2009年02月27日

「ジムランビー アンノウンプレジャース」

「ジムランビー アンノウンプレジャース」


「ジムランビー アンノウンプレジャース」@原美術館
2008年12月13日〜2009年5月10日まで
展覧会公式サイトはこちら

2月14日(土)に観に行っています。
展覧会と全く関係ないのですが、この原美術館のサイトは見せ方にこりすぎていて、知りたい情報に
なかなかたどり着けないので嫌いです(×_×)

当初3月29日までの会期だったのが、好評の為延長になったそうです。
混んでるんだろうか?と、思ったけれど土曜の午後そこそこ人がいるくらいで
混んではいませんでした。

この原美術館は私にとって、展覧会が観たいと言うより、この美術館に行ってみたいから行く、という場所です。
なので今回も原美術館に行くけれど、今何をやってるのかな?で、行ってきました。

ジムランビー、なんだか不思議な響きの名前です。
どこの国の方?と思ったら1964年スコットランド生まれなんだとか。

会場の床に白と黒の曲線が描かれている・・・と、思ったらこれはテープを貼っていった物らしい。
会場の床も廊下も総べて幾何学的な文様で埋め尽くされ、その上にオブジェの展示。

四角いコンクリートのかたまりに見えるオブジェには、まるで雑誌が数冊埋め込まれたように見えますが、
本の端を切って貼り付けてあるだけなのかも。
真相は不明です。
これらが床に斜めに飛び出したように、展示されているようすはまるで幾何学紋様の
流れの中に浮かんでいるようです。
とても堅くて重そうな質感なのに、展示されている空間はフワフワとした浮遊感も感じます。
とても妙。でもこの感覚がまたおもしろい。
なんだか今日の竜安寺(りょうあんじ)の石庭を連想しました。
原美術館に作られたここは抽象的な石庭。

モノクロの有名人の写真に絵の具で花を描いて、花で埋め尽くしてしまう作品もあります。
花の描き方は写実的であり、かつどこか古典的な静物画も思わせます。
写真と、花の質感が全く違う。
違う二つを交互に見比べ、何かを探ろうとしてる自分に気がつきました。

会場の階段横の壁にはマットレスらしき物体が貼り付けられ、さらにこれに
絵の具をバケツか何かでぶっかけた、と言った感じのオブジェがあります。
今、まさにその行為が行われたばかりのような臨場感があります。
アーティストのその時の
心臓の鼓動まで、聞こえてくるようでした。

posted by みどり at 22:25| Comment(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」

映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」


映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」@MOVIX亀有
監督:デッビッド・フィンチャー  原作:F・スコット・フィッツジェラルド
出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、他


2月10日(火)に観に行っています。

<あらすじ>
生まれた時の大きさは赤ちゃんサイズなのに、姿はしなびた老人。
母はその子を生んですぐに亡くなり、父は生まれた我が子をみて仰天し、その子を
老人ホームの階段に置き去りにしてしまう。
捨てられた子は、ホームのスタッフで心優しき黒人夫人に拾われて我が子同然に
育てられる。
成長するにつれて車いす生活からやっと歩けるようになったその子、ベンジャミン・バトンは祖母に
会いに来る少女デイジーと仲良くなる。
若返って行くベンジャミン・バトン(ブラッド・ピット)はやがて老人ホームには自分の居場所がない
と感じホームの外へ独り立ち。
プロのダンサーとなっていたデイジー(ケイト・ブランシェット)と再会し、やがて結婚。
時代が進むにつれて若返るベンジャミンとデイジーに別れもやって来ます。



原作は短編だそうです。
文字だけの小説なら不思議なだけの物語でしょうが、それを映像にしてみせると
なるとかなり大変なことだったろうと思います・
現在の特殊メイクとCG技術があるおかげで無理なく見せてしまえるのはお見事
です。
でも物語はやはり老人で生まれてから、どんどん若返るというワンアイデアだけで
見せている感じがぬぐえません。
いろいろな時代のエピソードを盛り込んでいて、悪くはないのですが、短い物語を
無理矢理引き延ばしてるよう感じがしてしょうがない。

ブラッド・ピットは適役だったと思いますが、ケイト・ブランシェットはやや若作りになってないか?と思ってしまいました。


この物語ではどなたでも予想がつくでしょうから、ネタバレにならないでしょうが
ベンジャミンが少年の姿になって、再び老人ホームに戻って来るところはやはり悲しいです。
認知症になって周囲におびえるのですから。
本来なら一番元気で楽しいはずの子どもなのに・・・。

ベンジャミンとデイジーの出会いは、一本の道の両端でお互いの存在に気がついた
二人が真ん中に向かって歩いていって、出会ったところで結婚し、そのまま歩いて
行くから離れていく・・・そんな風に見えてきました。
人生の中で大切な人と思えるパートナーと出会えた二人は幸せだったろうと思います。

どんな人でも老いはやって来ます。
自分の老いをどうやって迎えたいか、私も考えておかねばいけないんでしょうね。
それはつまりどういう人生を送りたいかということでもありますね。




posted by みどり at 21:28| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月25日

二月大歌舞伎 夜の部 「勧進帳」「三人吉三巴白波」

2009年二月大歌舞伎 昼の部


二月大歌舞伎 夜の部
「勧進帳」「三人吉三巴白波」@東京 歌舞伎座


2月8日(日)に三階B席で観に行っています。
せっかくチケットを取ったのに、この日は仕事が入ってしまったので午後4時半の
開演にはとても間に合わず、冒頭にあった「蘭平物狂(らんぺいものぐるい)」は
観られませんでした(T.T)
でも後の二演目は観られたので、まずまず満足です(^^)

「勧進帳(かんじんちょう)」
山伏に姿を変えて源頼朝(中村梅玉)が家臣を連れて都落ちをする途中、関所
で正体がばれ捕まりそうになるが、武蔵坊弁慶(中村吉右衛門)の機転で難を
逃れるという物。

以前「勧進帳」は弁慶が松本幸四郎さん、片岡仁左衛門さんで観たことがあり
ますが、中村吉右衛門さんでは初めてです。
TVの舞台中継でも何度も観たことがありますが、その時はどなたが出演だったか・・・忘れました。
おなじみの演目なのでこれは安心して観ていられます。
・・・て、これでは感想になってないぞ、と言われそうですねm(__)m



「三人吉三巴白波(さんにんきちざともえしらなみ)」

同じ吉三という名前を持つ三人の盗賊が出会い、義理兄弟のちぎりを交わす
までの物語。

今回は長い物語の、ごく一部ですが女装の盗賊お嬢吉三を坂東玉三郎さん、お坊吉三を市川染五郎さん、
和尚吉三を尾上松緑さんが演じるという豪華な配役。
私は坂東玉三郎さんのファンなので、いつもは女形を見せてくれる玉三郎さんが
女性の姿で登場するとはいえ実は男性である、という役柄で観られるのはとても
興味深く楽しいものでした。
玉三郎さんの可憐な姫や、きっぷのいい芸者やおかみさん役を観てきた目には
「男性役」というのは全く新鮮です。
刀を持ってポーズを決めると、ほれぼれするほどかっこいい。

もちろん他のお二人も良かったですよ。
ラストで三人が決めのポーズをとると、これが歌舞伎の華やかさ!と言いたくなる
くらいでした。
ラストと言っても物語はまだこれからがあるのですが、今回はここまで。
いつかこの配役で物語の全貌を観てみたいものです。


posted by みどり at 07:11| Comment(4) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月23日

映画「20世紀少年 第2章 最後の希望」

映画「20世紀少年 第2章 最後の希望」


映画「20世紀少年 第2章 最後の希望」@MOVIX亀有
監督:堤幸彦  原作・脚本監修:浦沢直樹
出演:豊川悦司、常盤貴子、平愛梨、香川照之、他


2月4日(水)に観に行っています。
三部作映画の第2作目です。
原作を全く知らないのですが、それでもそこそこ楽しむことができました。
なにしろ長い物語の途中だし、結末をしらないので感想を書くのは難しいです。

第1作目の話
「秘密基地」に集まっていた子どもの頃に「よげんの書」を作って遊んでいたが、大人になってから
その「よげんの書」通りに世界中で事件が起きる。
謎の新興宗教の教祖「ともだち」がその事件に関わっているらしい。
そしてその教祖はどうやら「よげんの書」を作ってた仲間の誰からしいとわかるが、まで。

今回は、謎の新興宗教はさらに規模を拡大し世界中を飲み込む勢いを見せていきます。
かつての「秘密基地」で遊んでいたメンバーは、それぞれ密かに謎の新興宗教との
戦いをつづけている。刑務所に幽閉されていたオッチョ(豊川悦司)は脱獄し、ヨシツネ(香川照之)は
集団を率いて地下に潜伏し・・・。
カンナ(平愛梨)はどうやら教祖「ともだち」の実の娘らしい。
「ともだち」はわざと全世界が見守る中、自らの「復活劇」を見せようとし、カンナはそれを阻止しようとするが・・・。



とにかく素顔が全く見えない「ともだち」が、もどかしいけれど気になります。
それにしてもピタッときまったスーツ姿がすっきりとして、スマートな体型してるなあ、
といつも思ってしまいます。
世界を終末に導いて行こうとしか見えない「ともだち」は最終的になにをめざしているのか?
まだまだ物語は謎のままですが、物語が途中でありながらもっしっかりと見せて
しまう監督の腕はすごいと思います。
原作がしっかりしてるという、事なんでしょうか。

出演者では六平直政さん演じる神父は、実に怪しげ。
この方は一癖のある役を演じると実によく光りますね。名脇役だと思います。

映画の中で登場する「ハロハロ音頭」を歌う、演歌歌手は古田新太さん。
つい最近も舞台「リチャード三世」で骨太の見応えのある演技を見せてくれた名優を
こんなところでちょい役として使うとはなんて贅沢な映画でしょうか。


今回は動きの少ないオッチョ、ヨシツネ、カンナ達が次回どう動いていくのか、最終章で物語が
どういう展開を見せてくれるのか、今はとても楽しみです。
posted by みどり at 07:25| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月22日

大駱駝艦 麿赤兒公演「 シンフォニー・M 」

大駱駝艦 麿赤兒公演「 シンフォニー・M 」


大駱駝艦 麿赤兒公演「 シンフォニー・M 」@世田谷パブリックシアター
振鋳・演出・美術:麿赤兒(まろあかじ)
出演:麿赤兒、村松卓也、向雲太郎、田村一行、他


2月19日(木)の初日公演を観に行っています。
麿赤兒さん主催の舞踏集団・大駱駝艦。
今回は麿赤兒さんのソロ公演と言ってもいいくらいの公演だったようです。

いつもの大駱駝艦の公演は、観ていても内容が抽象的でとても猥雑な感じが
するのですが、今回はとてもわかりやすくて猥雑な感じもうすいような気がしました。


左側に鏡があるだけのシンプルな舞台。
右側から爆発したような頭髪とダークグリーン?の細身のドレスを着た麿赤兒さんが
登場。
ゆっくりとゆらゆらと踊るように左側に移動していきますが、この間10分くらい音楽は無し。
もっと短かったかも知れませんがとても長く感じました。
でも麿さんの動きは、何かの音楽に乗せて踊っているような感じだな・・・と、思って
いたら案の定音楽が聞こえてきました。
ビスコンティ監督の映画「ベニスに死す」で使われた事でも有名な、マーラーの交響曲第5番・第4楽章、
それの終盤の頃のメロディが。

その後、4人のスーツ姿の男性舞踏手が登場。
なんだか怪しげなマジシャンか、怪しげな興行主といった雰囲気です。
倒れている麿さんの着ている物を、今度は赤いドレスに着替えさせると退場。
換わってほぼ裸の男性舞踏手(体は白塗り)が10名ほど登場しますが、それぞれが
ポーズを決めて静止してる姿はまるでトルソーのようできれいです。

髭を持つ顔のままで少女のような姿の麿さんは異様ですが、静止してる男性舞踏手の周りを興味深そうに、
チョロチョロ動き回るようすはなんだか滑稽でおもしろい。

男性舞踏手は体に長い縄のようなものを頭のてっぺんから体の前後に貼り付ける
ように付けていました。そして鞭を時おり麿さんに向かってふるう。
舞踏手が舞台中央にいる麿さんを丸く取り囲むようにして、麿さんに向かって
鞭を振る様子をみていて、やっとこの舞踏手は「精子」だと気がつきました。
麿さんは卵子そのもの。
精子達がパーティで使うクラッカーをパーンとならすのは、これは見事「着床」って
ことでしょうねf(^―^;
なんてわかりやすいんだろう、と思いました。
いつもの大駱駝艦の公演では女性舞踏手も登場するのですが、今回は一人も出て
来ないので何でかなと思っていたのですが、ようやくその訳が分かりました。

生命誕生の不思議を麿赤兒さん流に表現した公演だった気がします。

この日は初日だったせいか、劇団関係者も多く会場に来ていたようです。
ロビーで写真家のアラーキーこと、荒木経惟さん(大駱駝艦の宣伝写真撮影を担当
してます)や、作家の筒井康隆さんの姿を見かけました。
posted by みどり at 07:34| Comment(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月20日

「加山又造展」

2009年 加山又造展

「加山又造展」@国立新美術館
1月21日〜3月2日まで
展覧会公式サイトはこちら


2月2日(月)に観に行っています。
日本画家の加山又造(1927-2004)さんのかなり大規模な回顧展です。
初期から晩年までの作品の数の多さはもちろん、展示方法もよく考えられて
いてとても観やすい展覧会でした。
人の動線をよく考えて配置された作品の展示の仕方に感嘆してしまったくらいです。

ほぼ年代順に展示されていて、会場入り口近くにあるのは初期の頃の作品。
アフリカを思わせる動物や植物画描かれていますが、表現はやや抽象的。
どこかアンリ・ルソーを連想させます。
画面や色の構成も大胆でパッとめには、油絵作品のようでとても日本画には見えません。
動物や植物を表現する際の縦の線、横の線、曲線の組み合わせに心地よいリズムが感じられます。

大型の屏風作品も見応えがあります。
作品の展示も順序どおりに観ていくと、歩いてくる方向から観るととびきり美しく見える
ように配置されていると気がつきました。
たとえば奥入瀬渓流を描いた「奥入瀬」は作品の左側に立って観ると、画面の奥(屏風の右側)からの
どっと流れる水の勢いを感じます。
月と太陽のある空に鶴が舞い踊る「千羽鶴」も、正面から見るのもいいですが、
歩いて来た方向である作品の右側から観ると、鶴の飛ぶ流れがダイナミックに感じられます。
画家も作品を観る、見せる方向を考えて描いているのでしょう

屏風作品の「黒い薔薇の裸婦」や「白い薔薇の裸婦」の女性のなめらかな肌はまるで陶器の用です。
屏風仕立ての作品で四人の裸婦が描かれた「はなびら」は花びらの浮かぶ水中を
人魚が泳いでいるようでとても美しいです。

加山又造さんは愛猫家だったのか、猫と花という取り合わせの作品もよく描かれて
います。
私にとってはこちらの作品のほうがなんだかなじみがあります。
毛並みまで緻密に描かれた愛らしい猫と、豪華な牡丹の花。
作品の大きさは小品ですが大好きな作品群です。

加山さんがデザインを手がけたティーカップや絵皿、アクセサリー、着物。
加山さんがこういう事もやっていたとは、初めて知りました。
花がモチーフになったり、猫がモチーフになったり。
特に猫のティーカップはカップごとに描かれている猫の姿が違っていて、
観ていてとても楽しいです。

加山又造さんのこれだけ大規模な展覧会は、なかなか観られないのではないでしょうか。
人にお勧めしたくなる展覧会でした。


ところで展示を観ていて不思議だったのは、所蔵が東京国立近代美術館という作品がかなりあったことです。
この美術館へはよく行きますが、こんな作品見たこと無いぞ??という作品が
いくつもあるではありませんか。
この日は美術には普通の人より詳しい知人と三人でいったのですが、他の二人も
同意見でした。
東京国立近代美術館、いい作品をもっている割には常設展示になかなか出しませんね。
posted by みどり at 23:50| Comment(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月19日

「八王子市夢美術館 収蔵品展示」清原啓子・城所祥 作品展示

「八王子市夢美術館 収蔵品展示」清原啓子・城所祥 作品展示


「八王子市夢美術館 収蔵品展示」清原啓子・城所祥 作品展示
@八王子市夢美術館
展覧会公式サイトはこちら

1月30日〜3月1日まで


2月1日(日)に観に行っています。
清原啓子さんは銅版画、城所祥さんは木版画の展示がされています。
お二人とも初めて知った作家さんです。

清原さんの銅版画はとても緻密です。
「魔都」「孤島」と題された作品は、不思議な異世界が描かれています。
その絵をそのままここにお見せしたいくらいなのですが、それができないのが
残念です。
作品はその細かさにまず目がひかれ、次に描かれているものに目がいきます。
悪魔のような天使のような、動物のような植物のようなもの達がひしめいている画面。
圧倒されます。
わずか31歳で亡くなられたそうで、もっと生きていたらどんなにすばらしい作品が
観られたろうかと思いました。

城所祥さんの作品は木版画。
テーブルの上にある瓶や、リンゴ。
形も色も大胆な構成で、どこか素朴な味わいがありました。


posted by みどり at 07:24| Comment(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

二月大歌舞伎 昼の部「菅原伝授手習鑑 加茂堤 賀の祝」「京鹿子娘二人道成寺」「人情話文七元結」

2009年二月大歌舞伎 昼の部


新しい仕事を始めたり、「要介護5」で自分では書類の書けない母の分の確定申告
の書類を完成させなければならないし、他にやりたいこともあるしでブログを書く
時間がなかなかとれなくなってしまいました。
時間がほしいです(T.T)
やっと2月の鑑賞日記分に入れました。

二月大歌舞伎 昼の部
「菅原伝授手習鑑 加茂堤 賀の祝」「京鹿子娘二人道成寺」「人情話文七元結」@歌舞伎座

2月1日(日)に三階B席で観に行っています。

「菅原伝授手習鑑(しがわらでんじゅてならいかがみ) 加茂堤 賀の祝」
「加茂堤」は原作の二段目、「賀の祝」は三段目にあたるそうで私は両方とも観る
のが初めての段です。
私はこの物語の全貌を知らないのですf(^―^;
でも今回は物語の発端部分と言うことになるようです。

百姓四郎九郎(しろうくろう)の元に三つ子がうまれ、領主より三つ子は天下大平の
相と喜ぶ。
松王丸、梅王丸、桜丸、と名付けられた三人は、領主である菅丞相(かんしょうじょう)のすすめで成人後それぞれ舎人(とねり)となる。
桜丸(中村橋之助)は、帝の弟の斎世親王(ときよしのう)の舎人となっているが親王
と苅屋姫の逢い密通の手伝いをしたことがばれ、菅丞相は流罪になり桜丸は自害するというもの。

発端はこういう話だったのかって感じです(^―^;
松王丸、梅王丸、桜丸、という幼名みたいな名前ですが三人とも奥さんがいる
大人なのか、と物知らず私は思いました。


「京鹿子娘二人道成寺(きょうかのこむすめににんどうじょうじ) 道行きより鐘入りまで」

「娘道成寺」は本来女形が一人で踊る物です。
清姫が恋した僧の安珍を追いかける。
裏切られた清姫は嫉妬のあまり蛇体になって鐘の中に隠れていることをしり、鐘に巻き付き鐘もろとも
焼き殺してしまうと言う話が
まず先にあり、その後その寺で鐘の供養があり花子と名乗る女性がやって来て鐘を拝みたいというので僧達がそれを許す。
舞いを舞う彼女は実は清姫の亡霊だったという話。

本来一人で登場する花子を二人で踊るというのは、平成16年1月の歌舞伎座で
初演されたのだそうです。
今回は三度目の上演だそうで、いい物が観られました(^o^)
陰と陽の花子を表現しているらしいのですが、人気の女形二人の踊りを一度に
楽しめるファンサービスみたいな演目ですね。
今回花子役を演じるのは坂東玉三郎さんと、尾上菊之助さん。
これは豪華な配役です。
私は玉三郎さんのファンなのでどうしてもこちらにばかり目がいってしまいました。


「人情話文七元結(にんじょうばなしぶんいちもっとい)」
原作:三遊亭円朝口演

江戸末期から明治初めの頃活躍した噺家の三遊亭円朝の作だそうです。
「牡丹灯籠」「真景累ヶ淵」もこの方の作で、彼は作家としての才能もあったようです。

酒とばくちが大好きでだらしない左官の長兵衛(尾上菊五郎)が、大切なお金を
無くしたため身投げしようとした文七に、持っていた金を渡してしまうというもの。
長兵衛が持っていたお金は、貧困のあまり娘が自ら吉原に身を売ろうとして得た
ものだったのですが・・・というお話。

尾上菊五郎さんのだらしのない、でもどこか人の良い長兵衛と、中村時蔵さんの
しっかり者の女房、対照的な二人。尾上右近さんの演じる娘のけなげでかわいらしい
ところがいいです。
しっとりしんみり、でも笑いもある小品ながら見応えのある舞台でした。


posted by みどり at 07:05| Comment(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月15日

パルコ・プロデュース公演「リチャード三世」

パルコ・プロデュース公演「リチャード三世」


パルコ・プロデュース公演「リチャード三世」@赤坂ACTシアター
原作:ウィリアム・シェイクスピア
演出:いのうえひでのり
出演:古田新太、安田成美、榎木孝明、大森博史、三田和代、銀粉蝶、久世星佳、他
1月19日〜2月1日まで


1月31日(土)に2階A席で観に行っています。
赤坂ACTシアターと言ったら、以前劇団四季が公演を行うために建てた仮設劇場
でしたが、いつの間にかしっかりとした建築の劇場として生まれ変わっていたとは
気が付きませんでした。
初めて行った新生ACTシアターさすがにきれいです。
以前は1階席だけだった劇場は2階席までありますが、これはちょっと広すぎる
感じです。
クラシックコンサートを聴くならまだしも、この2階席の後ろで演劇公演をみるのは
舞台が遠すぎてちょっとつらい。
今回A席は8000円でしたが、こんな後ろでみえずらい席なら半額の4000円くらいが妥当だと思うんですがね。


人物関係が複雑で、一度に覚えきれないくらいの物語なのですが簡単に言って
しまうと、容姿醜く悪知恵がめっぽう働くグロスター公リチャード三世(古田新太)が
じゃまな人物を汚い手を使って落とし入れ、ついに王座につくが反旗を翻した者達に
つぶされる、というもの。

シェイクスピアのこの物語が初演されたのは1592年だそうですが、いのうえひでのりさんの演出はそんな時代性に
とらわれず、ダイナミックで自由奔放。
じつにすっきりして、すがすがしいくらいです。
物語の基本的なものが現代に通じるところもあるので、演出が変わったくらいで話がつまらなくなるという
ものではないのでしょう。
それでもやはり、いのうえさんの演出は他の人がマネできないくらいのものでおもしろいです。

池田ともゆきさんの美術、前田文子さんの衣装も演出にしっかり答えたようなこれまた古い時代にとらわれない
自由な発想で作られていました。
古い城の中にエレベーターがあり、人々の姿を見るとまるで映画「スターウォーズ」でも観てるような感覚があります。
古い物語ではなく、遠い未来の別の星での物語を観てるみたいでした。

そしてやはり古田新太さん演じるリチャード三世はこれ以上ないというくらい適役。
人の前では最初は小心者のように振る舞いながら、実はとんでもなく下品で極悪人。
でもこれ、下品で極悪人とまでは行かなくてもどんな人でも多かれ少なかれもっている性質だと思うのです。
どこか自分の一部分をみてるような気になってくる、私にはそんな感じがしてきます。
だからこそ彼がただの極悪人には見えてこないし、どこか憎めない部分もあるんだと思います。

後半リチャード三世が、豪奢な衣装(ある意味滑稽にもみえる)で王座に就きながらもジャンクフード
(マクドナルドのハンバーガー)をぱくついてる演出がきいています。

古田さん以外では、クラレンス公ジョージを演じた若松武史さん、ヨークシャー公夫人
を演じた三田和代さん、マーガレットを演じた銀粉蝶さんが特に印象に残りました。
posted by みどり at 13:36| Comment(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月13日

騎馬スペクタクル ジンガロ公演「BATTUTA バトゥータ」

騎馬スペクタクル ジンガロ公演「BATTUTA バトゥータ」


騎馬スペクタクル ジンガロ公演「BATTUTA バトゥータ」@木場公園内ジンガロ特設シアター
演出:バルタバス
1月24日〜3月26日まで
ジンガロ公式サイトはこちら

1月30日(金)にS席で観に行っています。
前回2005年の初来日公演をみてからもう4年もたってしまったとは。
ついこの間のように思えるのですが、また来てくれた「ジンガロ」
チケット代が私には高くて躊躇してたのですが、やはり思い切って行ってきました。
公演場所も前回と同じ、木場公演内の特設シアターでした。
(一番安いA席で観たかったのですが、この日の約1週間前にチケットを購入しようとしたときはA席は完売でした)

実際に公演が行われる会場のすぐ横にロビーの建物があり、開演約15分前に
なってからやっと会場内に入れました。
すり鉢状に作られて巨大な会場なので、自分の席を見つけるのがちょっと大変。

公演舞台となる場所はすり鉢状の一番下。
会場の中央となる場所、そのさらに中央に滝というか水柱のような水が流れ落ちて
いました。
そしてその周りに馬と、ジプシーのような人々が。
やがて、馬をあやつり走らせるジプシーの人々の生活が目の前に展開します。
馬に乗ったまま洗濯物を干し、ケンカして、結婚式があり、子どもが生まれる。
馬を走らせ、共に生きている人々。
セリフは一切ないけれど、出演者と馬の競演は言葉が無くても物語が見えてくる
ものでした。

物語の合間合間に輝くように白いウエディングドレスを着た女性が馬を走らせますが
これがとてもきれいです。
頭に被っているベールには風船が付いているので、彼女が馬を走らせていると
白いベールが後ろにじつにきれいに広がっていくのです。

馬を操っている、というより馬を信頼し、馬も人間を信頼してともに競演している
といったほうがいいような安定感、安心感があります。
馬に乗っている人はどんな動作をしても、決して落ちないのですから。

音楽はルーマニアの2楽団、ストリングス・バンド「タラフ・ドゥ・トランシルヴァニア」
とブラスバンド「ファンファーレ・シュカール」による生演奏。
古い映画を観るような、なんだかとても懐かしい感じの音楽でした。

ラスト、人がいなくなって馬達だけになって彼らは落ちてくる水にあたり、下の砂地に転がり
自由気ままに過ごしているように見えます。
あまりにも「絵」になっているのでまるで演技をしているように見えました。
実際のところどうなんでしょうか・・・演技なのか、自由に振る舞っているのか。
そんなこと考えてしまうくらい、すがすがしくきれいな光景でした。

今回の公演は2月28日にWOWOWで生中継があるそうです。
前日には特別番組もあるそうで今からとても楽しみです。
番組公式サイトはこちらです。
posted by みどり at 21:18| Comment(8) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする