2006年07月30日

映画「嫌われ松子の一生」

映画「嫌われ松子の一生」


映画「嫌われ松子の一生」@ MOVIX 亀有
  監督・脚本:中島哲也  原作:山田宗樹


観てからだいぶ日がたってしまったのですが、とても気に入った映画なので
ご紹介しておきます。

6月21日(水)都内亀有駅近くにできた新しい映画館「MOVIX亀有」へ
初めて行ってきました。 

原作は知らなかったのですが、劇場予告をみておもしろそうだなと思ったのです。
予告を観たときは、何となく派手でオバカそうな、でも単純に楽しめる映画かな?
いやいや、意外とつまらないかも・・・とさほど期待しなかったのですが。
なかなかどうして!結論から言うととてもおもしろかったです。


内容のご紹介です。
50代の松子さん(中谷美紀)が、遺体で発見。
一度もあったことのなかった甥が、松子おばさんの住んでいたアパートの後始末を
しに行くことになります。
「松子さんてどんな人だったの?」と思う甥。
いろいろな人と会ううちに、松子さんの歩んできた人生がだんだんとわかって
くるのでした。

中学教師だったの松子さん。
修学旅行の旅館の売店で、お金が盗まれる事件が発生。
松子さんの受け持ちの生徒が、どうやら犯人らしい・・・・が、生徒は簡単に白状するわけもなく
早くその場を切り抜けたかった松子さんは、つい「自分がやりました」と言ってしまう。
そのことがきっかけで、松子さんは家を飛び出す。
その後の人生は転落していくばかり。

作家志望の恋人と同棲するが、相手が自殺。
別の作家の愛人になるが捨てられる。
ソープ嬢になってすばらしいテクニックで店のトップになるが、その栄光の時もわずか。
やがて店をクビ。

その後、知り合った恋人には裏切られ思わず相手を殺害して刑務所行き。
刑務所で美容師の資格習得。
元生徒(修学旅行でお金を盗んだ犯人)で、今はやくざの男と同棲するが組のお金を
持ち出したのがばれて追いかけられる。
組の上層部に捕まりそうになった2人は、逆に警察に保護を求め窮地を脱出。
男は刑務所行きになるが、けなげにひたすら出所の時をまつ松子さん。
出所の日、刑務所の外で真っ赤な薔薇の花束を持って男を待ってる松子さんですが、
男は松子さんを不幸にしたくなくて、彼女を殴って(^_^; 逃げ出してしまう。

もう誰も愛さない、と決めひらすら食べて寝るだけの精神ボロボロの生活になってしまう松子さん。
病院へ行った際、以前刑務所で一緒だっためぐみと再会。
今は夫と会社を経営してるめぐみ。美容師を探してるからいつでも来てと名刺を渡す。
一度は名刺を捨ててしまう松子さんですが、「私まだやれる」と考え直し、夜中に
捨てた名刺を探しに行くのですが・・・・・・。




歌が多く入っているので、ミュージカル映画と分類してもいいくらいです。
上に書いた内容だけ読むと、とんでもない悲惨なお話と思われるでしょうが
映画そのものは意外とカラッとしています。
映像も色調を誇張している場面が多く、パワフルかつおとぎ話風な雰囲気になって
いるせいだと思います。
中谷美紀演じる松子さん、これ同一人物?とおもうくらい場面ごとにずいぶん
印象が違って見えます。

一生懸命なのにどんどん不幸になってしまう松子さん。
笑えます。でも後半ボロボロ泣けてきます。
一途に思い続ける松子さんの姿を見てると、これは純愛映画だと思いました。
相手がたとえどんな悪いやつであろうと、相手の全てを受け入れて愛してしまう
松子さんは、どこかキリストに似ているように思えました。

予告編を見たときは、こんなに泣ける映画とはおもいませんでした。
泣けるけど、後味は悪くないです。
むしろ松子さんから、いっぱい元気をもらったような感じになりました。

とてもいい映画だったと思います。



「MOVIX亀有」についてです。

いつからできてたのか知らなかったのですが、かなり大きな敷地にスーパーの
イトーヨーカドーができてその中にいくつものお店が入り、ついでの映画館もという
ことになったようです。
「MOVIX亀有」はスクリーンが10個もあります。
どうせ小さいスクリーンだろうと思ってましたが、今回観た会場は小さい方でしたが
スクリーンは思ったより大きかったです。

最初に500円が必要ですが会員カードを作ると、最初にサービスで10ポイントつき、
その後は1本映画を観るごとに10ポイント加算され60ポイントたまると、映画の
招待券1枚とポップコーンSサイズ1個の引換券がもらえるそうです。
映画はネットで席の予約をすると、1本につき12ポイントつけてくれるそうなので
ネット予約の方がポイントが早くたまるシステムになってます。

それにしても、都心にこんな広い場所あいてたのかなあ・・・と、思ったらここは某
製紙会社の工場跡地だと判明しました。

一つ不満を言うと、パンフレットとグッズを売っているコーナーがとっても狭いことです。
チケット売り場、飲み物売り場は広いスペースに面した方にレジカウンターがある
のに、パンフコーナーだけ、くぼみのような奥に引っ込んだような構造になっていて、
2,3人お客さんがいるとそれだけでいっぱい。
映画が終わるとパンフを買う人の列が伸びているし、並んでたつもりなのに
いつのまにやらグッズを見てたはずの人が、列の間に入り込んで並んでるでは
ないですか(-_-メ)
狭いからお互い、並んでるのかそうでないのかわからないんですね。
何であんな妙な売り場構造になってるのか、とっても不満でした。


私の場合、亀有なら職場の帰り途中下車でいかれるので便利。
今年になって六本木ヒルズの映画館の会員になりましたが、サービス内容は
ほぼ同じなので、どちらをメインに利用しようかと迷うところです。



posted by みどり at 13:13| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「吉原治良展」

吉原治良展


「吉原治良展」@東京国立近代美術館
  6月13日〜7月30日まで

7月26日(水)、放送大学の試験終了後、会場を出たその足で観に行っています。

金券ショップで展覧会券を見たとき、黒字に赤の線で描かれた円のデザインが目を
引き購入しました。
吉原治良さんのことは、実は今まで全く知りませんでした。

吉原治良(よしはらじろう、1905-1972)さん、今年生誕100年だそうで、チラシを
見ると前衛美術のパイオニアなのだそうです。
そんなことも知らなかったのかと言われそうで、ちょっと恥ずかしいですが。

しかしデザイン関係の方の中では、有名なのでしょうチラシにも使われている黒字に
赤の線で描かれた円、これそっくりのデザインならあちこちで眼にしたことがあるのです。
私の仕事関係の某会社のマークはパクリといっても、いいくらいそっくりです。


会場にはいると、最初にあるのは写実的な静物画が展示されていました。
魚が多いのに気がつきます。
魚の造形が気に入っていたのか、はたまた身近にあって画題として扱いやすかった
のか、それともいつも食卓に上っていた食材だったのか。
そのあたりはわかりません。

1930年代から具象から抽象に画風が変わっていたようです。
1949年(昭和24年)の「涙を流す顔」は黒い画面の中に、子供が描いたような
人物の上半身がありますが、顔は左は人の横顔のようでもあり、右は眼だけが
大きく描かれていて涙がひとしずくこぼれ落ちそう。
口は何か言いたそうに開かれて、歯が見ています。
子供が描いたような絵だなと、思ってみるとその不気味なことに気がつき、そうすると
今度はこの絵から目が離せなくなってしまいました。
作者は何を思ってこの絵を描いたのでしょうか。


展示の後半は、「円」のバリエーションの数々です。
黒字の白の点で円が表現されていたり、黒字に白い線で円だったり。
円から少し離れて、青地の上下に赤い筆で描いたような点があったり。

知らなかったのは線で描かれた円が、一見見たところ筆にたっぷり絵の具を含ませて
一気に描いているように見えていても実は、しっかり下書きをしたうえで線を少しずつ
慎重に描いていることを知りました。
素人が考えるような、安直なことはしてなかったのですね。
「描く」と言うことに、とことんこだわりを持っていた方だと感じました。
posted by みどり at 11:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

試験は無事終了(^^)

7月26日(水)は、受講している放送大学の「中世日本の物語と絵画」の単位認定
試験でした。
試験会場は、学生登録をしている東京・足立学習センター(足立区・学びピア21内)。

試験間近まで、試験は記述式と思っていたのですが、実際は択一式でした。
よく見れば、送られていた「注意事項」にしっかり書かれているではありませんか。
今までは、記述式、択一式のことは記載されていなかったので、受講途中で提出する
「通信指導」で判断していました。
つまり「通信指導」の問題と同じ形式で、単位認定試験も出題されていたのです。

今回の「中世日本・・・」の通信指導は記述式だったので、これは大変だなと思って
いました。
おもしろい科目ですが、扱う内容は幅広く知らないことばかりだったので覚えることが
もりだくさんだったのです。

試験間際まで、テキストを繰り返し読んでいたしテキスト持ち込みOKなので試験は
楽勝でした(^^)V

問題は全部で10題。
1題につき、5つの文章がありその中から間違っている物をあげよ、と言うものでした。
(もちろん内容は中世日本美術についての記述)
各文章についての比較検討時間は、試験時間50分なので単純計算すると1分です。
いくらテキスト持ち込みOKとは言っても、結構紛らわしい文もあり、テキスト内容を
事前に頭に入れていないと解答できるものではないと思いました。
この会場での受験者は23人でしたが、試験時間終了前に退出(試験開始30分経過
するとOK)したのは私含め3人だったと思います。


「中世日本の物語と絵画」はとてもおもしろかったです。
担当講師が、何となくどこかで見たような・・・と言う方ばかりなのもおもしろい。
主任講師の佐野みどり先生は、女優の木野花さんに似ています。

もう一人の並木誠士先生もどっかでみたような感じだけど・・・と、思ってしばらく
わからなかったのですが放送授業で黒いシャツ、黒い上着で登場したときにやっと
わかりました。
映画「ハリー・ポッター」シリーズのスネイプ先生に似てる!!(^◇^;)
ちなみにこの先生、京都工芸繊維大学工芸学部教授だそうです。


授業内容をご紹介する変わりに、授業全15課の目次を記載しておきますね。
これから受講を考えてる方は、参考にしてください。
1. 物語と絵画
2. 絵巻の主題と形式
3. 絵巻の時間と空間
4. 風俗表現の意味と機能
5. 源氏物語絵巻と美麗の造形
6. 和歌と絵画
7. 祖師の伝記
8. 「往生要集」と地獄の絵画
9. 絵解きと物語絵画
10. 戦記文学と絵画
11. 室町時代の絵巻
12. 信仰と美術
13. 絵巻と風俗
14. 小画面から大画面へ
15. 詞画軸の世界−漢詩と絵画

以上です。
posted by みどり at 10:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 放送大学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月26日

26日は試験です

今放送大学を受講していますが、22日から単位認定試験が始まっています。
今回受講してるのは「中世日本の物語と絵画」と「多変数の微積分」です。
しかし「多変数・・・」はなかなか手強くて、今回試験パスします(^_^;

「中世日本の・・・」は26日が試験。試験時間が11時35分から12時25分までと
一日のうちでかなり中途半端な時刻なので、職場は休みを取りました。
受講途中で提出する問題の答えが、記述式だったのでてっきり試験も記述式
と思い込んでいたのですが、さっき明日の試験のための注意書き等をよく見たら
試験は選択式、しかもテキスト持ち込みOK。今頃気がつきました。

試験が心配だったけど、これなら何とかなりそうです。
と、言って油断大敵なのでこれから再度、テキスト読み込みにかかります。


話変わりますが、この頃やけに「コメント」と称してただ「こんにちは」とか「ブログ始め
たので参考にさせてください」とだけ書いてリンクさせる方が多いのですが、これは
私が書いたことに対しての「コメント」ではないので、削除させていただきますね。
ごめんなさい。
posted by みどり at 00:20| Comment(2) | TrackBack(0) | 放送大学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「眼展」銀座・青木画廊

「眼展」 @東京 銀座・青木画廊
  7月10日(月)〜7月22日(土)

7月22日(土)の最終日の夕方駆け込むように観に行っています。
小さなビルの2,3階にある青木画廊は今回始めていきました。
私のお目当ては、自動人形を数多く制作しているムットーニ(武藤雅彦)さんの
オルゴール作品。
一点出品されているときいたので、是非みたいと思って出かけました。

今回の「眼展」は開廊45周年にともない開催されたそうで、青木画廊ゆかりの作家
28人が出品。
好きな宇野亜喜良さん、四谷シモンさんの作品もあると聞き実物をこの目で初めて
見る機会となりました。
ムットーニさんは1987年と88年に個展を開催した経歴があるそうです。


今回の展覧会で目に付いた作品は、大竹茂夫さんの「M氏のコレクション」という
かなり小さな作品。縦10センチ、横20センチくらいだったでしょうか。
鳥が小さな女の子に自分の部屋に飾ってあるコレクションを見せています。
部屋には銛(もり)のような物がたっていて、それぞれに虫やら、動物やら、三葉虫
やら、女の子が刺さっています。
鳥はモズで、コレクションはモズの贄(にえ)なのでしょう。
シュールな作品なのに、モズや女の子はむしろ漫画的でかわいいくらい。
不思議な雰囲気の作品でした。(16万円、売約済みでした)

山本じんさんの、ポリエステル樹脂・大理石仕様の作品はきれいです。
まんまる、ふんわりした少女の体を表した作品や、少女の足だけを表現した作品。
大理石のような白い材質が、硬質で清潔な感じを醸し出していました。(各20万円)

宇野亜喜良さんの作品は、印刷物で見る方がきれいに見えました(^_^;
実物は画面に、いろいろ手を加えているのがはっきりわかり、それが汚れのように
見えるのでした。ちょっと意外でした。

四谷シモンさんの作品は、人形の頭。
きれいな顔の人形でしたが、頭だけではなんと評価していいのやらわかりません。

ムットーニ作品はちょっとひょうきんなロボットが「星に願いを」のメロディーに乗せ
ゆっくりと動く、高さ約30センチくらいの、かなり小型のオルゴール作品。
タイトルは「セパレート・ランデブー」


いつかは私も小さくていいから、オルゴール作品が手元にほしいと思っています。
今持っているムットーニ作品はCGプリント作品と、限定版のCD(ムットーニさんの
創作お話と、ご自身の語り入り)だけです。
あと、一般に販売されてる作品紹介のDVDとビデオ。
小さなオルゴール作品でも4,50万円と聞きますし、展示会の時はほぼ即日完売
だそうなので私の経済力ではまだまだ無理と思っています。
会期終了日の夕方にいったとき、付いていたお値段は38万円。
値段が付いているということはまだうれてないということ?
私の経済力ではまだ簡単には買えません。
posted by みどり at 00:11| Comment(4) | TrackBack(0) | 自動人形師ムットーニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月23日

宝塚歌劇花組「ファントム」

宝塚歌劇花組「ファントム」


宝塚歌劇花組公演「ファントム」@宝塚市 宝塚大劇場
  原作:ガストン・ルルー「オペラ座の怪人」
  脚本;アーサー・コピット 作詞・作曲:モーリー・イェストン
  潤色・演出:中村一徳  翻訳:青鹿宏二

7月17日(月)手塚治虫記念館によった後、午前11時の回を観に行っています。
宝塚大劇場で公演を見るのは、2002年瀬戸内海の犬島で行われた維新派公演を
観に行く途中で立ち寄って以来の、4年ぶりとなりました。
(私は千葉県民です。今回は大阪へ、劇団維新派の公演を見に来たので宝塚市へも
よりました)

劇団四季の公演や、何度も映画化されて有名なガストン・ルルー原作の「オペラ座の
怪人」の宝塚版です。
オリジナルは1991年アメリカで作られて、日本では2004年に宝塚歌劇宙組で
上演されました。
この時は私もチケットを購入していたのですが、当日開演に間に合わなくて2幕目
からしか見ていません。なので、全体像を知るのは今回が初めてです。

結論から言うと、これはすばらしい!と思いました。
物語の方は原作の、オペラ座の地下に潜むファントム(怪人)と、歌姫クリスティーヌ・
ダーエとの悲恋物語はそのままに。
怪人の過去はすっかり脚色され、ラストは全く変えられています。

怪人が地下に潜んでいるのは、原作では彼は追われる身で、追っ手から逃れる為
というはっきりした理由付けがされているのですが、今までの舞台も今回も、そして
映画もたいていこの辺、ばっさり切り捨てているのがほとんど。
醜い姿なので世間から身を隠している、と言うことで観客は納得するし、物語が煩雑
になるのを避けるため、これですませてるのでしょう。
ちなみに原作では怪人と、追っ手の男の間には奇妙な友情が芽生えていて、
ラストの方でクリスティーヌをあきらめた心情を告白する場面があります。


今回の公演の感想です。
音楽は、少し昔のミュージカル風の感じがしましたが、物語の舞台が19世紀のパリ
ですから雰囲気としてはあまり問題ないと思いました。
未だに耳に残るメロディーもあります。

何よりも春野寿美礼さん演じる、美しいファントム(怪人)がよかったです。
美しいファントムというのも変ですが、醜い怪人をとびきりの美形が演じるという舞台
ならではの演出、表現がおもしろい。
観客は、姿は醜くても内面は美しい人という見方を自然としますから。
細身の長身に、長い黒髪のファントム。
ほれぼれしました。
桜乃彩音さんのクリスティーヌ・ダーエは、清楚な感じで、歌声も透き通るようで
良かったです。

途中の紫色の衣装も、私はきれいだなと思ったのですが、終演後回りから聞こえて
くる感想の中には、前に使った衣装の使い回しみたいでヤダ・・・と言ってる方も
いました。実際そうなのかどうかはわかりませんが。

私が劇団四季版(アンドリュー・ロイド=ウェバー版)の「オペラ座の怪人」で、一番
きになるのはクリスティーヌがファントムのことを慕っていたはずなのに、醜い顔を見
たとたん、こんな人だったのとばかりさっさと逃げ出してしまうところです。
歌の指導をしてくれて、オペラ公演の主役になれたのはファントムのおかげのはず
なのに、それはないでしょうが。
今回公演では、いったんは逃げ出すものの悪かったわ・・・と言ってる場面があるのが
救われました。

全体に優しい感じのする「オペラ座の怪人」だと思いました。

今回気になったのは、原作を脚色しすぎたせいでしょうか見終わった後「オペラ座の
怪人」を観たと言うより、なんとなくビクトル・ユーゴーの「ノートルダムのせむし男」を
思い出してしまったことです。
どちらも「美女と野獣」の変形バージョンですから、似ていて当然ですが・・・。
脚色とは難しいと思いました。


今回は休憩時間に、劇場内のプチミュージアムに入ってみました。
前回来たときは行きそびれたところです。
入館料400円。
今までの公演ポスターや、衣装などの展示があり写真撮影もOK。
このプチミュージアムは、外からでも会場ロビーからでも入れるので休憩時間中に
入るときは公演チケットを持って行かないと、再入場できないので注意。
じつは私、チケットを持って行くのを忘れてしまったのですが(座席に置いた荷物の
中)、「次回は忘れないようにしてください」と係の方に言われて、再度ロビー内に
入れました。
次回はいつ来られるかな。


8月後半からの東京公演も是非見たかったのですが、チケット入手できませんでした。
うっかりして、宝塚友の会の抽選予約の申し込みを忘れましたし、チケット会社の
優先抽選予約もハズレ。
最後の頼みの一般発売日の今日23日、朝からチケットぴあのカウンター前に朝から
並びましたがそれでもダメでした。
私は前から3番目。前のお二人も、私の後ろの方も同じチケットねらいの方。
前のお二人は買えましたが、私の時はもうダメ。
10時発売開始で、この時10時4分くらいだったと思います。
おそるべし花組「ファントム」・・・・(T.T)

冒頭に載せた画像のチラシは東京公演の物です。
posted by みどり at 20:31| Comment(4) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月22日

2006年の手塚治虫記念館

2006手塚修記念館



7月17日(月)は大阪は朝から雨降りでした。
折りたたみ傘持ってきてよかったーと、思ったら開かない(T.T)
いえ、開くんですが、開いたままになってくれない。つまり壊れてました(^◇^;)
旅行に行く時にだけ使っている、黄緑色の傘で、手で握る部分がカエルの顔になって
いるお気に入りでした。
出かける前には、事前の点検が必要でした。
幸い泊まっていたホテルのすぐそばにはコンビニがあったので、早速購入。

この日は、大阪から少し足を伸ばして宝塚市へ行くつもりでした。
宝塚と言ったら、漫画家の故手塚治虫氏の故郷、そして宝塚歌劇団の本拠地です。
手塚治虫記念館と宝塚歌劇場はすぐそばにあります。

2002年に劇団維新派の公演を観に行ったときも、宝塚市へ行きましたが、めったに
来られない場所ですから、今回もこの両方へ行くことにしました。

大阪から宝塚市へ行こうとすると阪急宝塚線、福知山線(JR宝塚線)、阪急今津線と
三つのルートが使えます。
前回は阪急宝塚線を利用して宝塚駅から手塚治虫記念館へ向かったのですが、今回
は阪急今津線宝塚南口駅下車、宝塚歌劇団の大きな劇場を眺めながら武庫川にかかる
宝塚大橋を渡り、宝塚市立手塚治虫記念館へ行きました。

入り口には大きな「火の鳥」のオブジェがあります。
入場料大人500円。学生(中高生)300円。小学生100円。

1階では手塚治虫氏の原画の展示や、作品の紹介がされています。
でも、原画と思って見ると展示されているのは保護のためか実物ではなくて複製
ばかりです。
手塚治虫氏の長男・手塚真さん監修のオリジナル短編アニメーションの上映もあり
ますが、本数はいくらもないようで今回上映されていた「都会のブッチー」は前回
観たのと同じ作品でした。
新作を年数本でいいから、作って公開するならお客さんを呼ぶにもいい宣伝に
なるのに・・・費用が無いのかもしれません。

台詞はなく無声アニメーションです。
<あらすじ>
都会の片隅で気ままにのんきにホームレスとして暮らしている青年(手塚治虫氏に
そっくり)が、ひょんなことから大スターの女性と知り合いに。
あたしの舞台見に来てね、とさそっても青年はお金がないから劇場へ行っても門前
払いをくわされる。
客席に青年の姿がないのでがっかりする女性。
しかし、青年は劇場潜入に成功し、すっかり仲良くなる2人でした。


女性はどう見ても宝塚歌劇の大スター。手塚氏は宝塚歌劇のファンでもあった
のでこういう作品になったようです。

漫画作品を数多く残した方ですが、本来はアニメーションを作りたかったらしいです。
漫画を書くのはアニメ制作のための資金稼ぎ、という意識が強かったようでです。


地下は、使える時間が決まってるので、今回はのぞいただけですがコンピュータを
使って簡単なアニメが作れるアニメ工房があります。
そして、手塚氏の仕事場の再現コーナーも。

2階の企画展示室では、年3回入れ替わりで手塚治虫に関連する展示をしてるそう
ですが、7月13日〜11月21日までは「手塚治虫文化賞10周年記念展」というのが
開かれていました。
受賞者の作品紹介と原画(こちらは本物)展示がありました。

2階では、漫画作品も読めるコーナーもありますし、映像作品も観られるブース
もあります。
もちろん楽しいグッズ売り場も。



前回(2002年)に来たときは、記念館内に大きなアトムの人形が寝ていました。
原作では、アトム誕生は2003年4月7日だそうで、それにあわせてのカウントダウン
イベントが行われていたのです。
申し込みをすると、2003年4月7日に特別の消印付きでハガキが届く、ということも
やっていたのでもちろん申し込んでおいて、ハガキが届くのを楽しみに待ちました。
(4月7日に届くのか、4月7日付の消印が付くのか忘れましたが・・・)

聞いた話では2003年4月7日の前(3月はじめ)に、とりあえずアトム人形は起こさ
れたということです。
誕生日当日は、1時間ごとにアトム人形が起き上がったていたそうです。

特別なイベントがなくなってしまった記念館、存続はたいじょぶなのでしょうか。
閑散としてたのは雨の日だったせい?
ちょっと心配です。
posted by みどり at 08:52| Comment(2) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月20日

プラド美術館展 in 大阪

プラド美術館展・大阪市立美術館



「プラド美術館展」@ 大阪市立美術館
  7月15日〜10月15日まで

7月16日(日)に観に行っています。
東京でも観た展覧会ですが、大阪の劇団維新派の公演を観に行くことにしていた
ので、大阪で始まったばかりの「プラド美術館展」を少しでも観てこようと時間を作る
ことにして出かけました。

東京の展覧会チラシはティツィアーノの「アモールと音楽にくつろぐヴィーナス」が
使われていましたが、大阪展はムリーリョの「貝殻の子供たち」でした。
デザイン的にも、集客を見込むためにもこちらの方がずっと印象がいい感じがします。
「アモール・・・」悪いというのではありませんが、なんだか意味深すぎるので
かわいい子供たちが描かれた「貝殻の・・・」の方が、と思ってしまったわけです。


さて、初めて行く大阪市立美術館はJR天王寺駅からすぐのところでした。
今年で開館70周年だそうです。
高台の上に立つ美術館を背中にして街の方を観ると、大阪のランドマークの一つ
通天閣がよく見えました。

会場は、東京都美術館よりも建物内はゆったりしたと広さを感じました。
午前中に行ったのですが会期の始まったばかりなのでさぞ混んでいるのでは?と、
心配したのですがさほどでもありませんでした。
会期終了間際の東京展のほうが、よっぽど混んでいたくらいです。

人の頭を気にすることもなく、一回観ている展覧会なので時間もあまりないので
(午後からは梅田芸術劇場で劇団維新派の公演をみにいく予定でしたから)
お目当ての絵以外は、もったいないけれどさっさと観るだけにしました。

お目当てというのは、ムリーリョ、バルトロメ・エステバンの「エル・エスコリアルの
無原罪の御宿り」「貝殻の子供たち」「聖パウロの改宗」とバルデス・レアル、ファン・
デの「ミラノ司教に叙階される聖アンブロシウス」の4作品がどう展示されているのか
それを確認したかったのです。
東京都美術館では少しくぼんだコーナーに4枚が集められ展示されていました。
作品の大きさが縦長の作品、四角い作品と交互に並べられているので視覚的にも
変化がつけられていましたし、描かれている内容の組み合わせも関連性があって
とても味わいがあったからです。

大阪ではやはりコーナーを利用しての展示でしたが、場所の広さの関係もあった
のでしょう、正面にマリア様を描いた「無原罪の御宿り」、コーナーの右の壁に
「貝殻の子供たち」、左側の壁に「聖パウロの改宗」がありました。
「ミラノ司教・・・」は一つ部屋を移した次の場所での展示となっていました。

それにしても「貝殻の子供たち」は何度観てもあきない作品です。
この絵なら、何十分でも眺めていられそう。
この絵の前に立った人たちも、皆さんとてもいい笑顔になっていました(^^)

今回観て、改めていいなと思ったのはベラスケスの「道化ディエゴ・デ・アセド、
エル・プリモ」でした。
少しバランスの崩れた体型の中に、知性と威厳を感じさせる人物。
人物の着ている服の黒も、とても美しい作品でした。

あと、気になったってまたまたしっかり観てきたのはメレンデスの「風景のなかの
すいかと林檎」です。赤いすいかの実がどうしても、目を引きます。
上野の国立西洋美術館の常設展示作品の中にこれと似た作品があったような
ような気がしてしょうがないので、今度行った時は確認しておこうと思います。
posted by みどり at 01:11| Comment(0) | TrackBack(1) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月19日

劇団維新派公演「ナツノトビラ」

維新派公演「ナツノトビラ」



劇団維新派公演 「光と陰のモノクローム・デジャ・ヴ  ナツノトビラ」
   @大阪 梅田芸術劇場・メインホール   

作・演出:松本雄吉  音楽:内橋和久


7月16日(日)の昼公演と夜公演を観ています。
千葉県民の私ですが、維新派公演見たさに大阪まで行ってきました。

大阪を根拠地とする維新派は、ほぼ年に一度大規模な野外劇を上演する劇団です。
私が初めて観たのは、1991年の東京・汐留旧国鉄コンテナヤード跡地(現在の
汐サイト)で行われた野外劇「少年街(しょうねんがい)」。
巨大なセットと、「大阪弁ケチャ」「ジャンジャン・オペラ」とも称される、台詞と言うより歌
のような音楽のような言葉の羅列がおもしろくてたちまちファンになりました。
(出演者は毎回、全員白塗りで登場します)

なかなか関東へ来てくれない劇団なので、観られないのは残念と思っていましたが
向こうが来てくれないなら、こっちから行けばいいんだ!とやっと気がつき
実行に移したのが2001年の奈良県室生村での野外劇「さかしま」の時でした。

2002年、瀬戸内海の小さな島・犬島での「犬島アーツフェスティバル」の一環として
上演された野外劇「カンカラ」も観に行ってしまいました。
日本のあちこちで公演をする維新派の公演を観に行き、ついでに周辺の観光もする
ことが私の年一度のお楽しみとなりました。

2003年は東京・新国立劇場の公演「nocturne(ノクターン)」は仕事帰りに楽々
行かれる場所でしたので計3回観に行きました。

そして2004年10月。
大阪・南港ふれあい港館広場での野外劇「キートン」の時ももちろん観に行きました。
しかし、私が前売りチケットを買った日は、大阪は台風の直撃を受け公演中止(T.T)
劇団の方は「他の日に振り替えます!」と言ってくれたけど、また千葉県から出直す
お金も時間もないので、結局観ることができませんでした。

今回の公演は、去年メキシコ・ブラジルで上演をした作品の日本バージョンだそうです。

<あらすじ>
夏休み。
一人、部屋の中でテレビを一日中つけっぱなしで昼寝している少女。
目覚めてから、亡くなった弟の墓参りへ。
街で行き交う人々。ナイフを持って斬りつけてくる少年。宅配便の少年。日傘の少女。
そして、死んだはずの弟の姿。
途中で出会う風景は、本物なのか妄想なのか。

昔々の、けだるい夏の日の午後の思い出を描いたような情景でした。
はっきりとしたストーリィはありませんが、出演者達の歌うような呪文のような台詞と、
次々移動していくセットで、作られては消えてゆく町並みから紡ぎ出される物語の
断片はそれだけでも魅力的です。
毎公演そうですが、松本雄吉の演出と内橋和久の音楽が、ぴったりと合ってると
おもえます。
しかし、公演そのものは全体に整理されすぎたのかちょっとだけ途中退屈なのも確か。

ラストのアンコールでの27名のメンバー全員でのパフォーマンス「路地の機関車」は
とてもよかったです。
初めて維新派を観たときにびっくりしたのが、まさにコレでした。
言葉と全身で表現するパフォーマンスで、見えてくるのは街の中を爆走する機関車!
これには客席も大いにわいて、拍手喝采でした。
私も他のお客さんも、本当はコレがみたくて劇場に来たんじゃないかと感じました。
エネルギーがはじけるような人間機関車。

アンコールを観てはっきりわかったのは、今の維新派の公演には、これが・・・
猥雑さというかエネルギーの満ちた感じがなくなって、整理されすぎてる、という
ことでした。
雑でもいい、はじけるようなあの猥雑さ。これがほしかった。

昼公演は1階中央ブロックで、夜公演は3階中央ブロックで観ています。
3階の時の方が舞台全体を見渡せて、1階で観たときよりもさらに迫力を感じました。

昼公演の後は、作・演出の松本雄吉さんのアフタートークがありました。
それも広い舞台にお一人で。普通は対談相手がいるものですが・・・(^_^;
近所の公園にひまわりの種を勝手にまいたら、けっこう成長してきてるなんて
お話や、平城京跡で公演やってみたいけどあそこは宮内庁の管轄だから
難しいかもなんてお話もありました。
平城京跡での公演いいですね。案外実現するかも?

30分お話をすることになっていましたが、さすがに一人で30分はもたなくて
お客さんからの質問にも答えてました。

チラシやパンフレットには、舞台に大きなセミがあったし、出演者がカブトムシの
帽子みたいのかぶってたのに実際の舞台にはなかったのはなぜ?との質問に
メキシコで公演をやったとき、メキシコにはセミがいなくてアレは何だと聞かれて
スタッフの誰かがシラミと答えて、日本はシラミが空を飛んでると思われたよう
なので、嫌になってやめたんだ・・・とか。
カブトムシも、カブトみたいだと言われてイヤになってやめたとか。
どうも松本さん、イチャモンつけられるとさっさと演出を変えてしまうようです。
両方ともあった方が、おもしろかったのに・・・・残念です。

東京公演はやらないのか?との質問に、「東京は疲れる。田舎もんは来なくていい、
こっちから行ってやると言われたし」とのこと。
なるほど。ファンはどこで公演やろうと、確かに行きますね。私がそうですし。

今は松本さんの故郷、九州・天草で公演をやらないか、とのお誘いがあるそうです。
こちらはどうも実現しそうなお話でした。
天草で公演をやるなら、私も遠いところに行くきっかけができるからうれしいです。
たのしみが増えました。
posted by みどり at 23:24| Comment(6) | TrackBack(2) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月15日

熱海五郎一座公演「静かなるドンチャン騒ぎ」

熱海五郎一座公演「静かなるドンチャン騒ぎ」


熱海五郎一座公演「静かなるドンチャン騒ぎ」@サンシャイン劇場
  作:妹尾匡夫  構成・演出・出演:三宅裕司
  出演:三宅裕司、渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、辺見えみり、
春風亭昇太、他


7月11日(火)に観に行っています。
何というか、単純に笑って楽しめる喜劇です。
豪華メンバーによるお祭り騒ぎ。笑っておしまい。
はっきり言って、後に何にも残りません。
でも、たまにはこんなのを観て、気分すっきりになるのもいいものですね。

最後の舞台挨拶の時、説明されるまで全く気がつかなかったのですが、今回の
「熱海五郎一座」という名は、去年上演された「伊東四朗一座」のパロディだったのだ
そうです。
伊東から熱海(温泉の名前ですね)、四朗から五郎という訳。

最初の「伊東四朗一座、旗揚げ解散公演 熱海迷宮事件」は観たかったけど
チケット売り切れで、見逃してます。
2回目の「伊東四朗一座、急遽再結成 喜劇芸人誕生物語」は運良く観ています。
もちろん伊東四朗さんが主役。
今回は残念ながら、伊東四朗さんがスケジュール的に出演できなかったのだそうです。
でも同じようなメンバーで公演はやりましょうよ、と言うことになったらしいです。

今回の公演、16日の千秋楽がWOWOWで生中継されるそうなので、内容をくわしく
書くことはひかめにしておきます。

今回出演できなかった伊東四朗さんは、先代組長という設定で舞台につくられた
組の事務所に写真が飾られていました(^_^;
やっぱり、伊東四朗さん観たかったです。


ヤクザの由里組(ゆりぐみ)の組長が急死。
かっこわるい死に方をした組長のため、組員達が敵対してる組の者のせいにしよう
とします。
が、その相手というのが由里組組長の娘(辺見えみり)の婚約者だったことで大騒動
になります。

今回のタイトルには「楽曲争奪ミュージカル」という訳のわからない副題がついて
います。
冒頭で、三宅さんが歌を歌う人もいるけど、歌わない・・・というか、歌えなくて歌の
シーンが消えた人もいるので、今回の公演はミュージカルと思っていたら考えを
改めてくださいと、言い訳していました(^_^;
当然ながら一番すばらしい歌声を聞かせてくれたのは、辺見えみりさんです。


今回は2階席の一番前で観てきましたが、一階席も二階席も全席同一料金
(6500円)というのは、ちょっと納得いかない。
でもWOWOW生中継は私も録画するつもりです。
自宅でゆっくり、じっくり、しっかり観られると思うと、うれしいです。
楽しみ(^^)


今回私にしては珍しく、公演チラシが手に入りませんでした。
冒頭に載せた画像は、公演パンフレット(CD付き)です。
posted by みどり at 12:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画 「リラの門」「雨のしのび逢い」「顔のない眼」

フランス古典映画への誘(いざな)い
    映画 「リラの門」 「雨のしのび逢い」 「顔のない眼」 
         @ 東京国立近代美術館フィルムセンター


6月6日〜7月2日まで開かれていた「フランス古典映画への誘い」は
1915年(大正4年)〜1963年(昭和38年)までの作品(長編23本、短編11本)
が上映されました。
昔のフランス映画は好きなので、計4回足を運びました。
最初に見た「ぶどう月」はもう感想を書いたので、あとの3本の感想をまとめて
書いておきます。

「リラの門」 1957年(昭和32年)作品
監督・脚本:ルネ・クレール
6月15日(木)に観に行っています。初めて見る作品です。

パリの下町。
飲んだくれの中年男と、自称芸術家のギター弾きの男が逃亡中の強盗をかくまう
羽目になります。
飲んだくれの男は飲み屋の娘に密かに恋をしてるのですが、娘は元強盗となにやら
いい仲になってしまいます。
彼女が幸せになるなら・・・といったんはあきらめた男ですが、元強盗は娘から逃亡に
必要な金を受け取ると、さっさと一人で逃げるつもりであると知ります。
受け取った金を返すようにと、元強盗に詰め寄る飲んだくれの男ですが相手は
当然返すつもりはなく・・・・・。

ギター弾きを演じるジョルジュ・ブラッサンスは当時シャンソン界で人気の方だった
そうです。彼の自作・自演の歌が映画の中で披露されるので音楽ファンにも
一件の価値ある映画だと思いました。

今見ると、元強盗も、彼をかくまう羽目になる飲んだくれ男も、自称芸術家の男も
どこか憎めないかわいさがあります。
古き良き時代のフランスの庶民劇。
初めて見るのに、とても懐かしい味わいの映画でした。


「雨のしのび逢い」 1960年(昭和35年)作品
  監督:ピーター・ブルック  原作・脚本:マルグリット・デュラス

6月17日(金)に観に行っています。
これも初めて見る作品です

ジャンヌ・モロー演じる社長夫人
幼い息子をピアノの先生のところに連れて行って個人教授を受けさせているが、
どうも才能はないようす。
夫との生活も、冷え切っています。
そんな時、殺人事件現場で知り合った労働者の男と、互いに惹かれあう物を感じます
が、彼の方から身を引いていくのでした。
自分を連れて行ったほしいと頼む社長夫人ですが、相手は去ってしまう。
一人残された彼女に、車のライトが当たります。
姿は見えませんが、夫が迎えに来たのでしょう。
ここでラスト。

2人の関係はどうなっていくのか・・・と、気になるラストですが、何か希望も
残された感じもあります。
いいラストシーンでした。

簡単にいってしまうと不倫物ですが、心理面の描写に重点を置いた描き方なので
今時の不倫物とはまったくちがい、格調高ささえ感じる演出でした。
かめばかむほど、味わいが出てくるような映画だと思いました。

私にとってはこんなに若いジャンヌ・モローを見るのは初めて。
20代後半か、30歳くらいでしょうか。
演技と言うより、地のようにもみえる日々悶々として、けだるい雰囲気の社長夫人
でした。彼女の雰囲気にぴったり合ってたと思います。

原題は「モデラート・カンタービレ」
この映画を「雨のしのび逢い」と翻訳した方のセンスの良さに脱帽ものでした。  
なにしろ「雨」が降ってるシーンなど一つも無いのです。
物語の内容を「雨」と象徴したのでしょうね。



「顔のない眼」 1960年(昭和35年)作品
 監督:ショルジュ・フランジュ 原作:ジャン・ルドン 撮影:オイゲン・シェフタン
 脚本:ピエール・ボワロー、トマ・ナルス・ジャック、ピエール・ガスカール、
クロード・ソーテ

7月2日(日)に観に行っています。
すでに何度かTVで観たことあるのですが、大きなスクリーンで観られる初めての
機会なので、今回のプログラムの中で一番楽しみにしていました。

事故で顔の皮膚を損傷した娘のために、外科医の父親は助手に若い女性を誘拐
させては、その皮膚を娘に移植します。
しかし、皮膚は日を追うごとに崩れていき何度やっても失敗。
世間的には娘は死んだことにされていて、婚約者にも会えず手術もうまくいないことで、
娘は次第に狂ってくるのでした。


グロテスクなホラー映画ですが、娘役(役名を忘れました)のエデット・スコップの可憐
な美しさで、グロな部分をすべて帳消しにしたくなる映画です。
映画の中では、顔に白い仮面をかぶっています。

ラストで狂った娘が、父が動物実験のために飼っていた犬たちを檻からだし、
鳥かごの鳥を外に放ちます。
父はこの犬たちにおそわれ、顔を食いちぎられて死にます。
白いドレスを着た細身のエディット・スコップが、夜の森の中に消えてゆくシーンは
白黒映画の美しさが最大限に引き出され、耽美な雰囲気を残す名ラストシーンに
なったと思います。
彼女はこの後、いったいどこへ行くのでしょうか・・・。

上映されたフィルムは、以前私が観たフィルムに比べて皮膚移植の手術場面が
少しカットされていたようでした。
今回上映版が、当時の日本で公開されたバージョンだったのかもしれません。
posted by みどり at 10:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

現代植物画の巨匠展

「現代植物画の巨匠展」



英国シャーリー・シャーウッド コレクション
「現代植物画の巨匠展 ボタニカル・アートのルネサンス」
@損保ジャパン東郷青児美術館
4月22日〜7月2日まで

7月1日(土)に「プラド美術館展」を観に行ったその後で立ち寄っています。

恐ろしいほど繊細に描かれた植物画の数々。
以前は私もこういう風な細密画に興味があって、自分でも描けるようになりたいな
と思って、描き方の本まで購入したことがありました。
対象物を定規で測ってスケッチし、透明水彩絵の具を薄塗りし、何度も塗り重ねて
いくことでより実物に近づけていく描き方が紹介されていました。

チラシの言葉をそのまま引用しますと、植物画(ボタニカル・アートBotanical Art)は
植物学の記録の手段として植物の構造を正確・緻密に描写した絵を意味します。

画力がなければ正確・緻密には描けないでしょうが、そこに描いた人の個性が
入ってはいけないのだと思います。もともとは「記録」だったのですから。

最初は記録でも、現在は美術・芸術として描かれてくるようになってきました。
記録だからでしょう、どの作品も白地に植物画描かれています。
背景はなし。
あると背景の処理の仕方で、対象物の見え方も変わってしまうからだと思います。

まんべんなく照明が当たっているように描かれた植物達。
葉も花も実も、見やすくはっきりと描かれています。
目をこらしてみても筆のタッチが、わからないくらい繊細に描かれていて画家の根気
強さに感心します。
繊細に描かれた植物画は、それぞれがまるで宝石のように見えました。

一枚、気になった絵がありました。
ポール・ジョーンズの木蓮に似た泰山木(たいさんぼく)の花の絵は、背景が黄土色
のグラデーションになっていて、まるで日本画のような趣のある絵でした。
posted by みどり at 08:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月13日

「プラド美術館展」

プラド美術館展


「プラド美術館展」@東京都美術館
 3月25日〜7月2日まで  大阪展7月15日〜10月15日まで

7月1日(土)に観に行っています。
当初は6月30日までの開催だったのですが、7月2日まで会期が延びたので
ぎりぎりで観に行くことができました。
スペインのプラド美術館の所蔵作品展。とても見応えのある展覧会でした。

気になった作品についてコメントを書きたいと思います。

エル・グレコの作品というと、今まではキリストを描いた宗教画しか知らなかったので
「寓話」の猿と人物の顔のアップというのは、彼の絵とは思えない感じでした。
また独特の赤い色(えんじ色に近いですが)を使うのがエル・グレコ・・・と、思って
いたら「フリアン・ロメロと守護聖人」のマントの白も印象的。

スルバラン、フランシスコ・デという作家は今回初めて知りました。
「愛の寓話」に描かれた女性がまるで王女のよう。
「祝福する救世主」のキリストは、今まで観たことのあるキリスト像とはなんとなく
印象が違いました。なんだか目つきがあっさりしてるな・・・と思ってよく見たら
はっきりと一重まぶた。
他の方の描いたキリストが一重か二重か、確認したことはないのですが。

あれれ?とおもったのはメレンデス、ルイスの「風景の中の西瓜と林檎」でした。
切り口を見せた西瓜と林檎が描かれたごく普通の静物画・ボデゴンです。
(スペインで静物画を一般にボデゴンというのだそうです)
あれ?と思ったのは、これとほとんど同じ絵を国立西洋美術館の常設展示作品の
中で観た覚えがあったからです。
国立西洋美術館の所蔵作品の方は、色のコントラストが強くて西瓜の赤みが
毒々しく、黒い種がまるで赤い海の中で虫がうごめいているように見えるグロい
感じの作品でした。
画家が同じ構図の作品を書くのは珍しいことではないから、まだ未確認ですが
同じ作家の作品なのかもしれません。
私勘違いだったら、ごめんなさい。

ゴヤ、フランシスコ・デの「トビアスと大天使ラファエル」は個人が所有していた
という小さな作品(63.5X 51.5センチ)
後光のさす大天使ラファエルの姿は、まるでロックスターみたいでした。

チラシにも使われているティツィアーノの「アモールと音楽にくつろぐヴィーナス
(ヴィーナスとオルガン奏者)」はヴィーナスの裸体が美しいけれど、オルガン奏者の
視線がとても不自然。ヴィーナスの太ももかその上を見ているようですから。
そのせいかなんだか妙な作品に感じます。
この作品を見ていたら、回りにいた小さな男の達はみんな大騒ぎ(^_^;
女の人の裸が、これみよがしに描かれていますから「裸!うっしっし」とか、「はだか!
はだか!」と大喜びしてました。
大人がこの作品見たって、これが自然な感想なのではないでしょうか。


今回の展覧会で、すばらしいなと思ったのは、ムリーリョ、バルトロメ・エステバン
の「エル・エスコリアルの無原罪の御宿り」「貝殻の子供たち」「聖パウロの改宗」と
バルデス・レアル、ファン・デの「ミラノ司教に叙階される聖アンブロシウス」の4作品が
美術館の少しくぼんだコーナーに集められていたことです。
「エル・エスコリアルの無原罪の御宿り」は少女のように美しい聖母マリアの姿。
「貝殻の子供たち」は幼子の姿で描かれたとってもかわいい(!)キリストとヨハネ。
「聖パウロの改宗」は暗い背景の中に倒れているパウロと上方に描かれた光り輝く
キリストの姿。
「ミラノ司教に叙階される聖アンブロシウス」は教会での儀式を描いていて
白い衣と、人物の立ち姿と建物の縦の線が印象的。

作品の大きさが縦長の作品、四角い作品と交互に並べられているので視覚的にも
変化がつけられていましたし、描かれている内容の組み合わせも関連性があって
とても味わいがありました。
このコーナーはいつまでもそこにいたくなる感じでした。
大阪で展示される時は、どういう展示のされ方がされるのかとても興味があります。



絵画という次元とは別のところで感心してしまったのは、スペイン王室の
見事な遺伝形質のこと。
フェリエペ4世、王女マルガリータ、カルロス2世など・・・描いてる画家は違うのに
人物のぽったりあつい唇、突き出し気味のあご。
一族にしっかり遺伝しているのがよくわかりました。
posted by みどり at 07:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・展覧会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月09日

映画「リメイク版 オーメン」

映画「リメイク版 オーメン」



映画「リメイク版 オーメン」@ヴァージンTOHOシネマズ 六本木ヒルズ
 監督:ジョン・ムーア  脚本:デビット・セツルァー 
 出演:リーヴ・シュレイバー、ジュリア・スタイルズ、他

6月14日(水)に「ポセイドン」を観てから、そのままレイトショーの「オーメン」
へとなだれ込みました。
こちらもオリジナル版は何度もTVで見てきた作品で、ホラーの名作「オーメン」の
約30年ぶりのリメイク版です。

今回少しネタバレを含みますので、これから映画を観ようとする方は注意して
くださいね。

外交官夫妻に男の子が生まれた。
しかしその子はすぐに死亡。夫のロバート(リーヴ・シュレイバー)は病院の神父の
勧めもあり、同じ時刻に生まれて母を亡くした赤ん坊を受け取り、事実を妻に告げ
ないままその子をダミアンと名付け育てることにします。
実はこの子が、悪魔の子で・・・というお話です。

外見はかわいい男の子が、本人も気がついていないが実は悪魔の子。
悪魔の子といっても、肉体的には子供なので彼を守護する者がそばにいます。
この悪魔の子が人間界に忍び込んで、しかも政治に関与している立場の人物の元で
すくすくと育っていくというアイデアは、斬新でおもしろいと今でも思います。

ほとんど前作そのまんまの物語でした。
それもそのばず脚本書いてる方が同じ人でした。
時代に合わせて多少書き換えているところもありましたが、ほぼ前作どおりです。
だからオリジナル版を観ている者は、ショッキングシーンも次が来るぞ来るぞ・・・と
わかってしまうのでした。

こうまで前作通りだと、何で今リメイクしたの?とも思いました。
映像の見せ方は、とてもシャープな感じです。そのかわりおどろおどろしさがない。
不気味な感じは薄いなと思いました。

我が子としてかわいがっていた子が悪魔の子と知り、この悪魔の子を殺すようにと
神父から言い渡される父親。
ほんとにこの子は悪魔の子なのか、殺すべきなのかどうか最後まで迷い続ける
ようすは「父親」としての姿とてもせつないです。

この子を殺そうと、神父の言いつけ通り教会へ連れて行き、ダミアンに刃を突き立て
ようとしたその瞬間、ダミアンが叫んだ一言は・・・。
(これは映画で確認してみてくださいね)

ダミアンが大統領と手をつないでいる、ラストシーンもオリジナル版と同じですが、
オリジナル版のほうがダミアンの笑顔のインパクトが大きかったなと思いました。
悪魔の勝利を予感させる名ラストシーンだったと思います。

今回ダミアンを演じたシーマス・デイヴィー=フィリッツパトリックは演出のせいなのか
あまり笑顔が多くないようです。
幼い子だけど、悪魔の子という設定を意識したせいか、かわいい感じはうすく
子供の持つ少し不気味な感じが強調されたようです。

オリジナル版の公開当時のチラシが入手できましたので、おまけでご紹介しておきます。


映画「オリジナル版 オーメン」
posted by みどり at 01:04| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月08日

一人芝居「アンデルセン・プロジェクト」

「アンデルセン・プロジェクト」



一人芝居「アンデルセン・プロジェクト」@世田谷パブリックシアター
  作・演出:ローベル・ルパージュ 


カナダの劇作家で、演出家兼役者のロベール・ルパージュの「アンデルセン・
プロジェクト」のオリジナル版と、日本語翻訳版の連続上演という夢の企画を
観てきました。
ロベール・ルパージュ作・演出の作品は2002年、今回と同じ世田谷パブリック
シアターで「月の向こう側」という公演を観ています。
残念ながらこの時は、ご本人の出演ではありませんでした。
ストーリィは忘れましたが、舞台劇と映像のシンクロの仕方が斬新で記憶に残って
います。

作者ルパージュさんの出演する東京公演は13年ぶりと言うことでしたので、これは
見逃してはもったいないと思い、出かけました。

それにしてもチケットを取る時に不満だったのは、なんで英語のオリジナル版が
先の上演なのだろうと言うことでした。
(ロベール・ルパージュ版6月23日〜6月30日、白井晃版7月1日から7月8日)
言葉の問題さえなければ、私も作者本人が出演のオリジナル版が先になることに
何の疑問もありません。しかし、英語です。
字幕が用意されましたが、いちいち字幕を観ていると舞台に集中できません。
私の語学力では、英語を聞いての理解は無理だろうなと心配していましたが、幸い
私の席は字幕がとても見やすい位置だったので助かりました。
でもやはり、できることなら先に日本語版を見て内容を把握してから、英語上演の
オリジナル版をゆっくりと味わいたかったと思いました。

客席の反応も、オリジナル版ではほとんど笑いが起きないのに日本語版では
笑いが起きてるのです。やはり言葉の問題は大きいと感じました。

今回の「アンデルセン・プロジェクト」は童話「人魚姫」や「裸の王様」の作者として有名
な作家・アンデルセンをモチーフにした公演です。

舞台は現代のパリ。
パリ・オペラ座の依頼でカナダからやって来た作詞家の白子(色素欠乏症)の男、
オペラ座のディレクター、そしてパリに住むモロッコ系の青年。
この三人の生活をルパージュさん自身が演じます。
そして三人の物語の中に、アンデルセン作の「木の精ドリアーデ」と「影法師」が
織り込まれていきます。
三人の人物はアンデルセンの分身でもあるわけで、こうすることで作家アンデルセン
の人物像を、浮かび上がらせようと試みています。

冒頭、舞台上のスクリーン前にフード付きの上着を着て顔の見えない男が表れて
スクリーンにいたずら書きを始めます。スクリーンに映像が映されてそれに人間の
ほうが動きをあわせていく、と言う方法をとってると思われますがごく自然に
「いたずら書き」をしてるように見えます。
主演は一人ですが、裏方さんが何人もいるようで複雑でめまぐるしい場面転換も
スムースです。
後半では後ろ姿だけですが、木から出てきた女性のドリアーデにまでなるのです。
三人の人物への変わり方も素早くて、最初はとても一人で演じているとは思えません
でした。


最初にロベール・ルパージュ版を観て思ったのは、私が作家アンデルセンについて
全くなにも知らないと言うことでした。
もちろん「人魚姫」「裸の王様」の作家としては知ってるけど、どういう人物だったのか
何一つ知らなかったのです。
いつ生まれていつ亡くなったのか、どんな家庭で育ったのか、どんな勉強をして
どんな職業を経験してきたのか、結婚していたのか、等々。
今回の公演、人間アンデルセンについて知らなくても楽しめるけれど、知っていれば
10倍は楽しめるに違いない!と感じました。

オリジナル版と日本語版の両方で印象的だったのは、作家アンデルセンに扮する
役者が、女性に見立てたマネキンから一枚一枚着てる服を脱がせていくシーン
でした。
アンデルセンの妄想シーンでもあるのですが、マネキンがちょっと役者から離れると、
それだけでまるで「イヤイヤ」をしてるようにも見え、妙にエロチックかつ絵になる
美しいシーンでした。

それぞれの公演について、簡単な感想も別に書いておきたいと思います。


<ロベール・ルパージュ版> 英語上演・日本語字幕付き
 作・演出・出演:ロベール・ルパージュ 
6月29日(木)に1階席で観ています。
作者本人の出演はやはりインパクト大でした。私の席からは字幕も見やすかった
ので内容もある程度理解できましたが、やはり字幕を気にしながらの観劇は
つかれます。

アンデルセンの作品が使われていたり、アンデルセンその人が旅行好きだった
ことなども盛り込まれていましたが、最初に観た日はなんでこの三人の物語が
アンデルセンと関係するんだろうと思ったくらいでした。
初めて観た「アンデルセン・プロジェクト」は字幕を追いかけるので精一杯。
内容を把握するまではいきませんでした。

この日は終演後、ポストトークがありルパージュさん、白井さん、翻訳を担当した
松岡さんのお話も聞くことができました。
場内にはカナダのTV局の取材カメラも入っていました。

ルパージュさんはフランス語も堪能だそうで(カナダの人は英語とフランス語の
バイリンガルが普通だそうです)、英語上演は久しぶりとのことでした。
舞台上ではこの人いったいいくつ?と思ったのですがまだ40代後半の方でした。

客席の反応を見て、内容を少しずつ変えるので上演する国によって内容が
違ってくるんだ・・・と、まるでいたずらっ子みたいな笑顔でおっしゃっているのが
印象的でした。
白井さんも、ルパージュさんの外国での公演を何回か観ているそうですが
観るたびに違ってるので、このあと自分が演じるのをどうやっていくか悩んでいる
様子でした(^_^;
それを聴いたルパージュさん、「Change everything!(この後の日本公演も全部変え
るよ!)」と言ったので場内爆笑でした。


<白井晃版>
作・演出:ロベール・ルパージュ  出演:白井晃  翻訳:松岡和子
7月6日(木)に一階の、オリジナル版を観たのと近い席で観ています。
やはりストレートに意味がわかる舞台は、観ていて楽でおもしろい。

しかし、白井さんの白子のカナダ人なんだか外見が嘘っぽくて合ってないみたい。
薬をのんでハイになって踊り出すシーンがありますが、ルパージュさんの時に
比べてインパクトがない。ハイになってる感じに見えないのです。
そう思ったら、あとのポストトークの時ご自身が語ってましたがこのシーンは演出の
ルパージュさんからも「そうじゃない、こうなんだ」と上下に激しく動く動作を見せられた
とか。
と、言うことは本番でも白井さんは演出家の演出通りにはできなかった・・・
ということですね。


この日は終演後、ポストトークがありダンスをメインにした公演を行ってるコンドルズ
の主催者の近藤良平さん、白井さん、松岡さんの登場でした。
近藤さん曰く今回の「アンデルセン・プロジェクト」はまるで「ヴェンダースの映画の
ようだった」とのこと。
ヴェンダースはドイツの映画監督であちこちをさまよう主人公を描くロードムービー
が得意の作家。
なるほど、物語の中に登場するカナダ人作家もモロッコ系の青年も漂泊の人物
だったなと思いました。
posted by みどり at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画「ポセイドン・アドベンチャー」

映画「ポセイドン・アドベンチャー」



映画「ポセイドン・アドベンチャー」@DVD
 監督:ロナルド・ニーム 出演:ジーン・ハックマン、アーネスト・ボーグナイン、他
 脚本:スターリング・シリファント、ウェンデル・メイズ
 日本公開1973年
 1972年アカデミー賞特別視覚効果賞、主題歌賞受賞 

映画「ポセイドン」を観たので、以前から気になっていたオリジナル版のDVDを
思い切って購入してしまいました。
数年ぶりに観ましたが監督、出演者のオーディオコメント付きでたっぷり楽しめました。
いまではコメディアンとしてしか知らないレスリー・ニールセンが船長役で出演
していることに改めて気がつきました。

アメリカからアテネに向かう客船ポセイドン号。
海上で新年を迎えたとたんに、海底地震で起きた巨大な津波にのまれて転覆。
スコット牧師(ジーン・ハックマン)を先頭に、生き残った人々の脱出が始まります。


リメイク版と比較するとよくわかりますが、海から観たポセイドン号のシーンは
少なく、特に転覆したポセイドン号を海中から観たシーンはほんの数秒。
それでも、意外なことに転覆シーンは今観てもかなりの迫力がありました。
リメイク版ではCGを駆使して、海中から観たポセイドン号を迫力ある映像で
見せていました。
オリジナル版ではCGが使えない分、出演者とエキストラの演技で補ったようです。
つまり転覆するシーンでは撮影カメラが斜めになり、出演者とエキストラの演技力
で船が傾いていくようすを作り出しているのです。
そのうちセットも傾きだして、出演者もエキストラも演技でどんどん転がり落ちていく。
撮影の裏話を聞いていても興ざめしない迫力があります。
なんというか、CGを使わなくたってここまで表現できる!という、ものすごさを感じ
ました。

原作は読んだことがないのですが、原作の人物描写は希薄らしいです。
映画の登場人物達にふくらみを持たせたのは脚本を担当したスターリング・ジリ
ファントの功績大のようです。
冒頭のスコット牧師と老牧師との対立。スコット牧師は神に祈っているだけでは
問題は解決しないと訴えているのです。
転覆直後にも、その場から移動するかどうかでやはりこの2人は対立します。

元刑事とスコット牧師がことごとく対立するようす、元刑事とその妻(実は元娼婦)、
仲の良さそうな老夫妻、スコット牧師に恋している姉と弟、兄を亡くした歌手の女性と
彼女を慰め励ます男、とそれぞれの人物描写も豊かです。
途中で船のウェイターがはずみで海中に落ち、行方不明になりますがリメイク版では
彼は気の毒にもみんなに見捨てられて、死んでしまう役回りになっていました。

今観ると、精神的にかなり体育会系のスコット牧師。
最後は対立していた元刑事を説得して、自らを犠牲にしても皆を脱出させようとする
ようすには目が離せません。

自ら行動を起こすことで問題は解決する。
皆で協力していくことで問題解決は早くなる。実にわかりやすいテーマの映画でした。

映画の中で歌手が歌う「モーニング・アフター」は、映画公開当時の日本でも
大ヒットしています。
私は知りませんでしたが、この映画が大ヒットしたあとでアメリカではこの映画の
コメディ版舞台劇というのが作られ、これもヒットしたそうです。


DVDを購入したついでに、私がよく行く東京・神保町の古書店「ヴィンテージ」で
公開当時のチラシを見つけたので、これはうれしいと購入(一枚400円)しました。
記事冒頭に載せた画像はそのチラシです。

高いのは数千円の値がついている物もありますが、最近の物なら50円から90円
ぐらい。実物を見ながら入手できるので、ほしいチラシがある時はこのお店に行く
ことにしています。
posted by みどり at 01:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月07日

入谷の朝顔まつり

朝顔付きお守り


7月6日(木)から7月8日(土)まで、東京・入谷(いりや)の鬼子母神様(真源寺)で
朝顔まつり」が開かれています。
今日7日は職場の仕事も早く終わったので、行ってきました(^^)

お祭りの時は、鬼子母神様ではきれいな朝顔の造花付きのお守りが販売されるので
毎年買いに行くのを楽しみにしてるのです。
去年はうっかり忘れて行きそびれてしまったので、今年は絶対行こうと気にとめて
いました。

JR鶯谷駅を下車。少し歩いて屋台が並んでいる通りの、人混みの中をかき分ける
ようにしてやっとこさ鬼子母神様へ。

並んで待ってお参りをしてから、お守りを買う列につく。
きれいな実物大朝顔の造花が着いたお守りは一個800円。
色は濃い紫色とピンクの2種。
以前は水色もあったと思ったのですが今日はなかったようです。
私と母の分、2色一つずつ購入することにしました。

販売所にいるのはお坊さんでしょうか。
何個ほしいかきいてから前にお守りを2個置くと・・・・えっと、なんでいうんですか
よく時代劇で旦那が外出するとき、女将さんが旦那の頭のあたりでカチカチと
やって厄除け?をやりますが、あれと同じことをやってくれてからにこにこしながら
ビニール袋に入れて渡してくれました。なんだかとってもうれしくなります。
今日一日あった嫌なことも疲れも、吹っ飛ぶくらいにうれしい(=^0^=)

鬼子母神様の外の通りでは朝顔市が開かれていて、それぞれのお店をちょっと
のぞいてみましたが、もう夜なので残念ながら朝顔は咲いていません。
朝顔を買うつもりなら花の咲いている昼間、それも午前中に行くのがおすすめです。

入谷朝顔市
posted by みどり at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月04日

映画「ポセイドン」

映画「ポセイドン」
映画「ポセイドン」@ヴァージンTOHOシネマズ 六本木ヒルズ
 監督:ウォルフガンク・ペーターゼン  原作:ポール・ギャリコ
 出演:カート・ラッセル、ジョシュ・ルーカス、リチャード・ドレイファス、他

6月14日(水)に観に行っています。
映画「ポセイドン・アドベンチャー」(日本公開は1973年)の約30年ぶりのリメイク
作品です。
オリジナル版はリアルタイムでは見ていませんが、TVで放送されるたびに観てきた
大好きな作品。
家の中のどこかに、亡くなった淀川長治さんが解説をしている「日曜洋画劇場」の
の録画ビデオテープがあるはずです。

海上で新年を迎える豪華客船ポセイドン号。
突然出現した大津波によりポセイドン号は転覆。
多くの死人、けが人が出る中、生き残った人々は逆さになって浮かぶポセイドン号
からの脱出を試みます。

30年前とは違ってCGが使える今回のリメイク版、転覆シーンの映像はとても迫力
がありました。
しかし物語の方は、人物描写がかなり薄いような気がしました。

中でもみんなの先頭になっていくジョルズ・ルーカス演じるデュラン・ジョーンズが
いったい何者なのか、単純に言うと何を職業にしている人なのか私は最後まで
わかりませんでした。
そもそもなんでみんなのリーダー役になっていくのか全くわからない。
頼りがいがあるようには見えませんでしたが・・・。
映画を見終わって、パンフレットを見てから「ギャンブラー」と書いてあるので
そうなのかとわかりました。確かに冒頭でポーカーをやっていましたね。
この人物(リーダー役)に相当するのは、前作では牧師さんでした。

ちなみにオリジナル版と、今回の登場人物の違いを書いておきますと
こんな風になります。

<オリジナル版>
牧師さん、新婚旅行中の刑事、その妻、18歳の姉とその弟(船の構造に詳しい)、
老夫婦、歌手の女性、雑貨商人、船のウェイター

<今回>
ギャンブラー、元ニューヨーク市長、その娘、彼女の婚約者、
シングルマザーとその息子、自殺志願の初老の男(設計士、船の構造に詳しい)、
船のウェイター


うまい具合に変えられているな、と言う感じはします。

前作が好きなのでつい比較してしまうのですが前作では、脱出グループのメンバーが
順番に亡くなっていってもそれは事故(船の転覆がすでに事故ですが)だったり
自己犠牲だったりするので、今回の見せ方・・・・自分が助かるために他人を殺して
しまう(見捨ててしまう)シーンがあり、これは見ていてつらすぎました。
なるほどリーダーがギャンブラーなら、この展開もありなんだろうなと納得しました。

リーダー役が一方はギャンブラーで、もう一方は牧師さん。
この違いはうまくすればすごくおもしろい作品になりえたかもしれませんが、今回は
あまりうまくいかなかったようなきがします。

オリジナル版は名作として三十年たった今でも人々の記憶に残りましたが、
今回の「ポセイドン」は難しいだろうなと思いました。
posted by みどり at 02:56| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

宝塚歌劇 宙組公演「NEVER SAY GOODBYE ある愛の軌跡」

宝塚歌劇宙組公演「ある愛の軌跡」


宝塚歌劇 宙組公演
「NEVER SAY GOODBYE ある愛の軌跡」@東京宝塚劇場
  作・演出:小池修一郎  作曲:フランク・ワイルドボーン
  出演:和央ようか、花總まり、他 

6月13日(火)に2階B席(3500円)で観ています。
小池修一郎さんと言えばミュージカル「エリザベート」を日本に紹介して、日本版の
演出も手がけた方。演出家として、私も高く評価しています。
フランク・ワイルドボーンはミュージカル「ジキルとハイド」の作曲も手がけた方。
「ジキルとハイド」は日本での初演を観ていますが、あまり好みのタイプの作品では
ありませんでした。

しかし、このお二人のコラボレーションとなればやはり期待をします。
が・・・観てから三週間近くたった今、ほとんど印象に残っていません。
残ったのは男役トップの和央ようかさんのかっこよさと、花總まりさんの美しさのみ。
お二人ともこれが退団公演となるのだそうです。

ハリウッドで知り合った人気カメラマンと、女流脚本家がスペインで再会。
やがてスペイン内乱に巻き込まれていくという物語でした。
華やかなハリウッドから、内乱のスペインへ舞台はめまぐるしく変わるようすは
変化があってそれなりにおもしろいです。
しかし政治的、社会的な問題を取り上げるのは悪いとは思いませんが、
エンターテイメントとして仕上げるのは、かなり難しいことなのだろうと感じました。
posted by みどり at 02:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「噂の男」のチケット確保

「噂の男」東京公演のチケット確保

先日「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?」の感想を書いたら
このブログに来てくださった人数が、いつもの倍になったのでびっくりしました。
公演に興味を持っていた方、興味はあったけど観に行かれなかった方が
多かったようですね。

7月2日(日)は演劇公演「噂の男」の東京公演チケットの一般発売日でした。
脚本は福島三郎、演出はケラリーノ・サンドロビッチ。
出演は堺雅人、橋本じゅん、八嶋智人、内山圭哉、橋本さとしのこの公演
どうもかなり人気があるようです。
東京公演は8月11日から9月3日、パルコ劇場で行われます。

私も観たかったので、一般発売日前の先行抽選予約を2カ所で申し込んでいた
のですが、どちらも外れてしまいました。
頼みの綱は一般発売。
電話もネット予約もアクセスできたときには売り切れだろう、と思ったので
久しぶりに「ぴあ」カウンター前に朝から並ぶことにしました。
このところまともにチケットが買えず、急遽発売された立ち見席での観劇が続いて
しまったのでいい加減普通の席で観たい!と思ったからです。

朝8時少し前にJR亀有駅近くの「ぴあ」のお店の前に着くと、先客は一人だけ。
これならとれるかな?
並んで10時の発売時間を待っていると、見ず知らずの方なのに前後の方と
お話をすることができました。
種類は違いますが「チケット買う」という同じ目的があると不思議と話がはずみます。
私の前後の方はともに、同じお笑い系の人のコンサートチケットが目的だそうでした。
どなたなのか聞きそびれましたが。

10時発売開始。
前の方は無事チケット確保。
私は10時1分の時点で、希望日(平日夜)でパルコ劇場の最前列が確保できました。
朝から並んだかいがありました(^^)V
しかし私の後ろの方は、10時2分の時点で希望公演が売り切れだったそうです。
「噂の男」も帰りの電車の中で、携帯電話から「ぴあ」の販売サイトにアクセス
してみると10時15分では完売になっていました。

最近は人気公演はあっという間、数分で売り切れてしまいます。
絶対転売目的で買う人がいるせいだと、私はにらんでいます。
困ったものですね。
posted by みどり at 02:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする