2008年01月30日

自動人形師ムットーニ展2008「ムットーニの『秘密の蔵書』」

自動人形師ムットーニ展2008 ムットーニの「秘密の蔵書」


自動人形師ムットーニ展2008「ムットーニの『秘密の蔵書』」@ラップネット・シップ 原宿
2007年1月29日(火)〜2008年2月17日(日)
ムットーニさん公式サイトはこちら

初日の1月29日に職場を休んでまで行ってきました。
去年秋には東京の松屋銀座の展覧会、年末年始は札幌での展覧会があった
ムットーニさん(本名武藤政彦)ですが、東京での今年最初の展覧会がはじまりました。

新作オルゴールは3台ともまだできていませんでしたが
CGのイメージ画が3枚ありました。
形は本のような感じなっていて、本の扉を開けるとオルゴールの舞台というか中身がみえる、
というタイプになるそうです。

CD音源の中型新作は2台ありました。
鏡の向うとこちらに人物がいるので去年作られて、今は世田谷文学館の常設展示作品に
なっている「眠り」に似ている感じです。
が、雰囲気はまるでちがいます。

もう一作は、とても変わっています。形は「本」タイプなのですが
一冊の本を横から見たところから始まり、その本が開くと・・・・・。
まだ展覧会は始まったばかりなのでネタバレになるので、ここでやめておきます。
あと、旧作が数点。
今回の展覧会、全体のテーマとしては「翼」つながりになっているようです。
皆さんには是非会場で見ていただきたいです。
初日、開場したばかりでムットーニさんもお見えになったのでミニミニ上演会となりました。

今回職場を休んでまで早朝から開店を待ったのは訳がありました。
つまりそれは・・・。
新作の販売が初日先着順ときいたからです。
ムットーニさんの作品にあこがれて今年で8年目になりますがようやく作品を購入することが
できました。オルゴール作品です。
しかし先ほど書きましたように、できあがっていないので、実物を見てないし、出来てないから
金額も未定です。
できあがり具合によっては多少上下するそうですが、上限は提示していただけました。
なのでこの日は、実質は予約です。

予約にあたってムットーニさんから「顔と名前がやっと一致しました」と言われました。
展覧会や講座には必ず行くので顔だけは覚えていただいてたようです(^^;

予約した作品はバニーズメモリー(バニーガールとウサギが登場するからくり箱作品)風?になるようです。
あくまでも予定で、オルゴールですし実際はどういう感じになるのか???
ちょっぴり不安がありますがとにかく楽しみです。
posted by みどり at 12:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月29日

映画「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」

映画「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」


映画「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」@MOVIX亀有
監督:ティム・バートン  脚本:ジョン・ローガン 原作戯曲:クリストファー・ボンド
作詞・作曲:スティーブン・ソンドハイム
出演:ジョニー・ディップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アラン・リックマン、他
映画公式サイトはこちら



1月20日(日)の夜9時45分上映開始のレイトショー上映を観に行っています。
おもしろかったけれど、思ったより出血量が多いのでちょっとびっくりしました。
ミュージカル映画ですが、基本的にスプラッター・ホラーなので何にも知らないで
観に行った方は大変なことになりそうです。

<あらすじ>
19世紀のロンドン。
無実の罪で投獄された理髪師のベンジャミン(ジョニー・ディップ)が脱獄し
スウィーニー・トッドと名前を変え、彼を落とし入れた悪徳判事(アラン・リックマン)
に復讐するという物語。

彼の過去を知って、彼に協力する人物に大家で階下がパイ屋のミセス・ラベット
(ヘレナ・ボナム=カーター)がいます。
ベンジャミンは、彼の正体に気づいてお金をゆすろうとした男を殺してしまいます。
遺体の処分に困った二人。しかし人肉を使ってミートパイを作ることを思いつく。
ミートパイは大評判。
二人は身寄りのない者、よそ者を理髪店に招いては「肉」の供給をするので店は
繁盛、ミセス・ラベットは大忙し。そして彼女はベンジャミンに惚れています。
ベンジャミンは、自分から愛する妻と娘を奪った悪徳判事を理髪店におびき
寄せようとしますが・・・。




色調が調整されているのか画面がほとんどモノクロの感じがしますが、どす黒い
血の赤い色だけははっきりしています。

カメラが引いてベンジャミンやミセス・ラベットの全身が見えると、なんだか
ティム・バートン監督の今までの作品「ナイトメア・ビフォー・クリスマス」や
「コープスブライド」の人形のようにも見えました。

ジョニー・ディップ演じるスウィーニー・トッド、なかなかかっこいいいです。好きです。
いやらしい悪徳判事を演じるのはアラン・リックマン。
映画「ハリー・ポッター」でスネイプ先生を演じてる方ですが、私はこの方を観ると
いつもスネイプ先生が頭に浮かんでしまいます。
でも今回の悪徳判事もなんというか、こういういいかたしたくないのですが
いわゆる「むっつりスケベ」という感じがとてもよかったです。
これほめ言葉ですよ。

この物語、もともとは1740年に生まれたスウィーニー・トッドが理髪師となり
フリート街で店を構え、連続殺人をして最後は絞首刑になったという伝説から
始まっているそうです。
でもはっきりした記録がないので実在した人物なのかかなりあやしいらしい。

しかしその後何度も新聞記事や小説の題材として取り上げられ、1973年には
舞台劇が作られ、さらにこれを元にして1979年に今回の映画の直接の原作である
ミュージカル版が作られ初演されたのだそうです。

スウィーニー・トッドの物語の映画化も今回が初めてではなく、1936年、1988年
にも作られているそうです。

過去の映画は見たことがありませんが、舞台版はちょうど一年前東京で上演
されたのを見ています。
このときの感想はこちらにまとめています。
この時はベンジャミンを市村正親、ミセス・ラベットが大竹しのぶという配役でした。
日本初演は約26年前で当時の市川染五郎(現在の松本幸四郎)主演で上演されているそうです。

さすがに映画は舞台版よりテンポよく進みます、音楽の方はよく覚えてないのですが
舞台版の方がきれいだったような気がしました。
聞き比べてみたわけではないからはっきりとはわかりませんが・・・。

この映画、公開中にもう一度映画館で観てみたいと思います。
posted by みどり at 02:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月27日

中西俊博コンサート「Leapingbow2008年 Cool Groovin`」

中西俊博コンサート「Leapingbow2008年 Cool Groovin`」

中西俊博コンサート
「Leapingbow2008年 Cool Groovin`」@青山円形劇場
KAGE(ドラム)、円山天使(ギター)、鳥越啓介(ベース)、清水絵理子(ピアノ)、他
1月19日〜1月20日まで


1月19日にヴァイオリニスト・中西俊博さんのコンサートを聴きに行っています。
ヴァイオリンは中西さんの他に5人の女性が出演の総勢11人編成のバンド
「Cool Groovin`」の演奏です。
中心にステージ、周りの360度が客席という会場でのコンサート。
この会場は小さいのでどの席からでも出演者が身近に感じられるので、好きな
会場です。


第1部
冒頭、会場内が暗くなり星が飛び回るような演出の中演奏されるのは「Reel Around The Sun」。
音楽と空間の演出でまるで宇宙空間にいるような気分になりました。
この後、トークもなく一気に7曲演奏。

Rodeo Reel
Scratch Paper
Slow Hot Wind
Prologue
Luki
Liberty City

クラシックコンサートなら30分や1時間休憩もなく、演奏を聴き続けることは珍しく
ありませんが、中西さんのコンサートで延々30分?ちかく聴き続ける事になるとは思いませんでした。
中西さんいわく、こういう形で一度演奏してみたかったとのこと。
以前レコードの時代に、合間無く一気に25分間演奏を入れることを提案したら
却下されたそうで、それ以来の悲願だったようです。

正直言うと、聴いていて私はちょっと息苦しかったです。
いつ中西さんのおしゃべりが聴けるかと、楽しみにしていたものですから。
この後、1曲「Cooley`s Reel 」が演奏されて休憩。


第2部は中西さんのトークと中西さんお一人での即興演奏で始まりました。
中西さん、作曲はいつもピアノでしているそうで素人の私からみるとピアノ演奏も
かなり上手いと思いました。
いろいろな楽器やら、マッチをすって火を付けた音とか、いろんな音を録音して
重ねていってできる音楽の楽しさを教えてもらえました。
ご本人も楽しいんではないのでしょうか。
この日はお客さんから「オーロラ」のお題をもらって、即興演奏が作られました。
「オーロラって観たこと無いんだよなー」といいながらも、できあがった曲はほんとに
厳しい寒さの中、でも夜空に揺らめくように現れては消えてゆくオーロラを感じました。
きれいでした。

Some Skunk Funk
Butterfly
Mr.G
Milestones
Ameican Wake
Episode
この後、アンコール曲も有りました。タイトル忘れましたm(__)m

月並みな言い方したできませんが、中西さんのヴァイオリンはすてきです。
特にこういう会場で全身で音楽を聴く事ができるのは感動ものです。

中西さんは、才能ある人を探しその人達にバンドに参加してもらうのも楽しみらしいです。
今回参加のKAGE(かげ)さん、円山天使さん、清水絵理子さんは評判を聞いてその
かたのライブを聴きに行ってから、参加してもらうことを頼んだんだとか。
私も知らなかった方達の事を知ることができるのは、やっぱり楽しいです。



posted by みどり at 15:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽・コンサート・オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月26日

「わたしいまめまいしたわ 現代美術にみる自己と他者」

「わたしいまめまいしたわ 現代美術にみる自己と他者」


「わたしいまめまいしたわ 現代美術にみる自己と他者」@東京国立近代美術館
1月18日〜3月9日まで 2月3日(日)と3月2日(日)は無料観覧日

1月18日(金)の初日に観に行っています。
この日は仕事を終えた後、何の予定もなかったので金曜は夜8時まで開館の
こちらに行ってみることにしました。

何を展示しているのか全く知らないで行ってしまったのですが、なんだかとりとめ
のない内容の展覧会だなとかんじました。
後で見たチラシの言葉を引用しますと「現代において『わたし』の根拠を問い、
『わたし』を取り巻く世界を認識し、『他者』との新たな関係を切り拓こうというする作品を
集めて、それらを複数の視点からご紹介します」とのこと。
そういわれると、そうかなと思いましたが、実際に展覧会場を歩いて観ていたときは
失礼ながら適当にいろんな物を寄せ集めたという感じがしてました。
それでも気になった作品について書き留めておくことにします。

会場に入ってすぐにあるのが銅版画家・浜口陽三さんの裸婦のスケッチ数点。
果物や野菜の銅版画が多いこの作者の裸婦像は初めて観ました。

澤田知子さんの「ID400(#201-#300)」は、いろいろなメイクをした澤田さん自身を
街角にある証明写真で撮って、これを何十枚、何百枚?も並べたもの。
一枚に4人の同じ人物が撮影されています。
メイクによっては同じ人物か?と思うほど違って見えるのもありますが、大半は
目元に特徴のある澤田さんなのですぐ同じ人物だとわかります。
しかしこれだけ何度もメイクを変え、衣装を変えてカメラの前に座る澤田さんを
おもうと、やはり芸術家は憑かれているな・・・と感じます。
ここまで澤田さんを駆り立てる物が何だったのか知りたいです。

ゲオルク・バゼリッツの「自画像 I」は何故か自画像が逆さまに描かれています。
しかし、これ描いているときはどうゆう状態だったのでしょう?
普通に描いてから展示するとき逆さにしたのか、最初から逆さに描いていたのか
他者が観たときはそんな手順はなんの関係も無いでしょうが、作者がその作品を
描くときの意識の持ち方はきっと違うと思うのです。
上手い絵とは思いませんが、何故かしみじみと見入ってしまいました。

ビル・ヴィオラの「追憶の五重奏」は映像作品。
しかし一見写真か?と思ってしまうほどその中に映っている5人の動きは緩やかです。
スローモーションとはちがいます。
ある瞬間だけ、数人が少しずつ動いているのがわかります。
気がついたときには5人の姿勢は、最初に観たときとはかなり違っている。
なんだか作者にうまく騙されている感じがします。

キムスージャの「針の女 メキシコ・シティ、カイロ、ラゴス、ロンドン」も映像作品。
今回の展示作品のなかでこれが一番気になりました。
こちらは一室の4面を使ってのインスタレーション。
街の殺到の中でこちらに背を向けてまっすぐにピンと立っている人物がいますが、
この方がキムスージャさんらしい。
1面で一都市の映像です。3面では行き交う人はキムスージャさんを気にも留めないで
さっさと通りすぎていますが、一面だけ違っていました。
道に立ったまま動かない作者と、作者を撮影しているカメラに興味津々の人々が
撮されているのがおもしろいです。

東京国立近代美術館ニュース「現代の眼567」(12月-1月号2007-2008)を購入。
この展覧会によせて「なにものでもないわたし」という文を小説家の樋口直哉さんが
書いていますが、そのなかで次の文章が目にとまりました。
「つまり作品は他者そのものなので、人々は美術館を訪れたり小説を読んだりする。
それは他者と出会いたいからだ。人の心が動かされるのは、他人の心のなかに自分の心を見つけた瞬間だ」
なるほどな、と思いました。


2階のギャラリー4では「特集 国吉康夫」展が開催されていたので、こちらも観て
きました。こちらは1月2日〜3月20日までです。

国吉康夫(1889-1953)は17歳で単身アメリカに渡り、以後日本に帰ることはほとんど
なくアメリカで活動した画家だそうです。
どの人物の顔も眼のあたりが薄暗く絵も全体にくすんだ感じがします。
「誰かが私のポスターを破った」は向こうに破れてたポスター、手前にこちらを振り返った女性が描かれています。
色彩は私の好みではありませんが、片手に煙草を持った女性のポーズは美しいです。
破れたポスターに描かれた人物も、上の方に描かれているのでなんだか空を飛んで
いるようにみえます。

美しい色彩で描こうという意識は持ってない画家さんだったようです。時代の重苦しい雰囲気を絵の中に取り込もうとしたようです。
どの作品も好きな絵ではありませんが初めて知ることのできた画家さんなので、観てよかったと思いました。

posted by みどり at 17:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月25日

宝塚歌劇星組公演「エルアルコン」「レビュー・オルキス」

宝塚歌劇星組公演「エルアルコン」「レビュー・オルキス」


宝塚歌劇星組公演「エルアルコン」「レビュー・オルキス」 @東京宝塚劇場

1月17日(木)夜の回を2階B席で見ています。

第1部グラン・ステージ
「エル・アルコン 鷹」
原作:青池保子著「エル・アルコン」「七つの海の空」より
脚本・演出:斉藤吉正

<あらすじ>
16世紀後半のイギリスが舞台。
名門貴族の御曹司ティリアン(安蘭けい)は24歳の若さでイギリス海軍の大佐となっていた。
しかし、彼の野望はスペインに亡命し、世界に冠たる無敵艦隊を率いてイギリスを
制覇し、世界の七つの海を制覇すること。
そのためには商人との闇取引や、人を落としいれ死刑にすることもいとわない
冷徹さをもっていた。
謀反の罪を着せられ死刑となった商人の息子ルミナス(柚希礼音)は、父の無念を晴らす決心をする。
復讐のため海賊の力を借りてそのときを待つルミナス。
七つの海の制覇をもくろむティリアンはその姿から「エル・アルコン鷹)」と
呼ばれるようになります。
ティリアンとルミナスの対決やいかに。


見ていて解りやすく構成もしっかりした物語だなとおもったらしっかり原作が
あったのですね。
私は読んだことが無いのですが原作漫画はもう30年前に描かれたものだそうです。
原作を知っている方にとっては不満もあるかも知れませんが、私は面白かったです。

安蘭けいさんの演じるティリアンは沈着冷静、そして冷酷です。
かっこいいし人物で物語の主人公ですが、どうも私は好きになれない人物でした。
私は柚希礼音さん演じる気持ちのまっすぐなルミナスのほうに惹かれました。
物語にはフランス貴族の称号を持つ女海賊ギルダ・ラバンヌ(遠野あすか)も絡んでくるのでなかなか華やかです。
私は物語がしっかりしてないと気になるほうなので、今回は見応えのある舞台
でした。

第2部 グラン・ファンタジー
「レビュー・オルキス」
蘭の花がテーマになったレビュー公演。
冒頭老夫婦が登場しますが、彼らはそのむかしオルキス星から来たというのが物語の大枠らしい。
レビューなので話らしいものは無いけれど、華やかな舞台でした。


posted by みどり at 12:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月24日

「近代日本画美の系譜 横山大観から高山辰雄まで」

水野美術館コレクション名品より「近代日本画 美の系譜」
水野美術館コレクションの名品より
「近代日本画美の系譜 横山大観から高山辰雄まで」@大丸ミュージアム・東京
1月10日〜1月28日まで
展覧会公式サイトはこちら


1月16日(水)に観に行っています。
今回の展覧会は大丸東京展の新店オープン記念展覧会として、2002年に開館した長野県の
水野美術館
の所蔵コレクションの中から日本を代表する近代日本画作品約60点
を展覧するものだそうです。

水野コレクションの東京での展覧会は今回が初めてだそうです。
横山大観、上村松園、川合玉堂、菱田春草、加山又造など日本画の大御所の作品が
そろっている様子は壮観です。
(横山大観は明治時代の方、高山辰雄は去年亡くなったばかりの方です)

以下、特に気になった作品を書き留めておきます。

入ってすぐにあるのはチラシにも使われている上村松園の「かんざし」。
着飾っているという感じはしませんが、かんざしを手観持ってしげしげと見つめている
女性の仕草がなよやかで、上品。美しいです。
着物は地味なくらいですが、帯やかみかざりがとても丁重に描かれているのかよく分かります。

横山大観「無我」
小さな子どもが描かれていますが、無垢な雰囲気がかわいいです。
知らなかったのですが大観は「無我」を3枚描いているのだそうです。
よほど気に入ったのでしょうか。人気があったので描いてくれと頼まれたのかも
しれませんね。
水野美術館の他に、東京国立博物館、足立美術に所蔵されているそうです。

児玉希望「春月」
満月の夜、月光に浮かび上がる満開の桜が描かれています。
黒い闇の中に咲く桜ではなく、やや青みがかった色調の中に浮かび上がる白い桜の
花が美しいです。
静かな月夜のすがすがしい空気がかんじられるようです。
私は今回の展覧会で、これが一番好きです。
菱田春草「双美摘草」
草を摘んでいる二人の少女が描かれています。かわいいです。

西郷孤月(さいごうこげつ)「月下飛鷺(げっかひろ)」
この方は、今回はじめて知りました。
月夜に飛んでいる鷺が描かれていますが、児玉希望の月夜とはまったく違いまるで
漆黒の闇の中を飛んでいるような鷺が描かれています。
なぜがこの暗闇に惹かれました。

杉山寧(すぎやまやすし)「けい」漢字一字なのですが表示できませんでした。
中東らしい土地の風景ですが、山で羊を放牧して山道を移動しているところらしい
ようすを山のうえから見下ろしている絵です。
全体がセピア系の色でまとめられています。とても広い空間を感じさせる作品でした。

加山又造「猫と牡丹」
大輪の牡丹の花の下に猫が一匹。
牡丹の美しさはもちろん、猫の毛並みのやわらかさと、その毛皮の下のごつごつした
骨格まで感じられる描写がすばらしいです。

高山辰雄「里」
月夜と母子らしい二人の人物が描かれています。
児玉希望の「春月」、西郷孤月の「月下飛鷺」の月夜とはまったく違った雰囲気です。
全体が点描で描かれた月夜は淡い色彩で和みます。
やはり最近の作家さんらしい新しさを感じました。
posted by みどり at 12:50| Comment(0) | TrackBack(1) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月23日

寿新春大歌舞伎 夜の部

寿新春大歌舞伎 夜の部
「鶴寿千歳」「連獅子」「助六由縁江戸桜」@東京 歌舞伎座


1月14日(月・祝)に3階B席で観に行っています。

☆「鶴寿千歳(かくじゅせんざい)」
作詞:岡鬼太郎  作曲:今井慶松

タイトルからしておめでたい。私は未だに聴き取れないのですが、歌詞は長寿を
象徴する松の得を歌っているらしい。
冒頭は松竹梅を表す若い男女が新春の舞いを舞っている、らしい。
三人が去っていくと、齢を重ねたおばちゃんとおじいちゃん・・・ではなく姥と尉と
書くのが正しいらしい・・・が豪華な衣装を身につけ登場。
最近のTVでもなんでもですが、若いことだけがもてはやされている風潮とちがい
経験と年齢を重ねた老人を敬う感じがあるのもいいです。
なにやらおめでたいご祝儀の舞いでした。

姥(中村芝翫・なかむらしかん)、尉(中村富十郎)という配役。
知らなかったのですが、お二人は人間国宝なのだそうです。
作曲の今井慶松慶は戦前の東京の箏曲界を代表する人物だったそうで「鶴寿千歳」
は彼の代表作なのだそうです。


☆「連獅子」
作詞:河竹黙阿弥

冒頭狂言師の右近(松本幸四郎)と左近(市川染五郎)が登場。
長唄囃子連中が歌っているのは親獅子が、子獅子を谷にけ落としてはい上がって
きた子どもだけを育てる、という故事の内容らしい。
右近と左近が花道から引っ込む。すぐに出てくるのは二人が姿を変えた親獅子と
子獅子。華やかな衣装で、真っ赤なふさふさの頭。
獅子の狂いの舞いを、舞っているのだそうです。
二人が頭をぐるぐる回すところは華やかな見せ場、らしいですがこれが始まると場内
大拍手というは・・・すこし納得しかねます。

「助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」
吉原の遊び人で花魁の揚巻(あげまき)の愛人の助六が、実は曽我五郎時致だと
いう設定。
彼は父が源氏の宝の刀・友切丸を預かっていたが紛失してしまい、それを探すため
相手にケンカをうっては相手が持っている刀を見定めているということらしい。
助六は江戸時代の人物なのに、源氏の時代のこととリンクしてるのはおかしいのです
が、そんなことはとにかく物語が大きく華やかになるならどうでもいいことらしいです。
歌舞伎はかなりおおざっぱです。

舞台は吉原の三浦屋の前。
花魁達が大勢華やかに登場。本来花魁達は、お店の中にいるもので店先に勢揃
いはおかしいけれど、これも歌舞伎らしく華やかさを優先させているためらしい。
ここに花道から松の位の太夫(最高位の太夫という意味)の揚巻(中村福助)登場。
彼女は少し酔っ払ってふらふらしています。が、そこは松の位の太夫、品のある風情をみせています。
揚巻に惚れ込んでいる意休(いきゅう・市川左團次)も登場。
その後、助六(市川團十郎)登場。
意休にケンカをうって、その刀をあらためようとします。
白酒売りの新兵衛(中村梅玉)もやってきますが、実は彼は助六の兄だとわかります。


三浦屋の前にずらっと傾城(=花魁)達が並ぶので通称「並び傾城」というのだそうです。
話は分からなくても、助六はかっこいいし、ひたすら豪華で華やかな舞台です。
途中、物語とは関係しないけれど通行人の役で里暁(中村東蔵)が助六、新兵衛
と絡む場面があります。
二人がケンカを売る、実験台に使われる訳ですがいきなりいんねんつけられて
ぼやく里暁のセリフはその日その日で違っているらしい。
私が観に行った日は「横綱の朝青龍は負けちまうし・・・」と言ってましたが、うちに帰ってから
それが本当だと分かりました。

この演目は、初日の1月2日の公演の一部がNHKで生中継されたのをみましたが
中村東蔵さんは、この役をずいぶん楽しんでいるように見えました。
日々どんな事を言おうか考えているのでしょう。私もこの里暁の場面だけ毎日観てみたいくらいでした。


posted by みどり at 06:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月22日

絵本「なんでもの木」

絵本「なんでもの木」


絵本「なんでもの木」@佼成社出版
作・絵:利渉重雄(りしょうしげお)
1980年出版

長いこと探していた絵本をようやく入手しました。
初めて見たのはもう20年くらい前、地元の図書館でした。
それ以後、その図書館へ行くたびにこの本を見るのが楽しみでしたが、いつの間にか
その本が無くなっていました。
古くなったので処分してしまったようです。
その後、書店へ行っても見あたらないし、最近になってネットで検索しても出てこない。
出版元のサイトで検索してもヒットしないので絶版になってるらしい、とだけは分かりました。

なかばあきらめていたのですが、数日前ふと思い出してアマゾンで検索してみると
マーケットプレイスで古書として出てきたではありませんか。
もちろん早速注文して、月曜日に手元に届きました。
これこれ。これです、探していたのは!

「なんでもの木」は全く言葉のない絵本です。

最初のページには鳥たちが住んでいる大きな大木が描かれています。
次のページにはその木が大きな象の背から生えている絵が。
次のページには背中から木の生えた象が、大海を泳いでいるカメの甲羅の上に乗ってる絵が。
次のページには、カメのいる大海が実はいくつもある大きな貯水槽みたいな物の一つだという絵が。
・・・という具合にどんどんズームアウトしていきます。
後半は大宇宙を思わす空間が見えてくる、その雄大さ。
その後はどうなるんだろう?とワクワクしてページをめくると、その宇宙は引き出しの
中にあることが分かります。
引き出しの中の大宇宙。なんだかうれしくなります。なりませんか?

最後のページで、その引き出しがあるのは最初のページにあったのと同じ、あるいは
同じように見える大木の幹の部分である事が分かります。
絵、そのものは黒の描線のみのごくシンプルなものです。
前のページでアップになっていた部分が、次のページではズームアウトしてるので、
その部分がすぐわかるようにスポットライトが当たったようになっています。


この絵本を観てると、まるでメビウスの帯のような、クラインの壺のような、
一見最初と最後がいつの間にかリンクしているよな、いやそう見えたけれど実は表と思って
いたのがいつのまにか裏になっていたような、うまくいえないのですがそんな不思議さを感じます。
無限に広がっていくような空間が、実は私のすぐそばにもあるのかも知れない。
ポケットの中や、目の前のドアの向こうに、自分の想像を絶する世界があるのかも
しれない。
この本は、何度見ても新鮮です。
今も観るたびに想像力が刺激されます。


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劇団四季・東京「キャッツ」54回目

劇団四季・東京「キャッツ」54回目@東京 キャッツ・シアター


1月12日(土)の夜の回を1階C席でみています。
先に書きましたが、この日は原美術館へ行ってからこちらに行っています。
最近は原美術館とキャッツ・シアターというのがセットになりつつあります。
歩いて約15分ほどしか離れていません。

この日の主な配役です。
長老猫オールドデュトロノミー・・・石井健三
娼婦猫グリザベラ・・・奥田久美子
少女猫シラバブ・・・南めぐみ
プレイボーイ猫ラム・タム・タガー・・・福井昌一
マジシャン猫ミストフェリーズ・・・金子信弛
ボス猫マンカストラップ・・・野中万寿夫
鉄道猫スキンブルシャンクス・・・劉昌明
ディミータ・・・レベッカパレット
マキャビティ・・・キムヨグル


2008年最初のキャッツ観劇となりました。
席は1階のC席ですが5列目なので、ちょうど自分の前が通路になっている場所です。
なかなかこの場所はとれないので今回はラッキーでした。
偉そうに聞こえるかも知れませんが、公演内容は可もなく不可もなくでした。
カーテンコール時はマキャビティと握手できました。

今回は特に感想を書くことがありません。ごめんなさいm(__)m
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2008年01月20日

「ピピロッティリスト からから」展

「ピピロッティリスト からから」展


「ピピロッティリスト からから」展@品川 原美術館
2007年11月17日〜2008年2月11日まで 開催中


1月12日(土)に観に行っています。
NHKの新日曜美術館で展覧会のことが紹介されていたのをみて興味を持ちました。
ピピロッティリストさん、ドイツの方で女性で、主に映像作品を発表している方、としか
知りません。
展覧会のチラシを見ても、どういう作品を作ってきた方なのか情報らしいことが
ほとんど書かれてないのでもどかしい。

作者本人のことが分かりませんが、作品は観ていてなかなかおもしろく、居心地の
よいものでした。
「からから」というタイトルは日本語の「からから」という言葉から来てるそうです。

会場に入ってすぐの部屋で上映されているのは「星空の下で」
映像は上から床いっぱいに映し出されているので、その映像の中に立つことも可能。
空や、人(作者らしい)の口が映し出されだんだんとその口が大写しになっていき
さらにそれが大宇宙のような空間になっていきます。
裸の人物が水中で宙返り。
そんな足下の映像を見ているとこちらまでフワフワとした感覚になってきます。
これはなかなか気持ちよいです。
この映像は、2階の小さなバルコニーから見下ろすこともできます。

「部屋」は巨大なソファーや、テレビ、テレビ用の巨大なリモコンなどで構成された
インスタレーション。
ソファーに座るためには、よっこらしょっと、のぼらなければなりません。
のぼると座ると言うより、寝られちゃいますねこれ。ベッドといった方がいいくらい。
大きなリモコンを操作すると、作者オリジナルの映像作品が見られます。
数分続く作品はいくつもあるらしく、全部見たくなるのですが、このインスタレーション
は、大きな家具に囲まれて自分が子どもに戻ったような錯覚を楽しむことが目的
らしくあまり長時間いられないのが残念でした。
私が見た映像は、ピピロッティリストさんご本人らしい人物はガラス版の向こうから
顔を押しつけてかなりむちゃくちゃな顔になって行く様子を見せるものでした(^_^;

原美術館の横に突き出たようになっている1室には椅子とランプシェードが付いた
スタンドが置かれていました。
この部屋は窓部分が丸く湾曲していて180度が窓になっている空間ですが、窓にはカラフルなカーテンが掛けられていました。
椅子に上で映像が動いているので、これは座っていい作品なの?と思いつつ
座ってみると自分の太ももの部分に映像が映ります。
作品名は「膝ランプ」
どこかの森でしょうか。
自分の身体に映し出される森の姿。座っている空間もこの美術館では好きな
場所なので、なんだかいつまでも座っていたくなる作品というか空間でした。

「あなたの宇宙カプセル」は美術作品の輸送用の箱の中に作られた作品。
箱の中をのぞき込むと、見えるのは小さな部屋。フロアーに直接布団が敷いてあったり、
家具や食べかけのピザがあったりしてなんだかかわいい。
部屋の床をぶち抜いて、宇宙空間も見えています。
宇宙空間に浮かんでいる部屋、という風にも見えてくる。そう見えてくると小さい空間
のはずが大きな空間に見えてくるから不思議。

「あなたに大賛成」はチラシにも使われている作品。
何に大賛成なのかよく分かりませんが、こちらをじっと見つめる女性が写っています。
女性はピピロッティリストさん?
こちらを見ていると言うことは、彼女はカメラをずっと見つめてるわけですね。
後ろの景色をみると歩いている場所はスーパーマーケットらしい。
この映像の真ん中あたりに、ぼんやり別の映像が映っています。
はっきりとは分からないけれど、どうも裸の男女らしい。
日常空間のある場所に、ぽっかり穴が空いたような、別の次元への入り口が見えて
いるような作品でした。

「エヴァーイズオーヴァーオール」はヒラヒラした白いワンピースを着て歩道を楽しげ
に歩いている女性がスローモーションで映し出された作品。
手に持っているのは植物の茎らしいのですが、柄の長いモップのようにも見えます。
これを持って彼女は、道に駐車している車の窓ガラスを楽しそうにぶち壊していきます。
静かな音楽と女声のハミングが流れ、ガラスの壊れる破壊音が時々挟まれる。
よくある街の風景のはずが、とんでもないシュールな世界になっていました。
しかしこれどうやって撮影したんでしょうか?
ほんとに一般車両の窓ガラス壊してたら立派な犯罪だし。しかも証拠映像付きの。
音楽が心地よくて、この曲CDがあったら購入したいくらいでした。


うっかり見逃しそうだったのは「溶岩の坩堝で我を忘れて」という小さな作品。
床板に開けられた3,4センチくらいの空間に映像が映し出されていました。
最初見たときは上から映写されてるのかと思ったら、下にモニターが仕込まれている
のだそうです。
床の穴から見えるのは焼けた溶岩の中で助けを求めている作者。
しかしその様子は何もできないこちらを罵倒してるようにも見えます。

配布物をよく見ていなかったので、後で気がついたのですが完全に見逃してしまった作品もありました。
会場のトイレの中にも「サーキット」と題された作品があったのです。
通常は観ることのできない角度からトイレの便器の中を観察できるんだとか。
この日、会場のトイレには行ったのですがこの「サーキット」には気がつきませんでした。

なんだかよく分からないけれど、私にとってはとても楽しめる展覧会でした。
「サーキット」を見逃したこともあるし、会期中にもう一回行ってみたいです。




posted by みどり at 02:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする