2008年12月06日

「ア・ラ・カルト 役者と音楽家のいるレストラン」

「ア・ラ・カルト 役者と音楽家のいるレストラン」



「ア・ラ・カルト 役者と音楽家のいるレストラン」@青山円形劇場
演出・吉澤耕一  構成:白井晃  台本:高泉淳子  音楽監修:中西俊博
音楽:中西俊博、クリス・シルバースタイン、竹中俊二、林正樹
出演:高泉淳子、白井晃、影山泰、羽場裕一、平日公演のみROLLY
11月21日〜12月26日まで


12月2日(火)に観に行っています。
青山円形劇場の毎年恒例、12月の「ア・ラ・カルト」。
今年は20周年だそうで約二ヶ月間の公演となっています。
ショートショートのお芝居と、音楽の生演奏の楽しい公演です。


20年同じ公演が続いたとは驚きですが、私も20年欠かさずつきあってしまいました。
つきあってしまったので、私が知ってる(=観てきた)ことをご紹介しておきます。

「ア・ラ・カルト」は、白井晃さん達の劇団「遊機械全自動シアター」で本公演とは別に、
劇団員がそれぞれネタを持ち寄って披露する小品集のような公演が年に一度あり、
まずこれが原型になっているようです。

またその少し後で、白井晃さん、高泉淳子さんのお二人によるショートショートのお芝居と、
ジャズのミュージシャン達とのコラボ公演がありました。
これは当初、チケット販売しての公演ではなく、某企業がハガキ抽選によるご招待
イベントとして小さな会場で数回行ったものでした。
白井晃さん演じる派手な衣装のシャンソン歌手ペギー富岡さんが、客席をわかすというのも
この時すでに登場していました。
休憩時間には飲み物のサービスもあり、これはもう今の「ア・ラ・カルト」と全く同じ形式の公演です。
評判がよかったようで、その後同じ形式で普通の興行としての公演も行われました。

「ア・ラ・カルト」の初演の頃と、上記の招待イベントはもしかしたら時期的に重なって
いたかも知れません。


で「ア・ラ・カルト」
クリスマスの夜、地味な裏道にある小さなフレンチレストランが舞台。
音楽の生演奏もあるここに、様々なお客さんがやって来るという趣向です。
レストランのオーナーは白井晃さん。ギャルソンは影山泰さん。下働きに高泉淳子
さん演じる妙な男性。
3人は場面によって、店の客なったり、レストラン専属のミュージシャンになったりと
とっかえひっかえの登場で、観てるこちらは楽しいけれど、出演者の方々は目の回る
忙しさだと思います。
役者の固定メンバーは白井さん、高泉さん、影山さん。

ショートショートのお芝居もパターン化してきています。
高泉さん演じるデキル女性に、同じ職場または同じサークルの男性が思いを告白する。
この男性をゲスト出演の方が演じます。
この日の公演ではもちろん羽場さんが演じてます。
(高泉さん、平凡な地味な女性はまず演じない) 

そんな中で私が未だに好きなのは、高泉さん演じるしゃれっ気ゼロ(地味なデザインのメガネ、
髪は後ろで束ねただけ)の中年女性と、影山さん演じるこれまた地味で平凡な中年サラリーマンの
お見合いの話。
お互い「自分なんて・・・」と、引け目を感じているけれどそのうち女性の方がやややけ酒気味にアルコールが
入ったらすっかり陽気になり、二人は意気投合。
女性の好きなお寿司を食べに行こうと、二人腕組んでレストランを出ってしまう、というものでした。



白井晃さん演じるお父さん、離婚した妻の所にいる生意気な小学生の娘に高泉さん。
この生意気な娘は、白井さん演じる男性が再婚したい相手の連れ子という設定に
なってる事もあり。

そして高泉淳子さん演じる妙なサラリーマン高橋と、白井さん演じる仕事がバリバリできるキャリアウーマンののりこさん。
二人は当初、同じ職場の同僚という関係でしたが、回を重ねるうちについに夫婦に
なってしまいました。
夫婦になっても、同じ職場で働いているようです。

そして白井さんと高泉さん演じる老夫婦。
この老夫婦は公演の最後に登場し老いて体が思うように動かないというもの悲しさも
ちょっと感じさせますが、プレゼント交換や、ダンスの場面など老いてもなお仲むつまじい
ようすがとてもほほえましいです。
この老カップルのシーンだけは細部も全く変えず、毎年登場します。
人気の高い場面のようです。



またこの日は平日の夜でもあり、以前一度ゲスト出演の経験のあるROLLYさんが
平日のみですが、レストランの専属歌手役で登場。
劇場内のお客さん全部を一人で引っ張っていけるくらい、魅力のある方。
すごいですね。登場しただけで客席が一気にわきますから。

白井さん演じる歌手のペギー富岡もなかなかです。白井さんこんなに歌がうまいのに
最近は役者より、演出のお仕事のほうが多いとはなんだかもったいない。

ペギーさん登場のシーンではファンの方がお花をプレゼントしていましたが、その数が年々増えるし
(限られた時間内で受け取らなければならないペギーさん大変そうでした)、去年は「オヒネリ」を
渡す人まで出てきて、ついに今年はDMやチラシに「どうぞ手ぶらでご来店ください」と但し書きが
つくようになりました。
お花はともかく、この「ア・ラ・カルト」で「オヒネリ」はあまりにも品がないし、
お花にしてもゴミ箱のような容器で回収するようになっていたから、こういう処置になったのは
かえってすっきりしていいと思います。

ヴァイオリニストの中西俊博さんの音楽も美しいです。
小さい青山円形劇場なので文字通り全身で音楽にどっぷり浸れる感じです。

休憩時間には協賛企業からのソフトドリンクの無料サービスもあります。
一昨年までは無料ワインサービスがありましたが、去年からワインは300円の有料になりました。

有料になってからワインを飲む方が減ったと、白井さんおっしゃってましたが、真実とはいえ
それは言ってはいけない事ではないかな・・・。
少なくても二年続けて言っちゃあ(=言われては)聞いてるこちらはちょっと、興ざめです。

とはいっても美しい音楽と、変幻自在の芸達者な役者さん達のお芝居による楽しい公演です。
観たこと無い方には「絶対おもしろいから!」とお勧めしたくなります。
posted by みどり at 11:00| Comment(2) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする