2008年12月20日

桑原弘明展 2回目

桑原弘明展 2回目@銀座 ギャラリー椿
〜12月20日まで
展覧会公式サイトはこちら

12月19日(金)に桑原さんの展覧会を再び観に行っています。
11月に江戸川競艇のプレミアムラウンジ「遊」で初めて知ったアーティストの
桑原弘明さん。
この12月に銀座の画廊で展覧会が開かれてると知りあわてて観に行き感激したのが12月12日。
この時の感想はこちらにまとめています。
再び見に行ってしまいました。

小さな箱の中に、すばらしい世界を作り出している方です。
「SCOPE」と呼ばれるその作品は手のひらに載るくらいの小さな箱。
そこに取り付けられた顕微鏡のようなのぞき窓、ここからのぞいてもこのままでは何も見えません。
箱の横、上、下に付けられた窓に懐中電灯の光を当てて初めて中が見えてきます。
光の当てる方向で、中に見える風景もまったくその雰囲気がかわってくるのです。

先週観に行ったのですが今回、もう一度観たい!桑原さんご本人にもお会いしてみたい!
ほんの少しでいいから直接お話をしてみたい!と出かけてしまいました。
光を当てての公開は作品一個につき、一人しか鑑賞できないので公開時間が限られていて15時から
の回を観に行きました。
この日は桑原さんご本人がいらしていました。
感想は前回書いたこととダブりますがご了承下さい。


「メランコリア」をご本人の解説付きで見せていただけて感激しました。
六角形の部屋。部屋の奥には木馬が置かれています。
小さな箱作品のはずなのに、中に見える部屋はとても広く見えます。
上からの光を当てると部屋の上のステンドグラスが輝いて見えます。
暗い床に木馬とステンドグラスの明かりが映りこんでいてそれはそれはファンタジック
で美しい。

手のひらに載るような箱の中に置かれたテーブルや、そのテーブルの上に置かれたリンゴは
いったいどれだけ小さいのか。
こんな小さな物をどうやって作るのか不思議でしょうがない。
うかがってみたら最初から小さくは作れないので、先端を削っていって最後に
切り離す、という方法をとっているのだそうです。
たとえば、リンゴは象牙を削っていって最後に下を切り離す。
爪の上に乗るくらい小さなテーブルは木(種類もうかがったのですが忘れてしまいました)を削るんだとか。

「深き星の泉」
手前は椅子の置かれた部屋で、窓の向こうは春の野原。野原には大きな水晶が意味ありげに置かれています。
まどのそばには大きな池が、夜の景色になると池に星空がうつりこんでいます。

「黙示の天使」
何度観ても飽きません、これがいちばん好きです。
見えるのは洋風の部屋の階段の見える一角。床の上には額つきの鏡が置かれています。
別の位置から光が入ると、姿は見えないけれど翼のある天使のシルエットが壁に
浮かびます。
まるで天使が舞い降りてきたような感じがする作品です。
直接天使が見えるのではなく、天使の気配を見せる作品。
なんという演出でしょうか、この手の込みよう。
「見えない物」を「見せる」のですから。


「ミカエルの扉」
ヨーロッパの田舎の部屋を思わす大きな窓のある部屋が見えます。
部屋にはギャビネットがありその中には様々なものが置かれています。
光の入り方で窓の向こうにある木が春の緑豊かな木になったり、雪の積もった
木に見えたり。
前回観たときは気がつかなかったのですが、窓の向こうの木は1本だと思って
いたのにそうじゃないとやっと分かりました。
微妙にずれた位置に2本の木があってハーフミラー?の使い方と光の入り方で、
みえる木がどちらかになるらしいのです。


桑原さんの作品には小さな箱の中に「無限の広がり」と「宇宙」を感じます。
見えない物の気配まで感じさせる、作品群に惚れ込んでしまいました。
作品に漂う、美しくて、ファンタジック、気品の良さ、それでいてどこかたまらなく懐かしい雰囲気、
それはきっと桑原さんの持つ精神性を反映してるのだと思います。
なんだかベタほめになってしまいましたが、それくらい桑原さんの作品に惚れ込みました。

余談ですが・・・
11月の江戸川競艇さんではこれから購入する予定と言いつつ、すでに展示台の用意がされていたのには
びっくりでしたが、今回5個展示されているうち、2個を江戸川競艇さんが購入されたそうで
それがどれなのか知りたかったのですが、個人情報の関係で今は公表できないそうです。
年明け早々、江戸川競艇さんに行けばわかることでしょう。
(きっとサイト上でも公表してくれるはず)
今回の展覧会で作品購入のため一番乗りした方は、一般の方で前夜から並んだんだそうです。
江戸川競艇さんはその後だったそうで、江戸川競艇さんドキドキものだったかも?
失礼しました!m(__)m
posted by みどり at 11:15| Comment(2) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月19日

「イッセー尾形のこれからの生活2008 in 冬の新ネタ」

クエストホール20周年記念 
「イッセー尾形のこれからの生活2008 in 冬の新ネタ」@原宿 クエストホール
演出:森田雄三   出演:イッセー尾形


12月12日(金)に観に行っています。
一人芝居のイッセー尾形さんの新作公演です。

ひかえておいたメモを無くしてしまったので、この日の詳しい紹介はできませんが
こんな感じでした。

真冬なのに、ご来光の中でフラダンスを踊ろうと計画をたてて実行するおばちゃんのお話。
フラダンス教室でがんばるおばちゃんネタは以前あったから、これはそれの別バージョンですね。
寒いからコロコロに着込んでいるその下が派手でカラフルなフラダンス衣装というのがおばちゃん
とはいえ、女性らしくてなんだかかわいいです。

イッセーさんがランドセル背負った小学5年生を演じるお話。
以前イッセーさんが高校生になるネタがあってアレは不思議と違和感がなかったの
ですがさすがに今回の小学5年生は無理がある感じです。
友達が引っ越しして遠くに行っちゃうらしい。
最後ちょっと涙ぐんじゃうところだけ子どもらしさを感じてかわいかったです。

取引先に酒宴の場をそれとなくというか、あからさまに催促する傾きかけた会社の経営者。
髪を真ん中で分けてなんだかアーティストみたいな感じ。
仕事で一生懸命になるんじゃ無いところがダメ経営者らしくて、これもいいですね。

家族でデパートにやって来て家具売り場のソファでリラックスの主婦、リラックス
しすぎて持ってきた食べ物を広げ出すからしっかりよごしてしまっても知らん顔。
案外これ、実際にいそうなおばちゃんです。

地方のどこかのレインボー商店街のイベントでギターを弾きつつ歌を歌う中年ミュージシャン、
しかし盛り上げようにも人はいないし。
人気のない商店街で歌うストリートミュージシャンの話は、以前もあったからこれは
新ネタというかどうか?なのですが。
寒空の下で歌うミュージシャンの姿がしっかり見えてくるところはさすがです。

小学校の社会科の授業の一環なのか、家にやって来た小学生達に昔話を
するおばあちゃんの話。
息子が70歳というからこのおばあちゃんは100歳近いはず。
しかし元気!そしてなんだかこのおばあちゃんの話は(というか、おばあちゃんその人が)ちょっと怖い。
周りでうろつく息子達と、おばあちゃんの怖い話に泣きべそかいている子供たちの顔までちゃんと見えてきました。

他にもネタがあったと思うのですがちょっと思い出せません。
でもどれもおもしろかったです。特におもしろいネタというはイッセーさん演じるキャラクター
だけでなく周りにいる人の表情や、その場の風景までちゃんと見えてくるから不思議です。
これがイッセーさんの一人芝居の醍醐味というか、おもしろさなんだと思います。
posted by みどり at 09:34| Comment(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月17日

小説「容疑者Xの献身」

小説「容疑者Xの献身」


小説「容疑者Xの献身」@東野圭吾著


映画「容疑者Xの献身」を見て初めて作家東野圭吾さんの事をしりました。
映画がとてもおもしろかったので、私にしては珍しくすぐに原作本を手にして読んで
しまいました。

原作本もとてもおもしろかったです。物理学者・湯川学を主人公にした「ガリレオ」
シリーズの1編として書かれた物だそうですが、私はシリーズの他のエピソード
を全く知りません。
それでもこの「容疑者Xの献身」はとてもおもしろかったです。
直木賞受賞作品だと言うのも納得です。

内容については映画と同じなので紹介はここでは省かせていただきます。
映画の感想はこちらにまとめています。

映画はこの原作小説を忠実に映画化してると言うことがよく分かりました。
映画では物語の舞台となる場所を視覚化する必要から、原作では曖昧とした場所も
はっきりと場所を特定して見せていることもわかりました。
墨田川、そこにかかる清澄橋、新大橋、数学教師の石神が毎日のように通う弁当屋
の近くの浜町公園、ラストシーンでバッチリ映っていた某企業の建物。
私は以前このあたりで働いていたことがあるので、映画で風景が映ると場所がすぐ
分かるところが多く、それが映画の内容とは別にとてもおもしろかったのです。
ラストシーンでうつる隅田川沿いの建物などかつての勤務会社でしたから。

原作の感想からちょっと外れてしまいましたね。
原作はやはり、前の夫を殺害してしまった靖子と、彼女に思いを寄せるアパートの
隣の部屋の石神の心の様子がとてもきめ細かく描かれていました。
映画の方は石神に重点を置いて描き、靖子のことはやや省略気味であると
分かりましたが、映画としてはこれは正解だったと思います。
いちいち描いていたら映画としての展開がもたついてしまいます。
映画で、湯川と石神に焦点を絞っているのはうまい脚本だと思います。
ただラストで靖子がついに告白するにいたる心理はやや弱い感じがしました。
原作では納得できるようなエピソードが描かれているのですが、映画では略しているからです。
ネタバレになるのであまり詳しく描けませんが、靖子の娘にかんすることです。

それでも思いを素直に伝えられない一人の男性の姿と、ラストシーンにはやはり
泣いてしまいました。

原作・映画、ともに話題になった「容疑者Xの献身」ですが来年春には演劇集団
キャラメルボックスが舞台化するそうで、これもまた楽しみです。
posted by みどり at 10:56| Comment(4) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「鬼太鼓座 X OKI 和太鼓とアイヌ音楽」

「鬼太鼓座 X OKI 和太鼓とアイヌ音楽」


アムネスティ世界人権宣言60周年記念コンサート
「鬼太鼓座 X OKI 和太鼓とアイヌ音楽」@新宿文化センター・大ホール
出演:鬼太鼓座、OKI、吉澤良治郎(ドラム)、他

12月10日(水)に聴きに行っています。
世界人権宣言というのは1948年12月10日に「世界中すべての人に人権を
認める」という宣言が国連で採択されたことを、指すのだそうです。
その「世界人権宣言」が60周年を迎えることを記念した音楽キャンペーンです。

この日の公演の司会はテレビでもおなじみのイーデス・ハンソンさんでした。

和太鼓で有名な鬼太鼓座(おんでこざ)の演奏は、テレビで見たことはありますが
実際に生の演奏を聞くのは今回初めてでした。
普通では見たことのないくらいの大太鼓の演奏、そして奏者の男性の肉体美を
誇示するような演出はとても迫力がありました。
和太鼓というと下町の祭り囃子のようなものが頭に浮かびますが、鬼太鼓座の
演奏は、音と見た目のパフォーマンスを重視しているようでその音の迫力と
祭り囃子とは全く違うスピード感に酔わされます。

そしてこれは全く初めて知ったOKI(おき)さん。
樺太アイヌの弦楽器トンコリの演奏者としてだけでなく、アイヌ音楽をベースに
世界の音楽を取り入れた独自の音楽活動をされているそうです。
トンコリ・・・見た目は細長いギターみたいな感じです。

そして一緒に歌を披露してくれたのはアイヌの伝統的音楽をテーマに活動をしてる
という女性ボーカルグループの「マレウレウ」。
4人グループらしいのですが、この日出演されていたのはたしか3人でした。

アイヌの独特な旋律は、なんだかとても不思議な感覚があります。
音楽のメロディだけでなく、アイヌの言葉の旋律、この二つが織なすハーモニーは
まるで呪文のようで引き込まれてしまいました。
なかでもOKIさんのトンコリの演奏と共にともに歌われた歌で、理想の良いお婿さんが見つかった
という内容の歌が特に良かった。
歌詞の意味は分からなくても、明るく華やかな感じがしました。

鬼太鼓座、OKIさん、マレウレウ、そして吉澤良治郎さんのドラム。
迫力満点のコンサートでした。
posted by みどり at 10:48| Comment(2) | 音楽・コンサート・オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月15日

東京オペラシティ+バッハ・コレギウム・ジャパン 2007→2009ヘンデル・プロジェクトII 「ユダス・マカベウス」

バッハ・コレギウム・ジャパン 「ユダス・マカベウス」


東京オペラシティ+バッハ・コレギウム・ジャパン
2007→2009ヘンデル・プロジェクトII
「ユダス・マカベウス」@東京オペラシティ コンサートホール
指揮:鈴木雅明 合唱と管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン
テノール:櫻田亮、ソプラノ:柏原奈穂、メゾソプラノ:マリアンネ・ベアーテ・キーランド
バス:萩原潤


12月7日(日)に2階脇のC席で聴きに行っています。
クラシックはほぼ無知なのでバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏だから、とそれだけの理由で出かけています。
もともとはバッハの楽曲、それも教会カンタータが好きでそれを聞きたくて演奏会に足を運ぶようになっていました。
こんな聴き方ですが、それによってそれまで知らなかったことを知ることができるのは
とても楽しいことです。
こういう聴き方があってもいいと思うのです。ほとんどいい訳ですが・・・。

「ユダス・マカベウス」はジョージ・フレデリック・ヘンデル(1685-1759)円熟期(61歳)
の傑作オラトリオなのだそうです。

物語になっていて、内容は紀元前に起こった事を題材にしているそうです。
異教徒の圧政に苦しむイスラエルの民が勇者ユダス・マカベウスに率いられ、異教徒
を倒して自由と平和を回復するというもの。
今回はステージ脇に日本語字幕も出てきました。私は近眼なので私の席からは字幕はほとんど見えなかった
のですが、開演前にパンフレットが配布されたのでこれで大まかなストーリーが把握できたのでとても助かりました。


全然知らない曲、と思っていましたが後半の使者が戦勝と勝者の帰還を告げる
合唱「見よ、勝利の英雄が帰る!」は聞いたことがありました。
これはクラシックを知らない方でも、誰でも子どもの頃から何度も聴いたことが
ある曲のはず!
運動会やちょっとした何かの大会の表彰式で流れる曲ではないですか。
そうかこの作品の曲だったのか・・・と、思ったらもともとは、1748年初演のオラトリオ
「ヨシュア」の楽曲として作曲した物を1750年の「ユダス・マカベウス」再演時に挿入
したものなんだとか。
どちらにしても、今までよく聞くなじみのある曲の正体というか素性が分かるという
は「そうだったのか!」という感じで、ちょっと感動ものです。

メインの歌手の方々の歌もすばらしいです。
とくに「イスラエルの男」のマリアンネ・ベアーテ・キーランドさん、女性ですが
私の座っている位置からは最初姿が見えなかったので声だけ聴いたときは男性
かと思ってしまったくらい力強いしっかりとした感じの歌声でした。
うまく言えないのですが・・・。
最終的には勝利と平和の喜びを歌いあげる楽曲なので、終盤とても明るく力強く
荘厳な感じがする作品でした。

バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏会は最近はほぼ欠かさず行くようになりました。
そんな訳で4月10日の「マタイ受難曲」から始まる2009年定期演奏会の会員に
なってしまいました。
一番安いB席での会員で4公演、総べて同じ位置の席でチケットが確保でき
たので今から来年がとても楽しみになりました。


<2008-12-18追記>
書きそびれましたが、この日の公演は後日NHKで放送されるそうです。
会場にお知らせが貼られていました。
放送日はまだ未定のようです。
posted by みどり at 10:13| Comment(0) | 音楽・コンサート・オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月14日

桑原弘明展

桑原弘明「Scope」展


桑原弘明 展@東京銀座 ギャラリー椿
12月6日〜12月20日まで
展覧会公式サイトはこちら

12月12日(金)に観に行っています。
11月に江戸川競艇内のアートミュージアムへ行き、その時初めて知ったアーティストの桑原弘明さん。
初めて見たときは、自動人形師ムットーニ(=武藤政彦)さんの作品が一瞬頭に浮かびましたが、
(なにしろ同じフロアにムットーニさんの作品も展示されているので)似てるのは作品の中に「部屋」が
作られていることぐらいと気がつきました。
当たり前でしたが、お二人の作品は全く違います。

この時展示されていた作品のすばらしさに驚きましたが、今回銀座のギャラリー椿で個展が開かれている
と知り行って来ました。

桑原さんの作品は、手のひらに載るくらいに小さな箱の中に作られた小宇宙。
まるで顕微鏡をのぞくように、箱の前面に付けられたのぞき窓のレンズをのぞくと、箱の中に作られた
部屋や、庭園が見えてきます。
箱の上や横から懐中電灯で光を当てられるようになっていて、その光の入る位置によって箱の中に見える
景色もその雰囲気がまったく変わってしまいます。
朝になったり、昼になったり、夕暮れの景色なったり、そして春の景色だったのが
光の入り方によって冬の雪景色なったり。

手のひらに載るくらい小さな箱なのですから、箱の中に作られた部屋の椅子やキャビネットなどの調度品の
大きさと言ったら指の爪の上に乗ってしまうくらいなのです。
箱はもちろん、箱に取り付けられているネジも、箱の中の調度品も総べて桑田さんの手作りなのだそうです。
箱の外観も腐食の手を加えまるで宝石箱のような美しさがあります。
手作りしてないのはのぞき窓に取り付けられたレンズぐらい、と係の方からお話をうかがいました。
今回も作品の小ささ、そして中をのぞいたときに見える光景の静けさ、楽しさ、に感嘆してしまいました。

この箱作品は「SCOPE」と呼ばれているそうです。
今回の展覧会では新作SCOPE作品が5点。そしてオブジェの展示でした。

「深き星の泉」
手前は椅子の置かれた部屋で、窓の向こうは春の野原。野原には大きな水晶が意味ありげに置かれています。
部屋の窓辺には青リンゴとコーヒーカップが。どこか懐かしい雰囲気があります。

「黙示の天使」
今回私が一番好きになった作品です。
見えるのは洋風の部屋の階段の見える一角。床の上には額つきの鏡が置かれています。
光の入り方で、部屋の窓から月の夜が見え床の上の鏡にはその月まで反射してるという手の込みよう。
別の位置から光が入ると、姿は見えないけれど翼のある天使のシルエットが壁に
浮かびます。
まるで天使が舞い降りてきたような感じがする作品です。

「メランコリア」
六角形の部屋。部屋の奥には木馬が置かれています。
小さな箱作品のはずなのに、中に見える部屋はとても広く見えます。

「ミカエルの扉」
ヨーロッパの田舎の部屋を思わす大きな窓のある部屋が見えます。
部屋にはギャビネットがありその中には様々なものが置かれています。

「水晶の庭」
文字通り、水晶の洞窟のような場所が見えます。


SCOPE作品の1点は、鑑賞者が作品の下に取り付けられたボタンで光の調節が
できますが、他の4点は係の方が横について懐中電灯の光を当ててくれないと、
鑑賞することができません。
係の方がこれをしてくれるのは13時、15時、17時の3回だけですので行くときは
ぜひこの時間を目指してくださいね。


11月に行った江戸川競艇アートミュージアムでは桑原さんの作品が2点展示されて
いて、その横にこれから購入する予定だということで2点追加展示できるように早々と展示台の用意が
されていました。
すでに予約されていたのか、それとも??
今回桑原さんの展覧会に行ったとき、江戸川競艇で初めて桑原さんの作品を観たことを係の方にお話ししたら、
今回の作品の内2点を江戸川競艇さんが購入されたとおっしゃってました。
どの2点が、江戸川競艇に行くことになったのか興味津々です。
(しまった・・・聞けば良かった!)
いろいろ説明をしてくださるからギャラリーの方・・・と思っていたら一人の女性の方は桑原さんのお姉様でした。


江戸川競艇アートミュージアム(=江戸川競艇内プレミアムラウンジ「遊」)で現在公開中の作品はこちらです。
posted by みどり at 10:48| Comment(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

東宝ミュージカル「エリザベート」2008年東京 3回目、4回目

東宝ミュージカル「エリザベート」2008年東京 3回目、4回目@帝国劇場
脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ  音楽:シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詞:小池修一郎


12月6日(土)と9日(火)、共に2階B席で観ています。
今年はエリザベートを複数回見るという機会に恵まれました。
以前見たくても、チケットがとれなかったことがあったので今回はまるでその時の
不満を取り返すかのように、観に行ってしまいました。
今回は名古屋公演も観たのでトータル6公演も観てしまいました。

6日の主な配役です
オーストリア皇后エリザベート・・・涼風真世
黄泉の帝王・トート・・・武田真治
オーストリア皇帝 フランツ・ヨーゼフ・・・石川禅
皇太子・ルドルフ・・・伊礼彼方
皇太后・ゾフィー・・・寿ひずる
少年ルドルフ・・・石川晋太


こちらは9日の主な配役です
オーストリア皇后エリザベート・・・朝海ひかる
黄泉の帝王・トート・・・山口祐一郎
オーストリア皇帝 フランツ・ヨーゼフ・・・石川禅
皇太子・ルドルフ・・・浦井健治
皇太后・ゾフィー・・・初風諄
少年ルドルフ・・・田川颯眞


今回の東宝の「エリザベート」で気になるのは、エリザベートを演じるお二人と、トート
を演じるお二人のこと。

涼風&山口、涼風&武田そして朝海&山口、朝海&武田とその組み合わせは
うまい具合にまんべんなく観ることができました。


涼風さん、エリザベートの少女から晩年期までまんべんなく、そつなく見せてくれた感じです。
朝海さんは、高音部の声を出す時ちょっと苦しそうに聞こえるのですが?
少女期から大人になるエリザベート、歌い方も声の出し方もナンバーごとに徐々に
変えているのが分かりますが、その変え方がすこし唐突すぎるようにも聞こえました。
晩年のエリザベートが、まるで老女のように聞こえました。
山口さんのトート、歌声が深みがありのびやかでとてもすばらしいです。
それに比べると武田さんのトートは、歌の時にちょっと・・・と感じる場面もありますが、
それでも山口さんには無い若々しくセクシーな感じはとても魅力的です。

そんな訳で私は涼風&武田コンビが一番好きになりました。


今回観ていて気がついたのですが、武田さんは舞台上では他の方に比べるとやや
小柄なのですね。
武田さん演じるトートと、青年皇太子ルドルフ(伊礼彼方)が二人で踊る場面で、この二人は
普通に並んで立ってしまうと、武田さんの方が背が少し低くて細身できゃしゃな感じがしてしまいました。
が、それを感じさせないようにとの工夫か、ルドルフ役の方(特に私が観た伊礼さん)は武田さんが
トートの時は中腰になったりひざまづいたり、の動きを取り入れていました。
山口さん相手の時はこんな動きはなかった気がしました。
posted by みどり at 10:41| Comment(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月12日

身体実験劇場 勅使河原三郎ダンス公演「ない男」

身体実験劇場 勅使河原三郎ダンス公演「ない男」


身体実験劇場 勅使河原三郎ダンス公演「ない男」@シアターX(かい)
演出・美術・照明・衣装:勅使河原三郎
原作:ロベルト・ムージル作「特性のない男」
出演:勅使河原三郎、佐東利穂子、川村美恵、ジイフ、他
12月11日〜14日まで

12月11日(木)の初日に観に行っています。
コンテンポラリーダンスの勅使河原三郎さんによるダンス公演です。
ダンス公演は観てから、すぐ感想を書かないと印象がすぐに消えてしまうのでいそいで書き留めておきます。


開演すると舞台がわずかに明るくなってまた暗くなる。
いったん客席が明るくなったのは演出なのか、照明の操作ミスなのかよく分かりません。
何もないシンプルな舞台。
でもよく見ると上からひものような物が下がっていて、その下にはクリスタルの棒の
ような物がついています。(客席からではそれが実際なんなのかよくわかりません)

公演は始終、男性(たぶん勅使河原さん)と女性の声で、物語が延々と語られて
いました。原作の一部の朗読らしいです。
全く知らない「特性のない男」という物語。
「特性のない男」と女性の関係が語られているので、この二人は夫婦かなと思っているとどうも二人は兄妹らしい。
しかも近親相姦的ものを感じます。
そこで語られているのを聞いているだけでは、実際にそうなのか精神的なだけなのかよく、わかりませんでしたが。

「特性のない男」を勅使河原さん自身が演じているようです。
妹らしき人物は、一人の方ではなく二人の女性の方で演じているようでした。

言葉はもちろん聞こえてきますが、延々聞いていても物語の内容はまったく把握できなくてつかみ所がありせん。
きっとそこが勅使河原三郎は気に入ったんだろうと、思いました。
とても詩的で散文的。そしてこの言葉の「音」がとても音楽的です。
発せられる言葉を音楽として、それにダンスを乗せている感じです。
朗読というかナレーションを音楽代わりにダンスを見せてくれてる感じです。
とはいっても、内容を説明するようなダンスでは無いです。

ときにゆっくりと、時に激しい動きをみせる勅使河原さん。
ダンス公演は言葉で説明するが私にはとても難しいですが、今回の公演は
とてもおもしろかったです。

朗読は録音が流れているのですが、途中で実際に出演者の方の口から語られている
時もありました。
なんだか虚構と現実が入り交じったような、どこか今こことは別の異次元に連れて行かれたような不思議な感覚になる舞台でした。
posted by みどり at 10:12| Comment(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

劇団四季公演「55Steps」

劇団四季公演「55Steps」


劇団四季公演「55Steps」2回目@四季劇場 秋
構成・振付・演出:加藤敬二



12月5日(金)に2階C席で観に行っています。
10月に一度3階バルコニー席で観ていますが、再び行ってきました。
劇団四季創立55周年を記念した、歌とダンスのメドレー形式の「お祭り」公演です。
四季が上演してきたミュージカルや、そうでないものも含め名曲はほぼそのままで
歌われ、ダンス・振付については今回の公演のために特別に演出をした内容に
なっています。

一つの公演でいろんなミュージカル作品のおいしいところだけつまみ食いするような贅沢な楽しさがあります。
ミュージカル好きな方なら間違いなく楽しめます。
一粒で何度でもおいしい、そんな公演です。

どの出演者の方も良いのですが、やはり私が特に好きな「オペラ座の怪人」のシーンは特別にうれしいです。
ファントムが歌う「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」をファントムを実際に演じている高井治さんが、
歌ってくれます。
暗闇でスポットライトをあび、タキシードにマントを羽織り、シクルハット姿の高井さんはなかなか素敵です。
実際の「オペラ座の怪人」の時よりスマートでかっこよく見えるのは、どうやら体のシルエットが
隠れるからではないか、と気がつきました(^_^;
前回も書きましたがバレリーナが登場するのはいいけれど、もうひとり別の男性ダンサーが登場するのは
なんだか蛇足、みたいな気がしてしょうがないのですが・・・。

前回書きそびれましたが、ミュージカル「ライオンキング」での「王様になりたい」と歌うシーンでは
本来は子ライオンが大人の王様ライオンになりたいと歌っている場面ですけが、今回の公演では
ボクシングの試合場面になっています。
ちょっとひ弱そうな青年ボクサーが強そうな相手に勝ちたい、というシーンでこの歌を歌っています。
同じ曲を使っているけれど、ぜんぜん違う場面。
なのになんだかとてもぴったり!とはすごいです。
加藤敬二さんの演出のうまさだと思いました。

評判もよくて公演期間も3月1日まで延長になっています。
こちらもお勧めの公演です。
posted by みどり at 10:05| Comment(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月11日

演劇集団キャラメルボックス公演「君の心臓の鼓動が聞こえる場所」

演劇集団キャラメルボックス公演「君の心臓の鼓動が聞こえる場所」


演劇集団キャラメルボックス公演「君の心臓の鼓動が聞こえる場所」@サンシャイン劇場
脚本・演出:成井豊+真柴あずき
出演:西川浩幸、黒川智花、岡内美喜子、大内厚雄、他


12月4日(木)に観に行っています。
レパートリーシステムをとっているので再演も多い劇団ですが。今回は新作公演です。

<あらすじ>
放送作家として、脚本書きを主な仕事にしている根室典彦(西川浩幸)の元に、約15年ほど前に
別れた妻の元にいるはずの娘、いぶき(黒川智花)が突然やってくる。
離婚してから一度も会ったことのない娘。
父に会いたかったからと言ってはいるが、どうも自分が書いた小説を大手の出版社から出してもらいたくて、
その紹介を父にしてもらおうとの下心があるらしい。
テレビドラマの人気脚本家が、原作者からのクレームで執筆に行き詰まり、助っ人
として典彦に明日までに脚本を書くようにと、急ぎの仕事が依頼される。
いぶきは父に食べてもらいたくて、食事の支度や豪華なお弁当を作りますが、忙しい
典彦はそれを食べることもままならない。
いぶきの小説を読んだ典彦の友人の作家は、その完成度に驚くがこの作品を書いた
のはいぶき自身では無いらしいと、気がつきます。
そして、今ここにいるいぶきも典彦の本当の娘なのか?という疑問が出てくるのですが・・・。




最近は他の作家の小説の舞台化も多くなってきたキャラメルボックスですが、今回は
久し振りに成井豊さんが、先に原作小説を出してこれを元に脚本がつくられたそうです。
そのせいか筋立てにも無理がない物語になっていたと思います。

作家とはいえ派手な人気作家ではない典彦。テレビドラマの脚本を書いて、そこそこ
の生計をたててるごく地味な人物。
西川さんはこの地味だけど、まじめで仕事熱心な人物を好演していたと思います。
以前は、アドリブではないのでしょうが舞台でなんだかおちゃらけた(意味分かって
もらえるかな)事も多かった西川さん、今回はそれがほとんどないのがかえってとても
よかったと思います。

黒川さん演じる、はつらつとした元気いっぱいのいぶき、良かったです。
父に手作りの食事を食べてもらいたくて一生懸命のいぶき、でも父の仕事の忙しさまでには
気が回らないのはまだ女の子だからしょうがないか。

いい演技を見せてくれた黒川さんですが、劇団員はなく客演だそうで最近は主役級の人に客演ばかり
頼んでないかキャラメルボックス、とちょっと心配になってきます。
古参の劇団員が少なくなり、若手劇団員ばかりになってますが主役をしっかりはれる
劇団員をもっと育てていってほしい、と古参ファンは思っています。

父の名声を利用しようとして娘が上京してきたのか、とみえる前半は見ていてなんだか気分の
良いものではありません。
後半そうじゃないと、わかりますがSF的な展開はやや安直な感じがしました。
それでも成井さん原作の舞台としては、久し振りにしっとりとでも見応えがありました。

相変わらず、この劇団の声と振りともにオーバーアクションの演出は私は大の苦手で、
いつものことなのですがこれは好き嫌いがかなりはっきり別れると思いました。


キャラメルボックス、来年の春には映画にもなったベストセラー小説「容疑者Xの献身」(東野圭吾・作)
を舞台化するそうで、これは今からとても楽しみにしています。

posted by みどり at 10:15| Comment(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする