2008年05月31日

劇団山の手事情社公演「摂州合邦辻」

劇団山の手事情社公演「摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)」



劇団山の手事情社公演「摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)」@グリーンホール相模大野

構成・演出:安田雅弘
出演:山本芳郎、倉品淳子、浦弘毅、大久保美智子、水寄真弓、他


5月25日(日)に観に行っています。
「摂州合邦辻」は去年の秋、東京公演がありチケットも購入していたのに行きそびれて
いたので、今回の相模大野公演行ってみることにしました。

しかし、この日はこの前に平塚市美術館へ行き、その後でこちらに向かったのですが
初めて行く劇場だったため、道がよく分からず結局開演時間に約10分ほど遅刻
してしまいました。

<あらすじ>
合邦の娘「辻」は、奉公先の高安家の後妻になり「玉手御前」と名乗る。
彼女は継子の俊徳丸に不義の恋をしかけ、逃げた俊徳を追って、父の合邦の家にやってきます。
隠れていた俊徳と許嫁の浅香姫が逃げだそうとしたところを見つけ、嫉妬に狂う玉手御前。
手を焼いた合邦はつい娘を刺します。
手負いとなった玉手御前が語るのは、俊徳をお家騒動から守るため彼を口説き、
毒を盛って家出させたという思いがけない話。
自分(玉手御前)の肝臓の血を呑めば毒は消えるというのですが・・・。




作者は未確認ですが、歌舞伎、文楽で上演される事が多い演目のようです。
見逃した冒頭に説明があったのかも知れませんが、舞台を観てるだけだと物語は
分からないのでは、と感じました。
私はチラシに書いてあった内容を読んでなければ、たぶんまったく分からなかった
とおもいます。



演出の安田さんご自身も「演出家」の役で登場してしまう舞台でした。
二人の出演者が布団と枕を急いで持ってきては敷いたり、たたんだり、とは
即席のベッドシーン作りのようです。
エロでかなりグロな物語ですが、山の手事情社の公演はむしろさらっと見せてるように感じます。
どちらかというとエロをやや強調して、グロはほとんど消えてる感じでした。


舞台の回りには縦長の布のようなものが貼られてて、どこかカゴの中を連想
しました。

安田雅弘さんの演出は古典のワクから完全に飛び出していて、物語をいったん解体
して再構築しているように見えます。

出演者も着物、カツラを付けているわけでもなく、その動きはダンスのよう。
舞台はほとんどコンテンポラリーダンスの雰囲気です。
セリフは古典的なままなのがミスマッチ。
こういう演出感覚は、私は好きです。
posted by みどり at 10:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月30日

「村田朋泰2008 夢がしゃがんでいる」展

「村田朋泰2008 夢がしゃがんでいる」展



「村田朋泰2008 夢がしゃがんでいる」展@平塚市美術館
4月12日〜5月25日まで  終了しています
展覧会公式サイトはこちら

5月25日(日)に行ってきました。
チラシを持っていなかったので、冒頭の画像は展覧会の半券です。
千葉県民の私なので、神奈川県平塚市まで行くのは小旅行の感覚でした。

1974年生まれのアニメーション作家の村田朋泰さん、すでに数々の賞も受賞して
いるそうですが、失礼ながら私は今まで全く知りませんでした。

今回は展覧会の評判がとても良いので気になり行ってみることにしたのですが、
想像以上に楽しくて、とても見応えのある展覧会でした。
惜しいのは見る時間をあまりとれなかったことです
しかしこの日の私は、先に都内で「今、蘇るローマ開催 日本美術展」を観に
行ってしまったのでこちらの展覧会は約30分くらいしか見る時間がとれなかった
のです。
都内からの移動時間、特に平塚駅から美術館まで何分かかるのかよく調べて
おかなかったのは大失敗でした。
この展覧会だったら2,3時間たっぷり時間をとって観たかったです。

会場内は、架空のひなびた観光地「三ノ函半島」にやって来て、観光紹介ビデオや
宿の中をのぞいたり、駅から電車にのったり・・・という、そんな雰囲気が味わえる
ようになっていました。


あるコーナーでは横長のスクリーンに映し出されるのは電車から外を見ているような
映像。
そのコーナーも電車内にあるつり革があるので、まるで電車の中にいるような
気分になれます。
映像ではある男がビルから飛び降りたり、なんて場面も出てきてちょっとシュール。

別のコーナーでは、宿の一部屋が再現され、お客さんは横に置かれた椅子に座って
その部屋を眺める趣向。
部屋の窓から見えるのは村田さんのアニメーションによる風景。
お客さんがすわる椅子も折りたたみ椅子だったり、小さなテーブルとソファがあったり
と、統一されてないところがまた楽しい。
安い小さな宿にやって来て、とりあえずそろえた椅子に座らされてる気分。

ホールでは村田さんの作品の上映会も行われていました。
ちょっとだけのぞきましたがアニメは平面の絵や、立体アニメもありました。
村田さんの作風は幅広いようです。


この展覧会はアニメーションだけでなく、会場全体がよく考えられ遊び心満載の
世界になっていました。
そのせいか、家族連れもおおかったのですが美術館ではなく遊園地と勘違いして、
小さい子どもが騒いだり走り回ったりしても知らん顔、という親御さんがいるのには
まいりましたが・・・。

せっかくのいい展覧会だったのにゆっくり観られなかったので、村田さんの作品が
収録されたDVDを購入してしまいました。

村田朋泰 作品集「夢がしゃがんている」 サイン入り

村田さんがいらしていたのでケースにサインしていただけてうれしい(^_^)
せっかく買ったこのDVD、ゆっくり見る時間がとれないのが困った・・・。


posted by みどり at 09:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月29日

「今、蘇るローマ開催 日本美術展」

「今、蘇るローマ開催 日本美術展」



「今、蘇るローマ開催 日本美術展」@日本橋三越本店 新館7階ギャラリー
5月13日〜5月25日(日)まで 終了しています


5月25日(日)の最終日の午前中に行っています。
日曜日の最終日なので、かなり混んでいました。

1930年(昭和5年)に、ローマ市中心部の大美術館パラッツオ・デルラ・エスポジツィオーネ
において、イタリア政府主催による「日本美術展覧会(通称ローマ展)が開催されたそうで、
今回の展覧会ではその時出品された作品をメインに展示してるらしい。
今回の展覧会、作品全てが都内の大倉集古館所蔵品。

ローマ展の開催を経済的に全面的に支援したのが大蔵財閥の総師・大蔵喜七郎男爵だったそうで、
その関係で出品作品の多くが大倉集古館に所蔵されることになった
のだそうです。


展示されているのは横山大観、竹内栖鳳、速水御舟、鈴木清方、小林古径など
そうそうたるメンバーがそろっていました。

なかでも特に目をひいたのは竹内栖鳳(たけうちけいせほう)の「蹴合」
二羽のニワトリの争いを描いています。
その場の騒がしい、殺気だった空気まで封じ込めたような絵です。
二羽のニワトリは絵から今にも飛び出してきそう。
一瞬の動きを捕らえた栖鳳のみごとな描写力に改めて驚きました。

同じ鳥でも小林古径が「木菟(みみずく)図」で描いたのは紅梅の小枝にとまっている
一羽の木菟。
画面の左下は焦げ茶色にぼかされ紅梅が美しく浮かび上がり、そのやや右よりの
中央にいる木菟はやや明るい背景のなかでじっとしています。
静かで穏やかな雰囲気のあるこの絵、好きです。


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劇団四季・東京「キャッツ」 63回目

劇団四季キャッツ まもなく7000回 25周年


劇団四季・東京「キャッツ」 63回目@東京 キャッツシアター

5月24日(土)の夜の回を2階C席で観ています。

この日の主な配役です。
長老猫オールドデュトロノミー・・・青井緑平
娼婦猫グリザベラ・・・早水小夜子
少女猫シラバブ・・・南めぐみ
プレイボーイ猫ラム・タム・タガー・・・福井昌一
マジシャン猫ミストフェリーズ・・・金子信弛
ボス猫マンカストラップ・・・西門宇翔
鉄道猫スキンブルシャンクス・・・岸佳宏
ディミータ・・・レベッカ・パレット
マキャヴィティ・・・片山崇志
タンブルブルータス・・・川野翔
バストパージョーンズ、アスパラガス=グロールタイガー・・・田洋輔


感想は省略しますm(__)m

やはりこの日の公演も、2階のS席はほとんど空席状態でした。
「キャッツ」ファンとしては、この状況を見るとかなり痛々しいと感じます。

「キャッツ」は6月27日(金)の公演で日本公演通算7000回になるそうです。
これを記念して6月15日(日)〜6月27日(金)の公演期間中は来場したお客さんに
「特製キャラクターチャーム」を1個プレゼントするそうです。
1個に1つのキャラクターが入ってるそうで全27種。
もちろん選べませんし、交換不可。

1個ぐらいほしいなと思いますが、私がチケットを購入していたのは惜しいことに6月14日。
プレゼントを手に入れるためにチケットを取る気はしないけれど・・・。
ちょっと残念です。
posted by みどり at 09:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 劇団四季・東京「キャッツ」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月28日

発掘された映画たち2008 「由井正雪」「鐵の爪 花嫁掠奪篇」

発掘された映画たち2008



発掘された映画たち2008
「由井正雪」「鐵の爪 花嫁掠奪篇」@東京国立近代美術館フィルムセンター

5月23日(金)に観に行っています。
近年新たに発見復元されたフィルムを上映する企画です。
日替わりで6月1日まで上映されています。

今回観てきたのは2本立てのプログラムです。

「由井正雪」 1931年(昭和6年)作品  無声映画  58分
監督:丘虹二   出演:葉山純之介、琴糸路、他

徳川家光の死後、幕府転覆をもくろんだ由井正雪。彼の元に密偵として送り込まれた
娘が由井に恋してしまうという時代劇。
幕府転覆の話よりも、由井に恋した娘と由井の物語の方に趣がおかれた作品、と
感じました。
由井正雪が、歌舞伎俳優の市川染五郎さんに似てなかなかの男前。
密偵の娘役の琴糸路さんもかわいい。
1927年から1943年の間に300本の映画に出演した人気女優さんだったそうですが
出演した映画は今、ほとんど残っていないそうです。
美男美女の悲恋物でした。



「鐵(てつ)の爪  花嫁掠奪篇」 1935年(昭和10年)作品  トーキー映画 45分
監督:後藤岱山  出演:椿三四郎、水原洋一、白川小夜子、他

観るまで気がつかなかったのですが、この映画は連続活劇映画の一編でした。
テレビが無かった時代の、今で言う連続ドラマです。
それまでの話を観てないのに、いきなり連続ドラマの完結編でした(^_^;)
困ったな、と思いましたがだいたいの物語は把握できました。

<あらすじ>古典映画なのでラストまでばらします。
医学博士の娘が結婚式の最中に誘拐されてしまう。
犯人は悪の元締め、謎の人物「鐵の爪」。
実は彼は昔、医学博士の下で研究をしていた学生だったが博士の妻に言い寄られた
所を見つかり逆に博士から恨みを買い、顔と手に薬品を浴びせられてしまう。
今、顔は醜くただれ、片腕は義手となっていて、博士に復讐しようと誘拐を企てたのでした。
娘を救い出そうとする探偵と、鐵の爪の部下達の争い。
探偵と娘の味方か?と思える謎の仮面の人物も登場。
いったん救出された娘は許嫁と一緒に車で逃げるが、それを追う鐵の爪の部下
の車と山の中で正面衝突をしてしまう。
崖から落ちる双方の車。ラストで再び登場する仮面の男。
仮面の下に見える、笑みを浮かべた口元はあの「鐵の爪」であった。



事件解決してめでたし、めでたしで終わらないのが意外でした。
かなりブラックなラスト、当時はこのような猟奇的な物語が好まれたのでしょうか。

フィルムが一部飛んでいるのか?と思えるくらい場面のつながり方が唐突です。
たとえば、結婚式場から花嫁が連れ去られるシーン。
「鐵の爪」が花嫁の手を引いているのですが、その前の場面がない。
回りの参列者が出だしをしないで黙ってみているのは、どうして?
「鐵の爪」がどうやって式場に潜入して、皆が手出しできないのはどういう訳?
全然わかりません。

探偵がいつ「鐵の爪」の部下達に捕まって、いつ逃げ出せたのかもよく分からない。
この通りに当時上映されていたのか、それともほんとにフィルムが少し欠けているのかもしれません。

「鐵の爪」もその顔はおぞましくても、きっちりと高級そうな服にシルクハットという
エレガントな姿で登場します。
どこか「オペラ座の怪人」のファントムを連想します。

映画の内容そのものは波瀾万丈、はでなアクションシーン、当時としては迫力あったであろう
カーチェイスシーンなど盛りだくさんで、かなりの娯楽作品となっていました。






posted by みどり at 08:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月27日

映画「ミスト」

映画「ミスト」


映画「ミスト」@MOVIX亀有
監督・脚本:フランク・ダラボン  原作:スティーヴン・キング作「霧」
出演:トーマス・ジェーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、アンドレ・ブラウアー、他

5月21日(水)に観に行っています。
原作は読んだことがありませんが、原作と映画はラストがかなり違っているらしいです。
どうもそのあたりで観た人の間で、賛否両論があるらしいです。
物語のスジそのものはとても単純です。

<あらすじ>
アメリカ、メイン州の西部が舞台。
ある夜、激しい大嵐に見舞われたその翌日、地域の人々は食料買い出しのため地元
のスーパーに向かう。
デヴィッド(トーマス・ジェーン)と幼い息子のビリー(ネイサン・ギャンブル)の父子も
スーパーへ向かうが、その頃当たりには不気味な霧が立ちこめ始めていた。
霧の中に「何か」いる。
その巨大な「何か」に捕まり無惨な姿になるのをデヴィッドは目撃してしまう。
人々はスーパーの中に閉じこめられ、出られなくなります。
一致協力しなければならない頃、自分を神の使いと盲信するカーモディ(マーシャ・ゲイ・ハーデン)
は、人々の不安をあおることをしゃべり続けるが、次第に指導者的立場になりデヴィッド達と
対立するようになります。
デヴィッド達はスーパーから、そして霧の中から脱出することを決意しますが・・・。


不特定多数の人々が集まったスーパーを舞台するとは、さすがに上手いなと思いました。
ここなら、どんな人がいても不思議じゃありませんから。

神を盲信しその言動で人々を扇動するカーモディ、怪物がいるというデヴィッドの
言葉を信用しない弁護士、デヴィッドと協力するスーパーの副店長、スーパーのレジ係の女性、
彼女に恋してる幼なじみ、危機に際しても理知的な老婦人、家に残した子どもを心配する母親など、
およそ考えうる限りの様々な人々が登場します。
バラエティ豊かです。
舞台設定ができて、これだけのキャラクターがそろっていれば物語は自然に展開
していくような気がしてきました。

霧の中に正体不明の怪物がいるようです。なぜ霧が立ちこめ、そこに怪物が潜んで
いるのか、その説明は映画の中でされていますが、この物語のなかで怪物の正体は
さして重要ではないようです。
怪物は単なる脇役、作家も監督も描きたかったのは、ある極限状態におかれたときの人々の心理状態だったんでしょう。

霧の中に潜んでいる怪物、さすがに最初の方ではその全貌は見えず、大きな棘の
のような物がついた触手だけが見えたり、その見せ方は小出しなので怖さがじわじわと来ます。
この見せ方上手いです。

ラスト約15分のこと、これを書かないと感想にならないのですが書いてしまうとネタバレになってしまいます。
以下、極力ネタバレにならないように書きます。

霧の先に何があるのか、霧はとぎれているのか、そのまま世界を覆ってしまっているのか不明な
ままデヴィッド達はスーパーから離れ霧からの脱出を試みますが、そのはての彼らの最後の決断には唖然としました。
アメリカ映画であの決断を描くとは思いませんでしたから。
救いのない、やりきれない決断です。
人々にとって完全に救いのないラストではないけれど、少なくとも父親としてのデヴィッドに
とっては全く救いの無いラストです。

映画で救いのないラスト、というのが必ずしも悪いとは思わないのですが、この映画
ではデヴィッド達があの決断をするまでのやむにやまれない思い、そこまで追い込まれた絶望が
描ききれていないよう感じました。
息子を苦しませたくないという父親の思いがあったとは思うのですが、私はすっきり
しない描き方でした。


最後に一つ。
人々を扇動し、デヴィッド達のじゃまをするあの人のこと「なんてじゃまなんだろう」
と感じたまさにその時に殺されてしまうのを見て、すっきりした気分になった自分が怖いです。


posted by みどり at 08:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月26日

西荻ブックマーク「タキヤン、ぜんぶ本の話」

西荻ブックマーク


西荻ブックマーク「タキヤン、ぜんぶ本の話」@西荻窪 スタジオマーレ

5月18日(日)に東京・西荻窪で行われたイベントに参加してきましたので、
ご紹介します。


西荻ブックマークとは?
サイトでの紹介文をそのまま引用しますと「西荻ブックマークは、本好きたちの思いつきから
生まれた“本をめぐるマンスリー・イベント”です。月に一度のペースで行われる
トークライブやワークショップ。小さな会場ならではの温かみのあるイベントを、
じっくり長く続けていこうと思います」
公式サイトはこちらです。


別のイベントから、この日の情報も知ることになり興味をもちました。
タキヤン・・・滝本誠さんのことです。肩書きは評論家(映画・美術・ミステリー)らしい・・・。
私が初めてこの方の名前を知ったのは、映画雑誌で双子のアニメーション作家クエイ兄弟
(最近全然噂を聞かないがどうしてるんだろう?)の事を書いているのを読んだときです。
以来、どうも一癖も二癖もある映画だとパンフレットにこの方が文章を書いているのを
よく見るようになりました。
最近では映画「タクシデルミア」でこの方が文章を書いていましたね。

いったいどういう方なんだろう???
どんな方か知りたくて、参加してきました。お姿初めて拝見しました!
この日は、滝本誠さんとフリーライターの岡崎武志さん(失礼ながら初めて知りました)の対談でした。

内容はお二人がどんな雑誌と関わってきたかとか、滝本さんが子どもの頃から
どんな物に興味を持ってきたのかとか、滝本さんはこんな本を持ってるとか
わりととりとめのない感じで進みました。
午後5時から始まった対談は、途中15分ほどの休憩を一回入れて7時頃終わり
ました。

イベントの終わり頃には、参加者に本のプレゼントがありました。
滝本さんの所蔵本や、つい最近滝本さんのところに出版社の方から送られた本を
希望者に分けてくれました。
同じ本は2冊以上無いので、希望者が複数いるとジャンケンになりました(^_^;
私も最初にほしかった本はジャンケンで負けたのでダメ。

でも「この本、東郷青児が絵を描いてます」と聞いて早速挙手。
昭和34年、河出書房新社発行のウラジミール・ナボコフの「ロリータ」上下。
はっきり言って、かなりの古本。汚いです(滝本さん、ごめんなさい)

東郷青児、装丁の「ロリータ」


でも画家の東郷青児が「ロリータ」の本の絵を描いてるとは知りませんでした。
よく見れば、絵だけでなく装丁も手がけていることが分かりました。
これは思わぬ発見でした。
(滝本さん、ありがとうございます)
「ロリータ」は美少女ロリータに惑わされ、人生を狂わす中年男性の物語。
(ロリコンの語源はこの小説からきています)
読んだことはありませんが映画版(1961年版、スタンリー・キューブリック監督)は観たことあります。


来月の6月8日(日)には「世田谷文学館のこと」と題して、もと主任学芸員
だった方のお話が伺えるそうです。
こちらも参加することにしました。
手がけられた展覧会は「坂口安吾展」や「ムットーニのからくり書物展」など。
世田谷文学館にはムットーニ(=武藤政彦)さんの自動人形の常設展示もあります。
世田谷文学館になぜ所蔵されるようになったのか、そのいきさつも伺えるそうなので
今から楽しみです。
posted by みどり at 10:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月25日

「ウルビーノのヴィーナス」展

「ウルビーノのヴィーナス 古代からルネサンス、美の女神の系譜」



「ウルビーノのヴィーナス 古代からルネサンス、美の女神の系譜」展@国立西洋美術館
3月4日〜5月18日まで  終了しています

5月17日(土)の展覧会終了間際の午前中に観に行っています。
終了間際の土曜日だから、さぞや混んでいるのでは?と心配だったのですが
さほどではありませんでした。意外です。

今回の展覧会は、ウフィツィ美術館やイタリア各地の美術館・博物館からヴィーナス
を描いた作品が集められていました。
絵画だけでなく、古代のカメオや彫刻作品もありかなり見応えがありました。
もちろん目玉は今回日本初公開となる、チラシにも使われているの通称「ウルビーノのヴィーナス」
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ作だそうです。
この作品は初めて知りましたが、もちろん展示されている他の作品も初めて知った物ばかりでした。

「ウルビーノのヴィーナス」、美しいです。
若い女性です。輝くようななめらかな裸体、わずかに笑みをうかべた口元。
裸の肩に掛かる柔らかな長い金髪。
この姿、この顔は完全にこちらを誘っています。
依頼主の家の寝室に飾られていたという話も聞きましたが、それがほんとだとすると
かなり刺激的ではないですか。まるで春画じゃないかと思ってしまいます。
いやいや、絵の雰囲気はとても上品です。
彼女の足元では小さな犬が眠っているし、部屋の向こうでは召使いらしい女性二人の
姿もみえます。ヴィーナスの右手にある薔薇の花。
描かれた物、それぞれに意味があるらしい。

他に展示されていた作品もどれもよかったですが、中でも「キューピットの髪を梳く(すく)ヴィーナス」にとても心惹かれました。
暗い画面の中央にヴィーナスとキューピットが光に照らされているように描かれています。
月が雲に隠されているようですが、月夜の野外のようです。
そんな場所で座っているヴィーナスの膝にもたれかかって、こちらには背中を向けているキューピット。
キューピットの髪を梳いてやっているヴィーナスの姿は女神と言うより、聖母マリアの
ようです。なんだか妙に庶民的に見えるヴィーナスです。
キューピットは顔の半分をこちらに見えるように向けているのですが、なんだか
怒られてすねているようにも見えます。
画家がたまたま目にした庶民(もしかしたら画家の妻子)の日常の一コマを、神話に
名を借りて描こうとしたのではないのか、とそんな気がしました。
キューピットの顔があまりにも生身の人間に見えたものですから・・・。
posted by みどり at 09:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「生田宏司 銅版画展」

「生田宏司 銅版画展」


「生田宏司 銅版画展」@ギャラリー八重洲・東京
5月12日〜5月18日まで  

5月16日(金)に観に行っています。
1953年生まれの銅版画作家さんです。
銅版画の技法で、鳥や花を繊細に描いて見せてくれます。
銅版画というと、黒と白の世界と思われがちですが、この方は多色刷り作品も
あります。
黒の闇の中に浮かぶ、花や鳥たちの姿に心が癒されます。

作品のお値段も、私でも何とかなる一万円台からあるのもうれしいです。
以前、モノクロの作品を購入したことがあるので次回はカラーの作品がほしいと
思っていましたが、今回1点購入を決めました。
冒頭の画像はDMですが、下の左側の作品です(今年の新作だそうです)。
DMを見たときからこれがほしい、これを部屋に飾りたいと感じました。
まだ手元にはありませんが、作品が届くはずの6月が楽しみです。


5月30日〜6月11日までは、西千葉駅そばのギャラリー古島で個展があるそうです。
posted by みどり at 09:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月23日

シス・カンパニー公演「瞼の母」

シス・カンパニー公演「瞼(まぶた)の母」



シス・カンパニー公演「瞼(まぶた)の母」@世田谷パブリックシアター
作:長谷川伸(はせがわしん)  演出:渡辺えり
出演:草g剛、大竹しのぶ、三田和代、篠井英介、高橋克実、梅沢昌代、他


5月15日(木)に1階席で観ています。

「番場(ばんば)の忠太郎(ちゅうたろう)」と聞いたら、このお話を知らなくても
聞いたことがある、と言う方多いのではないでしょうか。
この物語の主人公の名前です。
いい役者さんがそろっていて、まるでお正月の重箱に詰められたおせち料理みたいに
きれいでおいしそうな(おせち料理なんておいしくないよ、というご意見もあるでしょうが)芝居、そんな感じがしまし

長谷川伸が戯曲を書いてからもう78年たつそうです。
物語そのものははっきり言って、古典の感じは否めないですが、今の時代でも通用する
内容であるのは間違いないでしょう。
生き別れになった母と子の再会の物語ですから。

舞台だけでなく、何度も映画化もされて来た作品。
私も以前、無声映画時代の映画版でこのお話を観ています。


<あらすじ>
5歳で母と生き別れになった忠太郎(草g剛)。
今はすでに三十を超して渡世人の身。母恋しさからその面影を追い求める日々だったが、
風の便りに母・おはまが生きているという噂を聞き江戸へと流れ着く。
母がもしや生活に苦労していないかと、ばくちで得た金も貯めていた。
やっと再会できた母(大竹しのぶ)は、今や料理屋の女将として成功し、娘お登世(忠太郎の妹)
の祝言も間近だったため、やってきた忠太郎を見ても財産目当ててやって来たヤクザ者としかとりあわない。
打ちのめされ、再び旅に出る忠太郎。
お登世の言葉で我にかっえった母は、忠太郎の後を追うのですが・・・。


目を閉じれば、瞼の裏に浮かんでくる母の面影。
タイトルの意味はそこから来ています。

いきなり三十過ぎの男が「息子です」と言ってやって来たところで、そんな事信じられないのは当たり前。
おはまが、会いに来るならなぜヤクザから足をあらってまっとうな人間になっていないんだ、という意見もよく分かります。

おはまを演じる大竹しのぶさんは、さすがに迫力があります。
一言発しただけで、舞台上にピンと空気が張り詰めたような感じになるので、ちょっと
びっくりしたくらいです。
それに比べてしまうと申し訳ないのですが、草g剛志さんはやや弱い感じがします。
「〜でござんす」という言い回しは今時しないし、時代劇の中でしか聞かない言い回し
なので比較のしようもないのですが、セリフが少し棒読みの感じがしてしまいました。

一人で複数の役をやる他の役者さん達の演技を見るのも楽しい公演でした。
特に梅沢昌代さん演じる年老いた母と、母をいたわる息子(野間口徹)のエピソードは
とてもほほえましいものでした。

上演時間は今時わずか1時間半でしたが見応えがありました。
昔の作品でも、いい物はいい。
渡辺えりさんの演出は、現代的な雰囲気を付けながらもやりすぎることなく
古典の名作を現代に蘇らせてくれたと思いました。


posted by みどり at 10:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする