2007年05月31日

大駱駝艦 壺中天公演 小林裕子「ユピタース」

大駱駝艦 壺中天公演 小林裕子「ユピタース」


大駱駝艦 壺中天公演 小林裕子「ユピタース」@吉祥寺シアター
振付・演出・美術・出演:小林裕子  監修:麿赤兒
出演:八重樫玲子、兼澤英子、今井敦子、我妻恵美子、他
大駱駝艦公式サイト


5月24日(木)に観に行っています。
壺中天というのは、まだ行ったとがないのですが麿赤兒さんが主催している舞踏集団
「大駱駝艦」の専用劇場の名前であって、メンバーの方のソロ公演はそこで行われて
いるようです。
ソロ公演そのもののことも壺中天公演と、呼んでいるようですね。

今回の公演は、大駱駝艦のメンバーのなかで小林裕子さんと、向雲太郎さんの演出
による新作2作品連続上演。私が観たのは、小林さんの公演だけです。

5月23日と24日のたった二日だけの公演でしたが、これは観て良かったと思いました。
小林さんが振付をするのは今回が2作目だそうです。前作「リンカ」は観てないので
すが、なかなか評判が良かったらしいです。
それで今回の公演はやはり観ておきたい!と思って出かけました。

小林さんと、他に女性7人による舞踏公演。

小林さんの公演は、師の麿赤兒さんの見せる世界とは全然違いますね。
ちょっとびっくりするくらい違いました。
麿赤兒さんの世界はなんというか、泥臭く猥雑な感じなのですが小林さんの「ユピタ
ース」は舞踏というより、コンテンポラリーダンスといったほうがいいくらいでした。
女性らしくかわいらしく、きれいでなんだかすがすがしい。
かわいいけれど、どこか不気味なものも潜んでいるような。

当日の配布物による場面表題です。
1, ふるえ
2, 魚の衣
3, みつけた!
4, 神様の話
5, 魚の話
6, 一滴の始まり


小林さんが考えたのとは、違う見方をしたかも知れないけれど私には舞台上には
水の下にいる生き物たちの世界を感じました。
魚や、そのほかの生き物たちが遊び回っている世界。
最後は全身を銀色に塗った小林さんのソロ舞踏。
釣り上げられて、地上でのたうち回っている銀色の魚のようにも、またこれから命が
生まれようとしている一適の水のようにも見えました。

今回の公演、流れている音楽がこれまたとても良かったです。

全身白塗りで舞踏公演をやっている大駱駝艦。
向雲太郎さんの公演「2001年壺中の旅」は以前観たことあるのですが、そのほかの
メンバーの公演を観るのは今回が初めてだったのです。
なんとなく、おっかないような取っつきにくさがあったのですが小林さんのような世界
も観られるなら、これはぜひ積極的に観たいものだと思いました。
posted by みどり at 07:16| Comment(2) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月29日

映画「明日、君がいない」

映画「明日、君がいない」


映画「明日、君がいない」@渋谷 シネアミューズ・イースト
監督・脚本:ムラーリ・K・タルリ   オーストラリア映画
出演:テレサ・パルマー、フランク・スウィート、チャールズ・ベアード、他
原題「2:37」 公式サイト

5月23日(水)に観に行っています。
冒頭の画像は、チラシが手元になかったのでパンフレットの表紙をスキャナーで
取り込んで載せました。

派手な展開をみせる映画ではないのですが、かなり気にかかる映画でした。
おもしろかったとか、すごかったとか言うのではないのですが思わず他の人にも
観てもらいたくなる作品です。
人に勧めて、その人はこの作品を見てどう思うだろうか・・・観た人の反応を知りたく
なりました。

<あらすじ>
オーストラリアのとある高校。午後2時37分。
ドアの向こうで何かが倒れる音。開かないドアの向こうに誰かがいるらしい。
ドアの下から溢れるように流れる血。
誰かが自殺をはかったらしい。
そしてその日の朝に、時間をさかのぼり男女6人の高校生達の一日が描かれていきます。
それぞれいろいろな悩みを持った彼らの中で、一体誰が自殺をすることになるのか?
それが次第に明らかになっていきます。



冒頭真っ先に登場するのは、穏やかな放課後の高校の風景。
風にそよぐ木々の葉、バックに流れる音楽はフォーレのレクイエムの中のピエ・イェズ
(Pie Jesu)。
流れていたのはソプラノか、ボーイソプラノか分かりませんでしたが、あのきれいな
音楽と、ともにこの場面を観せられたとたん「やられた!」と思いました。
本編全く見てないのに、涙が出そうになってしまうではありませんか。

成績優秀で周囲をバカにしているマーカス。
マーカスの妹で優秀な兄に比べて、両親に疎まれてると感じているメロディ。
マーカスに片思いしているおとなしいケリー。
マッチョで女の子にモテモテのルーク。
ルークの恋人で高校卒業したらすぐ彼と結婚したいと思ってるサラ。
自分はゲイだと、周囲にカミングアウトしたショーン。
そして、尿道が2つあるため気がつかないうちに漏らしてしまうし、足が片方短いため
いつも足を引きずって歩るき、周囲となじめずいつも孤独なスティーブン。

これから見る方のために、彼らの持っている悩みをこれ以上詳しく書くことは避けますね。
見ていると「学校」という名の戦場に来ている高校生達、と感じます。
高校生の悩みとは言っても恋、同性愛、身体的欠陥、近親相姦まで描かれていて
いるのでかなり重いです。
六人がそれぞれに悩みを持っているといっても、観てるといろいろ悩んでもこの子は
絶対自殺なんかしないだろうと、分かる子もいます。
監督曰く、それらは自分の周囲で見聞きしたことばかりだとか。

重い、暗い映画のように思われそうですが見終わった後味は、不思議と軽やかです。
重い映画であることには変わらないのですが。

出演者は演技面ではほとんどが素人だったそうです。
なかでもスティーブンを演じたチャールズ・ベアードさんは、演技面はまったくの素人
で監督に街で声をかけられたのがきっかけでこの作品に出演したんだとか。
素人のたどたどしさ、初々しさがかえってスティーブン役を演じるには効果的になった
ようです。
私はこのスティーブンが一番気になった子、でした。


映画のラストは、もしかしたら自殺する子は誰だかはっきりとは描かないのでは無い
か、曖昧な形で終わるんではないのかな?と、思ったらそうではありませんでした。
パンフレットを見ると、監督自身そういうアイデアがあったそうですがやはりそれは
やめたんだそうです。
やはり私でも考えそうなことはやるはずないか。さすがです。

この映画、監督が19歳の時撮影したそうです。
六人が持っている悩みの描き分け方、シーンの撮り方など、とても10代で作った
映画とは思えません、すごい完成度をもった作品でした。


posted by みどり at 07:20| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

五月大歌舞伎

2007年 五月大歌舞伎


五月大歌舞伎@新橋演舞場
「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 三笠山御殿の場」
「隅田川続俤(すみだがわごにちのおもかげ) 法界坊、
浄瑠璃 双面水照月」

5月19日(土)の夜の部を三階席で観ています。
私は歌舞伎がよく分からないせいか、恥ずかしいことに今回はあまり楽しめません
でした。

「妹背山婦女庭訓 三笠山御殿の場」は以前TV中継で観たことあるにもかかわらず
話が良くわからない(__;)
「隅田川続俤」はなまぐさ坊主の法界坊を中村吉右衛門が10年ぶりに演じるとのこと。
小悪党だけど、どこか憎めない法界坊がいいです。
この法界坊はなんだか好きです。
「双面水照月」は市川染五郎さんが法界坊の霊と、野分姫の霊を踊りわけるという
こった趣向。
でも男っぽい感じがする染五郎さん、お姫様は似合わないような気がしてしょうがない。

もっと歌舞伎を楽しめるようになるには、観る数をこなさないとダメでしょうねえ。

5月大歌舞伎は、昼の部は「鳴神」「鬼平犯科帳」「釣女」
昼の部を観てきた友人の話では、「鳴神」は今までとは後半がかなり違っていたそうです。
「鬼平・・・」もおもしろかったそうで、私も昼の部にすれば良かったなあと後悔しました。
「鳴神」は歌舞伎十八番のうちの一つですが、何度もTVで観てるからと今回は観劇
予定からはずしてしまったのでした。

posted by みどり at 07:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月26日

熱海五郎一座公演「狼少女伝説 TOH!!」

熱海五郎一座公演「狼少女伝説 TOH!!」

熱海五郎一座公演「狼少女伝説 TOH!!」@天王洲 銀河劇場
原案:片岡修二  作:妹尾匡夫  構成・演出:三宅裕司
出演:三宅裕司、渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太、南原清隆、他
5月18日〜6月3日まで。


5月18日(金)の初日公演を観に行っています。
ところどころ笑えるのですが、なんだかお粗末な公演と言う感じがぬぐえませんでした。

熱海五郎さんは、出演しません(^_^;)
もともとは、伊東四朗さんを中心に集まった役者さん達で行った一回限りの公演が
「伊東四朗一座」
その後、伊東四朗さんが都合で出演できないけれど公演をやってしまおうという
ことで、伊東から熱海(温泉の名前ですね)、四朗から五郎に変えてシャレでつけた
名称なのだそうです。
今回の公演も伊東四朗さんは出ていませんが、声のみで出演されているそうです。
どこで伊東四朗さんの声が聞こえてたのか、気がつきませんでしたが。

<あらすじ>
某二つのTV局は、おもしろい番組を作り視聴率を稼ごうと躍起になっていた。
ある日、自称冒険家が東南アジアのジャングルで見つけた狼少女を見つけたという
ニュースが飛び込んでくる。日本に連れて来られた少女は「TOH(トウ)!」と、しか
しゃべれない。
一方のTV局は、この子を教育いて行く様子をドキュメンタリー番組に仕立てて
高視聴率を稼ごうとするし、もう一方のTV局も彼女を歌手にして番組をつくるし・・・
さてこの先、彼女と彼女を取り巻く人々はどうなっていくのか・・・
と、言う展開をしていきます。



観ていると、おおざっぱなあらすじだけ作っておいて後は芸達者な出演者に
全てお任せした、という感じがしました。
たしかに出演者の皆さん、よくぞこのメンバーが集まったなと思いますが話らしい話は、
無いも同然です。
それでもおもしろければまだいいのですが、出演者が思いついたギャグがまだ
まだこなれて無くて、思いつきを並べただけにみえました。

おそらくこの公演、初日と千秋楽ではかなり違った物になっていそうです。
最後の舞台挨拶で、三宅裕司さんも同じようなことを言っていましたが、高いお金
(全席指定7000円!)払って観に来てるお客さんに本気でそんなこと言ってるのか?
と、思いました。
舞台と、観客は一期一会の関係じゃないのでしょうか。
観ていて出演者のエゴを押しつけられたような、気分の悪さを感じました。

6月3日の千秋楽はWOWOWで生中継されるそうです。
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2007年05月25日

「生田宏司 銅版画展」

「生田宏司 銅版画展」


「生田宏司 銅板画展」@ギャラリー八重洲
5月14日〜5月20日まで。

5月17日(木)に観に行っています。
銅版画の手で鳥、猫、花などを描き幻想的な世界を見せてくれる方です。
八重洲地下街にあるギャラリー八重洲は今回、初めて知って行ったところでした。

銅版画というと、黒一色の世界と思いがちですがこの方の作品は多色刷りに
よる作品も多いです。

旧作と新作の展示。
赤いイチゴの作品がきれいでかわいらしい。

せっかくの絵はがきDMがどこかに行ってしまって見つからないので、お見せできない
のが残念ですが、巨大な枯れ木に白いフクロウがとまっている作品がとても印象的でした。
白いフクロウは、何かがフクロウの姿を借りているようにもみえます。
何百年もたってから枯れてしまったような感じの木は、歴史と何か霊的なものが宿って
いるような雰囲気。よく見れば下の方に、小さなネズミ。さらに向こうには狐がネズミ
をねらっているようですが、ネズミはフクロウに守られているようにもみえます。
絵の中に4つの生命が見えてくる作品でした。

この方の展覧会を観るのは2回目ですが、今回は初めて直筆の日本画作品も
観ることができました。
複数作品を同じ作ることができる銅版画と違い、こちらは一点物。
一筆一筆色が塗られていったフクロウを観ると、この作品に費やした時間が
はっきり感じられます。
できることなら(お金に余裕があれば・・・)入手したくなる魅力を感じます。

6月1日〜6月13日まで、西千葉駅近くのギャラリー古島でも展覧会があるそうです。
posted by みどり at 06:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月23日

映画「ゲゲゲの鬼太郎」

映画「ゲゲゲの鬼太郎」


映画「ゲゲゲの鬼太郎」@MOVIX 亀有
監督・脚本:本木克英  原作:水木しげる
出演:ウエンツ瑛士、井上真央、田中麗奈、大泉洋、橋本さとし、他

5月16日(水)に観に行っています。
最初は全く興味がなかったのですが、たまたま見かけ田中玲奈さん演じる猫娘が
あんまりかわいいので、ちょっと見てみるかと思って出かけました。

すでに何度もTVアニメ化されてきた「ゲゲゲの鬼太郎」
現在、関東圏では日曜の朝放送されているのが第5シリーズだそうで、私にとって
の「ゲゲゲの鬼太郎」と言ったら第1、第2シリーズ版の方です。(年がバレバレ)

今回の実写版、観る前はなんだアノ鬼太郎は!と、思ったのですが意外や映画としてはおもしろかったです。
軽い娯楽作品として、とても良くできていたと思います。

今回のお話は・・・
地下深く厳重に封印されていた「妖怪石」が、何者かに盗まれてしまう。
強大なパワーを持つ妖怪石。これをなんとか手に入れて妖怪と人間世界の支配を企
む狐の妖怪・空狐(くうこ)。
妖怪界と人間界の平和を守るため空狐と対決する鬼太郎達。



ところで私は鬼太郎役のウエンツ瑛士さんを、まったく知りませんでした。
知り合いにそのことを言ったら、TVのバラエティ番組によく出てるよと言われて
しまい、今この文を書いているパソコンの日本語入力システムATOKも「うえんつえいじ」と
入力したら一発で「ウエンツ瑛士」に変換されました。
すごい・・・。知らなかったのは私だけだったのか(^_^;)
私はこの手のバラエティ番組は全然観ない、というか見てる時間がないのでほんとに
知りませんでした。

観に行った日はレディースデイのせいもあるけど、場内見事に若い女の子でいっぱい。
ウエンツ君の人気は絶大のようです。
鬼太郎によくぞこの人をキャスティングしたなと思いました。
初めは変に見えたウエンツ鬼太郎も、見慣れてくるとけっこうかわいい。
私もすっかりファンになってしまいました。
妖怪だから特殊な能力も持っているけれど、人間の女の子に恋をしたりと
普通の男の子風な面も見せてくれるので、人物像に深みが出てきてます。

気になる目玉オヤジ、これだけ昔からおなじみのアノ声、田の中勇さんがあてて
くれてるのがうれしいです。やはりこの方しかいないでしょう。

室井滋さん演じる砂かけ婆は、特殊メイクしてるせいもありますがほとんど素顔が
分からないくらい見事な砂かけ婆になっています。

実写ではどうなるんだ?と思ったネズミ男も、大泉洋さんが演じると何の違和感も
ない。ずるがしこくてどうしようもないけれど、どこか憎めない。いいキャラクターです。

鬼太郎、ネズミ男、砂かけ婆、など昔からのアニメでの印象を壊さないようなメイク、
衣装デザインはすごいなと思いました。

ほんの脇役ですが質屋の店主に六平直政さんが、出ているのがうれしい。
この前観たばかりの舞台「薮原検校」にも出演されているし、チョイワル役がよく似合
う売れっ子役者さんですね。



この日は映画の上映開始まで時間があったので、亀有の街を少し歩き回って
みました。今まで、こんなことしたことがありませんでした。
亀有と言ったら「こちら亀有公園前派出所」
たまたま通りかかったお店「伊勢屋」さんにあったのが「両さんどら焼」

両さんどら焼き


話に聞いたことはあったのですが、今回初めて見つけました。
他にも「両さんサブレ」もありました。
映画鑑賞のお供にと思い一個だけ購入。
映画館の場内に入ってから食べることにしました。
・・・開けてびっくり!こんなとこにも両さんが(^o^)

両さんどら焼、どら焼きの表面に両さんが!


はっきりした写真がお見せできなくてごめんなさい。
あんこたっぷりでおいしいどら焼きでした。
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2007年05月22日

「エリザベート」 ウィーン・コンサート・バージョン

ミュージカル「エリザベート」 ウィーン・コンサート・バージョン


ミュージカル「エリザベート」 ウィーン・コンサート・バージョン@新宿コマ劇場
脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ  音楽:シルヴェルター・リーヴァイ
出演:マヤ・ハクフォート、ブルーノ・グラッシーニ、マテ・カマラス、ルカス・ペルマン、他

5月7日〜5月20日まで 終了してます

5月12日(土)夜の回、と13日(日)昼の回、両日ともA席で観てきました。
4月に大阪・梅田芸術劇場では劇場を大幅に改造して完全引っ越し公演が上演され
ましたが、東京はそういうわけにはいかなかったようです。

完全引っ越し公演は大阪のみ、と聞いていたのでわざわざ住んでいる千葉県から
大阪まで観に行ってきましたが、これは行って大正解でした。

今回の東京公演、出演者の歌・演技もオーケストラの演奏もとてもすばらしいのです
が劇場がコマ劇場ではあんまりだ、と感じました。
なによりも舞台が狭い。狭すぎます。
この劇場は、通常演歌歌手による歌謡ショーが上演されている劇場です。
いろいろ事情はあったのでしょうが、もっと大きな劇場でできなかったのかと
思いました。

事前に観たチラシによると「東京公演の為だけに作られた『エリザベート』の誕生!」と
書かれているので、このコンサート・バージョンはどうやら日本側が頼み込んで作って
もらったようです。
うーん・・・なんだか恥ずかしくないですか、こういうの。
というか、せっかく東京に来てもらってこういう形でしか上演できないとは。

舞台にオーケストラが並び、出演者はわずかにあいている前の方と後ろ、脇で
歌って演技しています。
場面転換が無いのが寂しいけれど、衣装はその場面道理のもので登場してくれ
るのがうれしい。
しかし、こんな狭い舞台で演技せざるを得なかった出演者の方々、なんだかとても
気の毒にみえました。

公演そのものは、土曜よりも日曜の方がお客さんのノリも良かったです。
日曜日は、ラスト近くのいい場面でホルンの音でしょうか、音がヒョロッとひっくり
返ってしまったのがおしい!!

マヤ・ハクフォートさん、ブルーノ・グラッシーニさん、マテ・カマラスさん、文句
なくすばらしかったです。
宝塚版「エリザベート」を見慣れた方には、マテ・カマラスさんの演じるトートは
ごっつすぎて好きになれないようです。
私の隣の席にいた女性二人組ははっきりそう言い合ってました(^_^;)

期待してた皇太子役のルカス・ペルマンさんは今回はあまり強い印象をもちません
でしたが、若き悩める皇太子役がんばっていたと思います。

以前は、トート役のマテ・カマラスさんが好きだったのですが、観れば観るほど
ルキーニ役のブルーノ・グラッシーニさんのほうも同じくらい好きになってきました。
グラッシーにさん演じるルキーニには、小悪党だけどなんだか憎めない愛嬌の良さを
感じます。
これは日本版の「エリザベート」のルキーニよりも、ずっと強く感じた印象でした。
今発売されている輸入盤公演DVDにはグラッシーニさんが出演されていないのが
残念です。


7月からの東京宝劇場での宝塚版「エリザベート」は宝塚友の会の先行抽選予約でなんとか
1枚(2階B席)だけチケット確保できました。
posted by みどり at 03:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月20日

「薮原検校」

蜷川幸雄演出「薮原検校」



「薮原検校(やぶはらけんぎょう)」@シアターコクーン
作:井上ひさし  演出:蜷川幸雄  音楽:宇崎竜童  ギター奏者:赤崎郁洋
出演:古田新太、田中祐子、段田安則、六平直政、梅沢昌代、他
5月8日〜5月31日まで

5月11日(金)に2階A席で観ています。
井上ひさしさん作の「薮原検校」の初演は1973年だそうです。
何度も上演されていたそうですが、蜷川幸雄さんが演出するのは今回が初めて。
私もこの作品を観るのは、初めてです。

<あらすじ>
江戸中期の塩釜。小悪党の七兵衛(段田安則)。女房(梅沢昌代)に子供が生まれる
と分かるとうれしくてお産の費用のほしさに行きずりの座頭を殺して金を奪ってしまう。
しかし、生まれてきた男の子もやはり盲。
巡る因果の恐ろしさに自害してしまう七兵衛。
子供の将来を案じた母親は子供を、塩釜座頭の琴の市の元に預ける。
杉の市(古田新太)と名付けられた男の子は手癖が悪く、成長するにつれ女癖も悪く
なる。やがて琴の市の女房にまで手を出し、人殺しまでしてしまう。
人から奪った金で、江戸へ向かう杉の市。
この極悪人杉の市が、盲として最高位の薮原検校になり、悪事がばれて死罪になる
までの悪党一代記。



物語はかなりエログロで暗いから人によって好き嫌いがはっきり別れると思いますが、
私は結構楽しめました。

古田新太さんは、悪党が似合いますね。
全然良いところのない杉の市ですが、初めて人殺しをしてしまい母親の所に泣きつい
て来るところは、唯一しおらしくてかわいく見えます。
この母を誤って殺してしまったことから、もはや怖い物無しになり悪事に加速がついて
しまうようです。このあたりの変化が見えてくるのがいい。

語り手役で出演している壌晴彦さん、渋い声がいいです。
私は最初てっきりこの方が六平直政(むさかなおまさ)さんかと思ってしまいました。

六平直政さんは、なんというか悪役顔の方で主役こそやらないもののTVや映画での
出演が多い名脇役。この方は大好きです。好きなら間違えるなよといわれそうですね。

段田安則さん、杉の市の父親役やったかと思うと、杉の市と対立する物静かで教養
のある塙保己市(はなわほきち)や他の複数の役も演じて忙しい。
七兵衛の小悪党もいいけど、塙保己市のこぎれいなエリートも似合っていてうまいです。

音楽は赤崎郁洋さんのギターのみ。シンプルきわまりないですが、壌さんの語りや
出演者の演技と絡み合うと絶大な効果があってよかったです。

それにしても江戸時代の盲人の社会が、厳格な階級制度に支配されていたとは
知りませんでした。
「当道座(とうどうざ)」という独自の組織が構成され大きく上から検校・別当(べっとう)・
勾当(こうとう)・座頭の四つの官位に別れていたそうです。
座員に対しての裁判権も認められていた。座員にならなくてもいいが、それは盲人
社会で生活できないのと同じ事。
階級と言っても金次第で、官位は金で買う物!
高位になるほど、座から配分される給与も多額になるから盲人は競ってより高い
官位を買うために金を稼いだんだそうです。

昔からTV、映画で座頭市が活躍してましたが「座頭」は官位の名称だったんですね。
知りませんでした。単に男性盲人の按摩職の名称だと思っていました。
posted by みどり at 09:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月19日

NYLON100℃公演「犬は鎖につなぐべからず 岸田國士一幕劇コレクション」

NYLON100℃公演「犬は鎖につなぐべからず 岸田國士一幕劇コレクション」


NYLON100℃(ないろんひゃくどしー)公演
「犬は鎖につなぐべからず 岸田國士一幕劇コレクション」@青山円形劇場
5月10日〜6月3日まで
作:岸田國士(きしだくにお)
潤色・構成・演出:ケラリーノ・サンドロビッチ
出演:松永玲子、みのすけ、新谷真弓、植本潤、他
振付:井手茂大  和装監修:豆千代

5月10日(木)に観に行っています。
劇作家の岸田國士さん(1890-1954)のことは、ほとんど知らなかったのですが公演
パンフレットのおかげで少し勉強させてもらえました。
この方の長女が詩人で童話作家の岸田衿子さん、次女が女優の岸田今日子さんだそうです。
作家の岸田衿子さんて知らないなあ・・・と、思ったらアニメの「フランダースの犬」や
「アルプスの少女ハイジ」のテーマソングの作詞もされているんだとか。
それなら知ってる(^_^;)

今回の公演は、約80年近くも前に書かれて複数の戯曲を使い混ぜ合わせ、一つの
街のあちこちで起きたお話に仕上げたんだそうです。
使用した戯曲は「犬は鎖につなぐべからず」「驟雨」「カライ博士の臨終」「隣の花」
「屋上庭園」「ここに弟あり」「ぶらんこ」「紙風船」の7本。

「屋上庭園」と「紙風船」は以前、別の劇団の公演で見たことがあるのですが、
「紙風船」は内容自体全く覚えてないし、「屋上庭園」は覚えていたけどつまらないな
あという印象しか残っていませんでした。

今回のケラ版、おもしろかったです。
豆千代さんコーディネート和装も、着物と帯の柄がモダンでおしゃれ。
円形舞台では、場面転換が難しいですが、井手茂大さんの振付が加わると「歩くこと」
がいつの間にかダンスの振りに変わってしまい見ていて楽しい。

印象的なエピソードを書き留めておきます。
以前見てつまらないと思った「屋上庭園」も、演出が変わるとこうも味わい深くなるか
ものかと思いました。
偶然百貨店の中で、数年ぶりに再会した男二人。それぞれ結婚してこの日はお互い
妻と一緒。会話の内容から、一方は経済的に裕福だが、もう一方はどうもかなり困窮
してるようす。一方がそれとなく援助を申し出るが、もう一方はプライドがじゃまして
それを素直に受けることができない・・・。

困窮男を植本潤さんが演じています。植本さんは劇団花組芝居の方で普段は
女形を演じている人。
今回の公演でも、別の場面ではお花のお師匠さん(女性)を演じていますが、この
「屋上庭園」のように帽子被って、スーツという姿を見るのはとても珍しい。
普通の演出家なら、植本さんに困窮男の妻役を振りそうですがケラさんはそれをあえ
て避けたように見えます。
植本さん演じる夫・・・一見物静かに見えるけれど内側に日々の不満と怒りをしまい込
んでいる感じが良く出ていたと思います。
だんだん友人を無くしていく夫を心配するその妻を演じた植木夏十さんもかわいらしい感じでした。

「隣の花」は二組の夫婦が、家の境の垣根越しに交わされる何気ない会話が続く話。
それぞれの夫婦は一見、仲が良さそうですがそれぞれ不満を持っている様子。
夫に従順な妻(緒川たまき)、一方は若いけどわがまま放題の妻(新谷真弓)。
新谷さんの若妻は、ちょっと極端な気もするけれどかわいいです。
隣の夫や、妻にとても感心があってほんの少し危ない空気が漂っています。
大きな事件が起きそうで起きない、それがとてもおもしろく感じました。

そのまま上演していたら古くて退屈なだけの話になってしまう思うのですが、今回の
公演は原作戯曲が持っていた良いところを、わかりやすく楽しく、ちょっとおしゃれに
見せてくれたと思います。
posted by みどり at 08:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月17日

映画「BABEL バベル」

映画「BABEL バベル」


このブログに設置したカウンターによると、訪問者数がうれしいことに6万人突破
しました。
今まで来てくださった皆様、ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします(^o^)

ところで、カウンターは「一番星」さんの有料カウンターを使用させてもらっています。
一番星さんのカウンターによると、5月16日の訪問者数は「32」人らしいです。
でも、このブログの管理画面をみると訪問者数は「157」、ページビュー「659」という
表示が出ています。

設置カウンターは2重カウントをしないように設定しています。ただし、同じ方が
10分過ぎに見えた場合はカウントするようになっています。
Seesaa側は2重カウントをしているようですがそれにしても、一番星は「32」、Seesaa
は「157」
Seesaa解析では訪問者がある時間帯でも、一番星解析によると訪問者無しと表示
されていていたりします。なぜこんなにカウント数が違うのかよく分かりません。


さて、話題の映画にしましょう。

映画「BABEL バベル」@松戸シネマサンシャイン
監督・製作:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、役所広司、菊池凛子、他
カンヌ国際映画祭 最優秀監督賞受賞

5月9日(水)に観に行っています。
カンヌ映画祭で賞を取っていますが、なんというか、これどこがいいんだろうか?・・・
というのが正直な感想です。
つまらなくはないですが、何度も観ようとは思わない映画でした。
後味も良くありません。

<あらすじ>
モロッコで一人の少年がおもしろ半分に銃を発砲。
アメリカ人夫婦(ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット)は、壊れかけた夫婦の絆を取り
戻すためモロッコに旅行中。幼い姉弟はメキシコ人乳母(アドリアナ・バラッザ)に任せ
ていた。
少年の放った銃弾は妻の肩を打ち抜いてしまう。あたりには医師も病院もない。
その銃は、もともとは日本人男性(役所広司)がモロッコにハンティング旅行した際、
案内人にあげた物。
日本。その持ち主の男性と彼の聾唖者の娘は親子関係(菊池凛子)がうまくいってい
ない。
アメリカ。主人夫妻がなかなか帰ってこない為、メキシコ人乳母は息子の結婚式に
出席したいあまり、幼い姉弟を連れたままメキシコへ向かってしまいます。



バベルと言ったら旧約聖書に書かれている物語ですね。
かつて地上では、言葉は一つだった。人間達は神に近づこうと巨大な塔を作り出し
ますが、それを見て怒った神様は人間達の言葉をバラバラにしてしまう。
言葉が通じなくなった人間達は互いに争いを起こし、塔の建設をやめて世界各地に
散ってしまう。

映画では言葉が通じてもコミュニケーションがなりたっていないので、より深刻な事態
を描き出そうとしてるようです。
モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本、の各地で起こった出来事が微妙に絡み合って
いますがそれぞれのエピソードがあまりにも哀しすぎます。

そしてそれぞれの登場人物がみんな身勝手な人間ばかりで、好きになれません。
モロッコの少年達は銃を発砲すること自体には何の罪悪感も持っていないし、いくら
乳母がいると言っても幼い姉弟をおいて自分たちはモロッコ旅行という夫婦も、アメリ
カ的と言えばそれまでですがずいぶん勝手に見えます。
日本人の女子高生は人恋しいのも分かるし聾唖という生涯のため自分の気持ちが
伝えられないのもわかるけど、それが性愛に直結してしまう様子は観ていて苦しく
なります。
その中でメキシコ人の乳母は唯一、同情の余地ありと感じましたが彼女が姉弟を
連れ出した代償は、高くつきすぎてかわいそうすぎます。
私はこの乳母役のアドリアナ・バラッザさんがとても印象に残りました。

あまり人にお勧めしたくない映画でした。

映画を観て、気分が悪くなった人がでたというのは女子高生達が新宿のクラブで
踊るシーンで照明がチカチカするからのようです。

日本人男性はかなりのお金持ちのようです。やはり外国人から観ると日本人は
金持ちのイメージなんでしょうか?
マンションの窓から見える景色は隅田川のようです。と、いうことはそこは佃島
のウォーターフロントに建っている超高級マンションのようですね。
posted by みどり at 07:09| Comment(2) | TrackBack(3) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする