくれた」は何度も再演がされてきた演目で、私も初演版から総べてみてきました。
今回は11月30日から始まる同名公演の前に演された特別バーション。
出演者を全く代えた10日間上限定公演でした。

物語は映画館で上映されていた映画の中の登場人物が現実の世界に飛び出してくると言う物。

出演者を代えた・・・と、いっても伊藤ひろみさん、真柴あずきさん、などは初演版で演じた役で
登場しています。
なので初演版を知っている人には、なかなか楽しい公演だったと思います。
(お二人とも最近はほとんど出演されていません)
チラシのイラストも、昔のキャラメルボックス公演ではおなじみだったGEN`S WORKSHOPのイラストなのも懐かしくもうれしい。

そもそも初演版を観たとき、役者としてあまり上手くない(ごめんなさい)伊藤ひろみさんがまるで
主役のような役で登場するので不思議だったのですが、その後まもなく作・演出の成井豊さんと
結婚されているので、なんだそういうことなのか、と思ったものです。

劇団の古参メンバー、新しいメンバー入り交じっての公演でした。
楽しいけれど、12月に既に観てきたバージョンに比べるとかなり迫力不足の感がありました。
やはり現役を退いたメンバーと新人では難しかったのでは。


posted by みどり at 10:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Team申 第4回公演「抜け穴の会議室 Room No.002」

10月に観てきた瀬戸内国際芸術祭2010のこと、11月に観てきた演劇のことなど
まだまだ書いてないことがいっぱいあるのに、今年もあとわずかになってしまいました。

とりあえず、一番最近に観た演劇公演について、記憶が薄れないうちに書き留めておきます。



Team申 第4回公演「抜け穴の会議室 Room No.002」


Team申 第4回公演「抜け穴の会議室 Room No.002」@PARCO劇場
作・演出:前川知大
出演:佐々木蔵之介、大杉漣


12月22日(水)に観に行っています。

Team申(ちーむさる)は、佐々木蔵之介さんが申年生まれから、付けた名前らしい。
佐々木さんがいろんな方々と組んで上演するのが「Team申」
第1回目から2回目の公演は見逃してしまったのですが、去年観た第3回公演
「狭き門より入れ」の感想はこちらにまとめています。

今回は第2回目公演の再演。
この時の出演は佐々木蔵之介さんと、仲村トオルさんだったそうです。
そして今回は佐々木さんと、大杉漣さん。

前回公演を観てないので、比較はできませんが今回の公演、とてもおもしろかったです。

<あらすじ>
そこがどこかは分からない部屋の中。
そこに寝ていた男(佐々木蔵之介)と、部屋に入ってきた男(大杉漣)。
部屋には本のような物が散らばっている。
やがて分かってくるのは、この二人は遠い過去から今まで何度も生まれ変わっては、その都度
何らかの関わりを持ってきた、ということ。
それは靴店にやってきた客同士だったり、上司と部下だったり、親子だったり、時には夫婦
だったこともあるらしい。
本のように見えるのは様々な年代の、彼らの詳細が記録されているらしく、今の二人がまったく
覚えていないそれらのことも、二人で同時にその本にふれるとフラッシュバックのようにその時代の
ことを思い出す。
つまりこの部屋は、いったん死んでから、次に生まれ変わるまでの「魂」の控え室のような所らしい。
前世での関わり合いにすっかり気持ちが戻って、互いを非難し合ったりする二人。
様々な関係を持ってきた二つの魂の行方は?



舞台は中央になんだか横たえたアンモナイトの化石を連想させる物があります。
これがイスになったりベッドになったり机になったり、何でもあり。
周囲には 窓があり、ドアもいくつか(二つだったかな?)ある。
シンプルだけど、どんな場面もこれで表現できてしまう。

人は他の人との関わり合いの中で、怒ったり、悲しんだり、喜んだりしてるわけで、でも
それは自分で思っている以上に深い部分で、なにかつながりがあるのかもしれない。

佐々木さん、大杉さんのお二人がいろいろな役回りを特別な衣装もなく演じきってしまうのも
見応えがありました。

そして今回のパンフレットのデザインがとてもよいです。
佐々木さん、大杉さんの写真がいくつものっているのですが二人ともびっしょり濡れていて
体にはエンジ色の紐がまとわりついている。
まるで生まれる前の胎児のような感じで、紐は血管か臍の緒のように見えます。
でも気持ち悪い感じは全く無いです。


次の来世で二人はどんな人間に生まれ代わり、どんな関わりをもってどんな人生を歩むのか。
そんな期待を残して終わる。
出演者はたった二人ですが見応えのある舞台でした。

posted by みどり at 08:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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