2008年10月14日

映画「ブラザーズ・クエイの幻想博物館」 「プログラムE」

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特集「ブラザーズ・クエイの幻想博物館」
「プログラムE」 @シアター・イメージフォーラム



双子のアニメーション作家クエイ兄弟の新作映画「ピアノチューナー・オブ・アースクエイク」が
公開されるのに先立ち、彼等の長編・短編の旧作が特集上映されています。

近年はアニメーションに限らず実写作品、実写+アニメの作品も多く手掛けるようになってるようです。
ここ十数年日本では全く活動が報道されないので、どうしてるんだろうと思っていました。



10月7日(火)に「プログラムE」を観に行っています。
今回の上映に際してパンフレットは作られなかったようで、製作年代とか出演者
とか詳しい事がまったく分かりません。


「デュエット」
実写+アニメ作品。
薄暗い大きな空間。そこに下がっている二枚の大きなカーテンが風に揺れています。
カーテンは闇の中で白く輝くように見えます。

そして男性と女性の一組の人間のカップルが踊りだす。
見たこと無いくらいきれいです。
こんなきれいなダンス映画はじめてみました。
ダンス映画…ではないのでしょうけれど、とにかくきれいな映像でした。

最初のうちは色彩がほとんど無くモノトーンの趣きなのに、途中でインクが注入されるみたいに
スクリーンに色彩が現れて来ます。
白黒の女性の顔に赤味がさし、着てる服の花柄が浮かびあがる。
幻想から現実の世界に戻った
と言う風ではありません。
途中に1個所だけアニメーションのシーンがあり、その一瞬が魔法のように見えました。
クエイ作品はやはり幻想的です。



「サンドマン」
実写作品。
セリフは一言も無いのですが何かのストーリィがあるような映像です。
物語はよく分かりませんでしたが、それでもおもしろかったです。

眠ったまま起きないらしい老人。そしてその家族らしい人々。

等身大の人形を作っている初老の男。
彼が作りかけの女性型の人形に眼のガラスをつけるとたちまち人形は命をもって動き出す。
(人形は生身の女性ダンサーが演じています)
制作依頼者?らしき若者の前では、はにかむように一緒に踊る人形。
しかし創造主の男からは、おそれるように逃げる。
人形に恋してしまった創造主の男と人形の、ダンス風の振付はなんだかちょっと危ない感じですが
ゾクッとするようなおもしろさがありました。

町の風景や、人形師?の工場らしき場所などどこか幾何学的で絵画的構図です。
これも見ていて興味をそそりました。



「ソングス・フォー・デッド・チルドレン」
人形アニメーション作品。
現れる子どもの顔の人形は古ぼけていて、けしてかわいくはありません。

しかしそれが、映像世界の中では独特の雰囲気を醸し出します。
クエイ兄弟はかわいい人形や、きれいな人形には興味が無いようです。

特定の誰かがいるのかどうかわかりませんが、死んだ子ども達へのレクイエムでしょうか。
黒い雲のなかにまよいこんだような映像。時々きらりと光って通り過ぎる何か。

人体標本のような人形。腹のフタをとり次第に内臓までさらけ出し、その子宮の
中には小さな胎児まである。
子どもの中の子ども。
なんだかエンドレスの迷宮に迷い込んだ気分でした。



<2008-10-16追記>
後から気がつきました、今回の特集上映に際してチラシが2種類あることが分かりました。
表はクエイ作品の写真が載っているのは同じですが、裏面が宣伝文だけのものと
もう一つ各上映作品について簡単な解説が載っているもの、の2種。

「デュエット」 1999年作品
イギリス、ロイヤルバレエ団のダンサー・振付家のウイル・タケットのバレエを演出したものだそうです。

「サンドマン」 2000年作品
イギリスのコンテンポラリー・ダンサー、アダム・クーパーとのダンス作品だそうです。

「ソングス・フォー・デッド・チルドレン」 2003年作品
テートモダン企画協力作品だそうです。


posted by みどり at 08:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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