2006年06月28日

「メタルマクベス」

メタルマクベス
「メタルマクベス」@青山劇場
 原作:W.シェイクスピア 脚色:宮藤官九郎 演出:いのうえひでのり
 出演:内野聖陽、松たか子、森山未來、橋本じゅん、上条恒彦、他

6月10日(土) 2階席最後列からの立ち見席(6000円)で観ています。
先行抽選予約、一般発売、ともにチケットがとれない人気公演でした。
立ち見とは言っても、舞台に対してほぼ中央ですし青山劇場の2階席後ろからは
意外と見やすかったです。
立ち見で6000円・・・・はちと高いですが、公演そのものはとても楽しんで来ました。

シェイクスピアの「マクベス」の脚色版です。
オリジナルの物語は知っていますが、舞台を観たことは一度もありません。
1980年代、ヘビメタグループ「メタルマクベス」のリーダー、マクベス内野(内野聖陽)
の話と、荒廃した未来の将軍ランダムスター(こちらも内野)の物語。

多少は人気のあったヘビメタグループ。
リーダー・マクベス内野の人気が落ち込み歌も歌えなくなり、人間的にもだめに
なっていく様子と、妻にそそのかされてレスポール王暗殺を企て成功するが
亡霊に悩まされ次第に狂っていくランダムスター。

1980年台では、最初はマクベス内野の熱狂的取り巻きだが、すぐにあきてしまう
ファン達が、近未来ではランダムスターに怪しげな予言をする魔女(?)達に姿を
変え二つの別々の時代の物語がリンクしていきます。

音楽はヘビメタ仕様なので、好き嫌いがはっきり分かれる公演だと思いました。

ミュージカル「エリザベート」「ベガーズオペラ」で活躍した内野聖陽さん。
「ベガーズオペラ」では物語のおもしろさがいまひとつのような気がして、内野さんの
魅力も発揮されてないような感じでした。
今回は内野さんに新しいタイプの魅力が加わったようで、とてもいいなと思いました。
いろいろなタイプの役に挑戦する内野さん、すごいです。
高貴な感じさえする「エリザベート」でのトート役、ワイルドででもちょっと小心者の
マクベス内野とランダムスター役、どちらも大好きです。

松たか子さんのランダムスター婦人、後半精神がおかしくなってくる役ですが
おかしくなるきっかけが舞台を観ていて、あまり感じられずなんだか唐突な
気がしました。
1980年代でのローズ役も精神がおかしくなってくる役ですが、こちらはすごみさえ
感じました。

1980年代でのなんだか妙なシマコ、近未来での魅惑的なグレコ夫人。
演じる高田聖子さん、最近は脇役をやることが多いようですがこの二役とても
よかったです。

近未来でのレスポール王の息子を演じる森山未來さん、なんだかとても
かわいかったです。
レポール王の上条恒彦さん、貫禄があっていい。

橋本じゅんさんは好きな役者さんです。近未来でのエクスプローラー役は強面で、
でも自分の息子はかわいくてしょうがないという父親ぶりがなんだかかわいい。
ランダムスターとの会話は時々漫才のようでした。

観に行った日は、松たか子さんのお誕生日ということで、公演後は舞台に大きな
バースデイケーキが登場して「お誕生日 御祝いの会」となりました(^^)
posted by みどり at 07:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ウィーン少年合唱団2006日本ツアープログラムB

ウィーン少年合唱団2006日本ツアー



ウィーン少年合唱団2006日本ツアープログラムB
@東京オペラシティコンサートホール

6月9日(金)舞台に対して脇の2階席で聴きに行っています。
去年、同じ会場でのコンサートは、Pブロック席(千円)という舞台真後ろの席で聴いて
いて少年達の姿は後ろ姿しか見えなかったので、今年はもう少し少年達が見える
席にしました(^_^;

L.G.ヴァイアダーナ作曲の「モテト 汝を仰げ」という曲がとても美しかったです。
モーツァルトの「ラウダーテ・ドムヌム」という曲も歌っている意味はわかりません
が聴いているうちに涙が出そうになるほどきれいな曲でした。

この日のアンコール曲です。
「ビリーブ」「エーデルワイス」「ドレミの歌」「ひとりぼっちの羊飼い」
「アフリカ民謡 Yakanaka Vhangeri」


お隣の席の方と、少しお話をする機会がありました。
50歳くらいの女性の方で、ウィーン少年合唱団を聴くのは今回初めてとのこと。
子供達にも手がかからなくなったので、最近はコンサートやバレエが好きなので
よく見に行くんだそうで、最初はご主人と行っていたそうですがご主人はつまらなく
なると席を立ってしまうのでお金がもったいないからこの頃は一人で観に行くように
なったんだとか。
「すばらしいですねぇ」と大感激のご様子で、同士が増えたような感じで私も
うれしかったです(^^)
posted by みどり at 07:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽・コンサート・オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月23日

劇団四季・東京「オペラ座の怪人」8回目

劇団四季・東京「オペラ座の怪人」8回目@四季劇場・海

6月7日(水)に観に行っています。
いつも2階最後列専門の私ですが、今回の東京公演で初めて一階S席(10列
中央ブロック)で観てきました。

この日の主な配役です。
オペラ座の怪人(ファントム):高井治  ラウル:佐野正幸 クリスティーヌ:西珠美

舞台が目の前のすばらしい席でしたので、迫力は満点でした。
出演者の方々の声もとてもすばらしい公演でした。

ファントム役の高井さんの声もすごいな、と思っていたのですが、クリスティーヌ
を地下の世界に連れてきた場面で、彼女を見るファントムの横顔を見てびっくり。
全く表情がない。
ファントムは特殊なメイクをしているから表情が出しにくいのはわかりますが、それ
でも全く表情が感じられないと言うのは・・・。私の感覚が鈍いせい?
この時の高井さん演じるファントムは、クリスティーヌが歌い終わるのを待っている
だけ、と言う風にしか私には見えなかったのです。
「オペラ座の怪人」は大好きなミュージカルですがどうも私は、今回の東京公演に
ついてはいつも全面的にほめることができないのでファンの方、ごめんなさい。

2幕目冒頭の仮面舞踏会シーンは、やはり何度見てもすごいです。
いくつかのグループに分かれて踊っているこの場面で、いつも感心するのは
他のグループの回りを流れるように、縫うように移動していく4人グループの動きです。
人と人との間で、綾とりをしていくような彼らの動きはつい、目で追いかけて
しまいます。

売店では、劇中で使われていたのと同じようなデザインのオルゴールが販売されて
いました。シンバルをたたくお猿がのったデザインです。
思わずほしくなってしまったのですが、流れるメロディーが劇中で流れるものの省略版
なのでちょっと残念。
お値段もお安くない(8000円くらいでした)ので購入は見合わせました。

posted by みどり at 06:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画「ぶどう月」

NFC CALENDAR 「フランス古典映画への誘い」


フランス古典映画への誘い
 映画「ぶどう月」 @ 東京国立近代美術館フィルムセンター
  監督:ルイ・フイヤード   1918年(大正7年)フランス映画 無声映画 

6月6日(火)観に行っています。
フィルムセンターでは「フランス古典映画への誘(いざな)い」と題しての特集上映が
6月6日から7月2日まで、日替わりで開かれています。(一般500円)
なかなかの人気で、私もすでに三回足を運びましたが310人入る会場は8,9割がた
お客さんで埋まっています。

最初に観た「ぶどう月」は全く知らない映画でした。
監督のルイ・フイヤードも全然知らないな・・・と思っていましたが、「ファントム」
(紹介する本にファンマとの表記もあり)の監督とのこと。
それでしたら以前、その一部を観たことがありました。
当時人気の、怪盗ファントムを主人公にした小説を映画化した、連続活劇。
今で言うとテレビの連続ドラマのように、約1時間のエピソードで作られた続き物
の映画です。
1873年(明治6年)生まれ。新聞記者出身の映画監督だそうです。

今回上映の映画は約2時間のドラマ。
「ぶどう月(ヴァンデミエール)」というのはワイン用のぶどうの収穫期(9月下旬から
10月下旬)を意味するフランス革命暦(1805年廃止)の月の名前だそうです。

第一次大戦中の南フランス。ワイン用のぶどう農園が舞台。
ブドウ収穫のために、臨時雇いの労働者が集められる。
そこには旅芸人や、ジプシーの母子、身分を偽ってスペインへ逃れようとする
2人のドイツ兵なども混じっていた。
農場主である盲目の傷痍軍人、金を盗みその罪をジプシーの母子になすりつけ
ようとするドイツ兵達、こっそり帰宅したフランス人の夫をかくまったためドイツ兵と
密通したと噂される妻の話など、様々な人々のいろいろな物語が描かれています。

ブドウが収穫され、ワインが作られるまでの様子がドキュメンタリー映像のように
見られるのがとても興味深いです。
荷車に山ほど乗せられて貯蔵庫まで運ばれるぶどう。
当然つぶれるブドウもあるわけですが、荷台にはちゃんとシートが敷かれていて
流れた果汁も無駄にしないようにしています。

フランス映画なので、ドイツ兵はずるがしこい悪者として描かれています。
ワインを作るための倉庫に逃げ込んだ一人のドイツ兵が、ワイン醸造のさいに
発生するガスのせいで窒息死する、と言う場面はフランス人にとっては「ざまあみろ」
というところなのでしょうね。

なかなか見応えのある映画だと思いますが、一本の物語ではないし無声で
2時間超える(149分)映画は、見ているのがちょっと苦しかったです。
posted by みどり at 05:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月21日

劇団四季公演「鹿鳴館」 

劇団四季公演「鹿鳴館」 2回目@自由劇場
  作:三島由紀夫  演出:浅利慶太 出演:野村玲子、日下武史、他

6月2日(金)にA席(1階8列25番)で観ています。
2月に初めて観て感動したので、是非もう一度観たいと思っての2回目です。
前回は舞台に対して左端の席だったので、今回は右端の席にしました。
S席を買わないので端になります(^^;

内容については前回書いていますので省略しますが、今回は出演者の
演技に疑問を感じました。台詞はよく聞こえます。
でも、いい発音できちんと台本を読んでいるようにしか聞こえないのです。
前回はすばらしいと思った野村玲子さんの演技もそう。

お行儀のよい発音の台詞が続き、観ていて苦しいなと思っている中、やっとホッと
したのは日下武史さん演じる影山伯爵が登場してからです。
日下さんが登場してから、やっと舞台が生き生きしてきたような感じがしました。

舞台は生もの。出演者も日々体調が違うでしょうし、客席の様子で演技も変わって
しまうと聞きます。
私自身の方も、前回とは感覚が違ってきているせいだと思います。

前回あれほど感動した舞台だったのに、今回どうしてこんなに違ってみるのか
とても不思議でした。
posted by みどり at 10:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画「グッドナイト・グッドラック」

映画「グッドナイト・グッドラック」


映画「グッドナイト・グッドラック」@ヴァージンTOHOシネマズ 六本木ヒルズ
 監督:ジョージ・クルーニー 出演:デビィッド・ストラザーン、ジョージ・クルーニー、他

5月31日(水)観に行っています。
最近では珍しい、硬派の社会派ドラマです。
実在したニュース・キャスター、エド・マローと彼の仲間達の物語。

1950年代のアメリカ。
マッカーシー上院議員が率いる委員会は、国内の共産主義者を根絶やしにしようと
躍起になる。彼らは共産主義と見なした人物は、その根拠の有無にかかわらず告発。
数千人が地位や職を追われることになる。
思想的テロ活動ともいえる行為。
マスコミも見て見ぬふりをする中、大手テレビ局CBSの人気キャスターエド・マロー
(デヴィド・ストラザーン)と、プロデューサーのフレッド・フレンドリー(ジョージ・
クルーニー)は危険を承知で真実を報道します。
最初の放送を行うと、当然彼らには、政府の圧力がかかり会社からも孤立して
しまいます。

タイトルにもなっている「グッドナイト・グッドラック」はエド・マローが番組の終わりに
よく口にしていた言葉です。
デヴィド・ストラザーン演じるエド・マローのたばこを片手に持って話をするポーズは
とてもかっこよかったです。
エド・マローだけでなく、どの男性も男らしくとてもかっこよくみえました。

白黒の映像は美しく、当時の映像を使っているような感覚もあります。
映画の合間に時々流れるジャズ・ボーカルも、いい雰囲気を醸し出しています。

話の方は娯楽作が好きな私にとっては大の苦手の部類で、わかりづらかったです。
昔から共産主義、赤狩りと聞いていてもなんだかピンと来ないのです。
歴史と政治、社会の再勉強が必要みたいです・・・・。

しかし、50年代のアメリカの報道に良心がちゃんとあったこと、そして今この映画が
作られたことはすばらしいことだと思います。

なのに見終わってから何となく、すっきりしないのです。
エド・マロー達もやがて消えていった存在です。
正義が勝ってよかった!万歳!・・・と言うような後味が残らず、なんだか苦い
思いがのこりました。

今の日本のマスコミに良心はあるんだろうか。ないわけではないけど、タレントが
オバカをやってる番組(それが全て悪いというつもりはありません)がゴールデンタイムの
大半を占めて、質のよいドキュメンタリーは深夜に追いやられているのを見ると、とても
もどかしいです。
posted by みどり at 10:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月17日

第12回 寄席山藤亭「イッセー尾形 オンリーワン」

「イッセー尾形オンリーワン」


第12回 寄席山藤亭 
「イッセー尾形 オンリーワン」@新宿 紀伊國屋ホール
  出演:イッセー尾形  作・演出:イッセー尾形、森田雄三

5月29日(月)に観に行っています。
「スポニチ文化芸術大賞グランプリ受賞記念」の一夜限りのスペシャル公演。

一人芝居のイッセーさん。
この日のメニューはこんな風でした(タイトルは特にないので私が勝手につけてます)

「英語教師」
授業中。高校(?)の英語の先生がイッセーさん。
「ここ試験に出るぞ」と、本当に教師にしかみえないイッセーさんです。

「産婦人科医」
産婦人科の医師がイッセーさん。自宅兼診療所の自宅部分を改築中らしい。
設計図通りになっていないので、大工さんに抗議中。
これから手術も控えて助手からは呼び出されるし、工事のことでご近所から文句
言われるしだんだんいらいらがつのって、会話がめちゃくちゃになってくる様子が
おもしろい。

「入社初日」
工場で働いていたがリストラにあい、高橋電気店に入社してきた中年男性が
イッセーさん。
数年前に自分が手がけたエアコンと再会して、感激。
最近のちょっと故障したら捨てる風潮に、苦言を呈するような「電気だった人間だぜ」
と言い出す様子は、おかしいけどかわいい。
その気持ちよくわかるよ、言いたくなります。

「ピザ屋」
職場の山田さんにシーフードピザを配達してきたのに、急な仕事が入ったのか不在。
不在の山田さんに、執拗にピザを手渡そうとするピザ屋の兄ちゃんがイッセーさん。
偏屈なピザ屋と、思ってるのが次第にこの人仕事に忠実のすごい人にみえて
くるのがおもしろいです。

「あけぼの幼稚園 謝恩会の余興」
子供が嫌いなのに園児達を前に一人で、チェロの独演会になってしまうお姉さん
がイッセーさん。
嫌々ながら園児達の相手をしてたのに、次第に自分まで楽しくなってくるお姉さんの
ようすがほほえましいです。

「体に指令を送る男」
サイボーグなのか、体の各部分に指令を言わないと少しも動けない男が
イッセーさん。
SF風で、ちょっとシュールで怖いお話でした。

最後の作品が私にとっては初めてで、他はすでに見たことある物ばかりでした。
posted by みどり at 09:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

無声映画鑑賞会「極地探検」「開化異相」「ダグラスの海賊」

無声映画鑑賞会 第574回
 「極地探検」「開化異相」「ダグラスの海賊」@門仲天井ホール
 弁士:澤登翠、他 

5月26日(金)に観に行っています。
毎月一回行われている無声映画鑑賞会です。
数本上映があるときは、最後の一本の弁士を澤登翠さんが務め、他は澤登さんの
門下生の方が弁士を務めるというパターンが多いです。

上映前の前説は、澤登さん門下生の山崎バニラさん。
知らなかったのですが、最近はアニメ「ドラえもん」でジャイ子の声を担当している
そうです。最近は毎回上映会の休憩時間に、お菓子の売り子さんもやっています。

「極地探検」 1912年(大正元年 明治45年) フランス スター・フィルム作品
 監督:ジョルジュ・メリエス
 弁士:桜井麻美

メリエスは映画にフィクションを最初に持ち込んだ人物と言われています。
それまで「記録」として使われた「映像」に娯楽性を盛り込んで、「劇映画」の基本的
な形態が整えられたと評価されているそうです。
もともと奇術師だったそうで、当時の最近のメカに目をつけ自分なりに工夫を凝らした
ところはすごいですね。
しかし、著作権と言うところにまでは気が回らなかったので映画創世記に多大な
貢献をしているのに、晩年は金銭的に不遇だったそうです。

アムンセンが人類史上初めて南極点に到達した翌年、この映画がつくられています。
映画の内容は、パリから極地へ飛行船のような乗り物で行こうといもの。
当時の人々にとって、極地はまさに秘境中の秘境だったのかよくわかります。
今の私たちからみたら、宇宙へ行くような感覚と同じだったのではないでしょうか。

夜空に輝く星に、女性達がほほえんでいたり極地では謎の巨人が現れたりで
娯楽性重視の映像は、今見てもおもしろいです。


「開化異相」 1928年(昭和3年) 阪妻プロ太泰作品
 監督:大塚稔 
 弁士:片岡一郎

板東妻三郎主演の時代劇。しかし約2時間あるらしい映画の現存部分約20分の
上映なので感想書くのは難しいです(^_^;

「ダグラスの海賊」 1926年(昭和元年 大正15年) ツネイテッド・アーチス作品
 監督:アルバート・パーカー
 弁士:澤登翠

総天然色映画と銘打って公開された、世界初の本格的長編カラー映画だそうです。
赤・青二色分解方式のテクニカラー。
今観ると白黒映像にかすかに色がついてるような、色あせたような赤みがかった
映像です。
おせっかいな説明をすると、これが世界最初のカラー映画というわけではありません。
これ以前のモノクロ・サイレント映画時代は、撮影したフォルムに色をつけての上映が
されていたそうですし、1925年のロン・チャニー主演「オペラの怪人」(公開当時の邦題は
「オペラ座の怪人」ではありません)では途中の仮面舞踏会シーンだけカラーフィルムが
使われています。

主演はダグラス・フェアバンクス、原作はエルトン・トーマス。
といってもエルトン・トーマスはダグラス・フェアバンクスのペンネームだそうなので
自作自演と言うことですね。

17世紀。
商船が海賊に襲われ、積み荷は略奪、乗組員共々船は爆破されてしまう。
無人島に流れ着いたのは船主の老人と、青年(ダグラス・フェアバンクス)。
老人は亡くなり、青年は海賊に復讐を誓います。
身分を隠して海賊達に近づき、頭を倒して海賊達の仲間入りをしブラック・パイレート
(黒衣の海賊)と名乗ります

特撮なんてない時代、マストの頂上から探検で帆を切り裂きながら滑りおりる
シーンは今見ても迫力があります。
海賊に略奪されそうになりそうな姫君や、海賊に仲間入りし最後は復讐をとげ
姫ともめでたく結ばれる青年。実はスペインの侯爵である、とうこともわかり
戦いあり、復讐あり、恋ありの大娯楽作でした。

一人の侯爵が、海賊と渡り合えるくらい戦えるか?とも思いますが、そこは
自作自演の強み。ワイルドでかっこよく描かれています。

澤登さんの弁士も、男性のダグラス・フェアバンクスも美しい姫君もなんの
違和感もなく演じて見せてくれました。
posted by みどり at 08:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月14日

映画「ダ・ヴィンチコード」

映画「ダ・ヴィンチコード」


映画「ダ・ヴィンチコード」@ヴァージンTOHOシネマズ 六本木ヒルズ
 監督:ロン・ハワード 原作:ダン・ブラウン
 出演:トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、ジャン・レノ、イアン・マッケラン、他

5月24日(水)に観に行っています。
原作を読んでいなかったのですが、最近話題の小説の映画化と言うこともあって
TVや雑誌でなにかと特集を組んでいるので、話の内容は薄々わかっていました。
まっさら状態ではないものの、原作を知らない私でも楽しめました。
原作を読んだ方達からの評判はイマイチのようですが、私はよくできているほうだと
思いました。

新書版で2冊、文庫本で3冊の本を約2時間の映画にしているので
少々詰め込みすぎ、駆け足のストーリー展開の感じはあります。
映画を見て初めて、ジャン・レノやイアン・マッケランが出演してることを知りました。
出演者陣は豪華ですね。

ネタバレになるから、あまり内容を詳しくご紹介することは避けますが
ルーブル美術館で死体が見つかり、そのことから始まるイエス・キリストを
めぐる謎解きゲームといった感じです。
キリストについて行った、従来娼婦といわれていたマグダラのマリアは
実はキリストの妻で、妊娠していたのではないか?という展開になっていきます。

キリストを神様とほぼ同一視していた人達にとっては、衝撃的な話なんだろうと
思います。
外国でこの映画の、上映ボイコット騒ぎが起きているなんて話を聞くと
キリスト=神様と考えている方々いかに多いかが、わかるような気がしました。

謎解きと言っても、映画の方はその謎解き部分をかなりはしょっているような感じ
がしました。
当然原作の方が詳しく書かれ、その辺がかなりおもしろいのだろうと思います。


トム・ハンクス演じる宗教象徴学の学者と、オドレイ・トトゥ演じる暗号解読の専門家の
二人が主人公。そして彼らを追いかける謎の修道僧(ポール・ベタニー)がいます。
私などこの修道僧が、映画「ブレードランナー」でルトガー・ハウアーが演じた
レプリカントにそっくりだなと感じてしまいました。白髪の風貌、凶暴な性質。
あの映画でのルトガー・ハウアーも、この映画でのポール・ベタニーもとても
魅力的なキャラクターだと思いました。

トム・ハンクスというと私にとっては最近は「ターミナル」でのコミカルな演技が印象的
でしたが、今回の映画ではまじめな宗教学者役。
印象が全く違いまるで別人のような印象を受けました。

原作の文庫本を読み出しています。
三冊あるうちの一巻目を四分の三、読んだところです。
映画は冒頭部分は、ほぼ原作通りに作っていることはわかりました。
三冊といっても文字が少し大きめであまり厚くないので、早めに読み終えそうです。
原作がこの後、どういう展開になっていくのか楽しみです。

posted by みどり at 04:07| Comment(5) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月13日

大駱駝艦公演「魂戯れ(たまざれ)」

大駱駝艦公演「魂戯れ」



大駱駝艦公演「魂戯れ(たまざれ)」@ 吉祥寺 前進座劇場
 振鋳・演出・美術:麿赤兒  出演:麿赤兒、他

5月19日(金)に観に行っています。
始めていく前進座劇場。最寄りの吉祥寺駅からは結構離れています。チラシでは
駅から徒歩約10分と書いてあったけれど、私の足では20分近くかかりました。

前進座劇場の中に入ってみると、会場内は銀座の歌舞伎座そっくり。
歌舞伎座を小型化したような感じでした。

舞踏集団の大駱駝艦。今回の公演も、はっきりわかるストーリィがあるわけ
ではありませんが、迫力だけはすごかったです。

会場内で配布される大駱駝艦発行の「激しい季節」という新聞みたいなものが
よみごたえたっぷり。
大駱駝艦のことや、公演の済んだ他の艦員の単独公演のこと、大駱駝艦付属の
舞踏学校「無人塾」のこのなどが紹介されています。
ここでの麿へのインタビューで「魂戯れ」のことを語っていますが「肉体から
離れた魂みたいなもの(中略)そういう魂だけがゆらゆらしてるように見せるには
どうしからいいか」というのが、内容を理解する助けになりそうでした。

会場で渡された簡単なパンフレットでの場面表題です。
1.時守りのお婆
2.虚空にて
3.いづこより来て
4.いづこに参る
5.何者ぞ
6.川のほとり
7.箱抜け娘
8.だまって働く
9.秘めずが花
10.冬模様
11.フィナーレ


冒頭は麿さんと、もう一人がぼさぼさ頭の亡霊のような全く同じ姿で登場してきます。
二人の動きはまるで鏡で映したようで、見てるとなんだか不思議な感覚になって
きました。
「だまって働く」では一人のごく普通のサラリーマンのような男が登場。
何をするわけではないけれど、平凡すぎるサラリーマン。
携帯電話の着信メロディは映画「大脱走」のメインテーマ。
全身白塗り、ほとんど裸の出演者の中で、この人物はかなり異様。
混沌の社会の中で、雨が降ろうが槍が降ろうが働くサラリーマンこそ、不思議な
存在と言いたかったのでしょうか。あくまでも私が感じたことですが。

他の場面で強烈だったのは、女性三人が登場する場面。
こちらもほぼ全裸で、全身白塗りで、長い黒髪(カツラでしょう)。長い髭までつけて。
顔も白塗りなので、人物の判別がほとんどできません。
腰のところに、その何というか女性になくて男性にしかないモノ、それをかなり
誇張した黒いモノをつけているのです。(とてもはっきりとは書けません)
ご丁寧に錦織の布地でリボン結びの飾りまでつけて。
その姿を見せつけるかのように、のっしのっしという感じで歩き回る。
両性具有の三美神はあまりにもすごすぎました。

舞台上にいたのは魂の集まりなのか、亡者たちの競演なのかよくわかりませんでした
が、すごいエネルギーの固まりをドンと受け取ってしまったような感じで会場を
後にしました。

余談です。
早めに劇場に着きそうだったので、劇場近くにあった古書店に入ってみる。
映画・美術系の雑誌もきちんと整理して並べてあるのですごいなあと思い、物色。
映画雑誌でロード・オブ・ザ・リングか、この映画に出演したイライジャ・ウッド君の
特集記事があるものがあればほしいな・・・と思って探すと、ありました。
かなり美品の「ロードショー」2002年7月号。
別冊付録にイライジャ・ウッド写真集つき。定価700円のところ、なんと300円。
この本は持っていなかったので「買い」です。
私がよく行く神保町の古書店街だと、この手のちゃんと付録までついた雑誌は
定価どおりか、美品だと定価以上の値段がついています。
こちらの古書店の安さにはびっくりしました。









posted by みどり at 06:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする