2008年09月30日

シルク・ドゥ・ソレイユ「ZED」トライアウト公演

シルク・ドゥ・ソレイユ「ZED(ゼッド)」トライアウト公演@シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京

公演公式サイトはこちら
CIRQUE DU SOLEIL 公式サイトはこちら


本公演は10月1日からですが、その前の9月5日から始まっているトライアウト公演(つまり試演会)を
9月20日(土)にレギュラー席で観ています。
トライアウト公演なので、本公演時には一部変更して上演することもあるそうです。
そうはいっても本公演よりもお値段が約2000円も安いので、行くならトライアウト
と、思ってチケットを取りました。

かなり早い時期に取ったので席は前方のフロントビュー席の後ろの、レギュラー席
ですが前から13列目でほぼ真ん中のすばらしく観やすい席でした。
公演が始まって分かりましたが、この公演は全体が見渡せるほうがおもしろいので
舞台間近のフロントビュー席より、レギュラー席の方がいいと感じました。

カナダに本拠地を置くシルク・ドゥ・ソレイユ、日本でも何度も来日公演が行われていますが、私は今回初めて観ました。
ストーリィを持たせてショーアップされたサーカスでしょ・・・と、思っていたのですが、
初めて観たその公演はこれはもうサーカスなんて単純なものじゃない、思いっきりハデな演劇で
ミュージカルでレビューショーと同じでした。

今まで日本でも「サルティンバンコ」「アレグリア」「ドラリオン」などが上演されてきましたが、
観に行かなかったのがもったいなかった!と思いました。
これはすごいです。


冒頭、二人のクラウンが現れて客席の客いじりを始めます。
お客さんとのやりとりをして雰囲気を公演の方へ持っていく、いい導入部です。
クラウンのしゃべる言葉はどこの言葉とも分からないものですが、仕草もはいるから
何をいっているのか何をしようとしてるのか、その意味は分かります。
言葉を特定しないことで今のどこでもない世界に、さそってくれるような感じ。

やがて二人は舞台にある大きな手帳というか、本を開きそのページの中に文字
通り入ってしまいます。ステージの下に抜けられるようになっているんでしょうね、
単純だけと楽しい仕掛けです。

この後は、クラウンの他に一人の真っ白な服と真っ白な髪をもつ青年「Zed」が現れ
彼がいろいろな時空を旅する、という趣向になっていました。

ステージには大きな半球状のワクが作られていて、これは天体観測機らしいです。
巨大でこれ自体きれいです。

ここで歌手がまるで妖精の世界の女王様のような衣装で登場したり、ミュージシャンの生演奏が披露されます。
これをバックに様々なパフォーマーの演技が次々登場。

空中ブランコや、二人のパフォーマーの絶妙なバランスによる肉体演技も見事。
何本もの棒に飛びついて演技するパフォーマーは、ほんとに棒にひもでつながれて
いるか、磁石でも付いてるんじゃないかと思ってしまうくらいです。
棒に本当に吸い付くように見えるのです。

ステージの上の方からたれた布に身体を絡ませ、それだけで身体を支えて演技する女性パフォーマー達は
まさに空中バレエ。美しいです。
昔、漫画のなかでなら観たことがあるけれど、今それを目の前で本当に観ることに
なるなんて思いませんでした。


私の頭の中にあるサーカス、以前TVで観たものは様々な演技が個別にバラバラに
披露されるものでしたが、シルク・ドゥ・ソレイユの「ZED」は音楽や光の演出、様々な一流の
パフォーマーの演技が渾然一体となっていて見事でした。



シルク・ドゥ・ソレイユの公演は、世界各地をツアーする公演「ツアーショー」の他に
特設の劇場をつくりそこだけで公演される「レジデントショー」があるそうです。
公演内容にあわせた劇場を作るのでツアーショウよりスケールの大きなショーが
可能になるんだとか。
なかでもラスベガスで上演されている「O(オー)」はとても完成度の高い公演と
聞いています。
「O」は「水」という意味があるそうで舞台にもプールを作り、水を使った公演に
なっているそうです。

今回の「ZED」は世界でも、東京だけでしか観られないショウーとなっています。
出来ればもう一度観たいくらいでした。
posted by みどり at 08:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月28日

世田谷パブリックシアタープロデュース「偶然の音楽」

世田谷パブリックシアタープロデュース「偶然の音楽」




世田谷パブリックシアタープロデュース「偶然の音楽」@世田谷パブリックシアター
9月14日〜9月28日まで 終了してます
構成・脚本・演出:白井晃   原作:ポール・オースター
出演:仲村トオル、田中圭、三上市焉A大森博史、小宮孝泰、他


9月19日(金)に3階B席で観ています。
2005年の初演版は観ていません、今回は再演だそうです。

<あらすじ>
ジム・ナッシュ(仲村トオル)はおじから莫大な遺産を相続する。高級車を買い特別な
目的もなく旅をするが、当然金は減っていく。
偶然知り合ったジャック・ポッツィ(田中圭)が絶対儲かると話を持ちかけ、ジムは
それに大金をかけることにする。
宝くじを当てて金持ちになった老人二人と賭でカードをやるという。
しかしジャックが当初知り合った頃より二人はカードの腕を上げていて、たちまち
掛け金を失い、さらに借金までしてしまう。
全て無くしたジムとジャックは、老人の敷地内で住み込みで石を積み上げる仕事を
することになる。
黙々と仕事をこなすジム、不満をつのらすジャックですが・・・。


舞台はテーブルと椅子以外は無く、とてもシンプル。
それでも小さな舞台上には4人がカードゲームをする屋敷や、ジムとジャックが住み込む
小さな小屋が見えてくるのが不思議です。

客席は明らかに仲村トオルファンが多いようでした。

離婚をしていて、仕事も辞め、受け継いだ遺産を食いつぶすジム、老人から大金を巻き上げて
やろうと企むジャック、どちらも好きにはなれない人物です。
にわか金持ちの老人二人も金を巻き上げた相手にかなり無茶な仕事を押しつけ敷地内に幽閉も同然
の状態にする(寝るところと食事は用意してくれてるのである意味良心的ではあるのですが)ので、
こちらも関わり合いたくない人物。


観ていて気持のいい話ではなく、私にとってはむしろ嫌いなタイプですが、白井晃
さんの演出ではじめじめしそうな舞台が、妙にからっと乾いた雰囲気になっています。
一歩間違えたら、気持ち悪くて観ていられなくなりそうな話ですから。
場面転換の時の変化する光の使い方、そしてBGMとして流れる音楽がどれも
きれいな曲ばかりなので、これがまたいい効果を出していたようです。
曲名をメモし忘れましたが、一曲は私も大好きなグレン・グールド演奏のバッハ「ゴールドベルク変奏曲」でした。

舞台の方は、物語の奥深いところまで私には読み取れなかったようです。


余談ですが、世田谷パブリックシアターの2階席、3階席は席の前の空間がほとんど無く、狭くて
手前に人が先に座っていると自分の席にたどり着くのが大変です。
両端の席で無い限り、見づらいこともないのですが狭くて、鉄柵みたいなものに
囲まれているのでまるで鳥かごに閉じこめられたような感覚になります。
posted by みどり at 08:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月26日

映画「パコと魔法の絵本」

映画「パコと魔法の絵本」


映画「パコと魔法の絵本」@MOVIX亀有
監督:中島哲也  原作:後藤ひろひと
出演:役所広司、妻夫木聡、他
映画公式サイトはこちら



9月18日(木)に観に行っています。
原作は2004年に初演された舞台劇「MIDSUMMER CARROLL ガマ王子VS
ザリガニ魔人」です。当時とても評判の高かった公演です。
今年春には映画公開の宣伝もかねてか再演されています。

今年は映画公開にあわせて劇中劇である「ガマ王子VSザリガニ魔人」を絵本化、そして映画版の
物語を小説化した文庫本も出版されました。
なので、文庫本「パコと魔法の絵本」はこの映画の原作ではありません。

私は原作の舞台版は、初演と再演の両方を見ています。
この話は大好きで、初演版のDVDまで購入してしまったくらいです。

以下、この記事で「原作」と書いているときは2004年版の舞台劇のことです。
(多少ネタバレを含みますので、これから映画を見る方はご注意下さい)

<あらすじ>
とある病院。入院患者も医師も一癖ある人物ばかり。
もと名子役で今は大人の俳優になりきれず自殺未遂を繰り返しては病院に
やってくる室町(妻夫木聡)、うわさ話が大好きなオカマの木之元(國村隼)、ヤクザらしい龍門寺
(内山圭哉)、とにかく変な人の堀米(阿部サダヲ)、社長夫人を夢見る看護師雅美(小池栄子)、
その夫浩一(加瀬亮)、消防士の滝田(劇団ひとり)、タトゥー入りの怖い看護師タマ子(土屋アンナ)、
医師の浅野(上川隆也)。
そしてもと大会社の社長で超自己中の大貫(役所広司)。
さらに一日しか記憶の保てない記憶障害をもつ少女パコ(アヤカ ウィルソン)。

大貫は全てが気に入らず、周囲に当たり散らしてばかり。
相手が自分の名前を覚えているのさえ気に入らず、むかつくらしい。

彼がうっかり落としたライターを何も知らないパコが拾って持っていただけでパコを殴ってしまいます。
記憶障害のため前日のことは何一つ覚えてないはずのパコ。でも翌日大貫にほおを触られた
とき「昨日もパコのほっぺにさわったよね」とうれしそうに言います。
驚く、大貫。
パコの為に何かをしてあげたいと思う大貫は、パコがいつも読んでいる絵本
「ガマ王子VSザリガニ魔人」をみんなで上演しようと強引に計画を進めますが・・・。




原作の方は、ごく普通の舞台劇ですが、映画版はCG多用のハデな映像、出演者全員仮装大会
のような突飛なスタイルで登場します。
ド派手でマンガ的なのでこれで引いてしまう方もいるかも。
ここで引いてしまうか、これをきっかけに引き込まれるか。
ちなみにこの映画、子ども達にはとてもウケがいいそうです。

原作のファンとしてはどんな映画になるかと思ってましたが、ここまでハデな見せ方になるとは
思っていませんでした。
CGで見せられるんだから、とことん遊んでやろうという感じです。とにかくハデ。

舞台と同じ事を映画でやってもおもしろくないし、中島監督は一癖ある映像でみせた
「嫌われ松子の一生」を監督された方、そうそう普通の映画になるわけがありません。
(「下妻物語」も監督されていますが、私は観ていないのでこれとは比較できません)


嫌われ者の金持ち老人が、心入れ替える話というと「クリスマス・キャロル」がありますが、
この作品もこれが下敷きにあるそうです。
これはパンフレットで作者の後藤ひろひとさんがはっきり言っています。

もう一つ参考になっている物があると私は思っています。
それは記憶障害のある男が登場する映画「メメント」。
この作品が日本公開されて話題になり、短時間しか記憶できない障害がある、と一般に知れ渡った後で
舞台版が上演されているからです。
後藤ひろひとさんはこの映画を見ているはず、と思いました。


原作と映画は、セリフも物語構成もほとんど変更がありません。
あえて言うと変更は2点。

映画で國村隼さん演じるオカマの木之元が原作ではごく普通のおしゃべり好きで詮索大好きの
中年オバサンだったことです。

もう一つは映画で妻夫木聡さん演じる室町の事。
元名子役で今は大人の俳優になれずに悩んでいるところは同じ。
その表現の仕方が少し違っていました。
原作では子役時代のかわいい演じ方しか出来ず、大人の今それをやったらオカマっぽくなってしまう
と悩んでいますが、それを坂手にとって劇中劇のザリガニ魔人を演じる時にオカマの女王様風で登場することでした。
映画ではとにかくCGを駆使した突飛な映像で登場します。
私としては、ハデなCGを駆使してはじけた室町よりも、オカマの女王様になる方が
室町の開き直りにも似た潔さを感じて、好きだったのですが。

映画で室町のオカマが無くなったので、オカマの役を木之元に振ったようです。

周囲がハデな人物ばかりなので、映画版では消防士の滝田はかなり印象の薄い
人物になってしまいました。なんの為にいるのかちょっと疑問に感じるくらいです。
原作では演じているのが個性の強い片桐仁さんだったし、いつも一緒に行動している木之元が
普通のオバサンだったので滝田の存在が薄くなることも無かったのです。



思いっきり笑わせて、その後すぐ泣かせるお話しです。なかなか忙しい。
嫌われ者の大貫がこれで今後いい人になるわけではないだろうけれどこのパコと病院の人々
との出合で彼(そして関わった人達全て)には「その時」を大事に生きた証が出来たのだと思うのです。

さらにこのお話しがおもしろいのは、大貫達とパコのお話しの他にちょっと変わった
絵本「ガマ王子VSザリガニ魔人」が劇中劇として登場する事。
嫌われ者で暴君のガマ王子と、現実世界の大貫がさりげなく重なります。
そして「パコと魔法の絵本」が良くできているのはこのパコ達の話を大きく包み込む
もう一つの物語があることです。

冒頭、一人の老人堀米が浩二(浩一の息子)の屋敷にやって来て、大貫達の物語を語ることから
始まりますが、すべてが語られこれでおしまいと思ったところでもう一つの物語があったことに観客は気がつきます。
それはそれまでただの変な人としか見えなかった、実は売れない絵本作家・堀米(原作では、
作者の後藤ひろひとさんが演じています)の物語でもあります。

幾重にも重なった物語構造が巧妙で効果的。
ちょっぴりせつなくて優しい後味を残す作品でした。



以下、せっかくですので舞台版キャストのご紹介です。共に脚本は後藤ひろひとさん、演出はG2さんです。
舞台2バージョンと、今回の映画、3つ通して同じ役で出演してるのは龍門寺役の
内山圭哉さんだけです。

<2004年初演版キャスト>
感想はこちらにまとめてあります。
大貫・・・木場勝己
室町・・・伊藤英明
看護師・光岡(タマ子)・・・長谷川京子
堀米・・・後藤ひろひと
浩一・浩二・・・小松和重
浩一の妻・雅美・・・瀬戸カトリーヌ
木之元・・・犬山イヌコ
龍門寺・・・山内圭哉
消防士・滝田・・・片桐仁
医師・浅野・・・山崎一
パコ・・・加藤みづき



<2008年版 再演キャスト>
再演版の感想はこちらにまとめてあります。

大貫・・・吉田鋼太郎
室町・・・笠原浩夫
看護師・光岡(タマ子)・・・新妻聖子
堀米・・・春風亭昇太
浩一・浩二・・・戸次重幸
浩一の妻・雅美・・・月船さらら
木之元・・・楠見薫
龍門寺・・・山内圭哉
消防士・滝田・・・中山祐一朗
医師・浅野・・・岡田浩暉
パコ・・・志村玲那



再演版は、都合の付きそうな人を急きょかき集めたという感じがしないでもない・・・。
いや、ごめんなさいm(__)m

posted by みどり at 21:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月25日

「荒木幸史 秋櫻の世界」展

「荒木幸史 秋櫻の世界」展


「荒木幸史 秋櫻の世界」展@大丸ミュージアム 東京
9月4日〜9月18日まで 終了してます


9月17日(水)に観に行っています。
画家荒木幸史さんを知ったのは確か2,3年前。
コスモスの絵だけを描き続けている方のようです。
この方の展覧会を観るのは今回で2回目ですが、コスモス以外の絵は観たことが
ありません。

チラシを見るとコスモスを描き続けて35年になる、との事でした。
展示されている大小約100点の作品も全てコスモスがモチーフになったもの。
描かれているコスモスの群生は写実的なものではなく、幻想的な夢の世界を描くためにもはや「記号」になっています。
でも美しい。観ていて楽しいです。
この方のコスモスの絵が人気のあるのがよく分かります。
赤系の明るいバックのコスモスだと元気がもらえそうだし、青系のバックのコスモス群
の絵は気持が安らぎます。
これなら家に一枚ほしくなります。

買えないけれどもし私が買うとしたら青系のバックのコスモスの絵だな、と思います。
posted by みどり at 08:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月24日

映画「三十九夜」

特集:生誕100年 川喜多かしことヨーロッパ映画の黄金時代
映画「三十九夜」@東京国立近代美術館フィルムセンター
監督:アルフレッド・ヒッチコック  原作:ジャン・バカン
出演:ロバート・ドーナット、マデリーン・キャロル、他
1935年 イギリス映画


9月16日(火)に観に行っています。
ヒッチコック映画の中でも傑作との呼び声の高い作品です。
映画史上有名な作品はやはり一度きちんと見ておきたいと思いました。
じつはこの映画はだいぶ以前に、TVで放送されたのを観ていますが、内容をほとんど忘れていました。

<あらすじ>
ロンドンの場末の寄席に立ち寄ったハネイ。謎の美女に救いを求められアパートに
連れて行くが、彼女は朝になって何者かに背中をナイフで刺され殺されてしまう。
美女はスパイで、なにやら重大な国家機密が絡んでいるらしい。
殺人の嫌疑をかけられ逃亡を余儀なくされるハネイ。
訳がわからぬまま美女の残したわずかな手がかりを頼りにスコットランドへ向かい、途中の列車の中で
遭遇した女キャロルと、ひょんな事から手錠でつながれたまま逃げる羽目に。ハネイを殺人犯と思っているキャロル。
ハネイ達は重大機密を握っているらしい人物を捜し、再びロンドンへ戻りますが・・・。



訳が分からないまま重大事件に巻き込まれて、てんてこ舞いする男の逃亡劇です。
謎の美女が登場したり、物語の舞台が都会のロンドンから広々とした山がみえる田舎へ向かい
話はどこまで広がるのかと予想のつかない展開を見せてくれます。
ラストは事件の発端でもある寄席に戻り、何の関係もなさそうだった一人の芸人
(何でも記憶する名人)が重大な秘密を記憶していたという結末。
巨大な謎が、結局は一人の芸人の小さな頭の中に収められていたというオチが
きいています。


殺人容疑をかけられたハネイがアパートから逃げるとき、夫持ちの婦人の所から
の帰りで夫にばれそうだ、と嘘をいって牛乳配達人から制服を借りる場面が
さりげなくおもしろいです。

逆に冒頭の謎の美女が、背中にナイフが刺さったまま倒れる場面は今見るとあまりに唐突で
なんだか漫画的、思わず場内失笑がおこっていました。
笑う場面ではないのですが・・・笑う人の気持ちもわかります。
今見たら無理無いです。

それまで何の縁も無かったキャロルとハネイが逃亡中一緒(手錠でつながれているから仕方なく)に
ホテルに泊まったり、ロマンスがうまれそうなことを予想させるラストが気が利いておしゃれ。
1930年代という時代性もあるのか今見るとちょっと抑え気味の表現ですが、下品に
なりそうな所を一歩手前でとどまっていています。

実を言うと私、スパイ物はあまり興味ないし、ヒッチコック作品も大好きというわけではないので
あまり楽しめませんでした。

それでもヒッチコック監督作品だし、スパイ映画のお手本みたいな映画なので古典と思えば一見の価値有り。
一度見て損はないと思いました。
posted by みどり at 19:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月23日

劇団四季「夢から醒めた夢」2008年 2回目

劇団四季「夢から醒めた夢」2008年


劇団四季「夢から醒めた夢」2008年 2回目@四季劇場
原作:赤川次郎

9月15日(月・祝)に3階バルコニー席で観ています。
再演を重ねている劇団四季の人気オリジナルミュージカルです。
8月に引き続き2回目です。

前回は雨だったため見られなかった、開演前の劇場外でのパフォーマンスが
この日は見られました。

劇団四季「夢から醒めた夢」2008年 2回目  外のパフォーマンス



祝日で家族連れが多いし、開演前の外のパフォーマンスもあったせいか上演中のお客さんの反応が
いいことに気がつきました。
笑いや拍手がよく起こり、じつにノリがいい。前回見たときとかなり違います。
こういう客席で舞台を観ているとこちらも楽しいです。

<物語>
突然の交通事故で死んだマコ。お母さんにお別れを言いに行きたいというマコの願いで、
体を入れ替わり霊界に来たピコ。
死んだ魂は光の国へ行くが、その為には白いパスポートを持っていなければならない。
自殺して霊界に来ていたメソはグレーパスポートしか持っていない。
偶然預かったピコ(つまりはマコ)の白いパスポートを、自分のと偽って霊界空港の
ゲートをまんまと通過するメソ。
マコに残されたパスポート(本来はメソの物)は、メソの悪い行いのせいですでに真っ黒。
ブラックパスポートは地獄行き。
このままではマコが地獄行きになってしまうと、あわてるピコ。さあ、どうなるのか・・・。






今回うっかりして、キャスト表をもらってくるのを忘れてしまいました。
ピコ、マコは前回見た方とは違っていたような気がしましたが、デビルは前回と
おなじ道口瑞之さんでした。

前回見た時は道口さんのデビルは初めて観たせいか、なんだか違和感大でした。
今回はこちらが見慣れたというせいかも知れませんが、こなれてきてしっくりあって
きたように見えました。
声も前は、無理に出していると言う感じだったのが今回はすっきりしてしかも深みがある。

ピコ役の方は、歌は上手いけれどセリフがやや棒読みの感じがしました。


今回メソが霊界に来た理由、つまり自殺した理由がイジメを受けたため、と歌っている
のであれ?と思いました。
自殺した理由はいつから変わったのか?と思ったのですが、2000年に上演の時
NHKが舞台中継をしたのでその時録画した物を見直してみると、この時は「入学試験にはねられて
思わずビルから飛び降りた」でした。
自分で書いた感想を見直してみても2005年版はやはり受験に失敗して、でしたのでイジメ理由は今年からのようです。
嫌な理由ですが、今の時代によくあっていますね。

音楽も楽しい、何度見ても飽きないミュージカルです。


この公演では毎回会員向けのサービス(スタンプラリー)があります。
紙製の「特製ホワイトパスポート」がもらえて、ここにスタンプ一個押されます。
で、このスタンプが3公演分あつまるとプレゼントがもらえると言うもの。
(スタンプデザインは前回と同じ物でした)
今回は特別、スタンプ2個+2000年、2003年、2005年東京公演時のいずれかのパスポート
をそろえても、もらうことができました。

私は2005年公演も観ていたので今回公演は2回だけの鑑賞ですが、このプレゼント
をもらえました。
私は根が単純なのでこういう限定グッズ大好きです。

もらったのは真っ白な特製チケットホルダー。
割と大きめです。もちろんもったいないから使いません。

劇団四季「夢から醒めた夢」2008年 2回目 スタンプラリー1


劇団四季「夢から醒めた夢」2008年 2回目 スタンプラリー2




あと、先日「サマーHASHIGOキャンペーン」で品切れだった「キャッツ」のチャームが
郵送されてきました。
この夏鑑賞してきた劇団四季の3公演(オペラ座の怪人、キャッツ、夢から醒めた夢)のチャームがこれでそろいました。


2008年 サマーHASHIGOキャンペーン
posted by みどり at 08:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月21日

「悪夢のエレベーター」

「悪夢のエレベーター」


「悪夢のエレベーター」@シアタートラム
原作・脚本:木下半太  演出:ダンカン
出演:吹越満、片桐仁、中村倫也、高橋真唯


9月14日(日)に観に行っています。
原作は有名な小説だそうですが私は読んだことがありません。
今回は原作者が舞台版の脚本を書いているということも、ちょっと期待がありました。

<あらすじ>
真夜中近い時間のとあるマンション。
エレベーターが突然止まってしまい、偶然乗り合わせた4人の男女が狭い一室に閉じこめられてしまいます。
やくざ風の男(吹越満)、どうやらマンションから飛び降り自殺を考えていた女子高生らしい
カオル(高橋真唯)、引きこもりでコンビニに行く途中だった牧原(中村倫也)、
飲み屋の店長らしい小川(片桐仁)の4人。
小川は妻から子どもが生まれそうとS0Sをもらって急ぐ途中だったのですが、彼が
自分の家ではないこのマンションにいたのは実はここで浮気をしていたから。
持っていたはずの携帯電話もない、他の3人も持ってないし、外部に連絡も取れない。
4人は朝までここに閉じこめられたままなのか・・・?




舞台は中央にエレベーターのドアがあり、その前で4人が演じることでエレベーター
の内部が表現されています。
場面によって周囲のセットを使い、マンションの内部も表現されていました。

物語は小川以外の3人の正体が早いうちにわかります。
そうなるとその後の展開はどうなるのか・・・、そんな単純な話では無いはずと思って見ていると
やはり人気小説だけの事はあり、こちらの予想を裏切る展開を見せてくれます。
ネタバレになってしまうので、詳しく書くことはさけますが、前半笑わせてラストはかなり怖いです。

片桐さんは真面目な小川と一癖ありそうなマンションの管理人の一人二役で登場します。この二役はかなりおもしろいです。

中村さん演じる人物も一人二役ではないけれど、二役といってもいいくらいタイプが
ちがう役をみせてくれるので見ていてちょっと楽しい。

吹越さんはもともとソロでパントマイム公演をするくらい実力のある方。
やはり見ていて一番安心感がある演技です。

高橋さんは一人二役ですが、一人はかなり人格の複雑な人物なのでこれを演じる
のは難しかったと思います。一人三役に近いです。
演出のせいなのか地なのか、演技にどこか稚拙な感じがするのですが物語のおもしろさと
他の三人の出演者の魅力でカバーされたような気がしないでもない。


パンフレットが普通の週刊誌と同じ形になっているのもおもしろかったです。
posted by みどり at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月20日

劇団四季・東京「キャッツ」 68回目

劇団四季・東京「キャッツ」 もうすぐ25周年

劇団四季・東京「キャッツ」 68回目@東京 キャッツ・シアター

9月13日(土)の夜の回を1階C席で観ています。

この日の主な配役です。
長老猫オールドデュトロノミー・・・チェソンジェ
娼婦猫グリザベラ・・・佐渡寧子
少女猫シラバブ・・・久保田彩佳
プレイボーイ猫ラム・タム・タガー・・・福井昌一
マジシャン猫ミストフェリーズ・・・金子信弛
ボス猫マンカストラップ・・・西門宇翔
鉄道猫スキンブルシャンクス・・・嶋崎孔明
ディミータ・・・団こと葉
マキャヴィティ・・・赤瀬賢二
タンブルブルータス・・・川野翔
バストパージョーンズ、アスパラガス=グロールタイガー・・・田洋輔





今年の11月11日で「キャッツ」も日本上演25周年になるそうですが、会場へ行くと
外も中も、早くも記念の飾り付けがされていました。

こちらは会場の外の柱を上手く利用したケーキ風飾り付け。

劇団四季・東京「キャッツ」  もうすぐ25周年 2


場内はこんな風になっていました。

劇団四季・東京「キャッツ」  もうすぐ25周年 3




オールドデュトロノミーは初めて見るチェソンジェさん。声は若々しい感じでこの役に
必要な重々しさは少し足りないかなと、感じました。

グリザベラは前回と同じ佐渡寧子さん。声は幅広さや深みがやや足りない気もするけれど
繊細で線の細い感じがして私はわりと好きです。


8月23日(土)に「夢から醒めた夢」に出演していた金子信弛さんが、この日はもう
ミストフェリーズ役で出演していました。
出演者の方々、一つの役をずっと連続して演じてるわけではなく結構あちこちの役を掛け持ちしてるようですね。

この日、カーテンコールで雌猫さんと握手してますが、たぶんジェミマ(増田朱紀)だったと思います。



劇団四季・東京「キャッツ」  もうすぐ25周年 4


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2008年09月19日

「第2回 ひぐらしの会 日本画展」

以前にも書きました、改めてお知らせです。
「第2回 ひぐらしの会 日本画展」@伊勢丹松戸店 新館9階 ARTSPOTまつど
9月19日〜9月24日まで(午前10時より午後6時まで)



私は日本画を趣味で描いていますが、本日9月19日から9月24日まで同じ
先生が教えてくださっている3つの教室の合同展を二年ぶりに開催します。
会の名前は教室のある地名「松戸市日暮(まつどしひぐらし)」から来ています。

初日19日は午後1時より、最終日は午後4時までです。

私も和紙に描いた作品と、初めて絹に描いた作品の2点を出品します。
和紙に描いたのは文京区にある根津神社、ツツジが咲き誇る時期の風景です。

絹のほうは初めてだったので不安で、日本画の巨匠竹内栖鳳(たけうちせいほう)の名作
「班猫(はんびょう)」が大好きだったこともあり、練習のつもりでこの作品の模写を試みました。

私も20日(土)の10時から2時、23日(祝・火)の10時から2時に会場におります。
伊勢丹松戸店はJR松戸駅から徒歩5,6分の所です。
松戸にお越しの際は、お立ち寄りくださいませ。


お待ちしております(^_-)-☆

「第2回 ひぐらしの会 日本画展」




<2008-09-28 追記>
24日にグループ展を無事終了することが出来ました。
多数のご来場、ありがとうございました。

私も会場で留守番を2回しましたがとても楽しく過ごすことが
出来ました。
来て下さった方に絵の解説をするのも楽しいことだと、気がつきました。
話し下手の私ですが、こういう事が出来る、そして好きだったとは我ながら意外です。
絵の方はもう少し精進したいと思います(^_^;)

皆様、ありがとうございました。
posted by みどり at 08:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画「会議は踊る」

川喜多かしことヨーロッパ映画の黄金時代
映画「会議は踊る」@東京国立近代美術館フィルムセンター
監督:エリック・シャルレ
出演:リリアン・ハーヴェイ、コンラート・ファイト、ヴィリー・フィリッチュ、他
1931年ドイツ映画


9月10日(水)に観に行っています。
この前知人から、フィルムセンターの上映をよく見に行かれるねと言われたのですが
平日夜の回は7時上映開始ですから行かれます。
ただし、普通の映画館と違ってその日時でしか上映がないから観たい作品を見逃す
ことも少なくないです。

「会議は踊る」は大好きな映画です。
TV放送時に録画したものや昔のレーザーディスク版を持っているくらいで何度も見てきた作品ですが、
大きなスクリーンで見たことがないので今回フィルムセンターに足を運びました。

<あらすじ>
舞台はナポレオン1世失脚後のウィーン。
1814年、ヨーロッパ再建を協議するための開かれるウィーン会議が開かれる。
出席するため続々とやってくる各国の貴族達。
手袋屋の娘クリステル(リリアン・ハーヴェイ)は、商売熱心で貴族達にもアピール
しようと、ロシア皇帝の馬車に歓迎の花束を投げ込んでしまい逮捕される。
が、ロシア皇帝の計らいで恩赦が出る。
ロシア皇帝(ヴィリー・フィリッチュ)は退屈な歓迎のバレエ公演鑑賞は身替わりに
頼み、自分はお忍びで下町の居酒屋でクリステルと楽しい時を過ごします。
まさか相手がロシア皇帝とは知らなかったクリステルですが、翌日皇帝からの豪華な馬車が
向かえに来てすっかり舞い上がってしまいます。
その後皇帝が会いに来るのを待っているクリステルですが、なかなかやってこない。
クリステルの許嫁は、皇帝に夢中の彼女にやきもきするばかり。
ウィーン政府は自分たちに有利に会議を運ぼうと、ロシア皇帝抜きで会議を開こうと
貴族の美しい婦人に頼んで皇帝引き留め作戦にでますが・・・。



とにかく楽しい映画です。
皇帝からのお迎えの豪華な馬車(二頭立て、屋根無し)に乗るクリステルのうれしそうなこと。
町の人々にも祝福され、その後延々と続く場面切り替え無しのカメラの長回し撮影がみごとです。
町の中をゆっくり走り、手を振る人々、踊る人々、川で洗濯をする婦人達、そして
小川にかかる小さな橋を渡る馬車の場面はおとぎ話の1ページのように美しく絵になります。
クリステル(リリアン・ハーヴェイ)が歌う「ただ一度だけ」は明るく楽しくテンポもいい。
彼女のうきうきした気持がよく現れています。
一度聴いたら耳から離れないメロディで、この映画の中では何度も出てくるいわば
メインテーマ曲です。

この日は朝から、夜はこの映画を観に行こうと決めていたので私の頭の中では朝からこのメロディが
エンドレス状態でながれていました。
1931年と言ったら映画がトーキーになってまだ間もない頃ですが、ドイツ映画はもうしっかり
その特性を使いこなしてます。

ウィーン側の要人(役職名をわすれました)はサイレント時代の映画「カリガリ博士」
で夢遊病の男を演じたコンラート・ファイト。
こんな渋い中年男性になったのかと見ていてちょっとうれしくなります。

後半の舞踏会シーン。
楽しい音楽が聞こえてきて会議の出席中の人々も会議そっちのけで、舞踏会へ行ってしまいます。
空っぽになった会議室で、踊るように一斉に揺れている空っぽの椅子。
人々の頭も空っぽ、と言わんばかり。
印象に残る名シーンだと思います。

物語はナポレオンが追放されたエルバ島から脱出した、との報告がはいり各国貴族はあわてて国に帰り、
ロシア皇帝も国に帰ってしまいます。

残されてすっかりしょげるクリステルですが、許嫁は大喜び。
こんな二人の対比も楽しい。
ラストゆっくりしたテンポで、クリステルを慰めるように再び流れる「ただ一度だけ」が
いい余韻を残します。

リリアン・ハーヴェイは、この映画の後は映画出演はあまりないようです。
第二次大戦後は女優業は引退したようでちょっとおしいですね。
posted by みどり at 07:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする