2007年02月09日

劇団四季公演「コンタクト」

劇団四季公演「コンタクト」

劇団四季公演「コンタクト」@四季劇場 秋
オリジナルスタッフ
演出・振付:スーザン・ストローマン  脚本:ジョン・ワイドマン

2月3日(土)に2階C席にて観ています。
「コンタクト」を観るのはこれが2度目。前回観たのはもう何年も前のこと、あまり
感銘を受けなかったようで公演内容もほとんど忘れていました。
今回観ていて「ああ、こういう内容だっけ」と再確認した感じでした。

三つの独立したパートで構成されています。
ダンスがメイン。歌のないミュージカルという趣向です。台詞もほとんどありません。

各パートずつに簡単に内容と感想を書き留めておきます。

パート1:SWINGING
開演前の舞台の幕にフラゴナールの複製画が掛かっています。
豪華なドレスを着てブランコに乗っている貴族の女性。
一見華麗な絵ですが、下で寝そべっている貴族の男性女性のスカートの中をのぞいている
という不謹慎な絵です。
舞台の幕が上がると絵、そのままの情景が現れますが、絵にはなかったもう一人、
召使いらしい男性(満寧)がブランコを押しています。
貴族の男性(菊池正)が、お酒を取りに行っている間に女性(クリスティン・ゼンダー)
と召使いは一つのブランコに抱き合うようにのって夢中になってこいでいます。

その様子はまるでSEXそのものでかなりエロです。私にはグロなくらい、エロに見えま
した。貴族の男性が戻ってくると、ふたりは何も無かったようなふり。
そしてラスト、ふたりの男性は実は・・・という落ちがあります。

最後のひとひねりがピリッと効いた作品です。
私は個人的にはこういう内容は苦手ですが、台詞が全くなくても、時間が短くてもおも
しろい舞台はできるという見本のような公演だと思いました。


パート2:did you move?
とあるビュッフェ式イタリアンレストランが舞台。一組の夫婦が食事にやってきます。
しかし夫(明戸信吾)はかなりの暴君らしく、妻(坂田加奈子)に向かってウェイターと
口をきくな、勝手に席を立つなと乱暴に命じます。
夫が食事を取りに席を立つたびに、妻の心は空想の世界に飛んでいきます。

せっかくレストランに来たんだから楽しく過ごしましょうよ、とばかりに何かと夫に話し
かける妻。なのに始終不機嫌そうな夫。会話が成立しない夫婦。
これだけでもうドラマになっているのがうまいですね。
いったいこのふたりは家庭ではどういう生活をしてるのか、そもそもいったいどこで
どうやって知り合ったのか?などと考えて舞台上で見えている以上のことが見えて
来るのですから。

いらだっている男性を煙に巻くように、見事に逃げ切ってしまうウェイター達のやりとり
がおもしろいです。
坂田さんのダンスも良かったです。


パート3:CONTACT
ワイリー(加藤敬二)は仕事では大成功を収めて、地位も名誉もお金も持っている。
しかし親しい人もなく、マンションの階下の住人とは騒音問題でトラブル続き。
ある日偶然入ったバーで、黄色のドレスの女性(酒井はな)を見かけ惹かれます。
ダンスが好きで店の常連客からも人気者の彼女に、ワイリーは声もかけられません。

仕事では自信満々な態度を見せるワイリーなのに、好きになった女性に話しかけることもできない。
加藤敬二さんのワイリーは、嫌なヤツに見えるときもあったり、かわいくみえたり
してそれがいいですね。

酒井はなさんのダンスは、とてもすばらしかったです。
黄色いドレスの女性と、マンションの階下の女性(最後になるまで電話の声でしか
出てきません)は同じ方が演じています。
このことは観ていて最初は分からないのですが、徐々に分かってきます。
物語の中ではもちろん別人です。

酒井はなさんはダンスはすばらしいのですが、階下の女性の声となるとなんだか台詞
の棒読みになっているのでがっかりしてしまいます。
きれいな発声の台詞なのですが、すばらしいダンスとのあまりのギャップに
なんでこんなに・・・と、思ってしまいました。

話そのものは、黄色いドレスの女性とダンスができるようになり、いつも逃げていた
階下の女性とも話ができるようになるワイリーの変化ぶりが観ていておもしろいです。


「コンタクト」は人と人とのコミュニケーションの様々な、形を見せてくれる公演です。
三つの話の中では、難癖つけつつもやはりパート3が一番印象的でした。

posted by みどり at 02:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする