2005年12月31日

無声映画鑑賞会 第17回澤登翠 活弁リサイタル

無声映画鑑賞会 第17回澤登翠 活弁リサイタル@新宿 紀伊国屋ホール
 二川文太郎監督「逆流」(1924年)、エルンスト・ルビッチ監督「思ひ出」(1927年)

12月29日(木)観に行ってます。
毎年恒例の年末スペシャル上映会です。何でスペシャルかというといつもは100人も
入ればいっぱいになるような小さな門仲天井ホールとは違って、大きな紀伊国屋ホール
での上映だからです。
さらに門仲天井ホールの上映会にはない、カラードモノトーンによる生演奏つき。

「活弁とは」で検索してこのブログに来る方もいらっしゃるようです。
活弁は無声映画時代、スクリーンに字幕は出ていますが出演者のセリフを
役になりきって語り、ナレーションもしてくれることです。
現在、古い外国映画ではオリジナルの字幕の一部、時には全部なくなってる場合も
あるそうですが、それを補って自分なりの台本を作ることも弁士(活弁をする人)の
仕事なのだそうです。


今回上映の2作品は以前観たことあるのですが、年末の「締め」として観ておきたい
と思って出かけることにしました。
5時半に開場予定ですが、全席指定のため好みの席を確保したいのでいつも早めに
行くことにしています。
あ、やっぱり・・・4時少しすぎに行くとすでに開場待ちの人がいる。私も最後尾に。

予定より少し早く5時20分に開場。
無声映画鑑賞会は年配の方も多く来るのに、席確保のため早めに来て待ってるのは
ちょっとお気の毒。
全席指定にすればいいのでしょうが、年間の会費を払って1年間統べてみられるA会員や、
私のような会費を払って1年間分の割引券を買ってるB会員もいるので、うまい方法が
無いのかもしれません。

なにはともあれ6時開演。
澤登翠(さわとみどり)さん登場してまずは一曲歌を披露。
うーん、なんて歌だったか忘れてしまいました(^_^;)
でも澤登さん、こんなことしたのたぶん初めてですよ。

☆一本目は二川文太郎監督:「逆流」 1924年(大正14年)映画
 出演:坂東妻三郎、他

<あらすじ>
没落した南條家を再興しようと、周囲の蔑視にも耐え、日々文武の道に励んでいた
南條三樹三郎(なんじょうみきさぶろう・坂東妻三郎)。
師匠の娘の操(みさお)に思いを寄せていたが、年老いた母が家老の息子がとばす
馬に蹴られて死に、姉はこの息子に裏切られ自害、さらには操がこの息子と結婚
するとしり失意のどん底に。
数年後、浪人となって落ちぶれた三樹三郎は偶然であった家老の息子と操の
仲むつまじい様子を目撃し逆上。二人に復讐しようと剣を抜きます。


この映画の坂東妻三郎はなんとこの時23歳。ハンサムです(^_^)
操に思いを寄せる三樹三郎が、操に裏切られたと思うのは彼のかってな思いこみ
なのですが情け無用のラストは時代劇と言ってもかなり壮絶です。
澤登さんの活弁は、侍を演じていても迫力がありました。

☆2本目はエルンスト・ルビッチ監督「思ひ出」(1927年)
 出演:ラモン・ノヴァロ、ノーマ・シアラー、他

<あらすじ>
滅多に外に出ることのないカール・ハインリッヒ王子(ラモン・ノヴァロ)は高校の
学業を城の中で修め無事卒業資格も修得。
ハイデルベルク大学へ遊学する事になるが、王子にとっては城の外へ出るなど
初めてのこと。
幼い頃から勉学を指導してきたユットナー博士(ジーン・ハーシェルト)ともに
下宿にやっかいになることにするが、王子はここの娘カティ(ノーマ・シアラー)と
たちまち恋に落ちる。学友達・カティとの楽しい日々。
しかし、その生活も王の突然の逝去により終わりにしなければならなくなる。
王子には決められた許嫁がいて、カティにも親に決められた許嫁がいる。
互いの気持ちは解っているが身分の違いすぎる二人。
二人は互いに違う道を進んでも、幸せになろうとちかい別れを告げるのでした。


以前この映画を観たときは、日本語字幕がついてるだけの上映で、でした。
おもしろい映画とは感じましたが、やはりこれだけだとちょっと物足りない。
今回の澤登さんによる活弁は、字幕に書いてある意外の心理描写、状況説明まで
情緒たっぷりに語ってくれてそれはそれは見応えのある良い映画にしあがって
いました。

もちろん、この映画は元々のオリジナルの台本もとてもできが良いのだと思います
城に戻っても気持ちを抑えられない王子は、ある日カティのもとを訪れるますが彼女に
「私達それぞれ結婚して幸せになるのよ」とさとされます。
この辺の考え方、今時だとひょっとすると「何言ってるのか解らない」と感じる方もいる
かもしれませんね。
互いに潔くあきらめるようす。昔の物語ならでは、なのかもしれません。

エルンスト・ルビッチはもともとドイツの監督。この映画はアメリカに渡ってからつくられた
作品だそうです。
映像もなかなかこっています。王子がカティに初めて思いを告げるシーンで二人が
森の中を歩いてますが、恥ずかしがってるカティが先に歩き、あせってる王子が後から
追うシーンが少し続きます。
カメラは二人を真横からとらえ、二人のスピードのあわせて動いてゆきますが手前に
大きな木が何度が現れ、二人の様子が現れては消えてまた現れるシーンが続きます。
これが2,3度続いてから、木の陰から二人が現れなくなるのです。
二人の元に飛んできた犬も、なぜかUターンして帰ってしまう。
いいシーンではありませんか(^_^)

ラモン・ノヴァロのカール・ハインリッヒ王子はきまじめそうだけど、ちょっとちゃめっけ
ありそうな感じがかわいいです。
ノーマ・シアラーのカティは、はつらつとして元気いっぱいの人気者と言う感じがよく
でていて観ていてこちらも気持ちがいいくらいです。

ひさしぶりにいい映画を観たと、感じました。


開場を出るときは、ロビーに飾られていた花を小分けして来てくれたお客さんが
自由に持っていけるようにしてくれてました。
私も大きな百合のカサブランカを一輪もらって帰りました。
今も部屋に飾ってあり、いい香りがします。


今日はついに大晦日。
この一年いろんな事がありすぎるほどありましたが、
皆様も良いお年をお迎えくださいね(^o^)/~~~
posted by みどり at 12:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月29日

イッセー尾形のとまらない生活2005inクリスマス

家庭内ですったもんだの大騒ぎもありましたが、夜は息抜きもしてました。

イッセー尾形のとまらない生活2005inクリスマス@原宿クエストホール
 作・演出:イッセー尾形、森田雄三  出演:イッセー尾形


12月23日(金)観に行ってます。新作8本。
チケットを買っていたのは19日でしたがこの日は芝居見物どころではなかった
ので当然行ってません。
前売りチケットは総て完売。しかしあきらめきれない!
当日券の発行はあるのかどうか・・・・森田オフィスに問い合わせしてみると、キャンセル
待ちの形で受付してくれるとのこと。
もしかすると立ち見になるかもしれない、とのことでしたがそんなことぐらいかまわない
観られるならOKです!とばかりに行ってみると、無事席に座れることになりうれしいかぎり。

イッセーさんの公演はいつも作品のタイトルがついてないので、今回も
私が勝手につけました。

第1話「オデブな息子、ガーデニング中」
ガーデニング中のオデブな中年息子がイッセーさん。
お母さんは友人と歌舞伎見物に出かけたいけど、息子に気を使ってなかなか
出かけられない。息子の方もそんな様子の母親がうっとうしいのだが・・・。

ころころに太った感じを出した衣装でのイッセーさん、結構かわいいです。
ガーデニングぐらいしか趣味のない息子は年取った母や父にたいして
すねてる様子もなかなかかわいいです。

第2話「フラワーホームから来たおばあちゃん」
美容院にふらりとやってきたおばあちゃんがイッセーさん。
としはとってもおしゃれ大好きなおばあちゃん。
問題は老人ホームのフラワーホームから脱走してきたらしいことぐらい・・・か?

イッセーさんのおばあちゃんは上品な感じが出ていて、こちらもかわいいです。

第3話「コンビニでバイト中のマコ」
コンビニで働いてる女の子がなんとイッセーさん。
お姉ちゃんがつきあってる男が気に入らない。文句たらたらのマコちゃん。

なんと10代の女の子を演じてしまうイッセーさん。しかし観てるとなんの違和感も
感じないのです。これって凄いですね。

第4話「道路工事中」
道路工事中のため、白旗と赤旗持って交通整理中のおじさんがイッセーさん。
少し離れた向こうにいる、やはり交通整理中の同僚が赤旗忘れてこっちは
てんてこ舞い。ドライバーに文句言われるし、小学生の集団は通るし・・・。

しかもこの話は5分あったかどうかぐらいの超短編。
てんてこ舞いのおじさんの様子がほんとに大変そうですが、イッセーさんが演じると
みな愛すべきキャラクターになってしまいます。

第5話「霊感に目覚める」
ホテルの清掃員の女性がイッセーさん。
昔殺された女性の霊が乗り移った・・・・らしい?

霊が乗り移ったとさかんにいってるが、ひょっとして仕事やりたくないだけなんでは?
と思わせるようすがうまいです。

第6話「スタジアムの夜」
スタジアムのガードマン室にやって来た青年がイッセーさん。
どうやらついこの前のボクシングの試合で、リングに駆け上がろうとしたヤツらしい。

今の世の中物騒で、変な危険な人物も多いけどこの青年は、一見態度おおきいけど
しかるとすぐ謝る小心者らしい。
イッセーさんの描く世界は平和です。

第7話「子沢山の大工さん」
毎度おなじみの大工さんがイッセーさん。
仕事探しに来たらしい。子ども達まで心配してお父さんの面接についてきてしまった
らしい。

演じるのが大工さんだなと、解ると場内がわきました。
皆さんこのキャラクターが大好きのようです。私も大ファンです(^_^)
さらにファンにはおなじみのキャラ「内山さん」も登場。初日(18日)では「内山さん」
は登場しなかったそうです。
芝居は日々進化してるようです。

第8話「愛犬フレデリック」
死んだ愛犬を埋葬しようとしてる老紳士がイッセーさん。
本人は大の犬嫌いだが、奥さんが連れてきたのでしかたなく飼っていた犬らしい。

何だかんだと文句を言いつつ、結局フレデリックに愛着を持っていた老紳士を
イッセーさん好演してます。

変幻自在のイッセーさんには驚きます。
私もいろいろあった後で観に行った公演のせいか、とても楽しんで観ることが
できました。行って良かった!
posted by みどり at 03:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

家庭内の諸事情のこと


このブログは「アート鑑賞日記」ですが日記を書いてる「私」の紹介かねて
少しだけ書き留めておきたいと思います。

母の様子が去年の夏あたりから、なんかおかしいなと感じてました。
今年になってからは、ほんとにちょっとおかしいぞと思いそれまでの一人暮らしに
終止符を打ち、今年9月に実家に戻ることにしました。
久しぶりの母との二人暮らし。(父は昔々に亡くなってます)

しかし同居を始めてからも母の認知症が、びっくりするほど進んでしまい、さらには
12月半ばになって様子が大大激変。
家に泥棒がいる、人殺しがいると言いだしすったもんだの大騒ぎになりましたが、
ほんの数日の間に警察、病院、市役所の介護支援課、ケアマネジメントの方、ご近所
の方など多くの方々に助けていただいてようやく事が収まりました。
私一人では何にもできなかった!

急きょ、「グループホーム○○○○」さん(いわゆる介護つき老人ホームです)で
お世話になることになり、母も落ち着いてきた様子なので私もホッとしてます。

私も、先週から休んでいた職場に火曜日から復帰。
職場に向かう電車の中で、普通に仕事に向かえることの幸せをしみじみと感じました。

久しぶりの母との同居がたった三ヶ月で終わってしまったのはとても残念ですが
今回の選択はこれが一番良い方向だったと思っています。
posted by みどり at 03:03| Comment(0) | 日々あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月20日

ブログ投稿お休み?のお知らせ

皆様、こんにちは。
いつも、あるいは今日初めて、見に来てくださってありがとうございます。
家庭内での諸事情がありまして時間がとれず、ブログ投稿少しお休みするかも
しれませんのでお知らせしておきますね。
posted by みどり at 14:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アニメ「チキン・リトル」ジャパン・プレミア試写会

チキン・リトル


アニメ「チキン・リトル」ジャパン・プレミア試写会@東京厚生年金会館

12月8日(木)、試写会招待状が入手できたとのうれしいお誘いで「チキン・リトル」
を観てきました。全編CGのディズニーアニメです。
びっくりしたのは、会場内にはいる前に手荷物検査されたことです。
試写会でこんなことされたの初めてですよ。
生写真を流出させないため、らしいです。
報道陣も来てるせいでしょうか、やたら警戒厳重でした。


こういう試写会も初めてでしたので、少しご紹介しますね。

この日は日本語吹き替え版上映で、上映前にお父さん役の声をやってる
中村雅俊さんが舞台挨拶で出てきました。
ちなみに主人公のチキン・リトルの声は山本圭子さん。

さらに「チキン・リトルえかきうた」コーナーまであって、
「佐藤弘道おにいさん」と「山上兄弟」が登場して簡単な「チキン・リトル」の
書き方の紹介です。もちろんお子さま向け。
弘道お兄さんは全く知らない方なのですが、小さな山上兄弟は最近
TVでマジックを披露してる子達だなと気が付きました。
それにしても司会のお姉さんが「チキン・リトルえかきうたしってるひと!」と言うと
場内の子ども達が結構手をあげるんですよ。
何かの番組で放送してるんですかね??

舞台上で、チキン・リトルの着ぐるみが登場して、中村雅俊さんや
山上兄弟達がポーズを取って報道陣向けの写真撮影タイム。
このあとやっと、上映開始でした。


お話しはニワトリの男の子チキ・ンリトルが1年前、「空が落ちてくる!」と大騒ぎ
したことから始まります。
周囲からも馬鹿にされ、お父さんからも見放されてるチキンリトル。
今年もある日、空にひびが入るのを観て「空が落ちてくる!」と大騒ぎ。
実はコレ、宇宙船の大襲来だったのです。
毎年旅行で地球に立ち寄っていた宇宙人達が、今回は子どもがさらわれたと
思いみ、親が地球に攻撃を仕掛けてきたのです。
最後はチキン・リトルと仲間達が協力しての大活躍。
最後はパッピーエンドです。


この後半になってからの宇宙人の攻撃のようすが
今年公開の映画「宇宙戦争」そのまんまでした。
最近のCGアニメはほんとに良くできていますね、技術は素晴らしく
文句のつけようもないです。

1時間21分の映画ですが、お話しの方は結構展開がめまぐるしいせいか
長く感じました。つまらなくはないですが、なんだか少しものたりません。
動物達を擬人化するのも良くある手だし、話の展開も読めるせいでしょうか。
キャラクターのことをご紹介しますとチキン・リトルはかわいいし、水槽状態になった
ヘルメットをかぶって地上の学校へ通ってる魚の子・フィッシュの存在はユニーク。
アヒルの女の子アビーは美人じゃないけど気はいい子。
おデブの子豚、ラントは良くあるキャラクターですね。

周囲からダメな子扱いされてるチキン・リトルですが、元気いっぱいで
まったくめげてないところはとてもいいです。
posted by みどり at 14:33| Comment(2) | TrackBack(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月18日

映画「ブラザーズ・グリム」

映画「ブラザーズ・グリム」@東京・丸の内ルーブル
 監督・テリー・ギリアム 脚本:アーレン・クルーガー

12月7日(水)観に行ってます。
映画とは関係ありませんが、観に行った映画館が12月10日より名称が変わって
「サロンパス ルーブル丸の内」になったそうです。
なんでも貼って肩こりや疲れた足を癒すアノ「サロンパス」の「久光製薬」と、映画館
「丸の内ルーブル」が「ココロとカラダをほぐす映画館」と言うコンセプトでタイアップ
したのだとか。
名称変更後は行ってないので、中がどうなったのわかりませんが場内で薬店ブース
オープンさせたり、「キモチイイ」をキーワードにお客様にいろいろなサービスを
提供する映画館になる・・・・らしいです。

映画の感想です。
赤ずきんちゃんや白雪姫の作者として知られてるグリム兄弟を主人公にしてます。
この兄弟の詳細については私は、今回の映画ではじめて知りました。
兄ヤーコプ1785年生まれ。弟ヴィルヘルム1786年生まれ。
ただし今回の映画では、兄ウィル、弟ジェイコブとなっています。

実際の兄弟は、共に大学は法学部に進み、兄は大学中退するも、王室図書館
に勤務して文学研究の道に進み、弟は学位修得後、兄の研究に加わることに
なったのだとか。

<あらすじ>
グリム兄弟(兄:マット・デイモン、弟:ヒース・レジャー)は魔物を退治する事で賞金を
稼ぎ、その一方で各地の民話を集めるということをしていた。
が、この魔物退治というのが助手を使った芝居!ペテンがばれて逮捕される二人。
その頃、ある村の森では次々と少女達が行方不明になる事件が起きていた。
事件調査のため、監視役付きでその村に行かされるグリム兄弟。
村に着いてからは、猟師の娘アンジェリカ(レナ・ヘディ)がいやいや森への案内役を
務めることになります。
森へ向かう一行。朽ち果てたそびえ立つ塔。昔そこには美しい女王がいたという
話をするアンジェリカ。
村ではまた新たな失踪者が出ていた。

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わざわざ「グリム兄弟」の設定にする必要も感じませんでしたが、このほうが
観客が興味を持ちやすいだろうから・・・と言うことなんでしょう。
いろんなセット、衣装など細部まで徹底的に作りこんだ画面は見応えがあります。

私は最初、甘いマスクで女ったらしの、マット・デイモンが演じてる方が弟で、きまじめで
神経質そうな感じを出してるヒース・レジャーが兄かと思いました。
実際、最初のキャスティングでは二人の役柄は逆だったそうです。

もっとも私は知らなかったのですが、むしろ最初(つまり今回の映画とは逆)のキャス
ティングの方が普通このお二人が演じてる役柄に近いのだそうです。
こうやって文字で書くとややこしいですが。
最初はマット・デイモンがまじめ役、ヒース・レジャーが女ったらし役ということですか。
いつもと同じような役ではイヤだと、二人が監督に直訴して公開された映画の
キャスティングに落ち着いたのだとか。

いくつかの童話が解体され、その断片があちこちちりばめられている、と聞いて
いたので興味を持って観に行ったのですが、期待したほどではなかったので
ちょっと拍子抜けでした。
「赤ずきんちゃん」は映画の中では赤いずきんの女の子が森の中を走ってく姿が
出てくるだけですし、「白雪姫」はリンゴを持ったおばあさんが話しに何の関係もなく
でてくるし。
いえ、逆にどの童話がどんな形で映画の中に出てくるのか、それを捜すのがとても
楽しかったという感想を持った方も多いそうなので私があれこれ書くのもこの辺で
止めておきましょう。

私にとっては「ちりばめる」よりも「再構成」するようにしてくれたらなあ、と感じました。
今回の映画が、私にとっては乗りが悪く感じたのはもともとテリー・ギリアム監督作品
(「バンデッドQ」「バロン」「未来世紀ブラジル」「12モンキーズ」は観ています)が昔から
あまり好きではないのでそのせいだと思います。きっと。


posted by みどり at 12:31| Comment(2) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月17日

燐光群公演「パーマネント・ウェイ」

燐光群公演「パーマネント・ウェイ」@東京・三軒茶屋 シアタートラム
 作・ディヴィッド・ヘアー DAVID HARE 演出:坂手洋二

12月3日(土)観に行ってます。
会場に入ってまずびっくりしたのは、公演舞台が通常の演劇公演とはかなり
違っていることでした。
通常の客席の真ん中が舞台空間になっていて、砂利が敷かれレールがひかれ
フェンスがその両側にたてられています。
客席はこのレール(線路)を眺めるように両側に設置されていました。
出演者は、このレール上に出てきて演技することになります。
どこかの線路の一部をそっくり切り取って、持ってきたような感じです。

イギリスのBR(British Rail イギリス国鉄)が1994年後に民営化され、その後に
起きた鉄道事故の顛末が、関係者の証言集と言う形で描かれています。
事故の様子・事故の再現ではなくて、あくまでも「事故後」の証言集。

実際に起こった事故のことについての証言集ですから、それを聞いておもしろいとか
つまらないと言うなんて不謹慎きわまりないのですが、演劇公演として見た場合は
なかなか興味深い物でした。
でもおもしろいと言うほどでもなく・・・・。
鉄道事故なら、日本人の私も毎日の通勤で電車を使ってるから身近に感じる
はずなのですが全くの別世界の出来事のように感じてしまいました。

物足りなく感じたのは、以前この劇団で上演された「CVR(チャーリー・ビクター・ロメオ)」
のような公演を期待していたせいもあります。
「CVR」は飛行機に搭載され、事故後に回収されたブラックボックスに残された事故
直前のコックピットでの会話をそのまま使うことで極限状態の人間を描いたものでした。
事故直前の現場の様子をほぼ完全に再現することで、見応えあるドラマになっていました。

posted by みどり at 13:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月15日

流山児事務所公演「SMOKE  〜LONG VERSION〜」

流山児事務所公演「SMOKE  〜LONG VERSION〜」@下北沢 ザ・ズズナリ
作・音楽:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 演出:天野天街 芸術監修:流山児祥

12月2日(金)観に行ってます。
劇団「ナイロン100℃」のケラリーノ・サンドロヴィッチ(日本人です、念のため)と、
劇団「少年王者館」の天野天街のコラボレーションに興味を持ちました。

ケラ(ケラリーノ・サンドロヴィッチの略)と言ったら、ナンセンスな笑いと今時風な雰
囲気を漂わせた世界を見せてくれてますし、天野天街は摩訶不思議な世界をレトロな
雰囲気で見せてくれています。
この二人が合体するとどうなるのか。

「LONG VERSION」と言うからには、このお話し前に別のバージョンがあるのでしょうか。
そのあたりが私はわかりません。

お話しは、架空の東南アジア(?)のどこかの国のホテル。
何かのTV番組の撮影で日本からやって来た一行。
しかし、持って来ていた2台のカメラが2台とも壊れてしまい撮影不能。
この国の人々の風習が日本とかなり変わっているようで、従業員にも翻弄される
一行。
しばらく滞在を余儀なくされた人々が、次第に狂気の世界におちいってゆく
様子が描かれていきます。

登場する人々のかみ合わない会話を聞いていると、やっぱりケラらしい感じがします。
映写機が壊れたみたいに、同じシーンを執拗に何度も見せるのは天野天街が
自分の劇団「少年王者館」でよくやる手法ですね。

旅行先での異文化交流がうまくいってないことがきっかけになって、だんだんと
物語世界が壊れていく様子はおもしろいと思いました。

後半は同じシーンの繰り返しを観て「なんだこれじゃ少年王者館の公演じゃないか」と
感じました。つまらなくはないけど、なんだか物足りなくてもう一回観たいとは思わない。
音楽がケラとなってましたが、コレと言って何の印象もなく・・・・。
今回はケラと天野天街のコラボレーションのはずですが、イチ足すイチが2か3になって
るといいのに1のまんま、のように感じました。

posted by みどり at 02:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月14日

演劇集団キャラメルボックス公演「クロノス」

クロノス


もう12月半ばになろうとするのに、12月に観た物の事について書いてないので
コレはまずいと思ってます。毎日書いていればこんな事にはならないのですが・・・。


演劇集団キャラメルボックス公演「クロノス」@池袋 サンシャイン劇場
 原作:梶尾真治著「クロノス・ジョウンターの伝説」中「吹原和彦の軌跡」より
 脚本・演出:成井豊
 〜12月25日まで、その後、横浜公演有り

12月1日(木)観に行ってます。
通常この劇団の公演は成井豊さんの作・演出による作品を上演してますが
今回は原作つき。
年に4回の公演を上演して、そのうち一本は他の作者の原作付きでやっていこう
といういう方針になったようです。

近未来を舞台にしたタイムトラベル・ラブロマンスです。
タイムトラベル理論と、タイムトラベル後の副作用についての解説が科学的とは
言い難いのですが、後味の良いお話しになっていたと思います。

<あらすじ>
2058年。
正当な科学史の陰に隠れた機械や装置など、ばかりを集めた私設博物館の
科幻博物館。
ある日、閉館後の館内に突然現れた侵入者・吹原和彦(すいはらかずひこ・菅野良一)。
展示物の一つクロノス・ジョウンターを使わせてくれと言う。
とりあえず事情を聞く館長の海老名(坂口理恵)と警備員の中林(佐東宏之)。
彼の話では、彼は過去から未来にとばされて来たという。

民間企業のP・フレックス社が作り出した「クロノス・ジョウンター」は物質を過去の
目的の時点に飛ばすことができる「物質過去射出機械」、つまり過去へだけ行ける
タイムマシンだった。
そこの社員の吹原和彦は、毎朝出勤途中で会う花屋のシック・ブーケの蕗来美子
(ふきくみこ・岡内美喜子)に思いを寄せていた。まだデートもしたことのない間柄。

だがある朝、タンクローリーが店につっこみ来美子が死んでしまう。
なんとか彼女を助けたいと思う吹原は、人体実験をしていない「クロノス・ジョウンター」
に乗って、事故直前までにもどり彼女を助けに行こうとします。
しかしクロノス・ジョウンターはまだ完全なマシンではなく、過去へ戻れても滞在できる
のはごくわずかな時間。
しかも、その後戻れるのは最初にいた時点よりもさらに未来にはじき飛ばされてしまう。
一度は過去の来美子に会えたが、助け出すに至らなかった。
そして今こうして彼は、彼にとっても未来の2058年に飛ばされてきたのだという。
はたして、吹原和彦は来美子を助けることができるのか・・・・。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

公演会場で、作者の直筆サイン入り原作本が販売されていたので終演後、つい
購入してしまいました。
原作の「クロノス・ジョウンターの伝説」は短編3話で構成されていて、
第1話が今回の原作「吹原和彦の軌跡」です。
大きめの字で106ページ。読むのが遅い私でも約1時間で読めてしまいます。
原作の方も第1話、2話を読んでしまったので、原作と比較しつつ感想を書きたいと
思います。

クロノスとは時を司る神を意味し、ジョウントするとは空間から空間へと飛んでしまう
ことなのだそうです。

舞台版は約2時間の上演時間ですが、原作を読むとこれは1時間ぐらいで舞台化
できてしまうのではないかと感じました。
今回、原作を少し膨らませつつもほぼ忠実に舞台化されています。

どうやって過去に行けるのか、なぜ過去にとどまることができないのか、なぜ最初に
いた時点よりさらに未来にはじき飛ばされるのか。
作者が作り出した、この辺の理論を見てるこちらが納得するかどうか。これが納得
できないと物語の世界に入り込めないので、とりあえず納得するで自分の気持ちに
折り合いをつけて観ていました。
このあたりは、さほど大変ではなかったです。

この物語を楽しめるかどうかのポイントは、観客がどこまで主人公である吹原和彦の
行動に納得できるかどうかにかかっていると思いました。

来美子を助けようと何度か過去へ行きますが、そのたびに吹原はさらに未来にはじき
飛ばされてしまいます。
助け出したところで、未来に飛ばれてしまうからその後、彼女と会うことは
できないのです。

原作は冒頭とラストが、博物館の館長の一人称で書かれています。
大部分が吹原の視点で、来美子と出会ってから長い時間を掛けて思いを寄せていく
様子と、彼女を何とか助けたいという思いが丹念に書かれているのでさほど疑問を
感じることなく読めてしまいます。
しかし舞台の方は、館長と中林、吹原の3人が会話しながら進んでいくので、吹原の
行動をしょっちゅう館長達、つまり第三者の目で見直す形になってしまい「自分の人生
犠牲にしてなんでそこまでやるのか?」と考えてしまうのでした。

それでも後味が良かったのは、館長の人物像を原作にないふくらみを持たせたせい
かと思いました。
この「ふくらみ」は原作「クロノス・ジョウンターの伝説」の第2話「布川輝良の軌跡」
を参考にしたようです。

吹原和彦を演じた菅野良一さん、ピュアな吹原を演じるのにぴったり合っていた
と思います。
館長の人物像は短い原作では男性か女性かも判別不能なのですが、演じた
坂口理恵さんは人の良い中年婦人の感じを出して、これも良かったと思いました。


私は観てないのですがこの秋公開された映画「この胸いっぱいの愛を」の原作が
「鈴谷樹里の軌跡」なのだそうです。
原作の第2話「布川輝良の軌跡」と第3話「鈴谷樹里の軌跡」も来年この劇団で
舞台化するそうですのでちょっと楽しみです。
posted by みどり at 02:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ダンス・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月10日

稲垣浩監督生誕100年記念鑑賞会

第568回無声映画鑑賞会
 稲垣浩監督生誕100年記念鑑賞会@東京 門仲天井ホール
 上映作品:「出世太閤記」 「江戸最後の日」   解説・活弁:澤登翠

11月30日(水)観に行ってます。
毎月月末頃に無声映画鑑賞会が開かれていて、会員にもなってるのに今年はなかなか
行かれないことが多くなって寂しいかぎり。(会員でなくても参加できます)
仕事が早めに終わったので、急いで駆けつけました。

映画好きを自認しているのに、稲垣浩監督作品をも一度もみたことがありませんでした。
誕生日は12月30日なので、今年で生誕100年なのだそうです。
黒沢明、小津安二郎と言った映画監督だと特別映画ファンでなくても知ってる方は
多いだろうと思いますが、稲垣浩というと知名度は低いのではないでしょうか。


この日の上映は、稲垣監督作品が2本。

☆「出世太閤記」
1938年(昭和13年) 日活京都作品 縮刷無声版
出演:嵐寛寿朗、月形龍之介、志村喬、他

この映画本来はトーキーだそうですが、今回は当時の地方巡回用の縮刷無声版、
澤登翠さんによる解説・活弁つきで上映でした。

時は戦国時代。
貧農の出の木下籐吉郎(嵐寛寿朗)は、侍となって立身出世を果たすべく、
郷里を後にし織田信長(月形龍之介)に仕えることとなった。
やがて、織田の右腕ならぬ両腕とまで言われるようになり、戦で大勝利を治め
みごと一国一城と主となるまでの活躍を描きます。

私にとっては、嵐寛寿朗より、渋い二枚目の月形龍之介が登場するのが
とてもうれしいのでした。この方、後年では水戸黄門も演じています。


☆「江戸最後の日」
1941年(昭和16年) 日活京都作品
出演:坂東妻三郎、原健作、志村喬、他

無声映画卒他会としては珍しく、トーキーの上映作品でした。

幕末の勝安房守(坂東妻三郎)。
明治元年4月11日、江戸城が官軍に引き渡されるまでの彼の活躍が描かれます。
(ところで、当時は江戸城とは言わなかったそうでこれは後年の名。
千代田城が当事の名称だそうです)

当たり前ですが、坂東妻三郎が若い!そして体揃がとってもスマート!
感情を高ぶらせることなく、少し早口でしゃべるしゃべり方が独特ですが、これは
坂東妻三郎と稲垣監督がセリフを研究し、作り上げた人物像なのだそうです。

ラストで勝が、奥方と小さな二人の娘を連れて屋敷の・に出て、江戸を去る
徳川慶喜(江戸という時代)に向かって「お別れをしようと」といって土下座します。
人々のため働いてきた勝と、その家族達を捕らえたカメラはそのまま引いて
・の桜から大空を撮して行きますが、このシーンはとてもきれいでした。



今回の2作品とも、特別派手なシーンがあるわけではなく、人物を丹念に
描いていたように見えます。
今となって、監督の知名度がイマイチなのは派手さが無く、素朴な作風のせい?
とも思いましたが、それは私の大いなる勘違いで晩年には「風林火山」と言った
大作映画も作ってるそうでです。
稲垣監督の作品上映が増えれば、新たなファンも増えてくることと思いました。

<2005-12-11追記>
稲垣浩監督作品を観たことがないと書きましたが、前言撤回です。観てましたm(__)m
「忠臣・ 花の巻」「忠臣・ 雪の巻」です。
NHK BS2で12月14日、15日に放送されるそうです。
私は忠臣・物が大好きで、映画化された作品は何本も観てるのですが、
この作品が稲垣監督作品という認識がスッポリ抜けていました。
今度は、心してみるつもりです(^^ゞ

12月29日(木)は年末恒例、新宿紀伊国屋ホールでの澤登翠さんの
活弁リサイタルがあります。開演は6時から。
上映作品は、エルンスト・ルビッチ監督・1927年作品「思ひ出」(この表記は入力ミス
ではありません)と、二川文太郎監督・大正13年作品「逆流」です。
もちろん私も行く予定です。
posted by みどり at 15:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする