2009年05月16日

シス・カンパニー公演「楽屋」

シス・カンパニー公演「楽屋」


シス・カンパニー公演「楽屋」@世田谷 シアタートラム
作:清水邦夫  演出:生瀬勝久
出演:小泉今日子、蒼井優、村岡希美、渡辺えり

5月14日(木)に当日券(立ち見)で見に行っています。
この出演者と演出家ですから前評判が高く、チケット一般発売日にはすぐに完売。
私も入手できませんでした。
今回演出を担当してるのは映画「ヤッターマン」でボヤッキー役で出演もしてる、アノ生瀬さんです。
生瀬さんはメジャーになる前は関西の劇団「そとばこまち」の座長さんとして作・演出・役者と何役も
こなされていました。


必然的に当日券狙いしかない(オークションはお断り)ので、この日ならいけそう
だったので劇場に向かいました。
チラシに書いてあった当日券情報は「開演一時間前から発売します」だったので
それを鵜呑みにしていたのですが、実は前日電話予約で整理番号をとった方が
ベストであると当日知りました。
詳しいことはこちらで、ご確認下さいね。


電話予約無しで、当日直接劇場に行くと「当日券のキャンセル待ち」と言う扱いになるのですが、
立ち見覚悟であれば観ることはできました。

<あらすじ>
舞台は、どうやらチェーホフの「かもめ」を上演している劇場の楽屋。
一人の主演女優(村岡希美)が
出演前の一人稽古に余念がない。
そのそばで二人の女優(小泉今日子、渡辺えり)がやはりこれから出演に向けて化粧をしてるが、
どうやらこの二人すでに死んでいて幽霊で、生きているときはほとんどろくに舞台には立てなかったらしい。
主演女優が楽屋に戻るが、ここにかつて彼女のプロンプターを務めていた若い女優(蒼井優)が
「主役を返して」とやってくる。
4人の女性達の「女優」への思いが交錯します。
(プロンプターとは、舞台に出演してる役者がセリフを忘れたときに教えるため舞台下とか机の下とか
客席からみえない所にいる人のことで、通常勉強中の役者が務めます)



楽屋で化粧してる女優の芝居・・・と、言ったらモロ「化粧」を思い浮かべます。
井上ひさし作、渡辺美佐子さんの一人芝居。
鏡に向かって化粧をしてる女座長が、自分の身の上を話していくお芝居です。
今回のはそれの4人分変形バージョンという感じ。
(戯曲が書かれたのは「楽屋」の方が先です)

舞台上では役名が登場しません。
幽霊の二人はどうやら自分たちがもうとっくに死んでることは自覚してるようですが、
それでも化粧をしてるというのは、怨念というより週間になっていて止められない
と言う感じです。
怖いより二人の会話はむしろコミカルで楽しい。
年配(渡辺)の方は、若い方(小泉)よりも端役とはいえ何度か舞台に立ったこともあるらしく、
その時の役を演じてみせるところは真剣かつ、得意げです。
でもそれがどこかかわいらしくもみえてきます。

主演女優(村岡)は、主役をつかむためならあらゆる事も犠牲にしてきたらしい。
時にはずるがしこいこともしたらしい・・・。
性格もかなりきつそうで一緒にいたら怖い人と言う感じです。
それでいてどこか憎めないのは、女優の仕事に真剣だからでしょうか。

役を返して、と言ってくる若い女優(蒼井)はかわいいし口調は穏やかですが、とっくの昔に亡くなってる
チェーホフとお話をしたとか言い出すし、一見かわいいけれどどこか怨念を引きずっているようでちょっと怖い。

約1時間半の短いお芝居です(立ち見ではちょっとつらかった)が見応えがありました。

4人の女性達には女優という姿しか見えてきません。
家族とか友人とか、恋人とかそういうものが全くみえてこない。
女優に打ち込んできた姿だけが見えるけれど、年齢を超えて4人それぞれとても
かわいらしくみえるのです。
もちろんこれは4人の「女優」を演じている小泉さん、渡辺さん、蒼井さん、村岡さんの魅力が
あってのことでしょう。

実はこの実際の4人の女優さん達と、劇中の4人がもっと被ってみえてくるかと思ったのですが、
それほどでも無かったのはちょっと予想外でした。
劇中の4人は情熱は持っていても世間的にはほとんど認められなかった存在なのに、実際の4人は人気のある女優さん達
ですから無理無いかも。


ラストの4人がチェーホフの芝居の役になりきってセリフを語る場面は、とこか
すがすがしく美しいものでした。

やっぱり座ってゆっくり観たかった(x_x)

<追記>
通常料金7000円のところ、立ち見は5000円でした。
当日券の前日予約の場合は、会場内の最後列にあるバー状の腰掛け席になり、こちらは5500円です。
posted by みどり at 14:37| Comment(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする